四半期報告書-第127期第2四半期(平成30年4月1日-平成30年6月30日)

【提出】
2018/08/07 9:00
【資料】
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【項目】
25項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1) 経営成績
当第2四半期累計期間の経営成績につきましては、以下のとおりです。
区分前第2四半期累計期間
(自 平成29年1月1日
至 平成29年6月30日)
当第2四半期累計期間
(自 平成30年1月1日
至 平成30年6月30日)
増減額増減率
売上高(百万円)30,09030,5514611.5%
営業利益(百万円)2,3712,109△261△11.0%
経常利益(百万円)2,4132,162△251△10.4%
四半期純利益(百万円)1,7611,548△212△12.0%

売上高は、平成30年4月に実施された薬価改定の影響を受けたものの、主力製品の価値最大化及び更なる市場浸透・拡大に取り組んだ結果、販売数量が伸長し30,551百万円と前年同期に比べ461百万円(1.5%)増加しました。
各重点領域における主要な製品・商品の販売状況につきましては、以下のとおりです。
・腎・透析領域におきましては、「レミッチ(透析患者における経口そう痒症改善剤)」は販売数量が伸長したことにより6,687百万円と前年同期に比べ119百万円(1.8%)、「リオナ錠(高リン血症治療剤)」は市場浸透・拡大に注力したことにより3,092百万円と前年同期に比べ251百万円(8.9%)それぞれ増加しました。
・皮膚疾患領域におきましては、「アンテベート(外用副腎皮質ホルモン剤)」が2,753百万円と前年同期に比べ350百万円(11.3%)減少しました。
・アレルゲン領域におきましては、アレルゲン免疫療法の普及に注力したことにより「シダトレン スギ花粉舌下液(アレルゲン免疫療法薬)」は780百万円と前年同期に比べ225百万円(40.7%)増加しました。なお、平成29年9月に日本国内における製造販売承認を取得しておりました「シダキュア スギ花粉舌下錠(アレルゲン免疫療法薬)」につきましては、平成30年4月に薬価基準に収載され6月に販売を開始しました。本剤は、「シダトレン スギ花粉舌下液」よりも高力価の製剤であり、より幅広い適用年齢を有し、室温保存で、服薬のしやすさや利便性等を高めたことが特徴です。
・HIV感染症領域におきましては、「ツルバダ配合錠(抗HIV薬)」が745百万円と前年同期に比べ2,050百万円(73.3%)減少しましたが、平成29年1月に販売を開始した後継品の「デシコビ配合錠(抗HIV薬)」は5,710百万円と前年同期に比べ2,188百万円(62.1%)増加しました。また、「ゲンボイヤ配合錠(抗HIV薬)」は3,417百万円と前年同期に比べ623百万円(22.3%)増加しました。
費用面におきましては、売上原価は販売数量が伸長したほか、「シダトレン スギ花粉舌下液」「シダキュア ス
ギ花粉舌下錠」の主原料であるスギ花粉在庫について、一過性の廃棄損失を計上したこと等により15,836百万円と前年同期に比べ1,062百万円(7.2%)増加しました。一方、販売費及び一般管理費は研究開発費や管理費が減少したこと等により12,605百万円と前年同期に比べ339百万円(2.6%)減少しました。
以上の結果、営業利益は2,109百万円と前年同期に比べ261百万円(11.0%)、経常利益は2,162百万円と前年同期に比べ251百万円(10.4%)、四半期純利益は1,548百万円と前年同期に比べ212百万円(12.0%)それぞれ減少しました。
(2) 財政状態
当第2四半期会計期間末の総資産は、103,608百万円と前事業年度末に比べ1,132百万円(1.1%)減少しました。これは、有価証券が11,694百万円増加しましたが、キャッシュ・マネージメント・システム預託金が5,769百万円、現金及び預金が4,822百万円、受取手形及び売掛金が2,005百万円減少したこと等によるものです。
負債につきましては、15,567百万円と前事業年度末に比べ2,054百万円(11.7%)減少しました。これは、買掛金が1,469百万円、未払法人税等が674百万円減少したこと等によるものです。
純資産につきましては、88,041百万円と前事業年度末に比べ922百万円(1.1%)増加しました。これは、主に利益剰余金が875百万円増加したことによるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期会計期間末の現金及び現金同等物の残高は、25,003百万円と前事業年度末に比べ10,892百万円(30.3%)減少しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前四半期純利益が2,133百万円、減価償却費が506百万円、売上債権の減少額が2,005百万円、たな卸資産の減少額が591百万円となり、仕入債務の減少額が1,469百万円、法人税等の支払額が1,239百万円となったこと等により3,077百万円の収入となりました。(前第2四半期累計期間は2,302百万円の収入)
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却及び償還による収入が1,300百万円となりましたが、有価証券の取得による支出が12,006百万円、投資有価証券の取得による支出が2,144百万円となったこと等により13,254百万円の支出となりました。(前第2四半期累計期間は768百万円の支出)
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、主に配当金の支払額が673百万円となったことにより716百万円の支出となりました。(前第2四半期累計期間は792百万円の支出)
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期累計期間において、当社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期累計期間の研究開発費の総額は2,054百万円です。
導入活動・研究(共同)開発活動の主な進捗及び成果につきましては、以下のとおりです。
・高リン血症治療剤「リオナ錠」(開発番号:JTT-751)につきまして、日本たばこ産業株式会社(以下、「JT」)と共同で、鉄欠乏症貧血を新適応症とする国内第Ⅲ相臨床試験を開始しております。
・JT及び当社は、ニューロキニン1(NK-1)受容体アンタゴニスト(国際一般名:serlopitant)(開発番号:JTS-661)の開発中止を決定し、平成28年8月にMenlo Therapeutics社と締結した本剤の日本国内における独占的開発・商業化権に関するライセンス契約を、平成30年6月に解約いたしました。