半期報告書-第167期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2019/12/11 11:00
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【項目】
109項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当中間連結会計期間における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりである。
①財政状態及び経営成績の状況
日本経済は、企業収益や雇用情勢、所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調で推移したが、夏場以降、米中貿易摩擦の激化による輸出の不振に加え、大型台風による被害で生産活動が停滞した影響などもあり、景気の下振れ懸念が高まった。新聞業界では、若年層を中心とした無読者層の拡大が続いており、メディア構造の変化の進行、購読層の高齢化など、新聞を取り巻く環境は依然として厳しい。
このような状況にあって、当社グループの当中間連結会計期間の経営成績は、売上高が179,411百万円で前年同期比4,329百万円(△2.4%)の減収となった。一方、利益については、営業利益が653百万円で同2,348百万円(△78.2%)の減益、経常利益が2,969百万円で同2,884百万円(△49.3%)の減益となった。税金等調整前中間純利益は3,278百万円で同2,928百万円(△47.2%)の減益、親会社株主に帰属する中間純利益は1,428百万円で同3,085百万円(△68.3%)の減益となった。
セグメントの経営成績は、次のとおりである。
[メディア・コンテンツ事業]
朝日新聞は、「公正な姿勢で事実に向き合う」「多様な言論を尊重する」「課題の解決策をともに探る」という三つの理念のもと、「ともに考え、ともにつくるメディア」をめざしている。こうしたなか、日本新聞協会が9月に発表した今年度の新聞協会賞の技術部門で、地方総局など取材拠点のネットワークを大幅に高速化した「ネットワークインフラの再編~利便性向上と新技術導入への挑戦~」が新聞協会賞を受賞。技術部門は3年連続で新聞協会賞の受賞となった。
当中間連結会計期間における朝日新聞朝刊部数は547万6千部で、前年同期比38万3千部の減少となった。また、当期間中における新聞広告など広告関連収入も、前年同期実績を下回った。
デジタル事業では朝日新聞デジタルや、今年7月の参議院議員選挙や高校野球向けなど各種速報提供料が好調で、前年同期の収入を上回った。企画事業は、「クリムト展」「ムーミン展」など展覧会が好調だった。出版事業では、3月に季刊文芸誌「小説トリッパー」に掲載した今村夏子さんの小説『むらさきのスカートの女』が第161回芥川賞を受賞した。朝日新聞出版の前身である朝日新聞社出版局時代にさかのぼっても初めての受賞だ。ただ、昨年ほどのヒット作品がなく、実用書や雑誌などの収入も前年同期実績を下回った。
当中間連結会計期間の「メディア・コンテンツ事業」に係る売上高は157,931百万円で前年同期比6,103百万円(△3.7%)の減収、セグメント損失は3,030百万円で前年同期の損失451百万円から2,579百万円悪化した。
[不動産事業]
「中之島フェスティバルタワー・ウエスト」「X‐PRESS有楽町」「東京銀座朝日ビルディング」など17年度に竣工・開業したビルは18年度に引き続きテナント充足率は満床状態であり、順調に推移している。北海道では18年度に竣工した「さっぽろ創世スクエア」、および「札幌ANビル」で賃貸事業を拡大し、㈱朝日ビルディングがリーシングにあたっている。
一方、不動産系グループ企業の役割を再定義し、業務の高度化と効率化、収益増及び保有物件の価値最大化に取り組んでいる。その一環として、当社と㈱朝日ビルディング、朝日建物管理㈱と㈱朝日新聞リアルエステートの企業再編を実施した。また中之島フェスティバルタワー・ウエストの他社持分を取得した(いずれも19年4月1日実施)。
当中間連結会計期間の「不動産事業」に係る売上高は19,735百万円で前年同期比1,831百万円(10.2%)の増収、セグメント利益は3,650百万円で同249百万円(7.3%)の増益となった。
[その他の事業]
その他の事業は、文化事業・電波事業・その他事業の3事業がある。
当中間連結会計期間の「その他の事業」に係る売上高は1,744百万円で前年同期比57百万円(△3.2%)の減収、セグメント利益は32百万円で同19百万円(△37.0%)の減益となった。
当中間連結会計期間末の総資産は609,731百万円で、前連結会計年度末比で4,382百万円(△0.7%)の減少となった。主な要因は、有形固定資産合計が229,365百万円で、同12,518百万円(5.8%)増加した一方で、現金及び預金が72,713百万円と同8,694百万円(△10.7%)減少したことなどによる。負債合計は226,787百万円で、同4,957百万円(△2.1%)減少した。主な要因は、長期借入金が8,500百万円新たに発生した一方、支払手形及び買掛金が23,755百万円と同4,013百万円(△14.5%)減少したことなどによる。純資産合計は382,943百万円で、同574百万円(0.2%)増加した。その結果、当中間連結会計期間末の自己資本比率は61.1%となり、前連結会計年度末に比べて0.5ポイント増加した。
② キャッシュ・フローの状況
連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)の当中間連結会計期間末の残高60,792百万円は、前連結会計年度末に比べて14,923百万円(△19.7%)減少、前中間連結会計期間末に比べて4,713百万円(△7.2%)減少した。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における営業活動により得た資金は1,364百万円となり、前年同期比5,897百万円(△81.2%)の減少となった。これは、税金等調整前中間純利益が3,278百万円と同2,928百万円(△47.2%)減少したことなどの要因による。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における投資活動による資金の支出は25,224百万円となり、前年同期比12,826百万円(103.5%)増加となった。これは有形固定資産の取得による支出が16,825百万円増加したことなどの要因による。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における財務活動により得た資金は8,896百万円となり、前年同期の641百万円の支出から増加に転じた。これは長期借入れによる収入が10,000百万円新たに発生したことなどの要因による。

③生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当中間連結会計期間における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
[メディア・コンテンツ事業]
主力商品部数(千部)前年同期比(%)発行回数(回)
朝日新聞朝刊5,476△6.5177
朝日新聞夕刊1,685△7.2148
週刊朝日116△3.524

(注) 部数は発行回数1回当たりの部数である。朝日新聞名古屋本社版夕刊のみ発行回数は123回である。
[不動産事業]
不動産事業は受注生産形態をとらないため、生産規模及び受注規模を金額、あるいは数量で示すことはしていない。
[その他の事業]
その他の事業は、文化事業・電波事業・その他事業であり、広範囲かつ多種多様であるため、生産規模及び受注規模を金額、あるいは数量で示すことはしていない。
b.受注実績
[メディア・コンテンツ事業]
新聞については、主に新聞販売店を経由した読者からの受注部数と、即売スタンドでの販売見込部数を生産・販売している。出版物については、主に書店または即売スタンドでの販売見込部数を生産している。
c.販売実績
当中間連結会計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
メディア・コンテンツ事業157,931△3.7
不動産事業19,73510.2
その他の事業1,744△3.2
合計179,411△2.4

(注) 1. セグメント間取引については相殺消去している。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれていない。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものである。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの中間連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されている。
②当中間連結会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当中間連結会計期間の経営成績等は、「(1)経営成績等の状況の概要」のとおり、減収減益となった。今後も当社グループの根幹である健全なジャーナリズム活動を維持していくために必要な財政状態を確保できるよう、事業環境の急激な変化にも柔軟に対応できる施策を実施していく。中期経営計画に基づく、より実現性の高い計画を策定し、経営基盤をさらに強化し、再成長への道筋を確かなものにする成長事業の創出を目指す。
一方で、既に提出した有価証券報告書の「会社の対処すべき課題」「事業等のリスク」に記載したように、新聞を取り巻く厳しい市場環境は、経営成績に重要な影響を与える要因であり、課題として認識している。
資本の財源については、独立しかつ安定した経営基盤のもとで企業活動を継続していくことを基本としており、主として営業活動からのキャッシュ・フローを源泉にしている。
また、資金の流動性については、現金及び現金同等物に加え、主要金融機関と提携しており、現在必要とされる資金水準を十分満たす流動性を保持していると考えている。
主なセグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりである。
[メディア・コンテンツ事業]
主力事業である朝日新聞を中心としたメディア・コンテンツ事業は、新聞販売部数の減少に加え、読者層の高齢化や広告媒体の多様化などにより、新聞広告市場や折込広告市場の縮小が続き、売上高の減少傾向が続く。「ともに考え、ともにつくる~みなさまの豊かな暮らしに役立つ総合メディア企業へ」の企業理念のもと、引き続き紙面の充実に努め、顧客満足度の向上と新たな顧客開発に取り組む。また、朝日新聞デジタル、バーティカルメディア・プラットホーム事業など、デジタル事業の成長戦略を最優先課題に位置づけ、経営リソースの投入を図る。メディアラボによる新たな事業の創出、ベンチャーキャピタル等による投資も積極的に進めていく。
[不動産事業]
大阪市北区のツインタワー「中之島フェスティバルシティ」及び東京都中央区の「東京銀座朝日ビルディング」など、グループを挙げて進めた開発プロジェクトが成功裏に終了し、経営目標を達成した。また、さらなる収益増、保有物件の価値最大化に向けて、不動産系グループ企業の役割を見直し、グループ企業の再編を行った。収益の柱として不動産事業の重要性はますます高まっており、今後とも業務の高度化、効率化を推進するとともに、資産の有効活用に積極的に取り組んでいく。

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