四半期報告書-第72期第2四半期(平成30年7月1日-平成30年9月30日)

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2018/11/13 9:03
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文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績に関する説明
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善などを背景に景気は緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、夏場に国内で相次いだ自然災害や米国と中国の貿易摩擦の深刻化などによる経済への影響が懸念されております。
飼料業界におきましては、飼料メーカー各社は、主原料のとうもろこし価格上昇や円安基調で推移した為替相場などを受けて、4月及び7月に配合飼料価格を値上げしました。値上げ後、さらに原料価格が上昇したことや円安が進んだことなどから原材料費が上昇し、収益環境は悪化しました。また、畜産家の寡占化に伴うメーカー間の競争激化や夏場の自然災害による影響も相まって、厳しい事業環境は続いております。
このような状況のなか、当社は顧客の利益に貢献する差別化飼料の拡販や課題解決型提案営業の強化、日本ハムグループ、伊藤忠商事グループとの資本業務提携の推進、生産性向上活動の継続などにより、業績の向上に努めてまいりました。
その結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高925億44百万円(前年同四半期比5.8%増)、営業利益25億26百万円(前年同四半期比15.5%減)、経常利益26億94百万円(前年同四半期比15.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益18億40百万円(前年同四半期比14.1%減)となりました。
売上高は、主力の飼料事業が前年同四半期を上回ったことなどにより、5.8%の増収となりました。営業利益は、販売費及び一般管理費が減少したものの、売上総利益率の低下などにより、15.5%の減益となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、14.1%の減益となりました。なお、当社北海道工場の至近で発生した北海道胆振東部地震の影響については、お客様への安定供給に資する運賃等の費用15百万円を特別損失に計上することにとどまりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(飼料)
売上高は、飼料販売量、平均販売価格ともに前年同四半期を上回ったため、前年同四半期比6.1%増の780億2百万円となりました。セグメント利益は、前年同四半期比0.3%増の25億35百万円となりました。原材料価格上昇により原料ポジションが悪化したものの増益となった主な理由は、畜産飼料販売量が前年同四半期比2.5%増と堅調に推移したこと、飼料価格安定基金負担金の軽減により販売費及び一般管理費が減少したことであります。
(コンシューマー・プロダクツ)
売上高は、畜産物及び特殊卵の販売量が増加したため、前年同四半期比5.7%増の97億49百万円となりました。セグメント利益は、ペットフードの販売量が減少したことや運賃などの費用が増加したことなどにより、前年同四半期比56.2%減の79百万円となりました。
(その他)
売上高は、前年同四半期比1.4%増の47億92百万円、セグメント利益は、前年同四半期比27.3%減の3億83百万円となりました。減益となった主な理由は、畜産用機器の販売台数が増加したものの利益率の高い海外向けの販売台数は減少したこと、原価の上昇により利益率が低下したことであります。
② 財政状態に関する説明
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ30億29百万円増加の823億84百万円となりました。主な増減は、受取手形及び売掛金の増加13億1百万円、商品及び製品の増加3億92百万円、その他の流動資産の増加8億20百万円、有形固定資産の増加9億85百万円、現金及び預金の減少5億33百万円であります。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末に比べ16億円増加の300億64百万円となりました。主な増減は、買掛金の増加10億70百万円、その他の流動負債の増加2億87百万円、長期借入金の増加6億54百万円、未払法人税等の減少3億59百万円であります。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ14億28百万円増加の523億20百万円となりました。主な増減は、利益剰余金の増加14億76百万円、その他有価証券評価差額金の減少1億30百万円であります。総資産の増加が純資産の増加を上回った結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ0.6ポイント低下の62.7%となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、49億51百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における資金の減少は5億33百万円でありました。
各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は18億52百万円(前年同四半期比17億95百万円増加)となりました。主な資金獲得の要因は税金等調整前四半期純利益26億85百万円、減価償却費10億23百万円及び仕入債務の増加3億94百万円であります。一方、主な資金使用の要因は売上債権の増加11億68百万円及び法人税等の支払額11億89百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は24億72百万円(前年同四半期比17億53百万円増加)となりました。これは主に固定資産の取得による支出23億24百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は83百万円(前年同四半期は3億45百万円の使用)となりました。主な資金獲得の要因は借入金の増加が純額で4億49百万円、主な資金使用の要因は配当金の支払額3億63百万円であります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
当社は、2008年5月1日開催の取締役会において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について、決議いたしました。その内容は以下のとおりであります。
① 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきだと考えています。
しかしながら、当社の経営に当たっては、飼料業界及び畜産業界における幅広いノウハウと豊富な経験並びに顧客・取引先及び従業員等のステークホルダーとの間に築かれた関係等への十分な理解が不可欠であります。株式の大規模買付提案の中には、たとえばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえます。そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者として、株主の皆様のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えています。
② 会社の支配に関する基本方針の実現に資する取組み
当社では、多くの投資家の皆様に長期的に継続して当社に投資していただくため、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるための取組みとして、以下の取組みを実施しております。これらの取組みは、本基本方針の実現に資するものと考えております。
(a) 当社経営基本方針
当社は、1949年の設立以来「顧客の要求を見つけだしこれを満たす」という社訓を原点に企業としての社会的責任を全うし、飼料を通じて食生活に潤いと安全・安心をお届けし、価値の創造、需要の掘り起こしを図っております。
(b) 当社経営基本方針を実現するための取組み
当社は、経営理念を具現化するため、下記に取組んでおります。
(ア) 顧客の要望(安全・安心)を満たす工場展開を推進する。
(イ) 自社工場の特性ある設備で特性ある製品の提供を行い顧客に貢献する。
(ウ) 顧客の多彩な要望に応える商品開発のため、研究技術力の向上を図る。
③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、2008年6月27日開催の第61期定時株主総会にて、買収防衛策を導入し、2011年6月29日開催の第64期定時株主総会において、一部変更を加えた上で買収防衛策を継続しておりましたが、その有効期間が満了することに伴い、2014年6月27日開催の第67期定時株主総会及び2017年6月29日開催の第70期定時株主総会において株主の皆様の承認を受け、買収防衛策を継続いたしております。
(a) 買収防衛策導入の目的
当社取締役会は、当社株式に対する大規模買付行為が行われた際に、買付に応じるべきか否かを、株主の皆様に判断していただき、また当社取締役会が代替案を提案するために必要な時間を確保し、株主の皆様のために大規模買付者と交渉を行うこと等を可能とすることで、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する大規模買付行為を抑止できる体制を平時において整えておくことが不可欠との結論に至りました。
(b) 大規模買付ルールの内容
大規模買付ルールとは、大規模買付者に対して、事前に当社取締役会に対し必要かつ十分な情報の提供を求め、大規模買付行為につき当社取締役会による一定の評価期間を確保した上で、株主の皆様に当社取締役会の事業計画や代替案等を提示したり、大規模買付者との交渉・協議等を行っていくための手続です。その概要は以下のとおりです。
(ア) 対象となる大規模買付行為
特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為、又は結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為といたします。
(イ) 意向表明書の事前提出
大規模買付者が大規模買付行為を行おうとする場合には、まず当社代表取締役宛に、大規模買付ルールに従う旨の誓約及び意向表明書をご提出いただきます。
(ウ) 情報の提供
取締役会は、上記(イ)の意向表明書を受領した日の翌日から起算して10営業日以内に、大規模買付者に対し、株主の皆様の判断及び取締役会としての意見形成のために取締役会に対して提供していただくべき必要かつ十分な情報のリストを交付します。
(エ) 当社の意見の通知・開示
取締役会は、大規模買付行為の評価等の難易度に応じ、大規模買付者が取締役会に対し本必要情報の提供を完了した日の翌日から起算して60日間(対価を現金(円貨)のみとする公開買付による当社全株式を対象とする大規模買付行為の場合)又は90日間(その他の大規模買付行為の場合)を取締役会による評価、検討、交渉、意見形成、代替案立案のための期間として与えられるべきものと考えます。
取締役会評価期間中、取締役会は独立の外部専門家等の助言を受けながら、提供された本必要情報を十分に評価・検討し、取締役会としての意見をとりまとめます。
また、必要に応じ大規模買付者との間で大規模買付行為に関する条件改善について交渉し、取締役会として株主の皆様に対し代替案を提示することもあります。
(オ) 株主意思の確認
取締役会が上記(エ)において大規模買付行為に対する対抗措置を取ることが相当であると判断した場合は、実務上可能な限り速やかに当社株主総会を開催し株主意思確認総会の決議の結果に従い、対抗措置を発動するか否かを決するものとします。
(c) 大規模買付行為が行われた場合の対応方針
(ア) 大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合
大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合には、取締役会は、仮に当該大規模買付行為に反対であったとしても、当該大規模買付行為についての反対意見を表明したり、代替案を提示することにより株主の皆様を説得するにとどめ、原則として当該大規模買付行為に対する対抗措置はとりません。
大規模買付行為に応じるか否かは、株主の皆様において、当該大規模買付行為及び当社が提示する大規模買付行為に対する意見、代替案等をご考慮の上、ご判断いただくことになります。
(イ) 大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合
大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合には、具体的な買付方法の如何にかかわらず、取締役会は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を守ることを目的として対抗措置を取ることがあります。当社が発動する対抗措置は、新株予約権の無償割当といたします。対抗措置を発動することの是非については取締役会は、株主の皆様のご意思を尊重する趣旨から株主意思確認総会を開催し、対抗措置を発動することの是非について株主の皆様にご判断いただくことができるものとします。
(d) 株主・投資家に与える影響
(ア) 大規模買付ルールが株主・投資家に与える影響
大規模買付ルールは、当社株主の皆様が大規模買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や、現に当社の経営を担っている当社取締役会の意見を提供し、株主の皆様が代替案の提示を受ける機会を確保することを目的としています。これにより株主の皆様は、十分な情報のもとで、大規模買付行為に応じるか否かについて適切な判断をすることが可能となり、そのことが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の保護につながるものと考えます。従いまして、大規模買付ルールの設定は、株主及び投資家の皆様が適切な投資判断を行う上での前提となるものであり、株主及び投資家の皆様の利益に資するものであると考えております。
(イ) 対抗措置発動時に株主及び投資家の皆様に与える影響
対抗措置の発動時には、大規模買付者等以外の株主の皆様が、法的権利又は経済的側面において格別の損失を被るような事態は想定しておりません。
(e) 有効期間、継続、廃止及び変更
買収防衛策の有効期間は、2017年6月29日開催の第70期定時株主総会終了後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとし、継続(一部修正した上での継続を含む。)については別途2020年6月に開催予定の当社定時株主総会の承認を経ることとします。
但し、有効期間の満了前であっても、当社株主総会において買収防衛策を変更又は廃止する旨の決議が行われた場合、又は当社取締役会において買収防衛策を廃止する旨の決議が行われた場合には、当該決議に従いその時点で変更又は廃止されるものとします。
④ 具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
買収防衛策は当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって導入されたものであり、当社の基本方針に沿うものであります。特に、買収防衛策は、3年ごとに定時株主総会にて継続することについて株主の皆様のご意思をお諮りしていること、その内容として買収防衛策を発動する際には株主意思確認総会において是非を株主の皆様にご判断いただくこととする合理的な客観的要件が設定されていることにより、その公正性・客観性が担保されており、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の取締役の地位の維持を目的とするものではありません。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は3億13百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。