有価証券報告書-第67期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/30 10:01
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における経済情勢は、国内で雇用・所得環境の改善などから緩やかな回復基調にあったものの、2020年に入ってから新型コロナウイルス感染症の影響により世界的に経済活動が停滞し、今後の見通しがたたない状況です。
このような不透明な経済情勢のもと、さらなる高付加価値製品を生み出すために、迅速な研究開発活動と製造経費の削減努力をしてまいりました。そして今年の2月に入る頃からは、新型コロナウイルス感染拡大のリスクを極力避けながら、操業を継続していく方法を検討・実施しております。
その結果、当連結会計年度の売上高は7,112百万円(前年同期比0.5%減)、営業利益は428百万円(同15.0%増)、経常利益は474百万円(同21.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は316百万円(同44.7%増)の減収増益となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(反応系製品)
反応系製品の中で繊維関係は、国内市場において衣料分野、産業分野ともに市況が低迷し売上が落ち込み、また海外市場においてはグローバル規模での市況低迷により一般品分野は売上が落ちたものの、当社がターゲットとする高級分野が好調であったことにより輸出は堅調に推移しました。しかしながら、インドネシア市場の低迷により現地での販売が減少したことなどから、グループ全体としては前年同期を大きく下回る結果となりました。
製紙印刷関係は、製紙分野で若干落ち込み、紙加工分野では出版物の減少、パッケージの減少から低調、ダイレクトメール用圧着ニスは前年より動きはあったものの、全体では前年同期を下回る結果となりました。
化粧品関係は、国内においてヘアセット関連は前年同期を下回ったものの、ヘアカラー分野、洗浄剤分野ともに新規採用により好調に推移、また輸出においては前年同期並みの結果であったことから、全体では前年同期を大きく上回りました。
その他工業用分野の中で、水溶性ポリエステル樹脂関係は、国内において主要分野であるフィルム向けが大きく低迷したことにより前年同期を下回りましたが、輸出は包装材料が堅調に推移し、韓国市場の回復、繊維関係でのスポット的な受注も入り前年同期を大きく上回り、全体としては前年同期を上回りました。
転写関係は国内建築市場及び海外陶磁器市場が堅調に推移しました。自動車市場の既存のエンジン関連の製品は縮小の傾向ですが、次世代エンジン関連は引き続き堅調に推移しています。
メッキ関係は国内新車販売台数の減少を受け、車載部品関連は低調も、海外プリント基板関連及び、印刷用途については堅調に推移しました。スクリーン印刷業界はインクジェット化の影響で、捺染市場・グラフィック市場ともに縮小の傾向が止まらず低調に推移しました。
その結果、当セグメントの売上高は6,135百万円(前年同期比0.4%増)、営業利益1,142百万円(同22.7%増)となりました。
(混合系製品)
国内市場における電子部品関連製品は、レジストインク関係でアミューズメント及び車載関連が堅調、5G通信分野も順調に推移しました。またエネルギー関連製品が徐々に立ち上がりを見せており、量産化へ向けた対応を始めました。
海外市場においても5G通信分野は順調に推移しましたが、中国市場は引き続き環境規制や米中貿易摩擦、新たに新型コロナウイルス感染症の影響により一般家電用途の出荷が低調に推移しました。その他の国への輸出は堅調であったものの中国向けの減少を埋めるには至らず、混合系製品全体としても前年同期を下回る結果となりました。
その結果、当セグメントの売上高は976百万円(前年同期比6.1%減)、営業損失128百万円(前年同期は損失46百万円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末から412百万円増加し、当連結会計年度末には1,659百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は1,018百万円(前年同期比697.9%増)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益448百万円(同27.1%増)に対し、仕入債務の減少額110百万円(同12.1%増)、未払金の減少額104百万円(前年同期は増加額71百万円)などがあったものの、減価償却費363百万円(前年同期比5.9%減)、売上債権の減少額71百万円(同49.7%減)、たな卸資産の減少額124百万円(前年同期は増加額196百万円)、未払消費税等の増加額212百万円(同減少額89百万円)などがあったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は383百万円(前年同期比143.0%増)となりました。これは主として、定期預金の払戻による収入4,781百万円(同18.6%減)、有価証券の償還による収入300百万円(前年同期は-)などがあったものの、定期預金の預入による支出4,971百万円(前年同期比2.2%減)、有形固定資産の取得による支出200百万円(同68.1%減)、投資有価証券の取得による支出311百万円(同0.6%増)があったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は221百万円(前年同期比60.0%減)となりました。これは前期に支出した自己株式の取得による支出の減少(前年同期は支出額291百万円)及び配当金の支払額221百万円(前年同期比15.3%減)があったこと等によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
反応系製品(千円)5,986,13496.0
混合系製品(千円)916,71190.9
合計(千円)6,902,84595.3

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
反応系製品(千円)6,135,268100.4
混合系製品(千円)976,79493.9
合計(千円)7,112,06299.5

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。この連結財務諸表作成にあたって、見積りが必要となる事項については合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が経営成績等に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウィルス感染症の影響については、複数のケースを想定し検証を進めておりますが、不確実性が高いことから、現時点において将来の事業計画等の数値を合理的に算定することは困難であると判断しております。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上いたします。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は前連結会計年度末に比べ45百万円減少し10,062百万円となりました。これは、現金及び預金が601百万円、その他に含まれております未収入金が8百万円増加しましたが、受取手形及び売掛金が51百万円、電子記録債権が24百万円、有価証券が300百万円、商品及び製品が74百万円、原材料及び貯蔵品が55百万円、その他に含まれております未収法人税等が67百万円、同じくその他に含まれております未収消費税等が88百万円とそれぞれ減少したこと等によるものです。
固定資産は前連結会計年度末に比べ54百万円増加し6,147百万円となりました。これは、有形固定資産が164百万円減少しましたが、投資その他の資産が227百万円増加したこと等によるものです。
この結果、総資産は16,210百万円と前連結会計年度末に比べ、9百万円増加しました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は前連結会計年度末に比べ25百万円増加し1,678百万円となりました。これは、電子記録債務が122百万円、未払金が93百万円減少しましたが、支払手形及び買掛金が11百万円、未払法人税等が106百万円、その他に含まれております未払消費税等が123百万円とそれぞれ増加したこと等によるものです。
固定負債は前連結会計年度末に比べ24百万円減少し522百万円となりました。これは、退職給付に係る負債が8百万円増加しましたが、役員退職慰労引当金が33百万円減少したことによるものです。
この結果、負債合計は2,201百万円と前連結会計年度末に比べ、0百万円増加しました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は前連結会計年度末に比べ9百万円増加し14,008百万円となりました。これは、その他有価証券評価差額金が77百万円、為替換算調整勘定が7百万円減少しましたが、利益剰余金が95百万円増加したこと等によるものです。
この結果、自己資本比率は86.2%(前連結会計年度は86.2%)となりました。
2)経営成績
当連結会計年度の売上高は7,112百万円(前年同期比0.5%減)、営業利益は428百万円(同15.0%増)、経常利益は474百万円(同21.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は316百万円(同44.7%増)となりました。
営業利益が増加しておりますのは、売上原価が75百万円減少(同1.6%減)したことや販売費及び一般管理費が18百万円減少(同0.9%減)したことによるものです。経常利益が増加しておりますのは、営業外費用で前連結会計年度には支払補償費が21百万円があったことによるものです。親会社株主に帰属する当期純利益が増加しておりますのは、法人税、住民税及び事業税が48百万円増加(同56.2%増)しましたが、法人税等調整額が53百万円減少(前年同期は48百万円)したことによるものです。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度においては、3か年中期計画の最終年度となりましたが、前連結会計年度に引き続き、販売計画比ではマイナスでの推移となりました。国内で雇用・所得環境の改善などから緩やかな回復基調にあったものの、世界的には米中貿易摩擦や新型コロナウィルスの影響などから経済活動が停滞しました。好調であった化粧品関連分野などを除き、当社の高機能性化学製品が使用される電子産業、繊維、製紙・印刷関連、その他工業用などの各分野において、当初目論んでいたような売上高には届かず、前年同期比ではほぼ横ばいの結果となりました。このように販売が伸び悩む中、製造・販売経費の節減に努めることにより前年同期を上回る利益を確保することができました。新型コロナウィルスの影響については、当社は中間材料の製造業であることもあり、一部パッケージ用に使用される製紙印刷関連などで売上減少となったことを除き、当連結会計年度においては、さほど影響を受けておりません。ただ、今後については、販売の低下が一定期間継続することも予測されます。
当連結会計年度の売上高は7,112百万円(前年同期比0.5%減)、営業利益は428百万円(同15.0%増)、経常利益は474百万円(同21.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は316百万円(同44.7%増)となりました。
c.資本の財源及び資金の流動性
当社グループでは、運転資金、研究開発及び生産設備投資を自己資金にてまかなうこととしております。
キャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローにおいては、税金等調整前当期純利益448百万円に対し、仕入債務の減少額110百万円、未払金の減少額104百万円があったものの、減価償却費363百万円、たな卸資産の減少額124百万円、未払消費税等の増加額212百万円などにより、営業活動から得られた資金は1,018百万円となりました。
なお、自己資本比率86.2%、流動比率599.4%、固定比率44.0%などの指標が示すように、健全な財務体質や営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す能力によって、当社グループの事業展開に必要な資金を確保することが可能と考えております。

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