有価証券報告書-第99期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/23 14:30
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況
積水化学グループの長期ビジョン「Vision 2030」に基づき、新たに策定した中期経営計画「Drive 2022」のスタートとなる2020年度は、COVID-19による国内外の自動車・航空機の需要低迷、工事物件の停止・遅延、国内の新設住宅着工数の減少、営業活動の制限などの影響を受けた。第3四半期以降は自動車、スマートフォンなどの市況が緩やかに回復したことに加え、固定費削減と構造改革の取り組みを前倒しで推進し、下半期の営業利益は前連結会計年度並みとなった。
その結果、売上高は前連結会計年度比6.4%減の1,056,560百万円、営業利益は23.5%減の67,300百万円、経常利益は28.2%減の62,649百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は投資有価証券売却益が前年度に比べ減少したことなどが影響し、前年度比29.8%減の41,544百万円となり、減収減益となった。
一方、将来への仕込みとして、環境・ライフラインカンパニー総合研究所の新研究開発棟や高機能プラスチックスカンパニーのイノベーションセンターを開設し、研究開発体制を強化した。また、海外事業拡大のための仕込みとしては、欧州における放熱材料の生産拠点の稼働、鉄道まくらぎ向け合成木材(FFU)の生産工場設立も決定した。さらに、ウィズコロナ・ポストコロナなど、新たな社会課題に全社の総合力で対応する「ESGタスクフォース」を結成した。
イ)住宅事業
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比5.4%減の485,265百万円、営業利益は前連結会計年度比19.2%減の30,546百万円となった。当連結会計年度は、期初受注残の減少に加え、COVID-19の影響を受け受注が減少したことにより、減収減益となった。一方、生産最適化や固定費抑制などの収益体質強化の取り組みは進捗した。
新築住宅事業は、COVID-19が拡大する中、通期の受注は前年度を下回ったが、第3四半期以降、市況は回復基調で、下期の受注は前連結会計年度並みとなった。分譲・建売住宅は好調に推移した。施策面では、WEB集客やオンライン商談を推進するとともに、10月に発売した「スマートパワーステーションFR GREENMODEL」によりエネルギー自給自足の訴求を図った。また、好調な分譲・建売住宅の拡販に向け、土地・建売在庫の拡充に努めた。
リフォーム事業は、顧客との接点が減少したことにより、売上高は前連結会計年度を下回ったが、コスト削減が計画以上に進捗し、下期は増益に転換した。施策面では、定期診断専任担当者の設置などの体制整備を進めるとともに、受注残の管理を強化することにより、施工・売上の平準化を推進した。
まちづくり事業は、「あさかリードタウン」「東松山リードタウン」の売上による収益貢献が本格化するとともに、今後のプロジェクト案件の確保も順調に進捗した。
ロ)環境・ライフライン事業
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比13.8%減の204,586百万円、営業利益は前連結会計年度比27.3%減の11,251百万円となった。当連結会計年度は、国内外でのCOVID-19の影響による工事物件の遅延・延期の影響や、国内における建築関連(非住宅施設)市況が低調であったことなどにより、減収減益となった。一方、構造改革、業務効率化、固定費削減は計画以上に進捗した。
配管・インフラ分野は、国内公共事業、海外プラント(半導体・液晶)向けが堅調だったが、国内建築関連(非住宅施設)向けの需要が低迷し、売上高は前連結会計年度を下回った。
建築・住環境分野は、戸建・リフォーム向けが回復基調だったが、非住宅向け需要が低調で、構造改革の影響もあり売上高は前連結会計年度を下回った。
機能材料分野は、米国の成形用プラスチックシートの医療機器向けを中心とした新用途への展開が進捗したが、航空機向けの需要が低調であったことと、事業譲渡による構造改革影響で売上高は前連結会計年度を下回った。合成木材は、国内の需要(まくらぎ・水処理関連用途など)が堅調に推移した。
ハ)高機能プラスチックス事業
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比3.9%減の309,867百万円、営業利益は前連結会計年度比22.6%減の28,935百万円となった。当連結会計年度は、COVID-19の影響によるモビリティ分野・住インフラ材分野における需要の大幅な低迷により、減収減益となった。一方、サプライチェーン全体のコスト革新や構造改革による徹底した収益体質強化策を推進し、需要が回復した下期は前連結会計年度比で増収増益となった。
エレクトロニクス分野は、モバイル端末の需要増と基板・半導体、接合部材、放熱製品などの非液晶分野への拡販の取り組みが順調に進捗したことにより、売上高は上期、下期とも前連結会計年度を大きく上回った。
モビリティ分野は、上期における自動車市況の減退や航空機関連部材の需要低迷により、売上高は前連結会計年度を下回ったが、第3四半期以降は自動車市況が大きく回復したため、高機能品の拡販が順調に進捗し、下期の売上高は前連結会計年度同期を上回った。
住インフラ材分野は、塩素化塩ビ(CPVC)樹脂のグローバル需要が第3四半期以降回復したものの、第1四半期のロックダウンの影響や国内市況の低迷が続いたことにより、売上高は前連結会計年度を下回った。
ニ)メディカル事業
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比0.3%減の72,342百万円、営業利益は前連結会計年度比23.8%減の7,010百万円となった。当連結会計年度は、COVID-19拡大による生活習慣病の外来検査減少の影響を受けたものの、米国のCOVID-19検査キット拡販と医療事業の新規原薬拡販により、売上高は前連結会計年度並みとなった。一方、検査薬の需要減少に伴う利益率低下などにより、営業利益は前連結会計年度を下回った。
ホ)その他事業
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比27.3%減の3,611百万円、営業損失は前連結会計年度比975百万円減の8,746百万円となった。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より1,927百万円増加し、当連結会計年度末には76,649百万円となった。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果増加した資金は75,271百万円(前連結会計年度は92,647百万円の増加)となった。これは、税金等調整前当期純利益63,179百万円、減価償却費44,926百万円に加えて、売上債権の減4,629百万円等の増加要因が、法人税等の支払額21,497百万円、仕入債務の減11,246百万円、たな卸資産の増4,165百万円等の減少要因を上回ったためである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果減少した資金は58,495百万円(前連結会計年度は100,562百万円の減少)となった。これは、主に重点及び成長分野を中心とした有形固定資産の取得55,359百万円、定期預金の純増8,156百万円等があったためである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果減少した資金は19,157百万円(前連結会計年度は15,450百万円の増加)となった。これは、配当金の支払22,193百万円(非支配株主への配当金の支払額を含む)、自己株式の取得12,201百万円等を行った一方で、有利子負債の純増14,484百万円等があったためである。
③ 生産、受注及び販売の状況
イ)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
住宅503,464△6.5
環境・ライフライン201,185△15.4
高機能プラスチックス301,231△7.6
メディカル74,121△1.0
報告セグメント計1,080,002△8.3
その他3,933△7.8
合計1,083,936△8.3

(注)1.金額は販売価格による概算値であり、セグメント間の内部振替前の数値によっている。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていない。
ロ)受注状況
当連結会計年度における住宅事業の受注状況を示すと、次のとおりである。
なお、住宅事業を除くセグメントで取扱う製品については、主として見込生産を行っている。
セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)
住宅366,125△7.8184,800△10.0

(注)上記の金額には、消費税等は含まれていない。
ハ)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
住宅485,124△5.4
環境・ライフライン192,069△14.1
高機能プラスチックス303,559△3.7
メディカル72,341△0.3
報告セグメント計1,053,095△6.3
その他3,465△28.2
合計1,056,560△6.4

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去している。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていない。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態)
当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末から44,361百万円増加し、1,150,143百万円となった。
イ)資産
流動資産については、前連結会計年度末より13,688百万円増加し、505,571百万円となった。主な要因は、営業債権が合計で3,493百万円減少したが、現金及び預金が10,635百万円、棚卸資産が合計で5,719百万円増加したためである。
また、固定資産については、30,673百万円増加し、644,571百万円となった。
ロ)負債
有利子負債が合計で20,502百万円増加したが、退職給付に係る負債が16,767百万円、支払手形、電子記録債務、買掛金、未払費用の仕入債務等が合計で11,367百万円減少した等により負債合計では15,811百万円減少し、455,751百万円となった。
ハ)純資産
当連結会計年度末の純資産は60,173百万円増加し、694,392百万円となった。主な要因は、配当金の支払20,953百万円及び自己株式の取得12,202百万円があった一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上41,544百万円、その他有価証券評価差額金が23,318百万円及び為替換算調整勘定が15,146百万円増加したためである。
(経営成績)
イ)売上高及び営業利益
当連結会計年度の売上高は1,056,560百万円(前連結会計年度比△6.4%、72,694百万円減)となった。
また、当連結会計年度の営業利益は67,300百万円(前連結会計年度比△23.5%、20,674百万円減)となった。
なお、売上高及び営業利益の詳細については、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載している。
ロ)営業外損益
営業外収益については、受取利息が472百万円減少したことなどにより、前連結会計年度と比較して772百万円減少した。営業外費用については、特定外壁点検保全費用の計上が2,317百万円増加したことなどにより、前連結会計年度と比較して3,105百万円増加した。
ハ)特別損益
特別利益については、固定資産売却益3,128百万円、投資有価証券売却益2,258百万円の合計5,387百万円を計上した。
特別損失については、減損損失2,428百万円、固定資産除売却損1,700百万円などの合計4,857百万円を計上した。
固定資産売却益、減損損失、固定資産除売却損の内訳については「第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1) [連結財務諸表]の[注記事項](連結損益計算書関係)」に記載のとおりである。
ニ)親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べて20,607百万円減少し、63,179百万円となった。税金費用と非支配株主に帰属する当期純利益を控除した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は41,544百万円となった。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析・検討内容は、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に含めて記載している。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、中期経営計画において、「負債も活用し、積極的に成長を志向する」ことを基本方針としており、資金調達については、内部資金を活用すると共に、必要に応じて借入・社債発行等による外部調達を行うこととしている。なお、外部調達に関しては、運転資金については借入金またはコマーシャル・ペーパーで、生産設備・M&A等の長期資金需要には長期借入金または普通社債の発行で調達している。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1) [連結財務諸表]の[注記事項](重要な会計上の見積り)」に記載のとおりである。

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