有価証券報告書-第111期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/27 15:39
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況の概要は以下の通りであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に関する感染症法上の分類が移行したことに伴い、経済活動の正常化の動きが進む一方、原材料・エネルギー価格の高騰や為替の変動、地政学リスクなどから、先行きは依然として不透明な状況で推移いたしました。
食品業界におきましては、原材料・エネルギー価格の高騰によるさらなる物価上昇懸念等の先行きへの不安からお客様の節約志向が一段と高まるなど、継続して消費行動や市場構造に変化が見られ、引き続き厳しい経営環境となりました。
このような状況のなかで、当社グループは、企業理念・ビジョンのもと、2023年4月より開始いたしました第3次中期経営計画に基づき、「地の恵み スパイス&ハーブ」を核とした事業活動を推進するとともに、持続可能な企業と社会の実現を目指し、社会課題の解決に向けた活動にも全社一体となって取り組んでまいりました。
当連結会計年度では、原材料価格の高騰等を背景とした価格改定を実施するとともに、中期経営計画に掲げる海外事業の強化や、パウダールウ製品をはじめとする高付加価値製品の販売強化などに努めてまいりました。また、社会課題の解決に向けた活動としまして、アップサイクル製品の販売も開始いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、食料品事業におきまして、即席グループや香辛調味料グループが伸長いたしましたことなどから、前期比57億92百万円増の1,264億43百万円(前期比4.8%増)となりました。利益面につきましては、原材料価格の高騰等が続いておりますものの、高付加価値製品を中心とした積極的な販売促進活動や、価格改定の効果などによる売上高の増加に加え、原価低減や経費削減に努めましたことなどから、営業利益は前期比23億78百万円増の77億78百万円(同44.1%増)、経常利益は前期比26億14百万円増の80億79百万円(同47.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比26億37百万円増の67億17百万円(同64.6%増)となりました。
セグメント別・製品区分別の経営成績は、以下の通りであります。
なお、食料品事業内の各製品区分別の売上高は出荷価格ベースのため、その合計は食料品事業の売上高と一致いたしません。また、当連結会計年度より、製品区分の内訳を見直したことにより、前連結会計年度の製品区分別売上高を組み替えて比較・分析を行っております。
(単位:百万円)
売上高セグメント利益
2023年3月期2024年3月期増減額2023年3月期2024年3月期増減額
食料品事業107,382116,2498,8664,5687,5012,933
調理済食品13,26810,193△3,074787232△554
調整---42430
合計120,651126,4435,7925,3997,7782,378

(注)1.各セグメントの売上高は、セグメント間内部売上高消去後の数値を記載しております。
2.セグメント利益の調整額は、セグメント間取引消去であります。
ア.食料品事業
即席グループが大きく伸長いたしますとともに、スパイス&ハーブグループや香辛調味料グループも順調に推移いたしましたことから、売上高は前期比88億66百万円増の1,162億49百万円(同8.3%増)となりました。なお、セグメント利益(営業利益)は前期比29億33百万円増の75億1百万円(同64.2%増)となりました。
<スパイス&ハーブ>スティックタイプなどのカレー粉が伸長いたしますとともに、ラインアップが豊富な「SPICE&HERB」シリーズをはじめとする洋風スパイスに加え、業務用香辛料も堅調に推移いたしました。
以上の結果、売上高は前期比21億29百万円増の328億85百万円となりました。
<即席>主力ブランドの「ゴールデンカレー」が国内及び海外において大きく伸長いたしますとともに、「赤缶カレーパウダールウ」や「栗原はるみ わたしのカレー」などのパウダールウ製品も伸長いたしました。
以上の結果、売上高は前期比52億20百万円増の413億86百万円となりました。
<香辛調味料>お徳用タイプ等のチューブ製品が伸長いたしますとともに、「李錦記」ブランド製品や「町中華」シリーズも順調に推移いたしました。
以上の結果、売上高は前期比35億19百万円増の449億15百万円となりました。
<インスタント食品その他>パスタソースでは「まぜるだけのスパゲッティソース」シリーズが順調に推移いたしますとともに、業務用製品も順調に推移いたしました。
以上の結果、売上高は前期比15億61百万円増の327億13百万円となりました。
イ.調理済食品
株式会社ヒガシヤデリカ東松山工場の火災による影響があったことなどから、売上高は前期比30億74百万円減の101億93百万円(同23.2%減)となりました。なお、セグメント利益(営業利益)は前期比5億54百万円減の2億32百万円(同70.4%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、財務活動により減少したものの営業活動及び投資活動により増加し、前連結会計年度末に比べ12億94百万円増加して、当連結会計年度末には220億50百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次の通りであります。
(単位:百万円)
2023年3月期2024年3月期増減額
営業活動によるキャッシュ・フロー6414,6183,976
投資活動によるキャッシュ・フロー△3,0498433,892
財務活動によるキャッシュ・フロー△3,941△4,417△475
現金及び現金同等物に係る換算差額74249175
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)△6,2741,2947,569
現金及び現金同等物の期首残高25,21320,755△4,457
連結の範囲の変更に伴う現金及び
現金同等物の増減額(△は減少)
1,817-△1,817
現金及び現金同等物の期末残高20,75522,0501,294

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、46億18百万円となりました。これは主に、売上債権の増加による資金の減少63億73百万円などがあったものの、税金等調整前当期純利益80億54百万円、減価償却費43億36百万円などがあったことによるものであります。
前期と比較して獲得資金は39億76百万円増加いたしましたが、この要因は主に、仕入債務の増加による資金の増加(26億72百万円)による影響であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は、8億43百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出18億6百万円などがあったものの、事業譲渡による収入22億65百万円などがあったことによるものであります。
前期と比較して獲得資金は38億92百万円増加いたしましたが、この要因は主に、有形固定資産の取得による支出の減少(31億78百万円)による影響であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、44億17百万円となりました。これは主に、借入金の借入・返済に伴う差引支出額44億65百万円などがあったことによるものであります。
前期と比較して使用資金は4億75百万円増加いたしましたが、この要因は主に、借入金の借入・返済に伴う差引支出額の増加(24億31百万円)、社債の発行による収入の増加(10億円)による影響であります。
また、キャッシュ・フロー関連指標の推移は、以下の通りであります。
2021年
3月期
2022年
3月期
2023年
3月期
2024年
3月期
自己資本比率(%)44.046.448.251.8
時価ベースの自己資本比率(%)49.235.332.738.0
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)305.7412.44,941.3608.2
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)23.517.11.411.1

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
③ 生産、受注及び販売の実績
ア.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
前期比(%)
食料品事業(百万円)118,451109.8
調理済食品(百万円)10,17276.7
合計(百万円)128,623106.1

(注)金額は出荷価格によっております。
イ.商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
前期比(%)
食料品事業(百万円)14,626101.6
調理済食品(百万円)--
合計(百万円)14,626101.6

(注)金額は商品仕入価格によっております。
ウ.受注状況
主要製品の受注生産を行っていないため、記載を省略しております。
エ.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
前期比(%)
食料品事業(百万円)116,249108.3
調理済食品(百万円)10,19376.8
合計(百万円)126,443104.8

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであります。なお、出荷価格ベースの売上高により、割合を算出しております。
相手先前連結会計年度
(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度
(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
金額
(百万円)
割合
(%)
金額
(百万円)
割合
(%)
三菱食品㈱38,06224.938,98524.1
三井物産㈱29,53019.331,69719.6
国分グループ本社㈱22,94615.026,30216.2

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表作成において判断や見積りを要する重要な会計方針等につきましては、過去の実績等合理的と考えられる前提に基づき判断し、見積りを実施しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、概ね「(1)経営成績等の状況の概要」に記載しておりますが、その主な要因等は次の通りであります。
ア.財政状態の分析
(資産)
資産は、前連結会計年度末と比較して97億69百万円増加し、1,402億31百万円となりました。これは主に、売上債権の増加63億73百万円、投資有価証券の増加49億49百万円などがあったことによるものであります。
(負債)
負債は、前連結会計年度末と比較して1百万円増加し、675億38百万円となりました。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末と比較して97億67百万円増加し、726億92百万円となりました。これは主に、利益剰余金の増加60億16百万円、その他有価証券評価差額金の増加34億84百万円などがあったことによるものであります。この結果、自己資本比率は51.8%(前期48.2%)となりました。
イ.当連結会計年度の経営成績の分析
(売上高)
売上高は、前期比57億92百万円増の1,264億43百万円(前期比4.8%増)となりました。これは、「食料品事業」の売上高が増加したことによるものであります。
セグメント別の状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
(営業利益)
売上高の増加により、売上総利益は前期比25億24百万円増の317億35百万円(同8.6%増)となりました。
また、販売費及び一般管理費につきましては、荷造運搬費等が減少したことなどにより、売上高に対する比率が18.9%(前期19.7%)に減少し、売上総利益が増加したことから営業利益は前期比23億78百万円増の77億78百万円(前期比44.1%増)となり、売上高営業利益率は6.2%(前期4.5%)となりました。
(経常利益)
営業外損益につきましては、支払利息4億24百万円などがあったものの、受取配当金3億11百万円、為替差益2億9百万円などがあったことから、3億1百万円の利益となりました。なお、営業利益が増加したことにより、経常利益は前期比26億14百万円増の80億79百万円(前期比47.8%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別損益につきましては、事業譲渡益などの特別利益が15億76百万円発生しましたが、減損損失などの特別損失が16億円発生したことから、24百万円の損失となり、税金等調整前当期純利益は前期比25億44百万円増の80億54百万円(同46.2%増)となりました。
なお、当期の税効果会計適用後の法人税等の負担率は16.6%(前期25.9%)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比26億37百万円増の67億17百万円(前期比64.6%増)となりました。この結果、ROEは9.9%(前期6.6%)となりました。
2023年3月期2024年3月期
売上高営業利益率4.5%6.2%
自己資本比率48.2%51.8%
ROE6.6%9.9%

ウ.経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載した通りであります。
エ.資本の財源及び資金の流動性
a.資本政策の基本方針
当社グループは、事業活動により得られた資金の配分に関しましては、安定的な株主還元を行う中で、持続的な成長と企業価値の向上に資する事業や成長分野への投資へ配分するとともに、財務体質の強化と堅実な経営基盤の確保に努めることを資本政策の基本方針としております。
財務体質の強化にあたっては、事業活動に必要な水準の現金及び現金同等物を保有し流動性を確保するとともに、今後の事業展開に向けた投資と内部留保の充実のバランスを勘案しながら、自己資本比率及びROEの維持向上を目指して参ります。
b.資金需要の内容
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品製造に必要な原材料の調達費用や、製品販売のための販売促進費や広告宣伝費、物流費などの営業費用であります。設備投資需要のうち主なものは、製品製造のための建物等の建設費用及び生産設備の購入費用であります。
c.資金調達
事業の持続的な成長と企業価値の向上に向けた投資を行うにあたっては、主として営業活動によるキャッシュ・フローを源泉とする自己資金に加え、金融機関からの借入や社債発行等、外部からの資金調達を有効に活用しております。設備投資に関しては、獲得した営業キャッシュ・フローの範囲を原則としておりますが、手元流動性を確保するとともに、必要な資金については調達方法を勘案しながら、安定的かつ機動的に調達を実施しております。また、当社グループにおいて借入を行っておりますが、資金調達にあたっては当社が管理を行うことにより、当社グループ全体での資金効率の向上や金融費用の削減に努めております。
d.資金の流動性
現金及び現金同等物の水準と今後見込まれる営業キャッシュ・フローから、今後の事業活動に必要な手元流動性を充分に確保していると判断しております。また、金融機関と当座貸越枠やコミットメントライン等の設定を行い、緊急時における安定的かつ機動的な資金調達手段を備えております。

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