有価証券報告書-第100期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/30 10:07
【資料】
PDFをみる
【項目】
115項目
(経営成績等の状況の概要)
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当期におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大により極めて深刻な影響を受けました。緊急事態宣言の発出や外出自粛要請により社会経済活動は制限され、従来の生活様式や価値観は大きく変化しました。
菓子・食品業界におきましては、内食へのシフトやデリバリー、テイクアウトなどの巣ごもり消費に関連する需要は高まりましたが、小売業や飲食業への休業・営業時間短縮要請、不要不急の外出の自粛、3密回避による各種イベントの中止、インバウンド需要の消失などにより消費行動は抑制され、多くの企業にとって大変厳しい状況となりました。
当社におきましても、主要販路であるコンビニエンスストア、百貨店、駅ビル、駅や空港など交通拠点の客数の減少は「中期経営計画2021」で掲げた戦略遂行に直接的な影響を及ぼし、修正を余儀なくされましたが、従業員の感染防止対策の徹底を図りながらお客様に安全・安心な商品を継続して供給することを第一に様々な対策に取り組みました。
具体的には、外出自粛という新たな生活様式の中で好調に推移した市販レトルト商品の計画的な生産による稼働率の向上に取り組み、併せて、品揃えの拡充や販促強化、販路拡大に努めました。駅・空港などの売上減少に対しては、土産販路向け商品のネット通販での取り扱いを開始するなどの施策を講じました。また、コロナ禍においても好調を持続する無店舗販売や量販店業態への対応を重点的に進めるとともに、中華まん類の新規販路獲得などにより売上の拡大に努めました。同時に、生産ラインの再編や地方営業所の機能集約など、組織・体制の見直しによる収益体質の強化や主要工場におけるFSSC22000(国際的な食品安全管理に関するマネジメント規格)の更新取得による品質保証体制の整備を進めました。そのほか、新型コロナウイルスに対応する医療従事者へ菓子の寄付を行うなど社会貢献活動にも取り組みました。
以上のような取組みにより売上の回復を図りましたが、新型コロナウイルスの感染拡大による既存事業への影響が大きく、当事業年度における売上高は、31,950,395千円 前年同期に対し4,170,505千円、11.5%の減収となりました。
利益面につきましては、売上高の減収とそれに伴う生産ラインの稼働率低下から売上総利益が大きく減益となり、人件費・経費のコスト削減はあったものの、営業損失は1,612,352千円(前年同期は営業損失1,392,955千円)、経常損失は1,378,392千円(前年同期は経常損失1,226,218千円)、当期純損失は273,418千円(前年同期は当期純利益204,299千円)となりました。
セグメントの経営成績を示すと、次のとおりであります。
① 菓子事業
菓子事業におきましては、新・改良商品の発売と併せて不採算商品の絞込みを実施し、収益の改善を進めました。また、生産調整等に即応したフレキシブルな人員配置や、生産ラインの再編、効率化を推進し、固定費の削減などを進めました。
贈答菓子類では、「月の菓」の販路拡大や新商品「しとれあ」の発売により、商品力の強化に取り組みました。また、袋菓子類「よりどり銘菓」を発売し、カジュアルギフト・自家需要への対応を図りました。夏のデザート類では、新商品「フルーツコレクション」を発売しました。そのほか、新ブランド「ベイクドショコラトリー」を量販店で発売し、カジュアルギフトへの取組みを強化しました。
自家用菓子類では、量販店販路の拡販に向けて「みるくまん」シリーズ商品やふんわりもちもち食感のたまご風味の生地でこし餡とカスタードクリームを包んだ「ふわっともちっとたまごまん」を新発売するほか、お手ごろ感のある和菓子の詰合せを発売しました。
中華まん類では、量販店販路において、定番商品「肉まん」「あんまん」を改良するほか、個包装の中華まんのテスト販売や冷凍中華まんの開発など、販路拡大に向けた取組みを進めました。コンビニエンスストア販路では、基幹商品である「肉まん」「あんまん」「ピザまん」「豚まん」の改良を行うとともに、ここ数年人気の食材であるチーズを使った「スモーク薫る!チーズ肉まん」や「5種のチーズ肉まん」、「明太クリームチーズまん」を新発売しました。
新宿中村屋ビル地下1階「スイーツ&デリカBonna」では、巣ごもり消費に対応するため、店内調理の惣菜商品の充実を図りました。
店舗展開では、キャラメルスイーツ専門店「CARAMELMONDAY」をニュウマン新宿に新規出店したほか、主要ターミナル及び商業施設への催事出店を継続的に取り組みました。
以上のような営業活動を行った結果、菓子事業全体の売上高は23,046,504千円、前年同期に対し3,648,946千円、13.7%の減収、営業利益は106,605千円、前年同期に対し48,382千円、83.1%の増益となりました。
② 食品事業
食品事業におきましては、次のとおり事業拡大に向けた活動を展開しました。
市販食品事業では、レトルトカレー「欧風ビーフカリー」や電子レンジ調理が可能な東京洋食シリーズ「濃厚デミビーフハヤシ」「濃厚チーズクリームシチュー」のほか、新たにパスタソースやカリールウを発売し、販路拡大に努めました。巣ごもり消費が増加するなか、計画的な増産に取り組んだ結果、「インドカリー」をはじめとするレトルトカレー類、調理用ソース「本格四川麻婆豆腐」や大手コンビニエンスチェーン向けのPB商品が好調に推移しました。
業務用食品事業では、コロナ禍で苦戦する外食チェーン販路からニーズが高まった中食販路へ提案活動をシフトさせ、ファストフードチェーン向けに調理技術を活かした「ハンバーガーソース」を、大手コンビニエンスチェーンや会員制倉庫型小売チェーン向けに「カレー」の販促を強化するなど、変化に対応した取組みを推進しました。
直営レストラン「オリーブハウス」「洋食レストラン」、新宿中村屋ビル8階「カジュアルダイニングGranna」、地下2階「レストラン&カフェManna」では、お客様が安心してご来店いただける店舗を目指し、衛生管理などの感染防止策の徹底に努めました。また、お客様の満足度向上と利用の機会創出に向けて、グランドメニューや季節のおすすめメニューの改訂を実施しました。さらに、新たな取組みとして、一部の店舗において外食の代替手段としてニーズが高まった宅配・テイクアウトビジネスにチャレンジしました。
以上のような営業活動を行った結果、食品事業全体の売上高は8,433,383千円、前年同期に対し451,548千円、5.1%の減収、営業利益は254,286千円、前年同期に対し140,825千円、35.6%の減益となりました。
③ 不動産賃貸事業
不動産賃貸事業におきましては、商業ビル「新宿中村屋ビル」において、快適な商業空間を提供しました。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて発出された緊急事態宣言が入居テナントに与えた影響は大きく、一部賃料の減額を実施したものの、1テナントが退去しました。
後継テナントは既に決定し、内装工事を経て2021年度に入居予定となっていますが、売上高は470,508千円、前年同期に対し70,011千円、13.0%の減収、営業利益は123,686千円、前年同期に対し76,251千円、38.1%の減益となりました。
(2) 当期の財政状態の概況
資産、負債及び純資産の状況
当事業年度末における資産総額は、投資有価証券の増加807,895千円等があったものの、現金及び預金の減少670,265千円、機械及び装置の減少576,882千円、建物の減少388,772千円、リース資産の減少257,316千円等により、前事業年度末に比べ1,199,379千円減少し、42,356,176千円となりました。
負債総額は、資産除去債務の増加145,085千円等があったものの、退職給付引当金の減少586,180千円、リース債務の減少429,726千円等により、前事業年度末に比べ994,870千円減少し、16,339,002千円となりました。
純資産の部は、その他有価証券評価差額金の増加577,688千円等があったものの、繰越利益剰余金の減少705,982千円等により、前事業年度末に比べ204,509千円減少し、26,017,174千円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当事業年度末の現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ、670,199千円減少し、1,141,107千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、172,534千円の支出(前事業年度は313,523千円の支出)となりました。これは主に、減価償却費1,865,420千円等があったものの、有形固定資産売却損益△925,246千円、退職給付引当金の増減額△586,180千円、税引前当期純損失△398,354千円、投資有価証券売却損益△167,166千円等があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、596,209千円の収入(前事業年度は1,436,212千円の収入)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出△348,160千円等があったものの、有形固定資産の売却による収入994,002千円等があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、1,093,878千円の支出(前事業年度は607,846千円の支出)となりました。これは主に、長期借入れによる収入3,000,000千円等があったものの、長期借入金の返済による支出△4,700,000千円等があったことによるものです。
(4)生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)
菓子事業11,757,445△12.9
食品事業3,402,3551.6
合計15,159,800△10.0

(注) 1 金額は製造原価によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注状況
当社は受注生産をしておりません。
③ 販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
菓子事業23,046,504△13.7
食品事業8,433,383△5.1
不動産賃貸事業470,508△13.0
合計31,950,395△11.5

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前事業年度当事業年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
㈱セブン-イレブン・ジャパン13,442,44037.211,904,55737.3

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
(1) 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 経営成績の分析
(売上高)
売上高は31,950,395千円、前事業年度と比較し4,170,505千円、11.5%の減収となりました。
菓子事業においては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が大きく、政府からの外出自粛要請や店舗の休業・営業時間短縮要請などの影響を受け、当社の主要販路である大型商業施設や直営店の休業・時短営業による販売機会の喪失、外出自粛に伴う駅・空港などの交通拠点やコンビニエンスストアの客数の落ち込みにより、売上高は前事業年度と比較し、3,648,946千円、13.7%の減収となりました。
食品事業においては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う巣ごもり消費の需要拡大に応じ、市販レトルト食品や電子レンジ対応商品などの品揃えの拡充で売上貢献したものの、外食チェーンの時短営業や感染予防として席の間隔を空けての営業による客数減少などにより、業務用食品の売上減少の影響もあり、前事業年度と比較し451,548千円、5.1%の減収となりました。
(売上原価)
売上原価は、生産高の減少はあったものの、生産調整等に即応したフレキシブルな人員配置や、生産ラインの再編、効率化を推進し、固定費の削減などを進めた結果、対売上高比率は63.9%と前事業年度より0.3%の上昇に留まりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、新しい生活様式に対応した従業員の意識や仕事のやり方、仕組みの改革に取り組み経費の削減にも努めた結果、対売上高比率は41.1%と前事業年度より0.9%の上昇に留まりました。
(特別損益)
特別損益は、固定資産売却益925,246千円、投資有価証券売却益167,166千円を特別利益に、固定資産除却損37,429千円、減損損失32,232千円、リース解約損42,713千円を特別損失に計上し、当期純損失は273,418千円(前事業年度は当期純利益204,299千円)となりました。
② 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
③ 資本の財源及び流動性についての分析
当社の資金の状況は、当事業年度末には1,141,107千円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産売却損益等により、資金の支出は172,534千円となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入等により、資金の収入は596,209千円となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入による収入等により、資金の支出は1,093,878千円となりました。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、主として自己資金によって充当し、必要に応じて外部から資金調達を行っております。

(2) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りは不確実性を伴うため、実際の結果は異なることがあります。
(繰延税金資産)
「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(固定資産の減損処理)
当社は、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少金額を特別損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。