有価証券報告書-第46期(令和2年1月21日-令和3年1月20日)

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2021/04/19 9:10
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要は、以下のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
〈連結経営成績〉
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度
実績増減率(%)増減額
売上高168,256158,227△6.0△10,029
営業利益2,8935,60293.62,708
経常利益2,8575,727100.52,870
親会社株主に帰属する当期純利益1,7783,20480.11,425

〈セグメント別概況〉
(単位:百万円)
売上高セグメント利益又は損失(△)
前連結
会計年度
当連結
会計年度
増減額前連結
会計年度
当連結
会計年度
増減額
国内飲料事業121,203115,536△5,6673,9487,1103,161
海外飲料事業16,00412,191△3,813△306△175130
医薬品関連事業11,09710,324△773210△425△636
食品事業20,64320,900256464946481
その他---△148△317△168
調整額△693△725△31△1,275△1,536△261
合計168,256158,227△10,0292,8935,6022,708

(注)報告セグメントごとの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおります。
(単位:%)
セグメント利益率セグメントROA
前連結
会計年度
当連結
会計年度
増減前連結
会計年度
当連結
会計年度
増減
国内飲料事業3.36.22.97.914.06.2
海外飲料事業△1.9△1.40.5△2.1△1.40.7
医薬品関連事業1.9△4.1△6.01.0△2.0△3.0
食品事業2.34.52.32.65.02.4

当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい状況にあるものの、持ち直しの動きがみられます。先行きについては、感染拡大防止策を講じる中で、持ち直しの動きが続くことが期待されておりますが、感染症拡大による社会経済活動への影響が内外経済を下振れさせるリスクに十分注意が必要であるなど、今後の動向は依然として不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社グループは、お客様に安全・安心な商品をお届けする社会的役割を果たすべく、感染拡大防止と安全衛生管理を徹底しつつ、商品の安定供給に取り組むとともに、2030年のありたい姿を示す「グループミッション2030」の実現に向けた3カ年の行動計画「中期経営計画2021」を引き続き推進してまいりました。
新型コロナウイルス感染症の拡大による事業環境の変化に柔軟に対応し、当社グループのコアビジネスである国内飲料事業においては、従業員が自律的に業務を推進する「新たな働き方」による生産性向上効果とともに、新規設置促進と引上げ抑止の営業活動により、自販機設置台数は増加傾向を維持するなど、自販機ビジネスの基盤強化と業績回復に向けた着実な成果も見えはじめております。
当連結会計年度の経営成績は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による売上面への影響は大きくあったものの、利益面につきましては、売上総利益率の改善や、自販機にかかる減価償却費などのコスト低減効果により、一定の水準を確保することができました。
なお、連結損益計算書の主要項目ごとの前連結会計年度との主な増減要因等は、次のとおりであります。
ⅰ.売上高
日本政府が2020年4月に発出した緊急事態宣言により、不要不急の外出を自粛する動きが拡大し、海外においても外出禁止などの行動制限措置が各国で発令されるなど、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、上期(第2四半期連結累計期間)の売上高は、前年同期比9.0%減と極めて厳しい推移となっておりましたが、下期においては、経済活動の持ち直しの動きの中で、国内飲料事業の販売が回復基調となり、当連結会計年度の売上高は、1,582億27百万円(前連結会計年度比6.0%減)となりました。
売上高の主な内訳は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度
売上高構成比(%)売上高構成比(%)
コーヒー飲料60,86836.259,82937.8
茶系飲料19,90911.818,55411.7
炭酸飲料11,7807.010,5706.7
ミネラルウォーター類7,4834.46,4104.1
果汁飲料6,5473.96,3004.0
スポーツドリンク類2,1231.31,9251.2
ドリンク類1,2900.81,0740.7
その他飲料11,2006.710,8696.9
国内飲料事業計121,20372.0115,53673.0
海外飲料事業計16,0049.512,1917.7
医薬品関連事業計11,0976.610,3246.5
食品事業計20,64312.320,90013.2
調整額△693△0.4△725△0.5
合計168,256100.0158,227100.0

(注)報告セグメントごとの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおります。
ⅱ.営業利益
当連結会計年度の売上総利益は、売上高の減少により、前連結会計年度と比較して36億40百万円減少し、835億18百万円となりました。売上総利益率は、前連結会計年度の51.8%を上回り、52.8%となりました。この主な要因は、国内飲料事業における原材料価格の低減などによるものであります。
販売費及び一般管理費につきましては、主に、国内飲料事業における広告販促にかかる費用や自販機の耐用年数変更に伴う減価償却費等の減少により、前連結会計年度と比較して63億49百万円減少し、779億16百万円となり、販売費及び一般管理費の売上高に対する比率は、前連結会計年度の50.1%から改善し、49.2%となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、56億2百万円(前連結会計年度比93.6%増)となりました。なお、営業利益は、自販機の耐用年数変更により、変更前と比較して29億50百万円増加しております。
0102010_012.pngⅲ.経常利益
当連結会計年度の営業外収益は、受取配当金の増加等により、前連結会計年度と比較して1億81百万円増加し、10億84百万円となりました。また、営業外費用は、前連結会計年度と比較して19百万円増加し、9億58百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は、57億27百万円(前連結会計年度比100.5%増)となりました。なお、経常利益は、自販機の耐用年数変更により、変更前と比較して29億50百万円増加しております。
ⅳ.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の特別利益は、海外飲料事業(トルコ飲料事業)において償却済みの一部の機械装置の売却を行い、固定資産売却益を計上したことなどから、91百万円となりました。また、当連結会計年度の特別損失は、政策保有株式の一部について、時価が取得価額に対して大幅に下落したことから投資有価証券評価損3億32百万円を計上したことや、新型コロナウイルス感染拡大に伴う行政手続の遅れにより大同薬品工業(医薬品関連事業)の関東工場の本稼働が遅延したことから、かかる期間の減価償却費等の固定費を新型コロナウイルス感染症による損失として94百万円を計上したことに加え、DyDo DRINCO Malaysia Sdn. Bhd.の全株式の譲渡に係る損失等を関係会社整理損として1億36百万円を計上したことなどにより、5億66百万円となりました。また、当連結会計年度の法人税等は、前連結会計年度と比較して12億98百万円増加し、21億円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、32億4百万円(前連結会計年度比80.1%増)となりました。なお、親会社株主に帰属する当期純利益は、自販機の耐用年数変更により、変更前と比較して20億47百万円増加しております。
また、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の108.00円に対し、当連結会計年度は201.31円となりました。
なお、当連結会計年度における収益及び費用の主な為替換算レートは、1トルコリラ=15.18円(前連結会計年度は19.26円)、1マレーシアリンギット25.33円(前連結会計年度は26.39円)となっております。
〈財政状態〉
(単位:百万円)
前連結会計年度末当連結会計年度末増減額
流動資産81,96880,336△1,631
固定資産81,41577,258△4,157
資産合計163,383157,594△5,789
流動負債55,91138,166△17,744
固定負債18,26136,81818,556
負債合計74,17274,984811
純資産合計89,21082,609△6,600

当連結会計年度におきましては、社債償還資金及び国内飲料事業における設備投資(自販機)を資金使途として、第2回無担保社債(5年債・社債総額100億円)及び第3回無担保社債(10年債・社債総額100億円)を発行いたしました。また、2020年10月に償還期限を迎えた第1回無担保社債(150億円)を償還したことから、流動負債が減少し、固定負債が増加しております。また、自己株式の取得などにより、純資産が減少しております。
当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末の53.9%に対し51.8%となっておりますが、流動比率は前連結会計年度末の146.6%に対し210.5%、固定比率は前連結会計年度末の92.5%に対し94.7%となり、財務健全性を引き続き維持しております。
以上の結果、当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して57億89百万円減少し、1,575億94百万円となりました。
当社グループの連結財政状態の前連結会計年度末と比較した主な増減要因等は、次のとおりであります。
ⅰ.ネットキャッシュ
当連結会計年度末の金融資産は、前連結会計年度末と比較して28億24百万円減少し、704億15百万円となりました。その主な要因は、投資有価証券の時価変動によるものであります。また、当連結会計年度末の有利子負債は、前連結会計年度と比較して32億36百万円増加し、369億49百万円となりました。その主な要因は、第2回無担保社債及び第3回無担保社債を発行し、資金調達を実施したことによるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末のネットキャッシュ(金融資産-有利子負債)は、前連結会計年度末と比較して60億60百万円減少し、334億65百万円となりました。
ⅱ.運転資本
当連結会計年度末の売上債権は、前連結会計年度末と比較して24億87百万円減少し、160億10百万円となりました。また、当連結会計年度末のたな卸資産は、前連結会計年度末と比較して3億40百万円減少し、81億3百万円となりました。
一方、当連結会計年度末の仕入債務は、前連結会計年度末と比較して24億49百万円減少し、161億74百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度末の運転資本(売上債権+たな卸資産-仕入債務)は、前連結会計年度末と比較して3億78百万円減少し、79億39百万円となりました。
ⅲ.有形固定資産・無形固定資産
当連結会計年度末の有形固定資産・無形固定資産は、前連結会計年度末と比較して2億62百万円増加し、510億93百万円となりました。
ⅳ.純資産
当連結会計年度末の株主資本は、自己株式の取得等により、前連結会計年度末と比較して16億7百万円減少し、862億55百万円となりました。
当連結会計年度末のその他有価証券評価差額金は、政策保有株式の時価変動により、前連結会計年度末と比較して30億31百万円減少し、54億77百万円となりました。また、当連結会計年度末の為替換算調整勘定は、主にトルコリラの為替変動により、前連結会計年度末と比較して16億84百万円減少し、△103億96百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比較して66億円減少し、826億9百万円となりました。
0102010_013.png
②キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減額
営業活動によるキャッシュ・フロー11,49512,5401,045
投資活動によるキャッシュ・フロー△15,472△7,6357,837
財務活動によるキャッシュ・フロー△4,099△2,3291,770
現金及び現金同等物に係る換算差額△86△141△54
現金及び現金同等物の増減額
(△は減少)
△8,1632,43310,597
現金及び現金同等物の期首残高38,41330,253△8,159
新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加3△3
現金及び現金同等物の期末残高30,25332,6872,433

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比較して24億33百万円増加し、326億87百万円となりました。
この主な要因は、営業活動によるキャッシュ・フローが改善したことや、有形・無形固定資産の取得による支出が減少したことなどによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
ⅰ.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年1月21日
至 2021年1月20日)
前年同期比(%)
海外飲料事業(百万円)8,40175.3
医薬品関連事業(百万円)10,17193.4
食品事業(百万円)20,853101.5
合計(百万円)39,42692.5

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ⅱ.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年1月21日
至 2021年1月20日)
前年同期比(%)
国内飲料事業(百万円)44,23791.7
海外飲料事業(百万円)2,22162.2
医薬品関連事業(百万円)13674.4
合計(百万円)46,59489.6

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ⅲ.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年1月21日
至 2021年1月20日)
受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
海外飲料事業1,99878.54680.4
医薬品関連事業9,34886.72,41384.9
合計11,34685.12,46084.8

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ⅳ.販売実績
当連結会計年度の販売実績については、「① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大によって生じた環境変化に柔軟に対応し、「中期経営計画2021」に定める基本方針のもと、将来への基盤作りを着実に推進いたしました。
特に、すべての事業の基盤となる「人財戦略」につきましては、従業員が自律的に業務を推進する「新たな働き方」への移行や「副業制度」「副業受入制度」の導入など、ワークスタイルに対する価値観の多様化に対応するとともに、イノベーションの創出につながる多様な知見・価値観・スキルを持つ自律型のプロフェッショナル人材を確保・育成するための環境整備とチャレンジする企業風土の醸成に注力いたしました。
「中期経営計画2021」の2年目である当連結会計年度の主な成果と課題は、以下のとおりと認識しております。
___________________________________________
■収益改善を軸とする施策によるキャッシュ・フローの最大化
⦅成果⦆ 食品事業の収益力向上
サプリメント等の通信販売の高い成長
国内飲料事業のキャッシュ・フロー改善への道筋の明確化
⦅課題⦆ 自販機市場における確固たる優位性の確立に向けた自販機展開強化
スマートオペレーションの全社展開の実行(ダイドービバレッジサービス)
■海外事業における戦略拠点の選択と集中
⦅成果⦆ 海外飲料事業セグメント全体の黒字化に目途
⦅課題⦆ 中国飲料事業の黒字転換
次なる成長に向けた海外事業戦略の再構築
■「グループミッション2030」の実現に向けた成長投資
⦅成果⦆ 大同薬品工業(医薬品関連事業)のパウチライン、関東工場の稼働開始
希少疾病の医療用医薬品事業における初のライセンス契約締結
⦅課題⦆ 新たな投資機会の調査検討
___________________________________________
「中期経営計画2021」のガイドラインと当連結会計年度の経営成績等を比較すると以下のとおりとなります。
0102010_014.png当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因につきましては、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。新型コロナウイルス感染症の拡大を契機とした大きな社会変革に柔軟に対応し、2030年のありたい姿を示す「グループミッション2030」のもと、イノベーションの創出により、人と社会に貢献する持続可能なビジネスモデルの構築をめざしてまいります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
ⅰ.国内飲料事業
当連結会計年度の国内飲料市場は、コロナ禍を契機とした消費者の行動変容により、自販機やコンビニエンスストアを通じた販売が大きく減少し、市場全体の販売数量は、前年を7%程度下回る実績となりました。コロナ禍による販売減少は、飲料業界に大きな影響を与えており、自販機に対する業界各社の取り組み姿勢にも変化が生じております。
当社グループは、このような状況の中、自販機市場における確固たる優位性の確立に向けて、2020年6月には、働き方や働く時間の自由度を高め、従業員が自律的に業務を推進する「新たな働き方」に移行したほか、自販機オペレーションの現場における働き方についても、業界をリードする存在となるべく、最新のテクノロジーを活用したスマートオペレーション体制の構築に向けた準備を着実に進めております。また、新規設置促進と引上げ抑止の営業活動により、自販機設置台数は増加傾向を維持するなど、自販機ビジネスの基盤強化に向けた取り組みは着実に進捗しております。
また、自販機ビジネスを“もっと身近で毎日の生活に役立つビジネスへ進化させる”という考え方のもと、自販機での顔認証決済サービスの実証実験を2020年7月より開始したほか、コロナ禍による公衆衛生意識の高まりにお応えすべく、マスクなどの公衆衛生用品の自販機での販売を2020年10月より開始するなど、時代の変化に柔軟に対応した取り組みを推進いたしました。
商品戦略といたしましては、「ダイドーブレンドコーヒーオリジナル」発売45周年を記念して、TVアニメ「鬼滅の刃」とコラボした「ダイドーブレンドコーヒーオリジナル」「ダイドーブレンド絶品微糖」「ダイドーブレンド絶品カフェオレ」を2020年10月5日より期間限定で発売いたしました。「鬼滅の刃」は、アニメ映画の記録的なヒットなど社会現象とも呼ばれるほどの巨大ブームとなり、当社の主力商品である缶コーヒーの活性化とユーザー層拡大につながる大きな効果を得ることができました。
当連結会計年度は、日本政府が2020年4月に発出した緊急事態宣言に伴う外出自粛の動きなどにより、特に上期において、自販機チャネルの売上に大きな影響がありましたが、下期以降は、コーヒー飲料の販売が「鬼滅の刃」とのコラボ効果により大きく伸長するなど、販売は回復基調となりました。また、健康志向の高まりに対応したサプリメントなどの通信販売は、主力商品である「ロコモプロ」を中心に高い成長を続けております。
利益面につきましては、コーヒー飲料の販売構成比上昇や原材料価格の低減などにより売上総利益率が改善したほか、広告販促にかかる費用や自販機にかかる減価償却費の減少、諸経費のコストコントロール効果などにより、販売費及び一般管理費が大きく減少し、大幅な増益となりました。
0102010_015.png

以上の結果、当連結会計年度の国内飲料事業の売上高は、1,155億36百万円(前連結会計年度比4.7%減)、セグメント利益は、71億10百万円(前連結会計年度比80.1%増)となりました。
ⅱ.海外飲料事業
当社グループは、「中期経営計画2021」の重点戦略に、海外飲料事業の黒字化に向けた戦略拠点の見直しを掲げ、改革への取り組みをすすめております。
海外飲料事業の中で大きなウエイトを占めるトルコの飲料市場は、豊富な若年層人口を背景に高い成長ポテンシャルを有しており、消費者の健康志向の高まりも相俟って、中長期的にも大きな伸びが見込める有望な市場と位置付けておりますが、直近では、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による経済の減速や、トルコリラの急速な為替変動による原材料価格の高騰に十分留意する必要がある状況となっております。
トルコ飲料事業は、このような状況の中、ミネラルウォーター「Saka(サカ)」、炭酸飲料「Çamlıca(チャムリジャ)」「Maltana(モルタナ)」などの主力ブランドに経営資源を集中することにより、トルコ国内における着実な成長をめざすとともに、輸出取引比率の拡大により収益の安定化を図る方針のもと体制整備をすすめておりますが、新型コロナウイルス感染拡大の収束の見通しは不透明であり、当初予定していたイギリスやロシアへの輸出取引の本格化には時間を要する状況にあります。
中国飲料事業につきましては、日本からの輸入商品の配荷拡大によるブランド認知度向上に取り組むとともに、今後の収益構造の改善に向けて「おいしい麦茶」の中国現地での生産開始に向けた準備に注力しております。
0102010_016.png

一方、マレーシア飲料事業につきましては、売上高が大きく減少し、厳しい行動規制が緩和された2020年6月以降も、販売回復によるキャッシュ・フローの改善に目途が立たない状況となっていることから、「中期経営計画2021」に定める「海外飲料事業における戦略拠点の選択と集中」の基本方針のもと、2020年10月20日をもって当社が保有するDyDo DRINCO Malaysia Sdn. Bhd.の全株式を譲渡いたしました。
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受ける結果となりましたが、トルコ飲料事業については、ミネラルウォーターの需要が高く、原材料価格の高騰に対応した販売価格政策や広告宣伝費等のコストコントロール効果もあり、現地通貨ベースの営業利益は、前連結会計年度を上回る実績を確保しております(トルコリラの為替変動の影響により日本円換算では減収減益)。また、中国飲料事業は、厳しい事業環境の中、日本からの輸入商品の配荷拡大により増収を確保いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の海外飲料事業の売上高は、121億91百万円(前連結会計年度比23.8%減)、セグメント損失は、1億75百万円(前連結会計年度は3億6百万円のセグメント損失)となりました。
ⅲ.医薬品関連事業
医薬品関連事業を担う大同薬品工業は、医薬品・指定医薬部外品をはじめとする数多くの健康・美容等のドリンク剤の研究開発を重ね、お客様のニーズにあった製品の創造と充実した生産体制・品質管理体制を強みとして、医薬品から化粧品までの幅広い顧客基盤を有しております。近年は、受託製造企業としての圧倒的なポジションを確立すべく、奈良工場にパウチ容器入りの指定医薬部外品の製造が可能なラインを新設(2020年2月より稼働開始)し、製造受託剤形の多様化への取り組みを進めたほか、群馬県館林市に関東工場を新設(2020年7月より稼働開始)し、BCP対策の一環として、生産のリスク分散にも対応できる体制とするなど、将来の成長に向けた設備投資を積極化しております。0102010_017.png

コロナ禍により、足元の受注状況は厳しい推移となっておりますが、2拠点4工場での効率的な生産の実現に向けて、取引先からの期待が高いパウチ容器入り製品などの受注拡大に注力するとともに、収益改善に向けた社内体制の整備と業務内容の見直しを推進しております。
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、中国市場向け美容系ドリンクの受注が減少したほか、国内向けの製品受注も取引先での在庫調整が続き、低調な推移となりました。また、関東工場や新設したパウチラインにかかる減価償却費などの固定費の増加もあり、セグメント利益が減少いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の医薬品関連事業の売上高は、103億24百万円(前連結会計年度比7.0%減)、セグメント損失は、4億25百万円(前連結会計年度は2億10百万円のセグメント利益)となりました。
ⅳ.食品事業
食品事業を担うたらみは、様々な食感を自在に実現する「おいしいゼリー」を作る技術力とブランド力を大きな強みとして、フルーツゼリー市場においてトップシェアを有し、成熟する市場の中、着実に成長を続けております。
このような状況の中、たらみでは、持続的に成長し続けるために目標とする将来像を「フルーツとゼリーを通して、おいしさと健康を追求し、すべての人を幸せにします。」と定め、「たらみブランドの価値向上」「社員の成長による収益力強化」「カテゴリーの垣根を超えたビジネスモデル創出へのチャレンジ」の3つのテーマに取り組むことにより、課題となっていた収益構造の改善も着実に進捗しております。
近年、カップゼリー市場は概ね横ばいで推移し、短時間で手軽に手頃に食べたいという消費者ニーズにマッチした利便性商品であるパウチゼリー市場が継続的に成長してまいりましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、足元の消費動向に変化が生じております。
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、コンビニエンスストア向けの販売が減少しましたが、内食ニーズの高まりもあり、量販店向けの販売は堅調に推移いたしました。利益面につきましては、堅調な販売実績と多面的なコスト改善の取り組みの成果により、大幅な増益となりました。
以上の結果、当連結会計年度の食品事業の売上高は、209億円(前連結会計年度比1.2%増)、セグメント利益は、9億46百万円(前連結会計年度比103.6%増)となりました。
ⅴ.その他
当社グループは、成長性の高いライフサイエンス分野をはじめとするヘルスケア関連市場を次なる成長領域と定め、希少疾病の医療用医薬品事業への新規参入に向けた新会社「ダイドーファーマ株式会社」を2019年1月21日に設立し、同年8月21日より業務を開始しております。
新会社を通じて希少疾病で苦しむ患者様に、医薬品による価値提供をすることで社会的課題の解決を図るべく、優良なパイプライン獲得に向けた活動を続けてまいりましたが、2021年1月に、希少疾病の医療用医薬品事業として初めてのライセンス契約を締結し、将来に向けた新たな第一歩を踏み出しました。
0102010_018.png②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染拡大により、各事業セグメントの売上高が減少し、営業キャッシュ・フローに大きな影響を与えました。特に、当社グループのキャッシュ・フローの源泉である自販機ビジネスを取り巻く市場環境は、コロナ禍を契機として大きく変化しております。
市場環境の変化をビジネスチャンスへと転換し、自販機市場における確固たる優位性を確立すべく、収益性の高い自販機網の拡充を図るとともに、最新のテクノロジーを活用したスマートオペレーション体制の構築を着実に推進することにより、キャッシュ・フロー創出力の回復を図ってまいります。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローの主な増減要因及びセグメント別の設備投資額等の内訳は、以下のとおりであります。
0102010_019.png
また、当社グループの資本生産性の改善に向けましては、既存事業から創出される営業キャッシュ・フローによる各事業の成長に向けた再投資とともに、余剰資金を活用した新たな事業への戦略的事業投資をすすめていくことが課題であると認識しております。
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「中期経営計画2021」は、「グループミッション2030」の実現に向けた「基盤強化・投資ステージ」と位置付けております。投資戦略の推進にあたっては、新型コロナウイルス感染拡大による当社グループの経営成績及び財政状態等への影響に十分注意を払いながら、定性的・定量的な投資基準をもとに、将来の成長に向けて投資すべき案件について適切な投資判断を実行してまいります。
当社グループは、中長期的な持続的成長の実現を可能とすべく、安定収益の確保及びさらなる企業価値の向上に向けて、安定的且つ健全な財務運営を行うことを基本方針としております。グループの資金は持株会社に集中させ、適切な資金配分を行うことにより、財務健全性の維持と安定経営に努めてまいります。
将来の成長に向けた戦略的事業投資の実行の他、突発的なリスク等をカバーし得る十分な自己資本の積上げを図りつつ、株主の皆さまに対しては中長期的に適正な利益還元をめざすなど、バランスのとれた健全な財務基盤の維持・構築に努めることとしております。
当社グループは、安定的且つ健全な財務運営を行うという「財務運営の基本方針」に則し、資金調達の多様化・機動性・柔軟性の確保、及び効率化実現に向け、安定した高格付けの維持・向上を経営上の重要課題として位置付けており、長期社債に関する格付を取得しております。
なお、当連結会計年度末時点の格付の状況は以下のとおりであります。
格付機関長期発行体格付見通し
日本格付研究所(JCR)A-安定的

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
また、当社グループは、連結財務諸表の作成上、固定資産の減損会計、各種引当金の見積り計算、繰延税金資産の回収可能性の判断等に対し、現在入手可能な前提に基づく合理的な見積りを反映させておりますが、将来、これらの見積りと大きな差が生じる可能性があります。
なお、当社グループにおける会計上の見積りにおいて使用する事業計画は、新型コロナウイルス感染症による影響については不透明ではあるものの、経営環境は一定の回復に向かうこと、及び従来とは異なるニューノーマルの環境を一部踏まえて作成しております。
重要な会計方針のうち、見積りや仮定等による影響が大きいと考えている項目は、次のとおりであります。
(固定資産の減損)
固定資産については、「固定資産の減損に係る会計基準」(2002年8月9日)及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第26号 2009年3月27日最終改正)に基づき、減損処理の要否を判定しております。将来の企業環境等の変化等により、回収可能価額が帳簿価額を下回ることになった場合には、減損処理が必要となる可能性があります。
ⅰ.のれん、商標権及び顧客関連資産
ア.価値の源泉
当連結会計年度末におけるのれん41億17百万円は、過去の企業結合により発生したものであり、その主たる発生原因は、結合後企業が当社グループに加入したことにより、同社に期待される超過収益力であります。一部ののれんについては、結合後企業ではなく、当社などにおいて発現されることが期待されるシナジー効果が発生原因となっております。
また、企業結合時における既存製品のブランドや、既存の顧客との契約に係る価値を算定し、商標権及び顧客関連資産を無形固定資産その他として、のれんとともに計上しております。
イ.減損要否の検討及び認識、測定
当社グループにおけるのれんに係る減損要否の検討は、のれん発生の原因である超過収益力やシナジー効果が将来にわたって発現するかに着目して行っており、平時においてはのれんを発生させた結合後企業の事業計画(当社などに発現が期待されるシナジー効果の計画を含む。)に沿って、利益やキャッシュ・フローが計上されているかを毎月モニタリングしております。事業計画の達成が危ぶまれる状況など減損の兆候が認められる場合には、事業計画の合理性について見直すこととしております。そして、見直された事業計画に基づく割引前将来キャッシュ・フローによって、減損損失を認識するかを決定し、認識する場合においては割引将来キャッシュ・フローで算定する使用価値に基づき減損損失を測定することとしております。
商標権及び顧客関連資産に係る減損要否の検討は、のれんに係る減損の検討と並行して行っており、設定された事業計画に沿って利益やキャッシュ・フローが計上されているかをもって減損の兆候の有無の判定を実施するとともに、減損の兆候が認められる場合は、見直された事業計画に基づき、減損損失の認識・測定の手続きを実施することとしております。
ウ.重要な会計上の見積りに用いた仮定の不確実性とその変動による経営成績に生じる影響
トルコ飲料事業に係るのれん6億90百万円及び商標権7億91百万円は、当該株式取得に係る取得原価と比較すると相対的に多額となっており、期待されるメリットをもたらさず著しい企業価値の減価がある場合には、減損損失が計上される可能性があります。のれん及び商標権の評価においては、その基礎となる事業計画が、トルコ国内の政情不安や通貨不安、景気動向などの影響を受けやすくなっております。足元の事業環境は、為替変動による輸入原材料価格の高騰や景気の減速による消費への影響にも留意が必要な状況にあり、超過収益力の評価で勘案する事業計画においては不確実性及び経営者の判断による程度が高くなっております。また、減損損失を計上する場合には、高くかつ変動幅が大きいトルコの金利を反映した割引率を考慮する必要があるため、多額の損失が発生するリスクが存在することから、会計上の見積りに用いた仮定の変動による経営成績に生じる影響が大きいと判断しております。
なお、株式会社たらみ(食品事業)に係るのれん34億27百万円、商標権及び顧客関連資産24億12百万円は、事業計画との乖離もなく安定的な業績推移となっていること、為替や金利の変動リスクも小さいことから、会計上の見積りに用いる仮定の変動リスク及び多額の損失が発生するリスクは小さいと判断しております。
エ.当連結会計年度における減損判定
当連結会計年度においては、見積りに用いた重要な仮定に加え、新型コロナウイルス感染症による影響の仮定を置いて判断しておりますが、十分な将来キャッシュ・フローが期待できるため、のれん、商標権及び顧客関連資産の減損損失を計上する必要はないと判断しております。
ⅱ.トルコ子会社に係る投融資
ア.価値の源泉
「ⅰ.のれん、商標権及び顧客関連資産」にて記載のとおり、トルコ飲料事業については見積りや仮定等による影響が大きいと考えており、当社の個別財務諸表においては、当事業年度末にて計上しているトルコ子会社株式154億15百万円、及びトルコ子会社への貸付金14億55百万円について、重要な会計上の見積りが存在すると認識しております。
イ.減損要否の検討及び認識、測定
トルコ子会社株式については、各関係会社の1株当たり純資産に買収時において認識した超過収益力を反映させたものを実質価額として、当該実質価額と取得原価とを比較し、減損の要否を判定しております。また、各関係会社の将来の事業計画に基づく営業利益及び割引前将来キャッシュ・フローを毎月モニタリングしております。事業計画の達成が危ぶまれるなど、当初見込んだ超過収益力の毀損が認められる場合には、事業計画の合理性について見直すこととしております。そして、見直された事業計画に基づく割引前将来キャッシュ・フローによって、減損損失を認識するかを決定し、認識する場合においては割引将来キャッシュ・フローで算定する使用価値に基づき減損損失を測定することとしております。
また、トルコ子会社に対する貸付金については、財政状態を鑑みて個別に回収可能性を評価しております。
ウ.重要な会計上の見積りに用いた仮定の不確実性とその変動による経営成績に生じる影響
トルコ子会社に係る投融資の評価においては、その基礎となる事業計画が、トルコ国内の政情不安や通貨不安、景気動向などの影響を受けやすくなっております。足元の事業環境は、為替変動による輸入原材料価格の高騰や景気の減速による消費への影響にも留意が必要な状況にあり、超過収益力の評価で勘案する事業計画においては不確実性及び経営者の判断による程度が高くなっております。このため、減損損失の計上により多額の損失が発生するリスクが存在することから、会計上の見積りに用いた仮定の変動による経営成績に生じる影響が大きいと判断しております。
エ.当事業年度における減損判定
当事業年度においては、見積りに用いた重要な仮定に加え、新型コロナウイルス感染症による影響の仮定を置いて判断しておりますが、十分な将来キャッシュ・フローが期待できるため、トルコ子会社に係る投融資の減損損失を計上する必要はないと判断しております。

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