有価証券報告書-第162期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/19 16:00
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179項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、地政学リスクの高まりを背景に原材料・エネルギー価格の上昇圧力が続くなか、金融政策を巡る不透明感や為替変動の影響もあり、先行き不透明な状況で推移しました。また、中国・アジア勢の供給拡大を背景とした国際的な価格競争の激化など、厳しい事業環境が継続しました。
一方、国内では生産活動に持ち直しの動きが見られるなど、景気は緩やかな回復基調で推移しました。個人消費については力強さを欠く状況が続いたものの、雇用環境の改善が下支えとなりました。また、円安の影響や脱炭素への対応、人手不足といった課題が顕在化するなか、各企業においては中長期的な成長を見据えた取り組みが進められています。
このような事業環境のもと、当社グループでは、ハイエンドサーバー向け低誘電樹脂材料および電池用材料をはじめとする高収益製品が大きく伸長し、収益の拡大に大きく寄与しました。
その結果、売上高、営業利益、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、いずれも前期比で増加し、過去最高を更新しました。
2025年4月から始動した中期経営計画「SMART 2030」の初年度は、順調な歩み出しとなり、次年度以降の成長に向けた確かな足掛かりを築きました。当社は年度標語に「挑戦し、選ばれる会社へ」を掲げ、引き続き、持続的な企業価値の向上に取り組んでまいります。
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ178億90百万円増加し、1,150億3百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ41億37百万円増加し、567億46百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ137億53百万円増加し、582億57百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は828億86百万円(前期比13.1%増)、営業利益は101億7百万円(前期比88.9%増)、経常利益は103億72百万円(前期比80.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は61億69百万円(前期比138.6%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
なお、当連結会計年度より、当社グループの報告セグメントの区分を、材料別の「界面活性剤」、「アメニティ材料」、「ウレタン材料」、「機能材料」、「電子デバイス材料」、「ライフサイエンス」の6セグメントから、分野別の「電子・情報」、「環境・エネルギー」、「ライフ・ウェルネス」、「コア・マテリアル」の4セグメントへ変更しています。また、前期比につきましては、変更後の区分方法により作成した前連結会計年度の数値と比較しています。
電子・情報の売上高は305億7百万円(前期比21.8%増)、営業利益は62億3百万円(前期比27.8%増)となりました。
環境・エネルギーの売上高は233億4百万円(前期比24.5%増)、営業利益は31億42百万円(前期は97百万円の損失)となりました。
ライフ・ウェルネスの売上高は138億92百万円(前期比1.1%増)、営業利益は5億99百万円(前期比105.6%増)となりました。
コア・マテリアルの売上高は151億82百万円(前期比3.6%減)、営業利益は1億62百万円(前期比46.4%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べて72億73百万円増加し、238億30百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は99億62百万円(前期は75億28百万円)となりました。これは、売上債権の増加11億50百万円(前期は12億96百万円の増加)、棚卸資産の増加26億55百万円(前期は15億62百万円の増加)、法人税等の支払13億75百万円(前期は4億30百万円)などにより資金が減少したことに対し、税金等調整前当期純利益98億92百万円(前期は51億94百万円)、減価償却費32億21百万円(前期は32億23百万円)、仕入債務の増加17億84百万円(前期は13億7百万円の増加)などにより資金が増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は35億36百万円(前期は21億38百万円)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出36億22百万円(前期は21億40百万円)などにより資金が減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、得られた資金は8億54百万円(前期は50億45百万円の支出)となりました。これは、長期借入金の返済58億72百万円(前期は70億27百万円)、配当金の支払い11億61百万円(前期は8億61百万円)などにより資金が減少したことに対し、自己株式の処分による収入51億51百万円、長期借入れによる収入30億円(前期は40億円)などにより資金が増加したことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前期比(%)
電子・情報(百万円)13,505138.9
環境・エネルギー(百万円)22,161121.0
ライフ・ウェルネス(百万円)9,62496.4
コア・マテリアル(百万円)16,97695.8
合計(百万円)62,267111.7

(注)1.生産実績の金額は平均販売価格で表示しています。
2.当連結会計年度より、セグメント区分の変更を行っており、「前期比(%)」は、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組替えて算出しています。
b.受注実績
当社グループは、受注生産を行っていないため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前期比(%)
電子・情報(百万円)30,507121.8
環境・エネルギー(百万円)23,304124.5
ライフ・ウェルネス(百万円)13,892101.1
コア・マテリアル(百万円)15,18296.4
合計(百万円)82,886113.1

(注)1.当連結会計年度より、セグメント区分の変更を行っており、「前期比(%)」は、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組替えて算出しています。
2.最近2連結会計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りです。
相手先前連結会計期間
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
交洋貿易株式会社6,2798.579,11411.0

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成に当たり採用した会計方針及びその適用方法については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しているとおりです。
当社グループの連結財務諸表の作成において、損益または資産の状況に影響を与える見積り及び判断は、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づいた合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で行っていますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものはありません。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ178億90百万円増加し、1,150億3百万円となりました。
流動資産は693億82百万円となり、前連結会計年度末に比べ121億34百万円増加しました。これは主に、現金及び預金が72億79百万円、受取手形及び売掛金が15億21百万円、商品及び製品などの棚卸資産の合計が28億24百万円増加したことなどによるものです。
固定資産は456億21百万円となり、前連結会計年度末に比べ57億56百万円増加しました。これは主に、投資有価証券が29億3百万円、建設仮勘定が22億45百万円増加したことなどによるものです。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ41億37百万円増加し、567億46百万円となりました。
流動負債は395億62百万円となり、前連結会計年度末に比べ130億30百万円増加しました。これは主に、支払手形及び買掛金が18億74百万円、1年内償還予定の社債が60億円、未払法人税等が14億76百万円増加したことなどによるものです。
固定負債は171億83百万円となり、前連結会計年度末に比べ88億92百万円減少しました。これは主に、社債が60億円、長期借入金が26億82百万円、リース債務が11億68百万円減少したことなどによるものです。
(純資産合計)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ137億53百万円増加し、582億57百万円となりました。公募による自己株式の処分等により資本剰余金が30億39百万円増加し、自己株式が22億86百万円減少したことに加え、親会社株主に帰属する当期純利益61億69百万円及び剰余金の配当11億61百万円により利益剰余金が50億7百万円増加したことなどによるものです。
2)経営成績
当連結会計年度の業績としましては、『電子・情報』セグメントのハイエンドサーバー向け低誘電樹脂材料や『環境・エネルギー』セグメントの電池用材料の負極用水系複合接着剤が大幅に伸長したことから、売上高は828億86百万円(前期比13.1%増)となりました。
損益面につきましては、『電子・情報』セグメントや『環境・エネルギー』セグメントの売上高が伸長したことにより、営業利益は101億7百万円(前期比88.9%増)、経常利益は103億72百万円(前期比80.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は61億69百万円(前期比138.6%増)となりました。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
2025年4月から始動した中期経営計画「SMART 2030」の初年度は、順調な歩み出しとなりました。売上高は、『電子・情報』セグメントのハイエンドサーバー向け低誘電樹脂材料や『環境・エネルギー』セグメントの電池用材料の負極用水系複合接着剤が大幅に伸長したことから増収となりました。また、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、『電子・情報』セグメントや『環境・エネルギー』セグメントの売上高が伸長したことにより、収益性が改善し増益となりました。
c.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報
1) 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
2) 資金需要
当社グループの事業活動による資金需要は主に、製品の原材料の仕入、製造に要した費用、外注費及び販売費といった運転資金需要や、新製品を創製するための研究開発費などがあります。また、投資活動による資金需要は主に、生産性の向上や新製品の製造のための設備の購入、IT設備投資などがあります。
3) 財務政策
当社グループは、新中期経営計画「SMART 2030」において、成長投資と株主還元のバランスを重視したキャッシュ・アロケーション方針を策定し、持続的な企業価値向上に資する財務運営を基本方針としています。
営業キャッシュ・フローについては、事業ポートフォリオの見直しや収益力強化により安定的な創出を図り、その資金を成長投資に優先配分するとともに、株主還元の充実に努めています。
資金調達は、銀行借入や社債発行に加え、2025年8月に実施した自己株式の処分等の資本市場活用も含め、多様な手段を組み合わせて財務基盤の強化と資本効率の向上を図っています。
流動性については、コミットメントラインにより機動的な資金確保体制を維持し、海外子会社は邦銀の現地拠点等から直接調達しています。
また、資産効率の改善や資本収益性の向上にも継続的に取り組んでいます。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
新中期経営計画「SMART 2030」では、2030年3月期を最終年度として、数値目標を掲げています。
①連結売上高 1,000億円
②連結営業利益 100億円
③連結営業利益率 10.0%
④総資産回転率 1.0回
⑤設備投資額 300億円(5年累計)
⑥ROE 10.0%
⑦ROIC 8.0%
e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(電子・情報)
電子・情報セグメントの売上高は、総じて大幅に伸長しました。
ハイエンドサーバー向け低誘電樹脂材料が国内、海外ともに大幅に伸長しました。一方、ディスプレイ等に用いられる特殊界面活性剤は低調に推移し、難燃剤は大きく落ち込みました。
その結果、当セグメントの売上高は305億7百万円(前期比21.8%増)となりました。
営業利益は、高付加価値品の売上高が伸長したことにより、62億3百万円(前期比27.8%増)となりました。
(環境・エネルギー)
環境・エネルギーセグメントの売上高は、総じて大幅に伸長しました。
電池用材料の負極用水系複合接着剤が大幅に伸長しました。モビリティの電装部材に用いられる基板用封止剤や接着剤も大幅に伸長しましたが、環境配慮型の合成潤滑油は低調に推移しました。
また、太陽電池用途の高性能導電性ペーストは、国内は大幅に伸長しましたが、海外は大きく落ち込みました。
その結果、当セグメントの売上高は233億4百万円(前期比24.5%増)となりました。
営業利益は、高付加価値品の売上高が伸長したことにより、31億42百万円の営業利益(前期は97百万円の損失)となりました。
(ライフ・ウェルネス)
ライフ・ウェルネスセグメントの売上高は、総じて堅調に推移しました。
食品用途のショ糖脂肪酸エステルは国内、海外ともに堅調に推移し、香粧品用途は海外が堅調に推移しました。
石鹸・洗剤用途は低調に推移しました。
その結果、当セグメントの売上高は138億92百万円(前期比1.1%増)となりました。
営業利益は、ショ糖脂肪酸エステルを中心に採算性が改善したことにより、5億99百万円(前期比105.6%増)となりました。
(コア・マテリアル)
コア・マテリアルセグメントの売上高は、総じて低調に推移しました。
ゴム・プラスチック製品加工用途の難燃剤は低調に推移し、土木・建築用途のトンネル崩落防止剤は大幅に落ち込みました。
その結果、当セグメントの売上高は151億82百万円(前期比3.6%減)となりました。
営業利益は、販売費を中心とした営業経費の増加により、1億62百万円(前期比46.4%減)となりました。

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