四半期報告書-第19期第2四半期(令和3年7月1日-令和3年9月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が見られるなか、企業収益の持ち直しの動きのほか、雇用者数の底堅さが見られましたが、依然として景気は厳しい状況が続きました。
建設業界におきましては、政府建設投資および民間の建設投資が前年から微増となる見込みであり、その中でも新型コロナウイルス感染症の影響によりEコマースの普及が一層進み、倉庫・流通施設については堅調に推移しておりました。
このような情勢下におきまして当社グループは、当期が初年度となる「長期経営計画“To zero, from zero.”」に基づき、国内土木・建築・建築リニューアル事業を「コア事業」、国際・不動産・新規事業を「戦略事業」と位置づけ、人材とデジタル技術を競争優位の源泉として3つの提供価値(「脱炭素」「廃棄物ゼロ」「防災・減災」)を軸とした5つの重点戦略(「東急建設ブランドの訴求・確立」「コア事業の深化」「戦略事業の成長」「人材・組織戦略」「財務・資本戦略」)に取り組んでまいりました。
当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高は111,614百万円(前年同四半期比17.0%増)となりました。損益面では、2021年7月26日に公表いたしました「施工中工事における基礎杭の先端不良について」に係る損失見込み額を計上したこと、また、過年度に引渡した土木工事および建築工事に係る瑕疵補修費用の見込み額を計上したことなどにより、営業損失は7,152百万円(前年同四半期は1,192百万円の営業利益)、経常損失は7,151百万円(前年同四半期は1,680百万円の経常利益)となりました。これに、税金費用等を加味した結果、親会社株主に帰属する四半期純損失は7,668百万円(前年同四半期は759百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第1四半期連結会計期間の期首より適用しております。詳細については、「第4 経理の状況 1四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)及び(セグメント情報等)セグメント情報 3.報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(建設事業(建築))
受注高は、国内官公庁工事及び海外工事が増加したものの、国内民間工事の減少により、100,776百万円(前年同四半期比2.0%減)となりました。
完成工事高については、国内官公庁工事が減少したものの、国内民間工事及び海外工事の増加により、85,833百万円(前年同四半期比35.0%増)となりました。損益面については、2,003百万円(前年同四半期比18.7%減)のセグメント利益となりました。
(建設事業(土木))
受注高は、国内官公庁工事が減少したものの、国内民間工事及び海外工事の増加により、25,787百万円(前年同四半期比3.9%増)となりました。
完成工事高については、国内民間工事が増加したものの、国内官公庁工事及び海外工事の減少により、24,619百万円(前年同四半期比19.7%減)となりました。損益面については、6,550百万円のセグメント損失(前年同四半期は1,242百万円のセグメント利益)となりました。
(不動産事業等)
不動産事業等売上高については、1,162百万円(前年同四半期比0.5%減)となりました。セグメント利益については、261百万円(前年同四半期比11.7%減)となりました。
②財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の資産の部につきましては、現金預金が4,104百万円増加した一方、未成工事支出金が11,568百万円減少したことなどにより、資産合計は前連結会計年度末と比較して14,747百万円減少(6.5%減)し、211,820百万円となりました。
負債の部につきましては、工事損失引当金が6,228百万円、完成工事補償引当金が1,582百万円それぞれ増加した一方、支払手形・工事未払金等が5,707百万円、短期借入金が5,073百万円それぞれ減少したことなどにより、負債合計は前連結会計年度末と比較して5,678百万円減少(4.6%減)し、117,380百万円となりました。
純資産の部につきましては、親会社株主に帰属する四半期純損失を7,668百万円計上したことや、配当を1,047百万円実施したことにより利益剰余金が減少するなどした結果、株主資本は8,683百万円減少しました。また、その他有価証券評価差額金が638百万円減少したことなどにより、その他の包括利益累計額は394百万円減少しました。この結果、純資産合計は前連結会計年度末と比較して9,069百万円減少(8.8%減)し、94,439百万円となりました。
なお、自己資本は93,886百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末と比較して1.1ポイント減少し、44.3%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末から4,104百万円増加し、38,278百万円(前年同四半期末残高は25,890百万円)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、税金等調整前四半期純損失7,240百万円の計上や仕入債務の減少等の資金減少があったものの、売上債権の減少や工事損失引当金の増加等の資金増加により、11,543百万円の資金増加(前年同四半期は6,793百万円の資金減少)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、投資有価証券の取得による支出や有形及び無形固定資産の取得による支出等により、1,202百万円の資金減少(前年同四半期は2,645百万円の資金減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、短期借入金の減少や配当金の支払額等により、6,208百万円の資金減少(前年同四半期は5,782百万円の資金増加)となりました。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略について重要な変更はありません。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
わが国経済の今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止策を講じつつ、ワクチン接種を促進するなかで、各種政策の効果や海外経済の改善もあり、持ち直しの動きが続くことが期待されますが、国内外の感染症の動向、サプライチェーンを通じた影響による下振れリスクの高まりに十分注意する必要があります。
今後の国内建設市場につきましては、引き続き新型コロナウイルス感染症の影響が懸念されるとともに、建設市場固有の課題として、新設等を主体とした「フロー」型から維持・修繕等の「ストック」型への需要の質的変化や、高齢の建設就労者の大量退職による人材不足が深刻化することが予想され、長時間労働の解消や働き方改革の実現等への対応が求められるなど、構造変革が迫られています。
このような情勢下におきまして当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の影響を見極め適切な対応を図りつつ、「長期経営計画“To zero, from zero.”」に基づき、国内土木・建築・建築リニューアル事業を「コア事業」、国際・不動産・新規事業を「戦略事業」と位置づけ、既存事業の深掘りと新規分野の模索など「知の深化」と「知の探索」を実践してまいります。また、人材とデジタル技術を競争優位の源泉として、3つの提供価値(「脱炭素」「廃棄物ゼロ」「防災・減災」)を軸とし、この3つの提供価値と人材・デジタル技術の競争優位構築による「東急ブランドの訴求・確立」をはじめとする5つの重点戦略を実行することで当社グループの持続的な企業価値向上を目指してまいります。
また、2021年7月26日に公表いたしました「施工中工事における基礎杭の先端不良について」に記載の現在施工中工事の不具合や、過年度引渡し物件に係る瑕疵補修費用の発生に対し、当社では、安全・品質・工程管理等のコア業務に関する技術員教育の強化、本社による作業所支援体制の強化、特定工事に対する専門委員会の設置等、品質管理体制の強化による再発防止策を徹底し、施工品質の向上に努めてまいります。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発費は495百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が見られるなか、企業収益の持ち直しの動きのほか、雇用者数の底堅さが見られましたが、依然として景気は厳しい状況が続きました。
建設業界におきましては、政府建設投資および民間の建設投資が前年から微増となる見込みであり、その中でも新型コロナウイルス感染症の影響によりEコマースの普及が一層進み、倉庫・流通施設については堅調に推移しておりました。
このような情勢下におきまして当社グループは、当期が初年度となる「長期経営計画“To zero, from zero.”」に基づき、国内土木・建築・建築リニューアル事業を「コア事業」、国際・不動産・新規事業を「戦略事業」と位置づけ、人材とデジタル技術を競争優位の源泉として3つの提供価値(「脱炭素」「廃棄物ゼロ」「防災・減災」)を軸とした5つの重点戦略(「東急建設ブランドの訴求・確立」「コア事業の深化」「戦略事業の成長」「人材・組織戦略」「財務・資本戦略」)に取り組んでまいりました。
当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高は111,614百万円(前年同四半期比17.0%増)となりました。損益面では、2021年7月26日に公表いたしました「施工中工事における基礎杭の先端不良について」に係る損失見込み額を計上したこと、また、過年度に引渡した土木工事および建築工事に係る瑕疵補修費用の見込み額を計上したことなどにより、営業損失は7,152百万円(前年同四半期は1,192百万円の営業利益)、経常損失は7,151百万円(前年同四半期は1,680百万円の経常利益)となりました。これに、税金費用等を加味した結果、親会社株主に帰属する四半期純損失は7,668百万円(前年同四半期は759百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第1四半期連結会計期間の期首より適用しております。詳細については、「第4 経理の状況 1四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)及び(セグメント情報等)セグメント情報 3.報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(建設事業(建築))
受注高は、国内官公庁工事及び海外工事が増加したものの、国内民間工事の減少により、100,776百万円(前年同四半期比2.0%減)となりました。
完成工事高については、国内官公庁工事が減少したものの、国内民間工事及び海外工事の増加により、85,833百万円(前年同四半期比35.0%増)となりました。損益面については、2,003百万円(前年同四半期比18.7%減)のセグメント利益となりました。
(建設事業(土木))
受注高は、国内官公庁工事が減少したものの、国内民間工事及び海外工事の増加により、25,787百万円(前年同四半期比3.9%増)となりました。
完成工事高については、国内民間工事が増加したものの、国内官公庁工事及び海外工事の減少により、24,619百万円(前年同四半期比19.7%減)となりました。損益面については、6,550百万円のセグメント損失(前年同四半期は1,242百万円のセグメント利益)となりました。
(不動産事業等)
不動産事業等売上高については、1,162百万円(前年同四半期比0.5%減)となりました。セグメント利益については、261百万円(前年同四半期比11.7%減)となりました。
②財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の資産の部につきましては、現金預金が4,104百万円増加した一方、未成工事支出金が11,568百万円減少したことなどにより、資産合計は前連結会計年度末と比較して14,747百万円減少(6.5%減)し、211,820百万円となりました。
負債の部につきましては、工事損失引当金が6,228百万円、完成工事補償引当金が1,582百万円それぞれ増加した一方、支払手形・工事未払金等が5,707百万円、短期借入金が5,073百万円それぞれ減少したことなどにより、負債合計は前連結会計年度末と比較して5,678百万円減少(4.6%減)し、117,380百万円となりました。
純資産の部につきましては、親会社株主に帰属する四半期純損失を7,668百万円計上したことや、配当を1,047百万円実施したことにより利益剰余金が減少するなどした結果、株主資本は8,683百万円減少しました。また、その他有価証券評価差額金が638百万円減少したことなどにより、その他の包括利益累計額は394百万円減少しました。この結果、純資産合計は前連結会計年度末と比較して9,069百万円減少(8.8%減)し、94,439百万円となりました。
なお、自己資本は93,886百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末と比較して1.1ポイント減少し、44.3%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末から4,104百万円増加し、38,278百万円(前年同四半期末残高は25,890百万円)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、税金等調整前四半期純損失7,240百万円の計上や仕入債務の減少等の資金減少があったものの、売上債権の減少や工事損失引当金の増加等の資金増加により、11,543百万円の資金増加(前年同四半期は6,793百万円の資金減少)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、投資有価証券の取得による支出や有形及び無形固定資産の取得による支出等により、1,202百万円の資金減少(前年同四半期は2,645百万円の資金減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、短期借入金の減少や配当金の支払額等により、6,208百万円の資金減少(前年同四半期は5,782百万円の資金増加)となりました。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略について重要な変更はありません。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
わが国経済の今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止策を講じつつ、ワクチン接種を促進するなかで、各種政策の効果や海外経済の改善もあり、持ち直しの動きが続くことが期待されますが、国内外の感染症の動向、サプライチェーンを通じた影響による下振れリスクの高まりに十分注意する必要があります。
今後の国内建設市場につきましては、引き続き新型コロナウイルス感染症の影響が懸念されるとともに、建設市場固有の課題として、新設等を主体とした「フロー」型から維持・修繕等の「ストック」型への需要の質的変化や、高齢の建設就労者の大量退職による人材不足が深刻化することが予想され、長時間労働の解消や働き方改革の実現等への対応が求められるなど、構造変革が迫られています。
このような情勢下におきまして当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の影響を見極め適切な対応を図りつつ、「長期経営計画“To zero, from zero.”」に基づき、国内土木・建築・建築リニューアル事業を「コア事業」、国際・不動産・新規事業を「戦略事業」と位置づけ、既存事業の深掘りと新規分野の模索など「知の深化」と「知の探索」を実践してまいります。また、人材とデジタル技術を競争優位の源泉として、3つの提供価値(「脱炭素」「廃棄物ゼロ」「防災・減災」)を軸とし、この3つの提供価値と人材・デジタル技術の競争優位構築による「東急ブランドの訴求・確立」をはじめとする5つの重点戦略を実行することで当社グループの持続的な企業価値向上を目指してまいります。
また、2021年7月26日に公表いたしました「施工中工事における基礎杭の先端不良について」に記載の現在施工中工事の不具合や、過年度引渡し物件に係る瑕疵補修費用の発生に対し、当社では、安全・品質・工程管理等のコア業務に関する技術員教育の強化、本社による作業所支援体制の強化、特定工事に対する専門委員会の設置等、品質管理体制の強化による再発防止策を徹底し、施工品質の向上に努めてまいります。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発費は495百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。