有価証券報告書-第70期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/22 12:00
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当社グループにおいては、「人々の健康に貢献し、こころの笑顔を大切にする」ことを企業理念として、2024年6月に発表した「第6期 中期経営計画2024-2026 PROACTIVEⅢ」に基づき、国内でのジェネリック医薬品事業をコア事業としつつ、新規市場及び新規事業における基盤の確立と各子会社とのグループシナジーの実現を目指し、各種課題に取り組んでまいりました。
国内ジェネリック医薬品事業においては、当社としての安定供給責任を果たすため、さらなる生産能力の増強に取り組んでおります。2023年11月に山形工場 第三固形製剤棟及び第二無菌製剤棟の建設工事が完了し、2024年4月から第三固形製剤棟で製造した製品の出荷を開始、2025年10月から第三固形製剤棟に導入した全ての設備の立上げが完成し、本格稼働を開始いたしました。3工場の年間生産能力は、2024年3月末の140億錠から2026年度より175億錠に増加いたしました。また、社会的課題となっている医薬品の供給不安の解消を図るため、2026年1月に大塚製薬株式会社と医薬品製造における戦略的な協業体制の構築に関する基本合意を締結しました。さらに、2026年4月にアドラゴスファーマ川越株式会社及び株式会社三和化学研究所の各社と特許満了医薬品の安定供給に向けた協業について合意しました。東和薬品では、医薬品業界全体の課題に対し、先発医薬品企業、ジェネリック医薬品企業、医薬品製造受託企業が相互に連携した協業体制の構築に取り組み、特許期間が満了した先発医薬品とジェネリック医薬品を1つの特許満了医薬品市場として捉え、将来にわたり治療上必要とされる医薬品を持続的に安定供給するエコシステムの構築と社会全体の健全な循環モデルの実現を目指しております。本構想の実現に向け、各社との協業を通じて、医薬品の安定供給に向けた製造キャパシティの確保と相互バックアップ体制の構築に取り組んでまいります。
製造管理及び品質管理面では、医薬品の製造管理及び品質管理の基準であるGMP省令やその他関連する法令遵守はもちろんのこと、国際的基準であるPIC/S GMPやICHガイドラインも積極的に取り入れ、独自の制度・教育訓練により、医薬品の適切な品質と安全性の確保に取り組んでおります。また、従前より導入しているMES(製造実行管理システム)及びLIMS(医薬品の品質試験を統括管理するシステム)に加え、QMS(品質マネジメントシステム)を導入しました。人為的な誤りを未然に防止することを目指し、今後も製造管理・品質管理の向上に取り組んでまいります。さらに、安定供給体制の維持・強化のため、原薬の複数購買化や製造所の監査等を推進し、グループ全体として原薬製造から製剤製造、物流、販売に至るまで、ガバナンスの強化とコンプライアンスの徹底に向けた取り組みを継続して行っております。
販売面では、2025年5月に日本初の持続放出性リバスチグミン経皮吸収型製剤-週2回製剤-「リバルエン®LA パッチ25.92mg/51.84mg」、2025年6月に新製品1成分2品目、2025年12月に新製品4成分7品目、2026年3月に当社として2成分目のオーソライズド・ジェネリックとなる『プラスグレル錠2.5mg/3.75mg/5mg「トーワ」』および『プラスグレルOD錠20mg「トーワ」』の販売を開始いたしました。当社のジェネリック医薬品の製品数は316成分742品目(2025年12月時点)となります。なお、2026年6月追補収載予定の新製品は7成分12品目となります。
健康関連事業の展開においては、地域包括ケアシステム等の新しい医療体制に対応するため、「ヘルスケアパスポート」を中心に位置付け、治療・予防・介護支援の観点から各子会社間及び既存事業とのシナジーを形成し、健康維持・増進のための製品やサービスを増加させることで、健康関連事業の多角的な展開を実現すべく取り組んでおります。
海外セグメントにおいては、海外医薬品事業の強化と拡大に向け、Towa INTを通じて、欧州及び米国市場でのジェネリック医薬品事業を展開しております。将来の成長に向けて必要な研究開発・設備への投資を強化しつつ、既存ビジネスの維持・強化及び市場・地域のさらなる拡大によって売上高とセグメント利益の確保を目指してまいります。また、生産シナジーの成果としてTowa INTのマルトレージャス工場にて日本国内向けエソメプラゾールカプセルの製造を行っているほか、研究開発シナジー創出の一環として共同開発も開始いたしました。今後も、開発・製造技術においてグループシナジーを形成できるよう、各部門との交流・情報共有を行ってまいります。Towa INTが持つ欧州複数国及び米国での販売網と、欧州にある欧米等の基準に準拠した製造拠点を活用し、日米欧の3極から世界中の患者に高品質で付加価値のあるジェネリック医薬品を提供できるグローバル事業基盤の確立に向けて取り組んでおります。
このような活動の結果、当連結会計年度における当社グループの業績につきましては、売上高273,710百万円(前期比5.4%増)、売上原価174,606百万円(同5.9%増)、売上総利益99,104百万円(同4.6%増)、販売費及び一般管理費76,001百万円(同6.3%増)、営業利益23,102百万円(同0.6%減)、経常利益28,079百万円(同7.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5,250百万円(同72.3%減)となりました。
セグメント別の業績は、国内セグメントが、売上高216,976百万円(前期比5.3%増)、セグメント利益27,097百万円(同0.4%減)となりました。海外セグメントは、売上高57,630百万円(前期比7.0%増)、セグメント利益458百万円(同2.0%増)となりました。これら報告セグメントのセグメント利益につきましては、のれん償却前の数値となっております。
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、475,290百万円となり、前連結会計年度末比4,466百万円の増加となりました。その主な要因は、のれんの減少18,647百万円があったものの、棚卸資産の増加15,139百万円、デリバティブ債権の増加5,384百万円、有形固定資産の増加2,220百万円等があったことによるものです。
(負債)
負債につきましては、297,186百万円となり、同2,012百万円減少しました。その主な要因は、1年内返済予定の長期借入金の増加3,748百万円、支払手形及び買掛金の増加3,391百万円、短期借入金の増加2,401百万円があったものの、長期借入金の減少11,741百万円等があったことによるものです。
(純資産)
純資産につきましては、178,103百万円となり、同6,478百万円増加しました。その主な要因は、為替換算調整勘定の増加5,068百万円、利益剰余金の増加1,313百万円等があったことによるものです。
その結果、当連結会計年度末の自己資本比率は37.5%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に対して648百万円減少し、44,811百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは30,429百万円の収入(前連結会計年度比7,028百万円増)となりました。主な要因は、棚卸資産の増加13,790百万円(同6,585百万円増)等があったものの、減価償却費18,347百万円(同2,670百万円増)や減損損失14,729百万円(同14,716百万円増)、税金等調整前当期純利益13,165百万円(同13,165百万円減)等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、25,660百万円の支出(前連結会計年度比5,627百万円減)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出22,277百万円(同6,459百万円減)等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、6,828百万円の支出(前連結会計年度は21,567百万円の収入)となりました。主な要因は、長期借入れによる収入10,898百万円(前連結会計年度比15,466百万円減)等があったものの、長期借入金の返済による支出19,343百万円(同6,860百万円増)等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
薬効セグメントの名称
国内海外合計
金額(百万円)前期比(%)金額(百万円)前期比(%)金額(百万円)前期比(%)
循環器官用薬55,776108.327538.956,051107.4
中枢神経系用薬34,844110.48,53273.143,376100.3
消化器官用薬24,903113.514,01898.738,921107.7
血液・体液用薬21,295118.046550.821,761114.7
その他の代謝性医薬品19,437108.41974.919,457108.4
抗生物質製剤6,13191.3--6,13191.3
化学療法剤4,722159.664609.54,787161.2
腫瘍用薬4,27383.6--4,27383.6
アレルギー用薬33,188117.6309102.333,498117.4
その他41,77594.0△51△30.041,72393.6
合計246,349107.923,63484.4269,983105.3

(注)上記金額は売価換算で表示しております。
b.商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
薬効セグメントの名称
国内海外合計
金額(百万円)前期比(%)金額(百万円)前期比(%)金額(百万円)前期比(%)
循環器官用薬461372.54,474124.64,936132.8
中枢神経系用薬200-5,228109.75,428113.4
消化器官用薬123333.233091.8454114.4
血液・体液用薬1,244222.0948146.52,192181.6
その他の代謝性医薬品172-697384.9870480.2
抗生物質製剤47-1,063108.11,111112.9
化学療法剤28-145119.4173142.3
腫瘍用薬11681.32,780242.82,896224.9
アレルギー用薬177-39598.1573142.0
その他84356.31,275110.22,11879.8
合計3,416143.517,339129.820,755131.9

(注)上記金額は実際仕入額で表示しております。
c.受注実績
当社グループは、主として見込み生産を行っているため、記載を省略しております。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
薬効セグメントの名称
国内海外合計
金額(百万円)前期比(%)金額(百万円)前期比(%)金額(百万円)前期比(%)
循環器官用薬48,643100.87,209113.855,852102.3
中枢神経系用薬30,297104.420,10394.850,400100.3
消化器官用薬21,644102.915,882110.337,527105.9
血液・体液用薬18,644106.71,81181.020,456103.8
その他の代謝性医薬品18,873120.2632209.419,506121.9
抗生物質製剤4,774101.41,419104.76,193102.1
化学療法剤2,832115.3474149.63,307119.2
腫瘍用薬5,032123.44,993141.210,026131.7
アレルギー用薬24,952110.0898116.225,850110.2
その他41,280101.53,310109.644,591102.1
合計216,976105.356,734106.1273,710105.4

主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
㈱スズケン37,57414.538,52414.1
東邦薬品㈱--27,39410.0

(注)前連結会計年度における東邦薬品㈱の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、100分の10未満であるため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたって、見積りが必要な事項について、会計基準等の範囲内で合理的な会計上の見積りを行っております。重要な会計方針及び見積りの詳細等につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」をご参照ください。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における当社グループの経営成績等は、売上高273,710百万円(前期比5.4%増)、営業利益23,102百万円(同0.6%減)、経常利益はデリバティブ評価益5,384百万円が発生したことで28,079百万円(同7.4%増)となりましたが、三生医薬の業績が悪化していることから将来キャッシュ・フローを見直した結果、のれんの減損損失14,729百万円を計上することとなり、親会社株主に帰属する当期純利益は5,250百万円(同72.3%減)となりました。売上高は、当社において販売数量と単価がともに伸びたことと、Towa INTにおいて欧州の売上がBtoBとBtoCともに伸長したことで増収となりました。一方で営業利益は、三生医薬の事業ミックス悪化による売上原価率の上昇を補いきれず、減益となりました。
国内セグメントの業績につきましては、売上高は、当社において、生産数量の増加に伴い市場への供給数量が増加したことと近年追補品の拡売によるセールスミックスの改善や仕切り価戦略の効果で単価も上昇したことにより、216,976百万円(前期比5.3%増)となりました。一方でセグメント利益は、三生医薬において利益率の良いニューアプリケーション事業の落ち込みにより事業ミックスが悪化して売上原価率が上昇したため、27,097百万円(同0.4%減)となりました。
海外セグメントの業績につきましては、米国でのニトロソアミン問題による主力製品の売上悪化が続いているものの、欧州BtoBで3Qに発生した欧州のニトロソアミン基準厳格化前の駆け込み需要による受託製造の増加と、欧州BtoCで主力製品が伸びたこと等により、売上高57,630百万円(前期比7.0%増)、セグメント利益458百万円(同2.0%増)となりました。
なお、これら報告セグメントのセグメント利益につきましては、のれん償却前の数値となっております。
次期の見通しにつきましては、毎年行われる薬価改定に加え、品質確保や医薬品の安定供給に関する問題も重なり、国内ジェネリック医薬品業界は厳しい環境下で変革を求められる時期となっております。また、地政学的リスクに伴う物価上昇、原材料高騰等、先行き不透明な状況が続くものと想定しております。
このような状況のもとではありますが、当社グループは2024年6月に発表した「第6期 中期経営計画2024-2026 PROACTIVEⅢ」に基づき、コア事業である国内ジェネリック医薬品事業の新たなステージに向けた進化、新規市場及び新規事業における基盤の確立と各子会社とのグループシナジーの実現を目指し、各事業に取り組んでまいります。
③資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、主な資金需要は、製品製造のための原材料購入費用及び製造費用、研究開発費を含む販売費及び一般管理費、生産能力増強のための製造設備への投資費用等であります。
これらの資金需要につきましては、主に自己資金及び金融機関からの借入による資金調達にて対応しております。

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