訂正有価証券報告書-第17期(2020/04/01-2021/03/31)
当連結会計年度における当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(1) 経営成績
① 業績全般
当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31日まで)における当社グループの事業環境は、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大の影響により、第1四半期連結会計期間では進出国及び地域において大幅な景気低迷と需要減退の局面を迎え、製造業の生産活動も急速に減速・停滞しておりました。しかし第2四半期連結会計期間に入り全般的に回復の兆しが現れはじめ、第3四半期連結会計期間からセパレートガス(酸素、窒素、アルゴン)の出荷は緩やかに復調してまいりましたが、前期に比べて大きく減少しました。
このような状況の下、当連結会計年度における業績は、売上収益8,182億38百万円(前連結会計年度比 3.8%減少)、コア営業利益872億51百万円(同 3.4%減少)、営業利益888億46百万円(同 5.4%減少)、親会社の所有者に帰属する当期利益552億14百万円(同 3.5%増加)となりました。
なお、コア営業利益は営業利益から非経常的な要因により発生した損益(事業撤退や縮小から生じる損失等)を除いて算出しております。
(単位:百万円)
② セグメント業績
セグメント業績は、次のとおりです。なお、セグメント利益はコア営業利益で表示しております。
[国内ガス事業]
産業ガス関連では、主力製品であるセパレートガスの売上収益は、関連業界での生産活動が低調に推移し、前期に比べ大きく減少しました。一方、エレクトロニクス関連での電子材料ガスの売上収益は増加しました。機器・工事では、エレクトロニクス関連で大きく増収となりましたが、空気分離装置や金属加工向けの溶接・溶断関連機材を中心に前期を大きく下回りました。
以上の結果、国内ガス事業の売上収益は、3,389億38百万円(前連結会計年度比 4.8%減少)、セグメント利益は、291億24百万円(同 1.3%増加)となりました。
[米国ガス事業]
産業ガス関連では、パッケージ・バルクガスを中心に、主力製品であるセパレートガスの売上収益は大きく減少しました。オンサイトでは、供給先の需要低下の影響で前期を下回りました。機器・工事では、エレクトロニクス関連での売上収益は増加しましたが、金属加工向けの溶接・溶断関連機材では減収となりました。
以上の結果、米国ガス事業の売上収益は、1,899億94百万円(前連結会計年度比 4.5%減少)、セグメント利益は、234億55百万円(同 5.4%増加)となりました。
[欧州ガス事業]
主要地域となるイベリア(スペイン・ポルトガル)、ドイツ、イタリアでは、生産活動全般で停滞が生じたことにより、パッケージ、バルクガス及びオンサイトの需要は大きく落ち込みましたが、第3四半期連結会計期間から徐々に回復基調に入りました。機器・工事の需要は当期を通じて低調でした。
以上の結果、欧州ガス事業の売上収益は、1,600億35百万円(前連結会計年度比 3.3%減少)、セグメント利益は、212億54百万円(同 14.5%減少)となりました。
[アジア・オセアニアガス事業]
産業ガス関連では、一部地域での都市部封鎖や製造業の生産活動停滞の影響を受け、主力製品であるセパレートガスの売上収益は減少しましたが、エレクトロニクス関連では、東アジアでの電子材料ガスの出荷は好調でした。LPガスでは、仕入での契約価格低下による販売単価の下落はありましたが、豪州での出荷は堅調でした。機器・工事では、台湾で大型の工事案件がなかったこと、シンガポールでのスポット案件の減少に加え、金属加工向け溶接・溶断関連機材の需要も低調でした。
以上の結果、アジア・オセアニアガス事業の売上収益は、1,053億5百万円(前連結会計年度比 0.7%増加)、セグメント利益は、94億97百万円(同 4.6%減少)となりました。
[サーモス事業]
サーモス事業は、国内では、国・地方自治体による外出制限や営業自粛要請等により、行楽シーズンでの販売機会を喪失した影響が大きく、主力製品のケータイマグの売上収益は大きく減少しました。一方、自宅で過ごす時間の長い新たなライフスタイルが浸透したことに関連し、フライパンやタンブラーの販売数量は大きく増加しました。海外では、販売地域での景気減退の影響を受けましたが、出荷数量は増加しました。
以上の結果、サーモス事業の売上収益は、239億64百万円(前連結会計年度比 4.6%減少)、セグメント利益は、52億29百万円(同 27.6%減少)となりました。
各セグメントごとの売上収益及びセグメント利益の状況は以下のとおりです。
(単位:百万円)
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額に、消費税等は含まれておりません。
③ 経営成績
当連結会計年度における売上収益は8,182億38百万円となり、前連結会計年度に比べ320億1百万円の減収となっております。為替の影響については、期中平均レートが前連結会計年度に比べUSドルで3円1銭の円高、ユーロで3円22銭の円安、豪ドルで2円90銭の円安となるなど、売上収益は全体で約7億円少なく表示されております。
売上原価は5,007億99百万円(前連結会計年度比 218億81百万円減少)、販売費及び一般管理費は2,332億76百万円(同 88億53百万円減少)、その他の営業収益は39億49百万円(同 66億74百万円減少)、その他の営業費用は48億67百万円(同 7億97百万円減少)、持分法による投資利益は56億2百万円(同 20億68百万円増加)となっております。以上の結果、営業利益は888億46百万円となり、前連結会計年度比で50億74百万円の減益となりました。また営業利益から非経常的な要因により発生した損益を除いたコア営業利益は872億51百万円となっており、前連結会計年度比で30億85百万円の減益となりました。非経常的な要因により発生した損益の主な内容は、持分法投資利益27億59百万円、減損損失11億0百万円などとなっております。
金融収益は14億24百万円(同 2億73百万円増加)、金融費用は125億64百万円(同 33億74百万円減少)、これにより税引前利益は777億6百万円となり、前連結会計年度に比べて14億26百万円の減益となりました。主な内容は、受取利息が1億83百万円(同 66百万円減少)、受取配当金が6億37百万円(同 2億62百万円減少)、支払利息が125億54百万円(同 13億40百万円減少)などとなっております。
これらの結果、法人所得税と非支配持分を控除した親会社の所有者に帰属する当期利益は552億14百万円となり、前連結会計年度比18億74百万円の増益となりました。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は1兆8,362億94百万円で、前連結会計年度末比で845億62百万円の増加となっております。為替の影響については、前連結会計年度末に比べ期末日レートがUSドルで1円88銭の円安、ユーロで10円25銭の円安となるなど、約900億円多く表示されております。
[資産]
流動資産は、棚卸資産の増加や現金及び現金同等物の減少等により、前連結会計年度末比で15億99百万円増加し、3,689億1百万円となっております。
非流動資産は、のれんや有形固定資産の増加等により、前連結会計年度末比で829億62百万円増加し、1兆4,673億93百万円となっております。
[負債]
流動負債は、社債及び借入金の減少等により、前連結会計年度末比で58億83百万円減少し、3,260億19百万円となっております。
非流動負債は、社債及び借入金の減少等により、前連結会計年度末比で127億60百万円減少し、9,663億74百万円となっております。
[資本]
資本は、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上による増加や、利益剰余金の配当による減少、在外営業活動体の換算差額の増加等により、前連結会計年度末比で1,032億6百万円増加し、5,439億0百万円となっております。
なお、親会社所有者帰属持分比率は27.9%で前連結会計年度末に比べ4.5ポイント高くなっております。
非流動資産ののれんや有形固定資産の増加の主な要因は、為替レートの変動によるものです。
流動負債及び非流動負債の社債及び借入金の減少の主な要因は、米国Praxair, Inc.から欧州事業を買収する際に調達していたブリッジローンの借換えとして実行した長期借入金について、返済期日が到来したものを返済したことに加えて、期限前弁済を実施したことによります。
(3) キャッシュ・フロー
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
税引前利益、減価償却費及び償却費、法人所得税の支払額又は還付額等により、営業活動によるキャッシュ・フローは1,492億31百万円の収入(前連結会計年度比 8億53百万円の収入の減少)となりました。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
有形固定資産の取得による支出、有形固定資産の売却による収入等により、投資活動によるキャッシュ・フローは596億86百万円の支出(同 29億42百万円の支出の減少)となりました。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
長期借入金の返済による支出、短期借入金の純増減額、長期借入れによる収入等により、財務活動によるキャッシュ・フローは1,031億59百万円の支出(同 569億16百万円の支出の増加)となりました。
これらの結果に、為替換算差額等を加えた当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、910億58百万円(同 89億46百万円の減少)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローの長期借入金の返済による支出の主な要因は、「(2) 財政状態」で記載のとおり、米国Praxair, Inc.から欧州事業を買収する際に調達していたブリッジローンの借換えとして実行した長期借入金について、返済期日が到来したものを返済したことに加えて、期限前弁済を実施したことによります。
(4) 生産、受注及び販売の実績
セグメントごとの販売実績については、「(1) 経営成績 ②セグメント業績」に記載のとおりであります。
なお、当社グループの生産品目は広範囲かつ多種多様であり、また、受注生産形態をとらない製品も多いため、セグメント毎に生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定により国際会計基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 2.作成の基礎 及び 3.重要な会計方針」に記載しております。
(6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、運転資金及び設備資金については、内部資金又は金融機関からの借入金、社債等により調達しております。また、当社グループとしての資金の効率的な活用と金融費用の削減を目的として、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しております。
資金の流動性については、安定的な営業活動によるキャッシュ・フローに加え、金融機関とのコミットメント・ライン契約の締結やコマーシャル・ペーパー発行枠の設定等により十分な手元流動性を確保しております。
(7) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画「Ortus Stage 2」に対する達成状況については、以下のとおりであります。
(注)1.ROCE
当社ではコア営業利益と資本、有利子負債のバランスを重視し、コア営業利益を投下資本(有利子負債残高+親会社の所有者に帰属する持分)で除して算出した「ROCE」で資本効率を示しております。
2.調整後ネットD/Eレシオ
当指標は、2019年2月の数値目標変更の際に追加しました。調整後純有利子負債(有利子負債残高-資本性負債-現金及び現金同等物)を、調整後親会社所有者帰属持分(親会社の所有者に帰属する持分+資本性負債)で除して算出した「調整後ネットD/Eレシオ」で、財務健全性を示しております。なお、資本性負債とは、ハイブリッドファイナンスで調達した負債のうち、格付機関から資本性の認定を受けた額です。
2021年3月期は、コロナ禍がもたらした未曽有の社会経済環境の変化により、グローバルな需要が大幅に減少いたしました。そのため、中期経営計画の最終年度の目標数値を達成することはできませんでしたが、Ortus Stage 2の期間中は重点戦略を着実に推し進め、特に「M&A」と「グローバリゼーション」のそれぞれの戦略において顕著な成果を上げました。それらは当社のグローバル化の拡大、堅実なキャッシュ・フローをもたらし、海外売上収益比率や調整後ネットD/Eレシオで目標を達成いたしました。過去4年間にわたって、当社グループは新しい目的を整理し、今後の課題も明らかにしてきました。現在策定中の新しい中期経営計画のもと、これらの事項を丁寧に実行してまいります。
(1) 経営成績
① 業績全般
当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31日まで)における当社グループの事業環境は、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大の影響により、第1四半期連結会計期間では進出国及び地域において大幅な景気低迷と需要減退の局面を迎え、製造業の生産活動も急速に減速・停滞しておりました。しかし第2四半期連結会計期間に入り全般的に回復の兆しが現れはじめ、第3四半期連結会計期間からセパレートガス(酸素、窒素、アルゴン)の出荷は緩やかに復調してまいりましたが、前期に比べて大きく減少しました。
このような状況の下、当連結会計年度における業績は、売上収益8,182億38百万円(前連結会計年度比 3.8%減少)、コア営業利益872億51百万円(同 3.4%減少)、営業利益888億46百万円(同 5.4%減少)、親会社の所有者に帰属する当期利益552億14百万円(同 3.5%増加)となりました。
なお、コア営業利益は営業利益から非経常的な要因により発生した損益(事業撤退や縮小から生じる損失等)を除いて算出しております。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率(%) | |
| 売上収益 | 850,239 | 818,238 | △32,001 | △3.8 |
| コア営業利益 | 90,337 | 87,251 | △3,085 | △3.4 |
| 非経常項目 | 3,584 | 1,594 | △1,989 | - |
| 営業利益 | 93,921 | 88,846 | △5,074 | △5.4 |
| 金融収益 | 1,150 | 1,424 | 273 | - |
| 金融費用 | △15,938 | △12,564 | 3,374 | - |
| 税引前利益 | 79,133 | 77,706 | △1,426 | △1.8 |
| 法人所得税 | △24,095 | △20,842 | 3,252 | - |
| 当期利益 | 55,038 | 56,863 | 1,825 | 3.3 |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 53,340 | 55,214 | 1,874 | 3.5 |
| 非支配持分に帰属する当期利益 | 1,697 | 1,648 | △48 | - |
② セグメント業績
セグメント業績は、次のとおりです。なお、セグメント利益はコア営業利益で表示しております。
[国内ガス事業]
産業ガス関連では、主力製品であるセパレートガスの売上収益は、関連業界での生産活動が低調に推移し、前期に比べ大きく減少しました。一方、エレクトロニクス関連での電子材料ガスの売上収益は増加しました。機器・工事では、エレクトロニクス関連で大きく増収となりましたが、空気分離装置や金属加工向けの溶接・溶断関連機材を中心に前期を大きく下回りました。
以上の結果、国内ガス事業の売上収益は、3,389億38百万円(前連結会計年度比 4.8%減少)、セグメント利益は、291億24百万円(同 1.3%増加)となりました。
[米国ガス事業]
産業ガス関連では、パッケージ・バルクガスを中心に、主力製品であるセパレートガスの売上収益は大きく減少しました。オンサイトでは、供給先の需要低下の影響で前期を下回りました。機器・工事では、エレクトロニクス関連での売上収益は増加しましたが、金属加工向けの溶接・溶断関連機材では減収となりました。
以上の結果、米国ガス事業の売上収益は、1,899億94百万円(前連結会計年度比 4.5%減少)、セグメント利益は、234億55百万円(同 5.4%増加)となりました。
[欧州ガス事業]
主要地域となるイベリア(スペイン・ポルトガル)、ドイツ、イタリアでは、生産活動全般で停滞が生じたことにより、パッケージ、バルクガス及びオンサイトの需要は大きく落ち込みましたが、第3四半期連結会計期間から徐々に回復基調に入りました。機器・工事の需要は当期を通じて低調でした。
以上の結果、欧州ガス事業の売上収益は、1,600億35百万円(前連結会計年度比 3.3%減少)、セグメント利益は、212億54百万円(同 14.5%減少)となりました。
[アジア・オセアニアガス事業]
産業ガス関連では、一部地域での都市部封鎖や製造業の生産活動停滞の影響を受け、主力製品であるセパレートガスの売上収益は減少しましたが、エレクトロニクス関連では、東アジアでの電子材料ガスの出荷は好調でした。LPガスでは、仕入での契約価格低下による販売単価の下落はありましたが、豪州での出荷は堅調でした。機器・工事では、台湾で大型の工事案件がなかったこと、シンガポールでのスポット案件の減少に加え、金属加工向け溶接・溶断関連機材の需要も低調でした。
以上の結果、アジア・オセアニアガス事業の売上収益は、1,053億5百万円(前連結会計年度比 0.7%増加)、セグメント利益は、94億97百万円(同 4.6%減少)となりました。
[サーモス事業]
サーモス事業は、国内では、国・地方自治体による外出制限や営業自粛要請等により、行楽シーズンでの販売機会を喪失した影響が大きく、主力製品のケータイマグの売上収益は大きく減少しました。一方、自宅で過ごす時間の長い新たなライフスタイルが浸透したことに関連し、フライパンやタンブラーの販売数量は大きく増加しました。海外では、販売地域での景気減退の影響を受けましたが、出荷数量は増加しました。
以上の結果、サーモス事業の売上収益は、239億64百万円(前連結会計年度比 4.6%減少)、セグメント利益は、52億29百万円(同 27.6%減少)となりました。
各セグメントごとの売上収益及びセグメント利益の状況は以下のとおりです。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | ||||||
| 売上収益 | セグメント利益 | 売上収益 | セグメント利益 | 売上収益 | 増減率(%) | セグメント利益 | 増減率(%) | |
| 国内ガス事業 | 356,145 | 28,737 | 338,938 | 29,124 | △17,207 | △4.8 | 387 | 1.3 |
| 米国ガス事業 | 198,869 | 22,263 | 189,994 | 23,455 | △8,874 | △4.5 | 1,191 | 5.4 |
| 欧州ガス事業 | 165,564 | 24,854 | 160,035 | 21,254 | △5,529 | △3.3 | △3,600 | △14.5 |
| アジア・オセアニアガス事業 | 104,541 | 9,952 | 105,305 | 9,497 | 764 | 0.7 | △454 | △4.6 |
| サーモス事業 | 25,118 | 7,224 | 23,964 | 5,229 | △1,154 | △4.6 | △1,994 | △27.6 |
| 調整額 | - | △2,695 | - | △1,309 | - | - | 1,385 | - |
| 合計 | 850,239 | 90,337 | 818,238 | 87,251 | △32,001 | △3.8 | △3,085 | △3.4 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額に、消費税等は含まれておりません。
③ 経営成績
当連結会計年度における売上収益は8,182億38百万円となり、前連結会計年度に比べ320億1百万円の減収となっております。為替の影響については、期中平均レートが前連結会計年度に比べUSドルで3円1銭の円高、ユーロで3円22銭の円安、豪ドルで2円90銭の円安となるなど、売上収益は全体で約7億円少なく表示されております。
売上原価は5,007億99百万円(前連結会計年度比 218億81百万円減少)、販売費及び一般管理費は2,332億76百万円(同 88億53百万円減少)、その他の営業収益は39億49百万円(同 66億74百万円減少)、その他の営業費用は48億67百万円(同 7億97百万円減少)、持分法による投資利益は56億2百万円(同 20億68百万円増加)となっております。以上の結果、営業利益は888億46百万円となり、前連結会計年度比で50億74百万円の減益となりました。また営業利益から非経常的な要因により発生した損益を除いたコア営業利益は872億51百万円となっており、前連結会計年度比で30億85百万円の減益となりました。非経常的な要因により発生した損益の主な内容は、持分法投資利益27億59百万円、減損損失11億0百万円などとなっております。
金融収益は14億24百万円(同 2億73百万円増加)、金融費用は125億64百万円(同 33億74百万円減少)、これにより税引前利益は777億6百万円となり、前連結会計年度に比べて14億26百万円の減益となりました。主な内容は、受取利息が1億83百万円(同 66百万円減少)、受取配当金が6億37百万円(同 2億62百万円減少)、支払利息が125億54百万円(同 13億40百万円減少)などとなっております。
これらの結果、法人所得税と非支配持分を控除した親会社の所有者に帰属する当期利益は552億14百万円となり、前連結会計年度比18億74百万円の増益となりました。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は1兆8,362億94百万円で、前連結会計年度末比で845億62百万円の増加となっております。為替の影響については、前連結会計年度末に比べ期末日レートがUSドルで1円88銭の円安、ユーロで10円25銭の円安となるなど、約900億円多く表示されております。
[資産]
流動資産は、棚卸資産の増加や現金及び現金同等物の減少等により、前連結会計年度末比で15億99百万円増加し、3,689億1百万円となっております。
非流動資産は、のれんや有形固定資産の増加等により、前連結会計年度末比で829億62百万円増加し、1兆4,673億93百万円となっております。
[負債]
流動負債は、社債及び借入金の減少等により、前連結会計年度末比で58億83百万円減少し、3,260億19百万円となっております。
非流動負債は、社債及び借入金の減少等により、前連結会計年度末比で127億60百万円減少し、9,663億74百万円となっております。
[資本]
資本は、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上による増加や、利益剰余金の配当による減少、在外営業活動体の換算差額の増加等により、前連結会計年度末比で1,032億6百万円増加し、5,439億0百万円となっております。
なお、親会社所有者帰属持分比率は27.9%で前連結会計年度末に比べ4.5ポイント高くなっております。
非流動資産ののれんや有形固定資産の増加の主な要因は、為替レートの変動によるものです。
流動負債及び非流動負債の社債及び借入金の減少の主な要因は、米国Praxair, Inc.から欧州事業を買収する際に調達していたブリッジローンの借換えとして実行した長期借入金について、返済期日が到来したものを返済したことに加えて、期限前弁済を実施したことによります。
(3) キャッシュ・フロー
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
税引前利益、減価償却費及び償却費、法人所得税の支払額又は還付額等により、営業活動によるキャッシュ・フローは1,492億31百万円の収入(前連結会計年度比 8億53百万円の収入の減少)となりました。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
有形固定資産の取得による支出、有形固定資産の売却による収入等により、投資活動によるキャッシュ・フローは596億86百万円の支出(同 29億42百万円の支出の減少)となりました。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
長期借入金の返済による支出、短期借入金の純増減額、長期借入れによる収入等により、財務活動によるキャッシュ・フローは1,031億59百万円の支出(同 569億16百万円の支出の増加)となりました。
これらの結果に、為替換算差額等を加えた当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、910億58百万円(同 89億46百万円の減少)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローの長期借入金の返済による支出の主な要因は、「(2) 財政状態」で記載のとおり、米国Praxair, Inc.から欧州事業を買収する際に調達していたブリッジローンの借換えとして実行した長期借入金について、返済期日が到来したものを返済したことに加えて、期限前弁済を実施したことによります。
(4) 生産、受注及び販売の実績
セグメントごとの販売実績については、「(1) 経営成績 ②セグメント業績」に記載のとおりであります。
なお、当社グループの生産品目は広範囲かつ多種多様であり、また、受注生産形態をとらない製品も多いため、セグメント毎に生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定により国際会計基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 2.作成の基礎 及び 3.重要な会計方針」に記載しております。
(6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、運転資金及び設備資金については、内部資金又は金融機関からの借入金、社債等により調達しております。また、当社グループとしての資金の効率的な活用と金融費用の削減を目的として、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しております。
資金の流動性については、安定的な営業活動によるキャッシュ・フローに加え、金融機関とのコミットメント・ライン契約の締結やコマーシャル・ペーパー発行枠の設定等により十分な手元流動性を確保しております。
(7) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画「Ortus Stage 2」に対する達成状況については、以下のとおりであります。
| 2021年3月期実績 (Ortus Stage 2 最終年度) | 2021年3月期計画 (Ortus Stage 2 最終年度) | |
| 売上収益 | 8,182億円 | 9,100億円 |
| コア営業利益 | 872億円 | 1,000億円 |
| コア営業利益率 | 10.7% | 11.0% |
| 海外売上収益比率 | 56.1% | 55.0% |
| ROCE(注1) | 6.1% | 7.1% |
| 調整後ネットD/Eレシオ(注2) | 1.15 | 1.27 |
(注)1.ROCE
当社ではコア営業利益と資本、有利子負債のバランスを重視し、コア営業利益を投下資本(有利子負債残高+親会社の所有者に帰属する持分)で除して算出した「ROCE」で資本効率を示しております。
2.調整後ネットD/Eレシオ
当指標は、2019年2月の数値目標変更の際に追加しました。調整後純有利子負債(有利子負債残高-資本性負債-現金及び現金同等物)を、調整後親会社所有者帰属持分(親会社の所有者に帰属する持分+資本性負債)で除して算出した「調整後ネットD/Eレシオ」で、財務健全性を示しております。なお、資本性負債とは、ハイブリッドファイナンスで調達した負債のうち、格付機関から資本性の認定を受けた額です。
2021年3月期は、コロナ禍がもたらした未曽有の社会経済環境の変化により、グローバルな需要が大幅に減少いたしました。そのため、中期経営計画の最終年度の目標数値を達成することはできませんでしたが、Ortus Stage 2の期間中は重点戦略を着実に推し進め、特に「M&A」と「グローバリゼーション」のそれぞれの戦略において顕著な成果を上げました。それらは当社のグローバル化の拡大、堅実なキャッシュ・フローをもたらし、海外売上収益比率や調整後ネットD/Eレシオで目標を達成いたしました。過去4年間にわたって、当社グループは新しい目的を整理し、今後の課題も明らかにしてきました。現在策定中の新しい中期経営計画のもと、これらの事項を丁寧に実行してまいります。