有価証券報告書-第68期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/22 15:02
【資料】
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【項目】
123項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績の分析
当連結会計年度における世界経済は、引き続き先進国の景気拡大に牽引され、全体として堅調な成長が見られました。
わが国においては、底堅い企業収益と外需を背景に個人消費も持ち直しており、景気の回復が続いております。
臨床検査業界におきましては、引き続く価格低下圧力及び同業他社との競争激化を反映して、厳しい事業環境が継続しております。このような環境のなか、当社グループといたしましてはさらなる成長を遂げるための経営諸施策に積極的に取り組んでまいりました。
これらの結果といたしまして、当連結会計年度の売上高は195,400百万円(前期比4.3%減)となりました。国内受託臨床検査事業及び臨床検査薬事業の販売が伸長したものの、米国で病理検査事業を営むMiraca Life Sciences, Inc.が2017年11月をもって連結除外となったことなどから、結果として減収となりました。利益面では、減価償却方法の変更(定率法から定額法に変更)により減価償却費が減少しましたが、各事業における将来の成長のための先行費用及び海外受託臨床検査事業における減収が減益要因となり、結果として営業利益は17,648百万円(前期比37.1%減)、経常利益は16,567百万円(前期比37.2%減)となりました。
当社は、2017年9月にMiraca Life Sciences, Inc.の親会社であるCDx Holdings, Inc.の株式譲渡にかかる合併契約を締結したことに伴い減損損失として28,015百万円を、また同年11月に当該合併にかかる取引価格等を変更する内容の契約を締結・実行したことに伴い関係会社株式売却損として12,787百万円を、それぞれ計上いたしました。なお、これらの取引に伴い、為替換算調整勘定取崩益として27,467百万円を計上しております。また、当社は、Miraca Life Sciences, Inc.が米国司法省と民事上の和解を行うことを了承した結果、当該合併契約に基づく契約上の債務として当該和解金相当額の補償金をMiraca Life Sciences, Inc.の買収者に対して支払うことになり、補償損失引当金繰入額として6,748百万円を計上しております。なお、2017年11月より実施した希望退職者の募集に伴い、事業構造改善費用として2,556百万円を計上いたしました。
これらの結果といたしまして、親会社株主に帰属する当期純利益は257百万円(前期比22.8%減)となりました。
① 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な経営指標等
当社グループでは、将来の飛躍的かつ持続的な成長と収益力向上の観点から、連結売上高、連結営業利益及びEBITDAを、株主資本の効率的な運用の観点からROE(株主資本利益率)を、投下資本に対する収益性向上の観点からROIC(投下資本利益率)を、それぞれ重要な経営指標と位置付けています。
本中期計画の最終年度(2020年3月期)における目標値は、「第2事業の状況1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」において記載のとおり、連結売上高が2,070億円、連結営業利益が250億円、EBITDAが380億円、ROEが10%以上、ROICが8%以上であります。
これに対し、当連結会計年度の実績は、連結売上高が1,954億円、連結営業利益が176億円、EBITDAが273億円、ROEが0.2%、ROICが7.2%となっております。なお、当連結会計年度のROEは一時的な特別損失を計上したこと等に伴い低下したものです。
当社グループは、本中期計画の重点施策である「既存事業の強化」、「R&Dの強化」、「海外戦略の強化」及び「アライアンス戦略の推進」をグループ一丸となって実行し、2020年3月期目標数値の達成に取り組んでまいります。
② セグメントごとの経営成績
イ.受託臨床検査事業
国内事業で増収となったものの、Miraca Life Sciences, Inc.が減収となったこと及び同社が2017年11月をもって連結除外となったことから、結果として減収となりました。利益面では、国内事業で成長基盤構築のための先行費用が生じた一方、売上成長の発現が遅延したことから、結果として減益となりました。これらの結果、売上高は121,958百万円(前期比8.3%減)、営業利益は7,509百万円(前期比45.0%減)となりました。
ロ.臨床検査薬事業
米国子会社における製品販売が伸長したことを主要因として増収となりました。利益面では、増収による利益増があったものの、ルミパルス機器の設置に伴う費用及び成長基盤構築のための先行費用が生じたことから、結果として減益となりました。これらの結果、売上高は45,311百万円(前期比6.1%増)、営業利益は9,838百万円(前期比14.6%減)となりました。
ハ.ヘルスケア関連事業
ヘルスケア関連事業の売上高は、滅菌事業が堅調であったものの、治験事業が減収となったことから、28,130百万円(前期比1.7%減)、営業利益は2,446百万円(前期比20.1%減)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
受託臨床検査事業(百万円)120,54191.7
臨床検査薬事業(百万円)60,170104.8
ヘルスケア関連事業(百万円)27,27996.8
合計(百万円)207,99295.8

(注)1.金額は、販売価格換算によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ロ.受注実績
当社グループは、役務又は商品等の受注から完了又は納品等までの所要時間が短いため、常に受注残高は僅少であり、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため記載を省略しております。
ハ.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
受託臨床検査事業(百万円)121,95891.7
臨床検査薬事業(百万円)45,311106.1
ヘルスケア関連事業(百万円)28,13098.3
合計(百万円)195,40095.7

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主要な販売先については、総販売実績に対する割合が10%以上に該当する販売先がありませんので、記載を省略しております。
(2)財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ37,858百万円減少し、176,068百万円となりました。その主な要因は、繰延税金資産(固定)の増加8,838百万円、工具、器具及び備品(純額)の増加8,196百万円、建設仮勘定の増加4,478百万円、流動資産その他の増加2,642百万円及び投資その他の資産その他の増加1,752百万円があった一方、顧客関連無形資産の減少23,953百万円、のれんの減少23,155百万円、有価証券の減少9,000百万円、現金及び預金の減少6,102百万円及び受取手形及び売掛金の減少4,668百万円があったためであります。
(負債)
負債は、前連結会計年度末に比べ2,996百万円減少し、62,842百万円となりました。その主な要因は、補償損失引当金の増加10,395百万円及び未払金の増加7,424百万円があった一方、固定負債その他の減少8,228百万円、繰延税金負債(固定)の減少7,915百万円、長期借入金の減少1,999百万円、流動負債その他の減少1,738百万円及び未払法人税等の減少1,698百万円があったためであります。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べ34,861百万円減少し、113,225百万円となりました。その主な要因は、為替換算調整勘定の減少27,894百万円及び配当金の支払6,960百万円があったためであります。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ4.9%減少し、64.2%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ15,102百万円減少し、20,444百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により獲得した資金は、15,767百万円(前期比56.7%減)となりました。この主な要因は、減損損失28,076百万円、関係会社株式売却損12,875百万円、減価償却費7,842百万円、補償損失引当金繰入額6,748百万円及びのれん償却額1,796百万円があった一方、為替換算調整勘定取崩益27,467百万円、税金等調整前当期純損失7,083百万円及び法人税等の支払額6,971百万円があったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により使用した資金は、21,552百万円(前期比150.6%増)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出14,757百万円、無形固定資産の取得による支出2,537百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による支出1,242百万円及び子会社株式の取得による支出1,035百万円があったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により使用した資金は、9,635百万円(前期比58.4%減)となりました。この主な要因は、配当金の支払額6,951百万円及び長期借入金の返済による支出1,999百万円があったためであります。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、M&A、研究開発、設備投資、運転資金及び借入金の返済並びにこれらに係る利息の支払い、配当の支払い、法人税の支払い等に資金を充当しております。当社グループは、引き続き財務の健全性を保ちつつ、営業活動により相応のキャッシュ・フローを生み出すことにより、当社グループの成長に必要な資金調達が可能であると考えております。
短期運転資金は自己資本及び金融機関からの短期借入金を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債は8,105百万円であります。主なものは、長期借入金2,299百万円、長期リース債務3,160百万円及び1年内返済予定の長期借入金1,999百万円であります。
また、当連結会計年度において、当社は、効率的で安定した運転資金の調達を行うため、主要取引金融機関と総額500億円のコミットメントライン契約を締結しております。当該契約に基づく当期末における借入実行残高はありません。
(5)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、当社グループにおいて採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。特に、固定資産の評価、投資有価証券の評価、繰延税金資産の回収可能性の評価及び補償損失引当金の評価の重要な会計方針が、連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。経営者は、これらの見積りについて、当連結会計年度末時点において過去の実績、将来計画やその他の様々な要因を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、将来においてこれらの見積りとは異なる場合があります。

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