有価証券報告書-第67期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/29 11:20
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【項目】
155項目
業績等の概要
(1) 業績
当連結会計年度における我が国の経済は、雇用環境や所得環境が改善傾向にあり緩やかな回復傾向が継続いたしました。しかしながら、消費税増税による個人消費の低迷や、新型コロナウイルス感染症の拡大が国内外の経済に与える影響により、景気は先行き不透明な状況で推移いたしました。
当社グループを取り巻く市場環境も、10月に実施された消費税増税による消費者の生活防衛意識の高まりにより、食料品に対しても、以前にも増して低価格志向が強まっております。これに加え、新型コロナウイルス感染症の拡大による内食需要の増加に対する安定的な商品の供給等、環境変化の激しい状況で推移いたしました。
このような経営環境の下、当社グループは「企業戦略の充実」と「新価値提案力の更なるアップ」を経営課題として取り組んでまいりました。
「企業戦略の充実」につきましては、当社グループの恒常的な安定と成長を実現するため、環境変化に対する対応力の強化を推し進めてまいりました。また一方で、「健康食」というキーワードのもと、全世界的に日本食の需要が高まっている中、当社グループが培ってきた日本食としてのブランド力とグループの持つ経営資源を活かして、海外での事業の確立を目指してまいりました。
「新価値提案力の更なるアップ」につきましては、多様化する消費者ニーズや健康意識の高まりに応えるべく、消費者の潜在的な「食」への興味を喚起する商品や毎日の食事の中で美味しく気軽に健康をサポートする機能性表示食品を発売することで市場の活性化を図ってまいりました。また、既存品につきましても、コラボ商品の発売や家庭での調理時間の短縮を手助けするアレンジメニューの提案を行うことにより、売上の拡大に取り組んでまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は105,063百万円(前年度比 0.3%増)となりました。利益面につきましては、営業利益は3,422百万円(前年度比 45.2%増)、経常利益は3,138百万円(前年度比 27.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,149百万円(前年度比 8.6%増)となりました。
以下、セグメントの状況は次のとおりであります。
①国内食料品事業
販売面につきましては、主力商品の活性化と新商品の取扱いの拡大に取り組んでまいりました。消費者向けには、テレビCMやホームページ、SNSを活用した商品紹介やアレンジレシピの公開、お守りパンダリュックや前年に続き東海道五拾三次カードフルセットを景品とした消費者キャンペーンの実施、さらには、若い世代を中心に人気のキャラクターを起用したキャンペーンの実施など、ファン層の拡大と購買意欲の促進に努めてまいりました。また、流通向けには、大量陳列コンテストや、生鮮品との関連販売の提案などを通じて、店頭での商品の露出強化に取り組んでまいりました。
商品開発面につきましては、“新価値創造商品の開発”をテーマに取り組んでまいりました。とくに当期は、高付加価値のメニューを手軽に召し上がっていただける商品の開発を進めてまいりました。具体的には、「おとなのふりかけ」の30周年限定メニューとして、トリュフやからすみといった高級素材を使用した商品や、おかずにもなるような具材量を実現したみそ汁、だしにこだわった甘海老だしのみそ汁などを開発いたしました。また、一方では、お子様によろこんでもらえる惣菜の素や、ブームになっている麻辣味に着目した煮込みラーメンの新メニュー、SNSで話題になっている食べ方を再現したふりかけを開発いたしました。健康食品では、今注目のたんぱく質を多く含んだ素材を使用したふりかけや、女性を中心に、忙しい毎日でも手軽に取り入れられるような、健康と美容をサポートする和漢を使用したスープや粥などを開発し、新たな市場の拡大を図ってまいりました。
以下、主要品目の状況は次のとおりであります。
<お茶づけ・ふりかけ類>当社看板商品である「お茶づけ海苔」は、5月17日の「お茶漬けの日」に合わせ、前年に引き続きスペシャルマッチと称してプロ野球の試合で来場者への試供品配布などを行いました。さらに「ワノ国にはお茶づけがあるコラボキャンペーン」と題し、人気キャラクター「ワンピース」のオリジナルデザインカードをお茶づけ商品へ封入する企画や、オリジナルの景品が当たる消費者キャンペーンを実施し、若年層の喫食機会の増加に取り組んでまいりました。また、お茶づけの新商品では、鯛のだしの旨みがぎゅっとつまった「鯛だし茶づけ」を発売し、ふりかけでは「おとなのふりかけ30周年」を記念し、期間限定品や、既存品の海苔増量商品を発売いたしました。これに加え、人気タレントをCMで起用した「えびふりかにふり」などを発売したことで、売上高は16,027百万円(前年度比 1.0%増)となりました。
<スープ類>当社主力商品である「あさげ」シリーズは、具だくさんタイプ商品のラインアップを追加することで店頭露出の更なる強化を図ってまいりました。また、アソートタイプのフリーズドライみそ汁の減塩タイプ「毎日のおみそ汁 5種のバラエティーセット10袋入 減塩」や、寿司店で提供されるような本格的な味を再現した「こくだしみそ汁 甘海老だし」等の新商品を積極的に発売したことで、売上高は23,705百万円(前年度比 0.9%増)となりました。
<調理食品類>惣菜商品では、人気のたまごそうざいシリーズにおいて、お子様に大人気のデミグラスソースを使用した「デミ玉」を発売し、売上拡大を図りました。また根強い人気の既存品の「かに玉」、「麻婆春雨」、「五目焼きビーフン」等もリニューアルを行い、さらなる商品価値の向上に努め、販売強化を図ってまいりました。また、チャーハンの素、レトルトカレーではテレビで人気の「チコちゃんに叱られる!」に登場するチコちゃんをテーマにした商品を発売したものの、売上高は25,706百万円(前年度比 1.4%減)となりました。
<その他>業務用商品は、従来からの主力商品であるお茶づけ、ふりかけ、みそ汁等に加え、みそ汁の具や、アレルギー配慮商品など近年の需要を捉えた商品の販売強化や、災害備蓄用の「フリーズドライご飯」シリーズの継続的な取扱い促進を図ったものの、売上高は3,951百万円(前年度比 9.7%減)となりました。
以上の結果、国内食料品事業の売上高は69,390百万円(前年度比 0.6%減)となりました。
なお、当事業セグメントにおける新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、外出自粛等に伴う内食需要の高まりもあり、当連結会計年度及び翌連結会計年度とも軽微であると考えております。
②海外食料品事業
Chaucerグループでは、顧客ニーズに合わせたフリーズドライ商品の研究開発と品質向上に取り組んでまいりました。アメリカ市場では、2017年に増強したフリーズドライ設備を最大限に活用し、需要拡大に対応いたしました。また、欧州市場では、グローバル企業との取引の拡大に努めてまいりました。また、アジア市場では、当社グループの販売チャネルを活かし日本市場への売上拡大に努めてまいりました。
また、MAIN ON FOODSグループでは、アメリカ市場において、麺商品及び粉商品のサプライヤーとして多数の外食企業及び食品企業との着実な取引拡大を進めてまいりました。研究開発においては、健康意識の高まりによる多様な消費者ニーズに応えるため、グルテンフリー麺等の高付加価値商品の開発に努めてまいりました。
以上の結果、海外食料品事業の売上高は23,655百万円(前年度比 2.7%増)となりました。
なお、当事業セグメントにおける新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、外出自粛等に伴う内食需要の高まりによる家庭用食品メーカーへの原料供給が堅調に推移していることもあり、当連結会計年度及び翌連結会計年度ともに軽微であると考えております。
③中食その他事業
麦の穂グループでは、20周年を迎えたシュークリーム専門店「ビアードパパ」において、記念商品やコラボ商品の発売により、更なる顧客の拡大を図ってまいりました。また、8月8日の“ビアードパパの日”にパイシュークリームを特別価格100円で販売する年に一度の「ファン大感謝祭」の開催や、初売りとして特別割引券の入った福袋を数量限定で販売し、ご好評をいただきました。
以上の結果、中食その他事業の売上高は11,814百万円(前年度比 0.9%増)となりました。
なお、当事業セグメントにおいては新型コロナウイルス感染症による外出自粛、店舗閉鎖等の影響により当連結会計年度および翌連結会計年度の業績に影響を受けておりますが、翌連結会計年度内に段階的に業績が回復すると見込んでおります。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動による現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の増加額が、投資活動及び財務活動による資金の減少額を上回ったことにより、前連結会計年度末に比べ158百万円増加し、当連結会計年度末の資金残高は、7,862百万円となりました。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動による資金の増加額は7,522百万円(前年度は3,942百万円の増加)となりました。これは主に、法人税等の支払があったものの、税金等調整前当期純利益及び減価償却費の計上があったことによるものです。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動による資金の減少額は4,294百万円(前年度は2,635百万円の減少)となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出があったことによるものです。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動による資金の減少額は3,071百万円(前年度は1,959百万円の減少)となりました。これは主に、短期借入金による資金調達を行ったものの、長期借入金の返済があったことによるものです。
生産、受注及び販売の実績
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年度比(%)
国内食料品事業
お茶づけ・ふりかけ類15,69496.0
スープ類22,37298.4
調理食品類26,69098.3
その他1,22953.1
小計65,98796.3
海外食料品事業23,23099.7
中食その他事業9,07799.7
合計98,29597.4

(注)1 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 上記国内食料品事業「その他」の主な内訳は、業務用商品、進物品であります。
(2) 受注実績
一部の連結子会社は、受注生産を行っておりますが、受注当日または翌日に製造・出荷の受注生産を行っておりますので、受注高及び受注残高の記載は省略しております。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年度比(%)
国内食料品事業
お茶づけ・ふりかけ類16,027101.0
スープ類23,705100.9
調理食品類25,70698.6
その他3,95190.3
小計69,39099.4
海外食料品事業23,655102.7
中食その他事業11,814100.9
その他203109.7
合計105,063100.3

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記国内食料品事業「その他」の主な内訳は、業務用商品、進物品であります。
3 上記その他の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、不動産事業であります。
4 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
三菱商事㈱61,27258.561,14158.2

5 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年6月29日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。作成にあたっては、必要な見積りを行っており、それらは資産、負債、収益および費用の計上金額に影響を与えております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、これらの見積りを行っておりますが、実際の結果はこれらの見積りと異なる可能性があります。特に以下の事項は、会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項(追加情報)」に記載しております。
(のれんの減損判定)
のれんについては、その回収可能価額に基づき減損の判定を行っております。回収可能価額は、将来事業計画より見込まれるキャッシュ・フローより測定しており、仮に市場環境の変化等により、その見積り金額の前提である条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要になる可能性があります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
①売上高
売上高は、前連結会計年度に比べ317百万円増収の105,063百万円(前年度比 0.3%増)となりました。
これは主に、国内食料品事業の売上高が419百万円減収となったものの、海外食料品事業の売上高が613百万円増収となったことによるものです。
なお、業績の概況につきましては、「業績等の概要(1)業績」に記載しております。
②売上原価・販売費及び一般管理費
売上原価は、前連結会計年度に比べ115百万円減少し、63,391百万円となりました。これは主に、海外食料品事業の売上原価が減少したことによるものです。また、売上原価率は、前連結会計年度に比べ0.3ポイント減少の60.3%となりました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ633百万円減少し、38,249百万円となりました。これは主に、販売促進費が減少したことによるものです。
③営業利益
営業利益は、前連結会計年度に比べ1,065百万円増益の3,422百万円(前年度比 45.2%増)となりました。
④経常利益
経常利益は、前連結会計年度に比べ、営業利益の増加により、670百万円増益の3,138百万円(前年度比 27.1%増)となりました。
⑤特別利益・特別損失
特別利益は、前連結会計年度は固定資産売却益等の計上があったものの、当連結会計年度の計上はありませんでした。特別損失は、前連結会計年度に比べ、主にたな卸資産評価損が減少しましたが、関係会社出資金評価損等が増加したことにより、0百万円増加の509百万円となりました。
⑥法人税等(法人税等調整額を含む)
税効果会計適用後の法人税等の負担率は、主に交際費等の損金不算入額が減少したことから、前連結会計年度の51.5%から0.7ポイント減少の50.8%となりました。
⑦親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ、91百万円増益の1,149百万円(前年度比 8.6%増)となりました。また、1株当たり当期純利益金額は、前連結会計年度に比べ5円56銭増加の64円59銭となりました。
(3) 当連結会計年度の財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析
①資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末より1,552百万円減少し、86,391百万円となりました。これは主に、受取手形及び売掛金並びに建設仮勘定が増加したものの、商品及び製品並びに投資有価証券が減少したことによるものです。また負債は、前連結会計年度末より1,045百万円減少し、54,098百万円となりました。これは主に、短期借入金及び流動負債その他に含まれる前受金が増加したものの、支払手形及び買掛金並びに長期借入金が減少したことによるものです。また純資産は主に、利益剰余金が増加したものの、その他有価証券評価差額金が減少したことにより32,292百万円となりました。この結果、純資産から非支配株主持分を控除した自己資本は、前連結会計年度末より641百万円減少の31,090百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ0.1ポイント減少の36.0%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動による現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の増加額が、投資活動及び財務活動による資金の減少額を上回ったことにより、前連結会計年度末に比べ158百万円増加し、当連結会計年度末の資金残高は、7,862百万円となりました。なお、各キャッシュ・フローの増減要因につきましては、「業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
③資金需要及び資金調達
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の製造のための原材料の購入、製造費、販売費および一般管理費等の営業費用によるものです。また、当社グループの投資資金需要のうち主なものは、製造設備の増設・更新等の設備投資によるものです。
当社グループは、これらの運転資金および投資資金は、自己資金により充当し、必要に応じて、金融機関からの借入や社債による資金調達を実施しています。
④財務政策
当社グループは、キャッシュ・マネジメント・システムの導入により資金の効率化を図るとともに、売掛債権の流動化及び当座貸越契約の締結により資金調達の十分な流動性を確保し、より柔軟性の高い機動的な財務オペレーションを実現しております。
また、調達コスト低減とリスク分散の観点から、直接金融と間接金融を組み合わせ、低コストかつ安定的な資金を確保するように努めております。

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