有価証券報告書-第45期(平成31年1月21日-令和2年1月20日)

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2020/04/17 9:18
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157項目

(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要は、以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
〈連結経営成績〉
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度
実績増減率(%)増減額
売上高171,553168,256△1.9△3,297
営業利益6,0712,893△52.3△3,178
経常利益5,9982,857△52.4△3,141
親会社株主に帰属する当期純利益3,8561,778△53.9△2,077

〈セグメント別概況〉
(単位:百万円)
売上高セグメント利益又は損失(△)
前連結
会計年度
当連結
会計年度
増減額前連結
会計年度
当連結
会計年度
増減額
国内飲料事業124,879121,203△3,6757,1063,948△3,158
海外飲料事業17,15416,004△1,149△704△306398
医薬品関連事業10,96411,097133847210△637
食品事業19,11420,6431,529235464229
その他△148△148
調整額△559△693△134△1,413△1,275138
合計171,553168,256△3,2976,0712,893△3,178

(注)報告セグメントごとの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおります。
(単位:%)
セグメント利益率セグメントROA
前連結
会計年度
当連結
会計年度
増減前連結
会計年度
当連結
会計年度
増減
国内飲料事業5.73.3△2.413.97.9△6.0
海外飲料事業
医薬品関連事業7.71.9△5.84.91.0△3.8
食品事業1.22.31.01.32.61.2

(注)「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、セグメントROA算出にあたってのセグメント資産については遡及処理後の数値で算出しております。
当連結会計年度のわが国経済は、輸出が引き続き弱含むなかで、製造業を中心に弱さが一段と増しているものの、緩やかに回復しております。先行きにつきましては、当面、弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されております。ただし、海外経済の動向や金融資本市場の変動の影響に加え、消費税率引き上げ後の消費マインドの動向に留意する必要があるなど、今後の動向は依然として不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社グループは、2030年のありたい姿を示す「グループミッション2030」の実現に向けた3カ年の行動計画「中期経営計画2021」の初年度として、収益改善を軸とする施策の実行と「グループミッション2030」の実現に向けた成長戦略を積極的に推進いたしました。
当連結会計年度の経営成績は、食品事業の収益性改善やトルコ飲料事業の業績伸長などの成果もありましたが、コアビジネスである国内飲料事業の減収による利益面への影響や、医薬品関連事業において、大同薬品工業の関東新工場の新設にかかる準備費用等が増加したことなどにより、厳しい結果となりました。
なお、連結損益計算書の主要項目ごとの前連結会計年度との主な増減要因等は、次のとおりであります。
ⅰ.売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較して1.9%減少し、1,682億56百万円となりました。厳しい市場環境の中、7月の記録的な低温などの天候要因が飲料の販売動向に大きな影響を与えたほか、お客様の購買行動の変化や、自販機市場縮小の影響もあり、国内飲料事業が前年同期比2.9%減収となりました。その他の事業セグメントにつきましては、食品事業が前年同期比8.0%の増収となったほか、医薬品関連事業は、1.2%の増収を確保することができました。
なお、海外飲料事業は、為替変動の影響により日本円換算では減収となっておりますが、トルコ飲料事業において現地通貨ベースの売上高は大幅な伸びとなっております。
売上高の主な内訳は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度
売上高構成比(%)売上高構成比(%)
コーヒー飲料66,72338.960,86836.2
茶系飲料18,07510.519,90911.8
炭酸飲料10,7946.311,7807.0
ミネラルウォーター類8,3694.97,4834.4
果汁飲料5,4593.26,5473.9
スポーツドリンク類2,6401.52,1231.3
ドリンク類1,4680.91,2900.8
その他飲料11,3476.611,2006.7
国内飲料事業計124,87972.8121,20372.0
海外飲料事業計17,15410.016,0049.5
医薬品関連事業計10,9646.411,0976.6
食品事業計19,11411.120,64312.3
調整額△559△0.3△693△0.4
合計171,553100.0168,256100.0

(注)報告セグメントごとの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおります。
ⅱ.営業利益
当連結会計年度の売上総利益は、主に国内飲料事業の減収により、前連結会計年度と比較して13億68百万円減少し、871億59百万円となりました。売上総利益率は、前連結会計年度の51.6%を上回り、51.8%となりました。事業セグメント別では、海外飲料事業及び食品事業において、平均販売単価の上昇効果などにより売上総利益率が改善しております。
販売費及び一般管理費につきましては、主に、人件費や販売促進費の増加等により、前連結会計年度と比較して18億9百万円増加し、842億65百万円となり、販売費及び一般管理費の売上高に対する比率は、前連結会計年度の48.1%を上回り、50.1%となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、28億93百万円(前連結会計年度比52.3%減)となりました。
0102010_012.png
ⅲ.経常利益
当連結会計年度の営業外収益は、受取配当金の増加等により、前連結会計年度と比較して1億22百万円増加し、9億2百万円となりました。また、営業外費用は、前連結会計年度と比較して86百万円増加し、9億38百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は、28億57百万円(前連結会計年度比52.4%減)となりました。
ⅳ.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の特別利益は、医薬品関連事業等において固定資産売却益を計上したことから、4億58百万円となりました。当連結会計年度の特別損失は、台風19号をはじめとする記録的な豪雨等に伴う災害による損失40百万円を計上したほか、マレーシア飲料事業等における減損損失1億71百万円、ロシア飲料事業における関係会社整理損1億76百万円、国内飲料事業における組織の活性化を目的とした「ライフシフト支援施策」の応募者への割増退職金2億57百万円などの事業構造の改革にかかる費用を計上し、6億45百万円となりました。また、当連結会計年度の法人税等は、前連結会計年度と比較して18億69百万円減少し、8億1百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、17億78百万円(前連結会計年度比53.9%減)となりました。
また、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の234.15円に対し、当連結会計年度は108.00円となりました。
なお、当連結会計年度における収益及び費用の主な為替換算レートは、1トルコリラ=19.26円(前連結会計年度は23.41円)、1マレーシアリンギット=26.39円(前連結会計年度は27.34円)となっております。
〈財政状態〉
(単位:百万円)
前連結会計年度末当連結会計年度末増減額
流動資産89,85281,968△7,883
固定資産81,78081,415△365
資産合計171,632163,383△8,249
流動負債42,17555,91113,735
固定負債35,51718,261△17,255
負債合計77,69274,172△3,519
純資産合計93,94089,210△4,729

当連結会計年度は、「中期経営計画2021」における投資戦略として、既存事業にかかる通常の設備投資のほか、国内飲料事業における自販機オペレーションの効率化に向けたIoT投資や、医薬品関連事業における大同薬品工業の関東工場の新設、奈良工場へのパウチライン新設など、「グループミッション2030」の実現に向けた成長投資を実行した結果、有形固定資産が増加し、流動資産が減少しております。また、第1回無担保社債が2020年10月に償還期限(償還予定額150億円)を迎えることから、固定負債が減少し、流動負債が増加しております。
当連結会計年度末の流動比率は前連結会計年度末の213.0%に対し、146.6%となり、固定比率は前連結会計年度末の88.2%に対し、92.5%となりましたが、自己資本比率は、前連結会計年度末の54.0%に対し、53.9%となっており、財務健全性を引き続き維持しております。
なお、投資有価証券及びその他有価証券評価差額金の主な減少要因は、出資先である大江生醫股份有限公司(以下「TCI」)株式の時価変動によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して82億49百万円減少し、1,633億83百万円となりました。
当社グループの連結財政状態の前連結会計年度末と比較した主な増減要因等は、次のとおりであります。
ⅰ.ネットキャッシュ
当連結会計年度末の金融資産(現金及び預金・有価証券・投資有価証券・長期性預金)は、前連結会計年度末と比較して135億43百万円減少し、732億40百万円となりました。このうち、投資有価証券の減少の主な要因は、TCI株式の時価変動等によるものであります。
一方、当連結会計年度末の有利子負債は、前連結会計年度末と比較して13億98百万円減少し、337億13百万円となりました。なお、長期借入金の返済が進む一方で、たらみの設備投資に関連するリース債務が増加しております。
以上の結果、当連結会計年度末のネットキャッシュ(金融資産-有利子負債)は、前連結会計年度末と比較して121億45百万円減少し、395億26百万円となりました。
ⅱ.運転資本
当連結会計年度末の売上債権は、前連結会計年度末と比較して13億6百万円減少し、184億97百万円となりました。また、当連結会計年度末のたな卸資産は、前連結会計年度末と比較して3億37百万円減少し、84億44百万円となりました。
一方、当連結会計年度末の仕入債務は、前連結会計年度末と比較して10億92百万円減少し、186億23百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度末の運転資本(売上債権+たな卸資産-仕入債務)は、前連結会計年度末と比較して5億51百万円減少し、83億18百万円となりました。
ⅲ.有形固定資産・無形固定資産
当連結会計年度末の有形固定資産・無形固定資産は、前連結会計年度末と比較して56億37百万円増加し、508億31百万円となりました。この主な要因は、大同薬品工業(医薬品関連事業)の関東工場の竣工、奈良の本社工場でのパウチラインの竣工により、建物及び構築物や機械装置及び運搬具等が増加したことによるものであります。
ⅳ.純資産
当連結会計年度末の株主資本は、利益剰余金の増加により、前連結会計年度末と比較して2億51百万円増加し、878億62百万円となりました。
当連結会計年度末のその他有価証券評価差額金は、主にTCI株式の時価変動により、前連結会計年度末と比較して41億68百万円減少し、85億9百万円となりました。また、当連結会計年度末の為替換算調整勘定は、主にトルコリラの為替変動により、前連結会計年度末と比較して9億66百万円減少し、△87億11百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比較して47億29百万円減少し、892億10百万円となりました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
0102010_013.png※1:現金及び預金、有価証券、投資有価証券(関係会社株式を除く)、長期性預金
※2:短期/長期借入金、短期/長期リース負債・債務、社債、長期預り保証金
② キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減額
営業活動によるキャッシュ・フロー10,85111,495644
投資活動によるキャッシュ・フロー△16,876△15,4721,403
財務活動によるキャッシュ・フロー△2,618△4,099△1,481
現金及び現金同等物に係る換算差額△464△86377
現金及び現金同等物の増減額
(△は減少)
△9,107△8,163943
現金及び現金同等物の期首残高47,52038,413△9,107
新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加33
現金及び現金同等物の期末残高38,41330,253△8,159

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比較して81億59百万円減少し、302億53百万円となりました。
この主な要因は、売上債権やたな卸資産の減少等により営業活動による資金獲得が前連結会計年度と比べ増加した一方で、医薬品関連事業における大同薬品工業の関東新工場等への投資による資金支出や、長期借入金の返済による資金支出がそれぞれ増加したことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
ⅰ.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年1月21日
至 2020年1月20日)
前年同期比(%)
海外飲料事業(百万円)11,157100.5
医薬品関連事業(百万円)10,894102.0
食品事業(百万円)20,553107.8
合計(百万円)42,605104.3

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ⅱ.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年1月21日
至 2020年1月20日)
前年同期比(%)
国内飲料事業(百万円)48,25897.5
海外飲料事業(百万円)3,56876.5
医薬品関連事業(百万円)18372.8
合計(百万円)52,01095.6

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ⅲ.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年1月21日
至 2020年1月20日)
受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
海外飲料事業2,544103.05786.2
医薬品関連事業10,786102.82,842115.8
合計13,331102.92,899115.0

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ⅳ.販売実績
当連結会計年度の販売実績については、「① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
「中期経営計画2021」の初年度である当連結会計年度の主な成果と課題は、以下のとおりと認識しております。
●収益改善
⦅成果⦆ 食品事業及びトルコ飲料事業(海外飲料事業)の収益性改善
⦅課題⦆ 国内飲料事業の収益力回復に向けた自販機ビジネスの基盤強化
●海外戦略拠点の選択と集中
⦅成果⦆ トルコからの輸出拡大に向けた販売拠点(イギリス・ロシア)の整備
⦅課題⦆ マレーシア飲料事業(海外飲料事業)の変革推進
●成長投資
⦅成果⦆ 大同薬品工業(医薬品関連事業)のパウチライン及び関東新工場竣工
⦅課題⦆ ヘルスケア領域におけるM&Aの実現
「中期経営計画2021」の基本方針と当連結会計年度末までの進捗状況は以下のとおりとなります。
0102010_014.png「中期経営計画2021」のガイドラインと当連結会計年度の経営成績等を比較すると以下のとおりとなります。
0102010_015.png当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因につきましては、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
なかでも、日本国内の飲料市場において、実勢価格が低下傾向にあり、店頭への商品配荷を維持・拡大するための販売促進費も増加するなど、市場競争が激化していることや、自販機オペレーションを担う人材不足の問題などもあり、自販機市場全体の総台数は減少に転じており、自販機1台あたりの売上高も低下傾向が続いていることなどは、当連結会計年度の経営成績等に重要な影響を与える要因となりました。
当連結会計年度の経営成績は、極めて厳しい結果となりましたが、業績回復に向けて取り組むべき課題は、明確なものとなっております。特に、当社グループのコアビジネスである国内飲料事業の収益力回復に向けた自販機ビジネスの基盤強化は喫緊の課題であり、オフィスや工場などの収益性の高いロケーションへの自販機の設置促進や商品ラインアップの最適化、自販機オペレーション体制の生産性向上などの現場レベルの改善にスピード感をもって取り組みます。
また、原材料等の調達価格の低減を図るとともに、販売費及び一般管理費のコストコントロールをさらに徹底することにより、営業キャッシュ・フローを改善し、将来の成長に向けた投資を引き続き推進してまいります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
ⅰ.国内飲料事業
当連結会計年度の国内飲料市場は、7月の記録的な低温傾向や、業界各社の大型ペットボトル製品の価格改定の影響もあり、前年を2%程度下回る販売実績となりました。
また、原材料価格や配送費の高騰が収益面に大きな影響を与えることが懸念される状況の中、販売競争の激化や消費者の節約志向を背景に販売促進費の増加傾向は続いているほか、競合他社の価格戦略の影響も相俟って、業界全体の収益環境は、引き続き厳しい状況が続いております。
当社グループは、このような状況の中、「中期経営計画2021」の重点戦略に基づき、自販機市場における確固たる地位の確立をめざし、自販機ロケーションの開拓強化や最新のテクノロジーを活用したスマートオペレーション体制の構築に向けた取り組みをスタートさせました。
商品戦略におきましては、ワールドバリスタチャンピオンシップ 第14代 チャンピオン ピート・リカータ氏監修のもと、嗜好性の高い味わいでご好評いただいている「世界一のバリスタ※1監修」シリーズや、発売から27年にわたりプレミアム缶コーヒーとして「上質なコク」を提供してきた「ダイドーブレンドデミタス」シリーズをリニューアル発売したほか、幅広い世代から支持を集める人気キャラクターをデザインしたコラボ飲料「名探偵コナン ホワイトソーダ」を新発売するなど、自販機における商品ラインアップの最適化に注力いたしました。
また、2016年秋の発売以来、販売が好調に推移している株式会社ファンケルとの共同開発商品「大人のカロリミットⓇ」茶シリーズを、最先端のニューロ調査により検証した“持ちごこち※2”を追求した新型ボトルの採用により、リニューアル発売したほか、SNSを中心に製造終了を惜しむ声や再販売を希望される声を多数お寄せいただいた「さらっとしぼったオレンジ」のボトル缶タイプの容器の採用による再発売や、世界的に著名なパティシエ であるピエール・エルメ氏との共同開発で新たな味覚に挑戦した「ピエール・エルメ×ダイドーブレンド カフェ・オ・レ ショコラ・ブリーズ」の発売など、あらゆる側面からお客様のニーズや、お客様の声にお応えするための取り組みをすすめております。
当連結会計年度は、量販店やコンビニエンスストアなどの流通チャネル向けの売上が伸長したほか、健康志向の高まりに対応したサプリメントや健康食品などの通信販売が好調に推移いたしましたが、競合他社の価格政策やお客様の購買行動の変化、自販機台数の減少などの影響により、自販機チャネルが大幅な減収となりました。利益面につきましては、自販機チャネルにおける販売数量減少による影響が大きく、人件費・物流コスト等の上昇もあり、たいへん厳しい結果となりました。
0102010_016.png

以上の結果、当連結会計年度の国内飲料事業の売上高は、1,212億3百万円(前連結会計年度比2.9%減)、セグメント利益は、39億48百万円(前連結会計年度比44.4%減)となりました。
※1 ワールドバリスタチャンピオンシップ 第14代チャンピオン ピート・リカータ氏
※2 “持ったときの心地よさ”を表す当社の造語
ⅱ.海外飲料事業
当社グループは、「中期経営計画2021」の重点戦略に、海外飲料事業の黒字化に向けた戦略拠点の見直しを掲げ、改革への取り組みをすすめております。
海外飲料事業の中で大きなウエイトを占めるトルコ飲料事業は、ミネラルウォーター「Saka(サカ)」、炭酸飲料「Çamlıca(チャムリジャ)」「Maltana(モルタナ)」などの主力ブランドに経営資源を集中するとともに、生産体制・販売体制の整備をすすめるなど、バリューチェーンの強化を図ることにより、売上成長を続けております。
トルコの飲料市場は、豊富な若年層人口を背景に高い成長ポテンシャルを有しており、消費者の健康志向の高まりも相俟って、中長期的にも大きな伸びが見込める有望な市場と位置付けておりますが、足元の事業環境は、為替変動による輸入原材料価格の高騰や、景気の減速による消費への影響にも留意が必要な状況であることから、輸出取引比率の拡大による収益の安定化を図るべく、モスクワ市場にトルコ製品を拡販する体制の整備をすすめたほか、イギリスにおける販売拠点として DyDo DRINCO UK Ltd を2019年9月に設立いたしました。
また、イスラム圏における東側の戦略拠点であるマレーシア飲料事業においては、現地パートナー企業との合弁関係を解消し、当社100%出資の販売子会社 DyDo DRINCO Malaysia Sdn. Bhd.として、新たなスタートを切りました。ブランドポートフォリオの再構築による収益確保を図るべく、日本品質の新商品「BeFine(ビーファイン)」「vida(ヴィダ)」などの自社ブランドの育成にチャレンジしております。
当連結会計年度は、トルコ飲料事業において、収益性の高いミネラルウォーター「Saka(サカ)」が大幅に伸長し、適切な価格政策や製造工場の再編などの効率化効果もあり、現地通貨ベースで増収増益(日本円換算では、為替変動の影響により減収増益)となり、海外飲料事業セグメントの収益改善に大きく寄与いたしました。
0102010_017.png

また、中国飲料事業は、日本からの輸入商品の配荷拡大により、増収となりました。
一方、マレーシア飲料事業は、合弁解消に伴う既存ブランドの大幅な減収や自社ブランド新商品の市場への積極投入による初期コストの増加等により、収益面は後退する結果となりました。また、ロシア飲料事業は、DyDo DRINCO RUS,LLCの整理に向けて、不採算ロケーションの大幅な見直しを実行したことにより、減収となりました。
以上の結果、当連結会計年度の海外飲料事業の売上高は、160億4百万円(前連結会計年度比6.7%減)、セグメント損失は、3億6百万円(前連結会計年度は7億4百万円のセグメント損失)となりました。
ⅲ.医薬品関連事業
医薬品関連事業を担う大同薬品工業株式会社は、医薬品・指定医薬部外品をはじめとする数多くの健康・美容等のドリンク剤の研究開発を重ね、お客様のニーズにあった製品の創造と厳格な品質管理や充実した生産体制により、安全で信頼される製品を製造しております。
近年、栄養ドリンクのコアユーザー層の高齢化などの影響を受け、ドリンク剤市場は縮小傾向にあり、市場環境は厳しい状況で推移しておりますが、美容系ドリンクはインバウンド需要を契機として、海外輸出向け製品の受注が拡大するなど、健康・美容志向の高まりによる伸張傾向も見られます。
このような状況の中、大同薬品工業は、受託企業としての圧倒的なポジションを確立すべく、品質管理体制をさらに強化し、お客様から信頼される安全・安心な生産体制の維持強化を図るとともに、奈良工場にパウチ容器入り製品の製造ラインを新設(2019年9月竣工、2020年2月本稼働)するなど、受託剤形の多様化への取り組みをすすめております。また、近年高まりを見せているBCP対策の一環として、生産のリスク分散にも対応できる体制を整備し、お客様の様々なご要望やニーズに迅速にお応えするため、群馬県館林市に関東工場を新設(2019年10月竣工)し、2020年5月の本稼働に向けた準備をすすめております。
当連結会計年度は、資本業務提携先であるTCIとの協業効果による中国市場向け美容系ドリンクなどの受注増などにより、増収となりましたが、受注商品構成の変化による収益面への影響や、関東新工場やパウチラインの本稼働に向けた準備費用の増加などにより、セグメント利益は減少いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の医薬品関連事業の売上高は、110億97百万円(前連結会計年度比1.2%増)、セグメント利益は、2億10百万円(前連結会計年度比75.1%減)となりました。
ⅳ.食品事業
食品事業を担う株式会社たらみ(以下「たらみ」)は、フルーツゼリー市場においてトップシェアを有し、成熟する市場の中、着実に成長を続けておりますが、原材料や物流費などの高騰傾向に対応した収益構造の改善が課題となっております。
近年、カップゼリー市場での販売価格帯の動向は、普及価格帯商品が減少傾向にあり、中高価格帯の付加価値商品の割合が増加しておりますが、市場全体では、横ばいで推移しております。一方、短時間で手軽に手頃に食べたいという消費者ニーズにマッチした利便性商品であるパウチゼリー市場が継続的に成長しております。
このような状況の中、たらみでは、持続的に成長し続けるために目標とする将来像を「フルーツとゼリーを通して、おいしさと健康を追求し、すべての人を幸せにします。」と定め、「たらみブランドの価値向上」「社員の成長による収益力強化」「カテゴリーの垣根を超えたビジネスモデル創出へのチャレンジ」の3つのテーマに取り組んでおります。
供給体制の再構築や設備投資等による生産性向上の取り組みなどの多面的なコストの見直しによる収益力の改善とともに、付加価値の高い商品へのシフトや消費者ニーズに合わせた商品開発力の強化を図り、2019年春には、フルーツのおいしい濃さがしっかり味わえる「濃い0kcal蒟蒻パウチゼリー」シリーズを新発売するなど、伸張余地のあるパウチ市場でのシェア拡大にチャレンジしております。
当連結会計年度は、中高価格帯のカップゼリーの拡販とパウチゼリーの新商品投入効果や、多面的なコスト改善への取り組みの成果により、増収増益となりました。
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以上の結果、当連結会計年度の食品事業の売上高は、206億43百万円(前連結会計年度比8.0%増)、セグメント利益は4億64百万円(前連結会計年度比97.2%増)となりました。
ⅴ.その他
当社グループは、成長性の高いライフサイエンス分野をはじめとするヘルスケア関連市場を次なる成長領域と定め、希少疾病の医療用医薬品事業への新規参入に向けた新会社「ダイドーファーマ株式会社」を2019年1月21日に設立し、同年8月21日より業務を開始しております。
新会社を通じて希少疾病で苦しむ患者様に、医薬品による価値提供をすることで社会的課題の解決を図るべく、優良なパイプライン獲得に向けた活動を続けております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度は、大同薬品工業の関東工場新設などの既存事業の成長に向けた投資を着実に推進しました。
当連結会計年度の営業キャッシュ・フローは、前連結会計年度との比較では6億44百万円改善しているものの、継続的な成長投資のための資本の財源となるキャッシュ・フローの創出のためには、当社グループのキャッシュ・フローの源泉ともなっている自販機ビジネスの基盤強化が重要な課題であると認識しております。
0102010_019.pngまた、当社グループの資本生産性の改善に向けましては、既存事業から創出される営業キャッシュ・フローによる各事業の成長に向けた再投資とともに、余剰資金を活用した新たな事業への戦略的事業投資をすすめていくことが課題であると認識しております。
0102010_020.png「中期経営計画2021」は、「グループミッション2030」の実現に向けた「基盤強化・投資ステージ」と位置付け、成長投資を推進してまいりますが、グループの資金は持株会社に集中させ、適切な資金配分を行うとともに、定性的・定量的な投資基準をもとに、収益性・効率性の観点から、それぞれの案件に応じた適切な投資判断を実行し、財務健全性の維持と安定経営に努めてまいります。
当社グループは、中長期的な持続的成長の実現を可能とすべく、安定収益の確保及び更なる企業価値の向上に向けて、安定的且つ健全な財務運営を行うことを基本方針としております。将来の成長に向けた戦略的事業投資の実行の他、突発的なリスク等をカバーし得る十分な自己資本の積上げを図りつつ、株主の皆さまに対しては中長期的に適正な利益還元を目指すなど、バランスのとれた健全な財務基盤の維持・構築に努めることとしております。
当社グループは、安定的且つ健全な財務運営を行うという「財務運営の基本方針」に則し、資金調達の多様化・機動性・柔軟性の確保、及び効率化実現に向け、安定した高格付けの維持・向上を経営上の重要課題として位置付けており、長期社債に関する格付を取得しております。
なお、当連結会計年度末時点の格付の状況は以下のとおりであります。
格付機関長期発行体格付見通し
日本格付研究所(JCR)A-安定的

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。

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