有価証券報告書-第127期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/29 9:14
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績」という。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
当社グループの業況は、主力の染色加工事業が減収となったものの、繊維販売事業、制御機器事業が増収となったことから、グループ全体では増収となりました。利益面では、原材料費等の高騰は続いているものの、製造原価の低減に取り組んだ結果、営業利益は増益となり、経常利益は持分法による投資利益が減少したことにより減益、また親会社株主に帰属する当期純利益は、負ののれん発生益の計上により増益となりました。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は27,561百万円と前連結会計年度比296百万円(1.1%)の増収となり、営業利益は2,123百万円と前連結会計年度比99百万円(4.9%)の増益、経常利益は3,013百万円と前連結会計年度比97百万円(△3.1%)の減益、親会社株主に帰属する当期純利益は2,313百万円と前連結会計年度比85百万円(3.8%)の増益となりました。
当連結会計年度末における財政状態は、当連結会計年度の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,489百万円増加して32,159百万円となり、当連結会計年度の負債合計は、前連結会計年度末に比べ277百万円増加して10,665百万円となり、当連結会計年度の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,211百万円増加して21,493百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
染色加工事業の売上高は、12,220百万円と前連結会計年度比88百万円(△0.7%)の減収となり、営業利益は924百万円と前連結会計年度比54百万円(6.3%)の増益となりました。
繊維販売事業の売上高は、8,933百万円と前連結会計年度比390百万円(4.6%)の増収となり、営業利益は459百万円と前連結会計年度比16百万円(3.8%)の増益となりました。
制御機器事業の売上高は、2,802百万円と前連結会計年度比437百万円(18.5%)の増収となり、営業利益は463百万円と前連結会計年度比92百万円(25.1%)の増益となりました。
その他の事業の売上高は、3,605百万円と前連結会計年度比443百万円(△10.9%)の減収となり、営業利益は298百万円と前連結会計年度比29百万円(△8.9%)の減益となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は6,963百万円となり、前連結会計年度末に比べ565百万円増加しました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は2,581百万円の収入(前連結会計年度は2,636百万円の収入)となりました。税金等調整前当期利益3,372百万円や減価償却費475百万円、持分法適用会社からの配当金の受取額835百万円がある一方で、持分法による投資利益793百万円や法人税等の支払額925百万円によるものです。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は727百万円の支出(前連結会計年度は877百万円の支出)となりました。主な要因は、有価証券及び投資有価証券の取得による支出304百万円や有形固定資産の取得による支出599百万円などによるものです。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は1,284百万円の支出(前連結会計年度は993百万円の支出)となりました。主な要因は、借入金の圧縮721百万円と配当金の支払額341百万円などによるものです。
キャッシュ・フロー関連の指標は以下のとおりです。
回次123期124期125期126期127期
決算年月平成28年3月平成29年3月平成30年3月平成31年3月令和2年3月
自己資本比率58.361.862.865.866.6
時価ベースの自己資本
比率(%)
43.442.354.736.836.3
キャッシュ・フロー対
有利子負債比率(%)
2.31.71.00.90.8
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)29.247.194.199.3132.2

(注)自己資本比率 :自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 :有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ :営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しています。
※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しています。
※キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しています。
※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しています。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成31年4月1日
至 令和2年3月31日)
前年同期比(%)
染色加工事業(百万円)12,362△1.1
合計12,362△1.1

(注)上記の金額には、消費税等は含まれていません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
染色加工事業12,2161.3905△0.5
合計12,2161.3905△0.5

(注)上記の金額には、消費税等は含まれていません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成31年4月1日
至 令和2年3月31日)
前年同期比(%)
染色加工事業(百万円)12,220△0.7
繊維販売事業(百万円)8,9334.6
制御機器事業(百万円)2,80218.5
報告セグメント計(百万円)23,9563.2
その他の事業(百万円)3,605△10.9
合計(百万円)27,5611.1

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
相手先前連結会計年度
(自 平成30年4月1日
至 平成31年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成31年4月1日
至 令和2年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
東レ㈱5,94821.86,07522.0

3.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における我が国経済は、企業業績や雇用・所得環境の改善にともない緩やかな回復基調にありましたが、米中貿易摩擦に加え、期末にかけての新型コロナウイルスの感染拡大により、景気の先行きは停滞感が増しております。
当社グループが属する繊維業界は、世界的には新興国での人口増加と経済成長による繊維需要の増加、また非衣料分野では、技術力、品質力を背景に産業資材や先端材料等の高付加価値品を中心とした需要拡大が期待されます。しかし、国内における少子高齢化や人口減少による市場縮小、中国や東南アジアからの安価品の大量輸入、衣料消費の低迷、原燃料・エネルギー価格の上昇など当社グループを取り巻く環境は厳しさを増すことが想定され、全般的に予断を許さない状況にあります。
新型コロナウイルスが当連結会計年度の経営成績等に与える影響はありませんでしたが、新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴う外出自粛要請や休業要請による衣料品をはじめとした繊維製品の販売低迷は、当社グループの受注数量に影響を及ぼすことが見込まれます。特に染色加工事業においては受注数量の減少により染色工場での稼働日数の調整を行っており、翌連結会計年度以降の当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,489百万円増加して32,159百万円となりました。流動資産は、現金及び預金の増加などにより1,349百万円増加して17,328百万円となり、固定資産は、有形固定資産の増加などにより140百万円増加して14,831百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ277百万円増加して10,665百万円となりました。流動負債は、575百万円増加して8,282百万円となり、固定負債は、長期借入金の減少などにより297百万円減少して2,383百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,211百万円増加して21,493百万円となりました。これは、株主資本が1,854百万円増加したことによるものです。
b.経営成績
主力の染色加工事業が減収となったものの、繊維販売事業、制御機器事業が増収となったことから、グループ全体では増収となりました。利益面では、原材料費等の高騰は続いているものの、製造原価の低減に取り組んだ結果、営業利益は増益となり、経常利益は持分法による投資利益が減少したことにより減益、また親会社株主に帰属する当期純利益は、負ののれん発生益の計上により増益となりました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
(染色加工事業)
染色加工事業は、客先連携の強化により新規素材の開発や量産化に注力するとともに、品質管理や納期管理の徹底を通じ、顧客満足度の向上に努めました。用途別では、スポーツ用途、自動車関連資材用途は堅調だったものの、主力のユニフォーム用途や海外向け婦人衣料用途は低調に推移しました。利益面では、原材料価格の高止まりや物流費用の高騰は継続しているものの、工場間連携の追求による稼働の効率化や調達資材の多様化、省エネ・リサイクル活動などの製造原価低減活動等に取り組んだことにより増益となりました。
当事業の売上高は12,220百万円と前連結会計年度比88百万円(△0.7%)の減収となり、営業利益は924百万円と前連結会計年度比54百万円(6.3%)の増益となり、セグメント資産は9,599百万円と前連結会計年度比244百万円(△2.5%)減少しました。
(繊維販売事業)
テキスタイル事業は、ユニフォーム用途での市場浸透を目指して、提案型営業の推進や素材開発から販売までの一貫した生販体制の構築を進めるとともに、婦人衣料用途や縫製品事業の新たな販路開拓に取り組みました。用途別には、主力のユニフォーム用途は堅調でしたが、海外向け婦人衣料用途は低調な結果となりました。アパレル事業は、主力の量販店向けOEM事業が厳しい状況下、ODM事業や新規チャネルの開拓に努めるなど、収益構造の抜本的な見直しに取り組みました。また、継続的な新商材提案による販路の拡大や素材調達の品位向上に専念するなど安定的な生産体制の構築に努めました。その他、両事業の連携強化による効率的な販促活動や縫製品事業の一貫生産の高度化に積極的に取り組みました。酒伊貿易(上海)有限公司は、アパレル事業との連携を更に進め、商流開拓や原材料の調達等に取り組みました。
当事業の売上高は8,933百万円と前連結会計年度比390百万円(4.6%)の増収となり、営業利益は459百万円と前連結会計年度比16百万円(3.8%)の増益となり、セグメント資産は4,431百万円と前連結会計年度比133百万円(△2.9%)減少しました。
(制御機器事業)
主力の制御装置関連は、FA自動制御装置は、国内の鉄鋼、化学プラントの設備投資が旺盛であったことや高速道路などの社会インフラ関連の装置案件が好調であったことなどから堅調に推移しましたが、自動車プレス制御装置は受注が減少し、低調な結果となりました。電力工事関連は、電力システム改革関連設備や老朽化設備の更新案件が堅調でした。情報システム関連は、老朽化システムの更新やオープン化対応案件を中心に、生産工程管理システム、業務系管理システムともに堅調に推移しました。
当事業の売上高は2,802百万円と前連結会計年度比437百万円(18.5%)の増収となり、営業利益は463百万円と前連結会計年度比92百万円(25.1%)の増益となり、セグメント資産は4,393百万円と前連結会計年度比2,149百万円(95.8%)増加しました。
(その他の事業)
織布事業は、海外向け織物用糸加工、高密度織物が堅調に推移しました。水産資材事業は、沖縄県での販売活動に取り組むとともに、新たな用途展開を目指した商品開発に注力しました。建設不動産事業は、民間物件の改修工事や一般住宅物件の受注獲得に努めました。複合部材事業は、主力のモータースポーツ用途やスポーツ・レジャー用途の欧州、アジア地区での販売に注力するとともに、航空・宇宙用途や一般産業機械用途向けなど新たな用途展開に取り組みました。縫製事業は、高付加価値商品での営業活動に注力し、主力のアパレル向け商品の受注拡大を目指す一方、企画提案機能の強化によって商品訴求力の向上をはかり、新たな販路の開拓に取り組みました。ヘルスケア事業は、関東圏での既存客先への拡販に注力したほか、関西圏での販路拡大を企図して大阪営業所を開設しました。
上記以外の事業も含めたその他の事業全体での売上高は3,605百万円と前連結会計年度比443百万円(△10.9%)の減収となり、営業利益は298百万円と前連結会計年度比29百万円(△8.9%)の減益となり、セグメント資産は6,000百万円と前連結会計年度比544百万円(10.0%)増加しました。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、売上高営業利益率、自己資本利益率、総資産経常利益率を重要な指標として位置付けており、当連結会計年度末の売上高営業利益率は7.7%、自己資本利益率は11.1%、総資産経常利益率は9.6%でした。引続きこれらの指標の改善に取り組んでいきます。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、フリーキャッシュ・フローの創出に努めることにより安定と成長を両立させた経営を実現し、企業価値のより一層の向上に努めていきます。運転資金については自己資金で対応することを基本とし、設備資金については自己資本又は金融機関からの借入等により資金調達を行い、資金の安定化を図っています。当連結会計年度末において現金及び預金は7,260百万円、短期借入金は1,340百万円、長期借入金は391百万円となっています。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産・負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いていますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループでは、繰延税金資産の回収可能性等の会計上の見積りについて、連結財務諸表作成時において入手可能な情報に基づき実施しています。当連結会計年度の連結財務諸表作成時点においては、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う経済への影響が概ね年内まで続くものの影響は限定的と仮定して、会計上の見積りを実施しています。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりです。
(繰延税金資産の回収可能性)
繰延税金資産の回収可能性は、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しています。当該判断は、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性等を満たしているかどうかにより判断しています。課税所得は、当社グループの内部情報(予算など)や経営環境等の外部要因に関する一定の仮定に基づき見積もっています。
当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。

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