有価証券報告書-第98期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況
中期経営計画「SHIFT 2019 -Fusion-」の最終年度となる2019年度は、M&Aや戦略投資など「未来への成長投資」を着実に実行に移すとともに、新製品・新事業の創出や融合施策を推進し、量的成長を図った。サプライチェーン全体のコスト革新や固定費削減などの「たゆまぬ構造改革」による質的転換を強化し、効果発現に向けグループ一丸となって取り組んだ。このような中、環境・ライフラインカンパニーは社会課題の解決に貢献する重点拡大製品の販売が順調に推移し、営業利益は最高益を更新した。
しかしながら、想定を上回るグローバル自動車市況の低迷や消費増税の影響に加え、第4四半期には新型コロナウイルス感染症の拡大により、モビリティ分野における顧客の稼働低下や住宅・リフォームの引き渡し遅延などが発現し、高機能プラスチックスカンパニー、住宅カンパニーは大きな影響を受けた。
その結果、積水化学グループの当連結会計年度の売上高は1,129,254百万円(前連結会計年度比1.2%減)、営業利益は87,768百万円(前連結会計年度比8.3%減)、経常利益は86,996百万円(前連結会計年度比6.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は58,931百万円(前連結会計年度比10.8%減)となり減益となった。
イ)住宅事業
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比1.2%増の512,937百万円、営業利益は前連結会計年度比3.1%減の37,792百万円となった。当連結会計年度は、消費増税により建替や集合住宅の需要が減少する中、売上の平準化やリフォーム事業の収益体質強化に注力したものの、第4四半期にCOVID-19の影響による引き渡し遅延が生じたことにより減益となった。
新築住宅事業は、新商品「スマートパワーステーションアーバン」や「新・スマートパワーステーション」を中心にスマートハウスの拡販を図るとともに、体感型ショールームの全国展開を推進した。また、販売用土地在庫の拡充により、分譲住宅を中心としたファーストバイヤー向け住宅の受注獲得に注力した。
リフォーム事業は、蓄電池を中心としたエネルギー自給自足の提案など戦略商材の拡販を図るとともに、ショールーム「ファミエスミュージアム」「ファミエスギャラリー」を展開した。また、電力“買売”サービス「スマートハイムでんき」事業を開始した。
ロ)環境・ライフライン事業
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比0.8%減の237,380百万円、営業利益は前連結会計年度比3.1%増の15,480百万円となった。当連結会計年度は、消費増税に伴う住宅着工数減少に加え、COVID-19の影響による工事遅延、設備投資停止などにより汎用品の販売が苦戦したものの、重点拡大製品の販売が順調に拡大したことにより、売上は前連結会計年度並みとなった。また、構造改革の推進や製品構成の改善が寄与し、営業利益は最高益を更新した。
配管・インフラ分野は、汎用品に加えてIT投資減少の影響を受けプラント管材が苦戦したものの、非住宅施設や公共インフラ向けに、省人化、工期短縮に貢献する管材(ACドレン、エスロハイパー群)、下水道の更生工法(SPR工法)向け資材の販売が順調に拡大したことにより、売上は前連結会計年度を上回った。
建築・住環境分野は、集合住宅向け需要低迷の影響を受けたものの、集中豪雨対応の雨水高排水システムや、介護・自立支援設備(Wells)の拡販により、売上は前連結会計年度並みとなった。
機能材料分野は、鉄道まくらぎ向け合成木材の海外での新規採用拡大が堅調に推移するとともに、成形用プラスチックシートにおいて、医療向けの用途拡大が着実に進展したものの、海外の航空機需要の急速な落ち込みの影響を受け、売上は前連結会計年度を下回った。
ハ)高機能プラスチックス事業
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比5.5%減の322,421百万円、営業利益は前連結会計年度比17.1%減の37,169百万円となった。当連結会計年度は、自動車関連を中心とした海外市況低迷長期化を受けて、サプライチェーン全体のコスト革新や原材料価格の低下に伴うスプレッド改善を推進したものの、COVID-19の拡大に伴う顧客稼働低下の影響を受け減収・減益となった。
エレクトロニクス分野は、5G向けの放熱材料や接合部材などの非液晶分野向けの拡販については堅調に進捗したものの、スマートフォンやタブレットなどモバイル端末の市況悪化により売上は前連結会計年度を下回った。
車輌・輸送分野は、欧州の自動車市況の回復遅れ、中国市場の減速、米国市場における自動車販売の停滞などグローバルでの市況低迷の長期化の影響を受けた。また、第4四半期のCOVID-19の拡大に伴う顧客稼働率の大幅な低下により、売上は前連結会計年度を下回った。
なお、モビリティ材料領域の業容拡大を図るべく、「AIM Aerospace グループ」の全株式取得に向けた株式譲渡契約を6月に締結し、第3四半期末より「Sekisui Aerospace Corporation」として連結対象とした。
住インフラ材分野は、耐火材料、不燃材料の拡販が順調に進捗し、売上は前連結会計年度を上回った。
産業分野は、消費増税およびCOVID-19 の拡大に伴う需要の低下によりテープなど汎用品の販売が苦戦し、売上は前連結会計年度を下回った。
なお、当連結会計年度より、「高機能プラスチックス」の区分に含めていたライフサイエンス分野の主要部分について、新たなカンパニー候補として分野の成長を加速させるため、「メディカル」セグメントとして開示している。
ニ)メディカル事業
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比2.6%増の72,588百万円、営業利益は前連結会計年度比4.4%減の9,204百万円となった。当連結会計年度は、検査事業を中心に欧米や中国での販売が拡大し売上は前連結会計年度を上回った。しかしながら、事業基盤および開発体制強化のための成長投資が先行している中、COVID-19の拡大による生活習慣関連病の外来検査減少の影響を受け営業利益は前連結会計年度を下回った。
ホ)その他事業
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比18.5%減の4,970百万円、営業損失は前連結会計年度比1,377百万円減の9,721百万円となった。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より6,108百万円増加し、当連結会計年度末には74,721百万円となった。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果増加した資金は92,647百万円(前連結会計年度は85,213百万円の増加)となった。これは、税金等調整前当期純利益83,581百万円、減価償却費42,209百万円に加えて、売上債権の減9,644百万円等の増加要因が、たな卸資産の増24,309百万円、法人税等の支払額22,071百万円、投資有価証券売却損益6,639百万円等の減少要因を上回ったためである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果減少した資金は100,562百万円(前連結会計年度は62,553百万円の減少)となった。これは、保有する積水ハウス株式会社の株式の一部を売却したことなどによる、投資有価証券の売却及び償還による収入14,417百万円などの増加があった一方で、航空機・ドローン向けの炭素繊維強化プラスチック(CFRP)等複合材成型品の製造・販売会社であるAIM Aerospace Corporation(現:Sekisui Aerospace Corporation)の株式を取得し連結子会社化したことに伴う支出54,377百万円や、主に重点及び成長分野を中心とした有形固定資産の取得52,683百万円等があったためである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果増加した資金は15,450百万円(前連結会計年度は31,539百万円の減少)となった。これは、配当金の支払22,400百万円(非支配株主への配当金の支払額を含む)、自己株式の取得13,291百万円等を行った一方で、有利子負債の純増50,573百万円等があったためである。
③ 生産、受注及び販売の状況
イ)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
(注)1.金額は販売価格による概算値であり、セグメント間の内部振替前の数値によっている。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていない。
ロ)受注状況
当連結会計年度における住宅事業の受注状況を示すと、次のとおりである。
なお、住宅事業を除くセグメントで取扱う製品については、主として見込生産を行っている。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれていない。
ハ)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去している。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていない。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態)
当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末から78,645百万円増加し、1,102,352百万円となった。
イ)資産
流動資産については、前連結会計年度末より21,846百万円増加し、491,883百万円となった。主な要因は、営業債権が合計で12,848百万円減少したが、現金及び預金が6,937百万円、棚卸資産が合計で25,001百万円増加したためである。
また、固定資産については、56,798百万円増加し、610,468百万円となった。
ロ)負債
支払手形、電子記録債務、買掛金、未払費用等の仕入債務が合計で1,033百万円、有利子負債が合計で63,817百万円増加したこと等により負債合計では77,116百万円増加し、468,076百万円となった。
ハ)純資産
当連結会計年度末の純資産は1,529百万円増加し、634,275百万円となった。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益58,931百万円、配当金の支払21,261百万円等の増減による利益剰余金の増加と、自己株式の取得による減少13,291百万円、為替換算調整勘定10,316百万円、その他有価証券評価差額金9,365百万円の減少である。
(経営成績)
イ)売上高及び営業利益
当連結会計年度の売上高は1,129,254百万円(前連結会計年度比△1.2%、13,459百万円減)となった。
また、当連結会計年度の営業利益は87,768百万円(前連結会計年度比△8.3%、7,917百万円減)となった。
なお、売上高及び営業利益の詳細については、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載している。
ロ)営業外損益
営業外収益については、為替差益の計上が839百万円減少したことなどにより、前連結会計年度と比較して135百万円減少した。営業外費用については、特定外壁点検保全費用の計上が2,444百万円減少したことなどにより、前連結会計年度と比較して1,903百万円減少した。
ハ)特別損益
特別利益については、投資有価証券売却益6,929百万円(前連結会計年度比103.1%、3,518百万円増)を計上した。
特別損失については、減損損失4,443百万円、投資有価証券評価損2,897百万円、固定資産除売却損2,713百万円などの合計10,344百万円(前連結会計年度比290.5%、7,695百万円増)を計上した。
減損損失、固定資産除売却損の内訳については「第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1) 連結財務諸表の[注記事項(連結損益計算書関係)]」に記載のとおりである。
ニ)親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べて10,327百万円減少し、83,581百万円となった。税金費用と非支配株主に帰属する当期純利益を控除した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は58,931百万円(前連結会計年度比10.8%、7,162百万円減)となった。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析・検討内容は、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に含めて記載している。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、中期経営計画において、「負債も活用し、積極的に成長を志向する」ことを基本方針としており、資金調達については、内部資金を活用すると共に、必要に応じて借入・社債発行等による外部調達を行うこととしている。なお、外部調達に関しては、運転資金については借入金またはコマーシャル・ペーパーで、生産設備・M&A等の長期資金需要には長期借入金または普通社債の発行で調達している。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されている。
詳細については、「第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1) 連結財務諸表の[注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(追加情報)]」に記載している。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況
中期経営計画「SHIFT 2019 -Fusion-」の最終年度となる2019年度は、M&Aや戦略投資など「未来への成長投資」を着実に実行に移すとともに、新製品・新事業の創出や融合施策を推進し、量的成長を図った。サプライチェーン全体のコスト革新や固定費削減などの「たゆまぬ構造改革」による質的転換を強化し、効果発現に向けグループ一丸となって取り組んだ。このような中、環境・ライフラインカンパニーは社会課題の解決に貢献する重点拡大製品の販売が順調に推移し、営業利益は最高益を更新した。
しかしながら、想定を上回るグローバル自動車市況の低迷や消費増税の影響に加え、第4四半期には新型コロナウイルス感染症の拡大により、モビリティ分野における顧客の稼働低下や住宅・リフォームの引き渡し遅延などが発現し、高機能プラスチックスカンパニー、住宅カンパニーは大きな影響を受けた。
その結果、積水化学グループの当連結会計年度の売上高は1,129,254百万円(前連結会計年度比1.2%減)、営業利益は87,768百万円(前連結会計年度比8.3%減)、経常利益は86,996百万円(前連結会計年度比6.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は58,931百万円(前連結会計年度比10.8%減)となり減益となった。
イ)住宅事業
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比1.2%増の512,937百万円、営業利益は前連結会計年度比3.1%減の37,792百万円となった。当連結会計年度は、消費増税により建替や集合住宅の需要が減少する中、売上の平準化やリフォーム事業の収益体質強化に注力したものの、第4四半期にCOVID-19の影響による引き渡し遅延が生じたことにより減益となった。
新築住宅事業は、新商品「スマートパワーステーションアーバン」や「新・スマートパワーステーション」を中心にスマートハウスの拡販を図るとともに、体感型ショールームの全国展開を推進した。また、販売用土地在庫の拡充により、分譲住宅を中心としたファーストバイヤー向け住宅の受注獲得に注力した。
リフォーム事業は、蓄電池を中心としたエネルギー自給自足の提案など戦略商材の拡販を図るとともに、ショールーム「ファミエスミュージアム」「ファミエスギャラリー」を展開した。また、電力“買売”サービス「スマートハイムでんき」事業を開始した。
ロ)環境・ライフライン事業
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比0.8%減の237,380百万円、営業利益は前連結会計年度比3.1%増の15,480百万円となった。当連結会計年度は、消費増税に伴う住宅着工数減少に加え、COVID-19の影響による工事遅延、設備投資停止などにより汎用品の販売が苦戦したものの、重点拡大製品の販売が順調に拡大したことにより、売上は前連結会計年度並みとなった。また、構造改革の推進や製品構成の改善が寄与し、営業利益は最高益を更新した。
配管・インフラ分野は、汎用品に加えてIT投資減少の影響を受けプラント管材が苦戦したものの、非住宅施設や公共インフラ向けに、省人化、工期短縮に貢献する管材(ACドレン、エスロハイパー群)、下水道の更生工法(SPR工法)向け資材の販売が順調に拡大したことにより、売上は前連結会計年度を上回った。
建築・住環境分野は、集合住宅向け需要低迷の影響を受けたものの、集中豪雨対応の雨水高排水システムや、介護・自立支援設備(Wells)の拡販により、売上は前連結会計年度並みとなった。
機能材料分野は、鉄道まくらぎ向け合成木材の海外での新規採用拡大が堅調に推移するとともに、成形用プラスチックシートにおいて、医療向けの用途拡大が着実に進展したものの、海外の航空機需要の急速な落ち込みの影響を受け、売上は前連結会計年度を下回った。
ハ)高機能プラスチックス事業
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比5.5%減の322,421百万円、営業利益は前連結会計年度比17.1%減の37,169百万円となった。当連結会計年度は、自動車関連を中心とした海外市況低迷長期化を受けて、サプライチェーン全体のコスト革新や原材料価格の低下に伴うスプレッド改善を推進したものの、COVID-19の拡大に伴う顧客稼働低下の影響を受け減収・減益となった。
エレクトロニクス分野は、5G向けの放熱材料や接合部材などの非液晶分野向けの拡販については堅調に進捗したものの、スマートフォンやタブレットなどモバイル端末の市況悪化により売上は前連結会計年度を下回った。
車輌・輸送分野は、欧州の自動車市況の回復遅れ、中国市場の減速、米国市場における自動車販売の停滞などグローバルでの市況低迷の長期化の影響を受けた。また、第4四半期のCOVID-19の拡大に伴う顧客稼働率の大幅な低下により、売上は前連結会計年度を下回った。
なお、モビリティ材料領域の業容拡大を図るべく、「AIM Aerospace グループ」の全株式取得に向けた株式譲渡契約を6月に締結し、第3四半期末より「Sekisui Aerospace Corporation」として連結対象とした。
住インフラ材分野は、耐火材料、不燃材料の拡販が順調に進捗し、売上は前連結会計年度を上回った。
産業分野は、消費増税およびCOVID-19 の拡大に伴う需要の低下によりテープなど汎用品の販売が苦戦し、売上は前連結会計年度を下回った。
なお、当連結会計年度より、「高機能プラスチックス」の区分に含めていたライフサイエンス分野の主要部分について、新たなカンパニー候補として分野の成長を加速させるため、「メディカル」セグメントとして開示している。
ニ)メディカル事業
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比2.6%増の72,588百万円、営業利益は前連結会計年度比4.4%減の9,204百万円となった。当連結会計年度は、検査事業を中心に欧米や中国での販売が拡大し売上は前連結会計年度を上回った。しかしながら、事業基盤および開発体制強化のための成長投資が先行している中、COVID-19の拡大による生活習慣関連病の外来検査減少の影響を受け営業利益は前連結会計年度を下回った。
ホ)その他事業
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比18.5%減の4,970百万円、営業損失は前連結会計年度比1,377百万円減の9,721百万円となった。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より6,108百万円増加し、当連結会計年度末には74,721百万円となった。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果増加した資金は92,647百万円(前連結会計年度は85,213百万円の増加)となった。これは、税金等調整前当期純利益83,581百万円、減価償却費42,209百万円に加えて、売上債権の減9,644百万円等の増加要因が、たな卸資産の増24,309百万円、法人税等の支払額22,071百万円、投資有価証券売却損益6,639百万円等の減少要因を上回ったためである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果減少した資金は100,562百万円(前連結会計年度は62,553百万円の減少)となった。これは、保有する積水ハウス株式会社の株式の一部を売却したことなどによる、投資有価証券の売却及び償還による収入14,417百万円などの増加があった一方で、航空機・ドローン向けの炭素繊維強化プラスチック(CFRP)等複合材成型品の製造・販売会社であるAIM Aerospace Corporation(現:Sekisui Aerospace Corporation)の株式を取得し連結子会社化したことに伴う支出54,377百万円や、主に重点及び成長分野を中心とした有形固定資産の取得52,683百万円等があったためである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果増加した資金は15,450百万円(前連結会計年度は31,539百万円の減少)となった。これは、配当金の支払22,400百万円(非支配株主への配当金の支払額を含む)、自己株式の取得13,291百万円等を行った一方で、有利子負債の純増50,573百万円等があったためである。
③ 生産、受注及び販売の状況
イ)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 住宅 | 538,504 | +1.9 |
| 環境・ライフライン | 237,927 | △1.5 |
| 高機能プラスチックス | 326,048 | △4.6 |
| メディカル | 74,858 | +5.8 |
| 報告セグメント計 | 1,177,339 | △0.4 |
| その他 | 4,265 | △21.2 |
| 合計 | 1,181,604 | △0.5 |
(注)1.金額は販売価格による概算値であり、セグメント間の内部振替前の数値によっている。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていない。
ロ)受注状況
当連結会計年度における住宅事業の受注状況を示すと、次のとおりである。
なお、住宅事業を除くセグメントで取扱う製品については、主として見込生産を行っている。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前期比(%) | 受注残高(百万円) | 前期比(%) |
| 住宅 | 397,062 | △6.3 | 205,400 | △6.4 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれていない。
ハ)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 住宅 | 512,836 | +1.2 |
| 環境・ライフライン | 223,707 | △1.1 |
| 高機能プラスチックス | 315,294 | △5.4 |
| メディカル | 72,587 | +2.6 |
| 報告セグメント計 | 1,124,425 | △1.1 |
| その他 | 4,828 | △17.5 |
| 合計 | 1,129,254 | △1.2 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去している。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていない。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態)
当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末から78,645百万円増加し、1,102,352百万円となった。
イ)資産
流動資産については、前連結会計年度末より21,846百万円増加し、491,883百万円となった。主な要因は、営業債権が合計で12,848百万円減少したが、現金及び預金が6,937百万円、棚卸資産が合計で25,001百万円増加したためである。
また、固定資産については、56,798百万円増加し、610,468百万円となった。
ロ)負債
支払手形、電子記録債務、買掛金、未払費用等の仕入債務が合計で1,033百万円、有利子負債が合計で63,817百万円増加したこと等により負債合計では77,116百万円増加し、468,076百万円となった。
ハ)純資産
当連結会計年度末の純資産は1,529百万円増加し、634,275百万円となった。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益58,931百万円、配当金の支払21,261百万円等の増減による利益剰余金の増加と、自己株式の取得による減少13,291百万円、為替換算調整勘定10,316百万円、その他有価証券評価差額金9,365百万円の減少である。
(経営成績)
イ)売上高及び営業利益
当連結会計年度の売上高は1,129,254百万円(前連結会計年度比△1.2%、13,459百万円減)となった。
また、当連結会計年度の営業利益は87,768百万円(前連結会計年度比△8.3%、7,917百万円減)となった。
なお、売上高及び営業利益の詳細については、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載している。
ロ)営業外損益
営業外収益については、為替差益の計上が839百万円減少したことなどにより、前連結会計年度と比較して135百万円減少した。営業外費用については、特定外壁点検保全費用の計上が2,444百万円減少したことなどにより、前連結会計年度と比較して1,903百万円減少した。
ハ)特別損益
特別利益については、投資有価証券売却益6,929百万円(前連結会計年度比103.1%、3,518百万円増)を計上した。
特別損失については、減損損失4,443百万円、投資有価証券評価損2,897百万円、固定資産除売却損2,713百万円などの合計10,344百万円(前連結会計年度比290.5%、7,695百万円増)を計上した。
減損損失、固定資産除売却損の内訳については「第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1) 連結財務諸表の[注記事項(連結損益計算書関係)]」に記載のとおりである。
ニ)親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べて10,327百万円減少し、83,581百万円となった。税金費用と非支配株主に帰属する当期純利益を控除した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は58,931百万円(前連結会計年度比10.8%、7,162百万円減)となった。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析・検討内容は、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に含めて記載している。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、中期経営計画において、「負債も活用し、積極的に成長を志向する」ことを基本方針としており、資金調達については、内部資金を活用すると共に、必要に応じて借入・社債発行等による外部調達を行うこととしている。なお、外部調達に関しては、運転資金については借入金またはコマーシャル・ペーパーで、生産設備・M&A等の長期資金需要には長期借入金または普通社債の発行で調達している。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されている。
詳細については、「第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1) 連結財務諸表の[注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(追加情報)]」に記載している。