四半期報告書-第88期第1四半期(2023/04/01-2023/06/30)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 財政状態
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は405,437百万円で、前連結会計年度末に比べて8,623百万円の増加となりました。流動資産は、棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ4,048百万円の増加となりました。固定資産は、有形固定資産、無形固定資産及び投資有価証券の増加等により、前連結会計年度末に比べて4,574百万円の増加となりました。
負債合計は126,345百万円で、前連結会計年度末に比べて1,779百万円の増加となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べて2,197百万円の増加となりました。固定負債は、前連結会計年度末に比べて418百万円の減少となりました。
純資産合計は279,091百万円で、前連結会計年度末に比べて6,844百万円の増加となりました。株主資本は、利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べて567百万円の増加となりました。その他の包括利益累計額は、為替換算調整勘定の増加等により、前連結会計年度末に比べて3,694百万円の増加となりました。また、非支配株主持分は、前連結会計年度末に比べて2,582百万円の増加となりました。
以上の結果、自己資本比率は0.3ポイント減少して、63.2%となりました。
② 経営成績
当第1四半期連結累計期間の連結業績は、以下のとおりとなりました。
[ 連結業績 ] (単位:百万円)
売上高は、前年同期と比べ7.6%増加し、37,036百万円となりました。
国内事業の売上高は、前年同期と比べ4.5%増加し、32,988百万円となりました。医療用漢方製剤129処方の売上高は、限定出荷の解除に合わせて、一部制限をしていたe-プロモーションを再開したことに加え、循環器領域や不安・不眠・めまい等に関連する処方が継続して伸長した結果、前年同期と比べ5.2%増加しました。育薬処方※1の合計は、前年同期と比べ1.2%増加し、Growing処方※2の合計は、前年同期と比べ8.0%増加しました。
[ 育薬・Growing処方の売上高 ] (単位:百万円)
また、国内事業の一般用漢方製剤等の売上高は、風邪症状に関連する処方等の品薄の状況が継続している影響により、前年同期と比べ7.2%減少し、837百万円となりました。
中国事業の売上高は、原料生薬と飲片(刻み生薬)の販売を中心とする生薬プラットフォーム(平安津村薬業有限公司、深セン津村薬業有限公司等)の売上高が大きく伸長した結果、前年同期と比べ41.7%増加の4,047百万円となりました。
売上原価は、売上高の伸長と原料生薬調達コストの上昇、エネルギー・原資材価格の高騰等により前年同期と比べ23.6%増加し、20,341百万円となりました。売上原価率は、前年同期と比べ7.1ポイント上昇し、54.9%となりました。
販売費及び一般管理費は、前年同期と比べ3.5%増加し、12,009百万円となりました。主に漢方バリューチェーンのDX化に向けたシステム関連費用によるものです。販管費率は、前年同期と比べ1.3ポイント低下し、32.4%となりました。
以上の結果、営業利益は前年同期と比べ26.3%減少し、4,684百万円となりました。営業利益率は、前年同期と比べ5.9ポイント低下し、12.6%となりました。経常利益は、為替差益の減少もあり、前年同期と比べ30.9%減少し、5,989百万円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期と比べ34.7%減少し、4,332百万円となりました。
※1 育薬処方:
近年の疾病構造を見据え、医療ニーズの高い領域において新薬治療で難渋している疾患で、医療用漢方製剤が特異的に効果を発揮する疾患に的を絞り、エビデンス(科学的根拠)を確立する処方
※2 Growing処方:
育薬処方に続く戦略処方として、治療満足度や薬剤貢献度の低い領域でのエビデンス構築(安全性・有効性データ等)により診療ガイドライン収載を目指す処方
[ 限定出荷の状況について ]
医療用漢方製剤129処方では、コロナウイルス感染症の流行等の要因に伴い、2022年8月より28品目を限定出荷にしておりましたが、2023年7月31日にすべての品目の限定出荷を解除いたしました。今後につきましても稼働準備を進めております天津工場での出荷時期の前倒しをはじめ、供給体制をより一層強化してまいります。
③ キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間末の現金及び現金同等物は、88,917百万円となり、前連結会計年度末と比べて5,812百万円減少しました。当第1四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況と、前年同期に対するキャッシュ・フローの増減は、次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、152百万円の支出となりました。主な内訳は、収入項目では税金等調整前四半期純利益5,980百万円、支出項目では法人税等の支払額2,901百万円であります。前年同期との比較では、4,937百万円支出が増加しております。
投資活動によるキャッシュ・フローは、4,906百万円の支出となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出3,623百万円であります。前年同期との比較では、760百万円支出が増加しております。
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,579百万円の支出となりました。主な内訳は、非支配株主からの払込みによる収入2,158百万円、自己株式の取得による支出1,315百万円、配当金の支払額による支出2,397百万円であります。前年同期との比較では、839百万円支出が減少しております。
当社グループは医薬品事業の単一事業であるため、セグメントごとの記載は省略しております。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は、2,218百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因
当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した経営成績に重要な影響を与えるリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
当社は、リスク管理主管部門による業務担当部門、グループ会社のトップへのリスクヒアリングを通じ、「リスクマネジメント委員会」を開催し、経営リスクに対する取組み状況の確認及び今後発生し得るリスクについて、必要な対処方法を確認しております。また、企業活動に重大な影響を及ぼす恐れがある緊急事態が発生した場合には、「リスク管理規程」に則って対応しております。さらに、気候変動に関するリスクにつきましては、取締役Co-COOを委員長とする「サステナビリティ委員会」において確認・検討を行い、「リスクマネジメント委員会」と情報を共有しながら、適切に評価・管理しています。
(6)資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの運転資金及び設備投資資金については、自己資金、社債、金融機関からの借入金により資金調達を行っております。運転資金は自己資金及び短期借入金を基本としており、設備投資資金は社債及び長期借入金を基本としております。
なお、当第1四半期連結会計期間末における社債、借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は80,047百万円となっております。また、当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は88,917百万円となっております。
(7)今後の見通し
2023年5月9日に公表しました2024年3月期の連結業績予想に変更ありません。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 財政状態
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は405,437百万円で、前連結会計年度末に比べて8,623百万円の増加となりました。流動資産は、棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ4,048百万円の増加となりました。固定資産は、有形固定資産、無形固定資産及び投資有価証券の増加等により、前連結会計年度末に比べて4,574百万円の増加となりました。
負債合計は126,345百万円で、前連結会計年度末に比べて1,779百万円の増加となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べて2,197百万円の増加となりました。固定負債は、前連結会計年度末に比べて418百万円の減少となりました。
純資産合計は279,091百万円で、前連結会計年度末に比べて6,844百万円の増加となりました。株主資本は、利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べて567百万円の増加となりました。その他の包括利益累計額は、為替換算調整勘定の増加等により、前連結会計年度末に比べて3,694百万円の増加となりました。また、非支配株主持分は、前連結会計年度末に比べて2,582百万円の増加となりました。
以上の結果、自己資本比率は0.3ポイント減少して、63.2%となりました。
② 経営成績
当第1四半期連結累計期間の連結業績は、以下のとおりとなりました。
[ 連結業績 ] (単位:百万円)
2022年 第1四半期 | 2023年 第1四半期 | 対前年同期増減額 (増減率) | |||
売上高 | 34,417 | 37,036 | +2,618 (+7.6%) | ||
国内事業 | 31,562 | 32,988 | +1,426 (+4.5%) | ||
中国事業 | 2,855 | 4,047 | +1,191 (+41.7%) | ||
売上原価 | 16,462 | 20,341 | +3,879 (+23.6%) | ||
販売費及び一般管理費 | 11,601 | 12,009 | +408 (+3.5%) | ||
営業利益 | 6,353 | 4,684 | △1,668 (△26.3%) | ||
国内事業 | 6,404 | 4,684 | △1,719 (△26.9%) | ||
中国事業 | △50 | 0 | +51 (-) | ||
経常利益 | 8,665 | 5,989 | △2,676 (△30.9%) | ||
親会社株主に帰属する 四半期純利益 | 6,632 | 4,332 | △2,300 (△34.7%) |
売上高は、前年同期と比べ7.6%増加し、37,036百万円となりました。
国内事業の売上高は、前年同期と比べ4.5%増加し、32,988百万円となりました。医療用漢方製剤129処方の売上高は、限定出荷の解除に合わせて、一部制限をしていたe-プロモーションを再開したことに加え、循環器領域や不安・不眠・めまい等に関連する処方が継続して伸長した結果、前年同期と比べ5.2%増加しました。育薬処方※1の合計は、前年同期と比べ1.2%増加し、Growing処方※2の合計は、前年同期と比べ8.0%増加しました。
[ 育薬・Growing処方の売上高 ] (単位:百万円)
売上 順位 | 製品No. / 処方名 | 2022年 第1四半期 | 2023年 第1四半期 | 前年同期比 | |||
育薬処方 | 1 | 100 | 大建中湯 | 2,505 | 2,515 | +9 | +0.4% |
2 | 54 | 抑肝散 | 1,933 | 1,940 | +6 | +0.4% | |
4 | 43 | 六君子湯 | 1,860 | 1,861 | +1 | +0.1% | |
9 | 107 | 牛車腎気丸 | 932 | 995 | +62 | +6.7% | |
23 | 14 | 半夏瀉心湯 | 359 | 370 | +11 | +3.2% | |
育薬処方合計 | 7,591 | 7,683 | +92 | +1.2% | |||
Growing処方 | 3 | 41 | 補中益気湯 | 1,881 | 1,931 | +49 | +2.6% |
5 | 17 | 五苓散 | 1,542 | 1,801 | +259 | +16.8% | |
6 | 24 | 加味逍遙散 | 1,296 | 1,305 | +9 | +0.7% | |
17 | 137 | 加味帰脾湯 | 501 | 590 | +88 | +17.7% | |
18 | 108 | 人参養栄湯 | 507 | 561 | +54 | +10.6% | |
Growing処方合計 | 5,730 | 6,191 | +461 | +8.0% | |||
育薬・Growing処方以外の119処方合計 | 16,956 | 17,964 | +1,007 | +5.9% | |||
医療用漢方製剤129処方合計 | 30,277 | 31,838 | +1,560 | +5.2% |
また、国内事業の一般用漢方製剤等の売上高は、風邪症状に関連する処方等の品薄の状況が継続している影響により、前年同期と比べ7.2%減少し、837百万円となりました。
中国事業の売上高は、原料生薬と飲片(刻み生薬)の販売を中心とする生薬プラットフォーム(平安津村薬業有限公司、深セン津村薬業有限公司等)の売上高が大きく伸長した結果、前年同期と比べ41.7%増加の4,047百万円となりました。
売上原価は、売上高の伸長と原料生薬調達コストの上昇、エネルギー・原資材価格の高騰等により前年同期と比べ23.6%増加し、20,341百万円となりました。売上原価率は、前年同期と比べ7.1ポイント上昇し、54.9%となりました。
販売費及び一般管理費は、前年同期と比べ3.5%増加し、12,009百万円となりました。主に漢方バリューチェーンのDX化に向けたシステム関連費用によるものです。販管費率は、前年同期と比べ1.3ポイント低下し、32.4%となりました。
以上の結果、営業利益は前年同期と比べ26.3%減少し、4,684百万円となりました。営業利益率は、前年同期と比べ5.9ポイント低下し、12.6%となりました。経常利益は、為替差益の減少もあり、前年同期と比べ30.9%減少し、5,989百万円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期と比べ34.7%減少し、4,332百万円となりました。
※1 育薬処方:
近年の疾病構造を見据え、医療ニーズの高い領域において新薬治療で難渋している疾患で、医療用漢方製剤が特異的に効果を発揮する疾患に的を絞り、エビデンス(科学的根拠)を確立する処方
※2 Growing処方:
育薬処方に続く戦略処方として、治療満足度や薬剤貢献度の低い領域でのエビデンス構築(安全性・有効性データ等)により診療ガイドライン収載を目指す処方
[ 限定出荷の状況について ]
医療用漢方製剤129処方では、コロナウイルス感染症の流行等の要因に伴い、2022年8月より28品目を限定出荷にしておりましたが、2023年7月31日にすべての品目の限定出荷を解除いたしました。今後につきましても稼働準備を進めております天津工場での出荷時期の前倒しをはじめ、供給体制をより一層強化してまいります。
③ キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間末の現金及び現金同等物は、88,917百万円となり、前連結会計年度末と比べて5,812百万円減少しました。当第1四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況と、前年同期に対するキャッシュ・フローの増減は、次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、152百万円の支出となりました。主な内訳は、収入項目では税金等調整前四半期純利益5,980百万円、支出項目では法人税等の支払額2,901百万円であります。前年同期との比較では、4,937百万円支出が増加しております。
投資活動によるキャッシュ・フローは、4,906百万円の支出となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出3,623百万円であります。前年同期との比較では、760百万円支出が増加しております。
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,579百万円の支出となりました。主な内訳は、非支配株主からの払込みによる収入2,158百万円、自己株式の取得による支出1,315百万円、配当金の支払額による支出2,397百万円であります。前年同期との比較では、839百万円支出が減少しております。
当社グループは医薬品事業の単一事業であるため、セグメントごとの記載は省略しております。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は、2,218百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因
当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した経営成績に重要な影響を与えるリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
当社は、リスク管理主管部門による業務担当部門、グループ会社のトップへのリスクヒアリングを通じ、「リスクマネジメント委員会」を開催し、経営リスクに対する取組み状況の確認及び今後発生し得るリスクについて、必要な対処方法を確認しております。また、企業活動に重大な影響を及ぼす恐れがある緊急事態が発生した場合には、「リスク管理規程」に則って対応しております。さらに、気候変動に関するリスクにつきましては、取締役Co-COOを委員長とする「サステナビリティ委員会」において確認・検討を行い、「リスクマネジメント委員会」と情報を共有しながら、適切に評価・管理しています。
(6)資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの運転資金及び設備投資資金については、自己資金、社債、金融機関からの借入金により資金調達を行っております。運転資金は自己資金及び短期借入金を基本としており、設備投資資金は社債及び長期借入金を基本としております。
なお、当第1四半期連結会計期間末における社債、借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は80,047百万円となっております。また、当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は88,917百万円となっております。
(7)今後の見通し
2023年5月9日に公表しました2024年3月期の連結業績予想に変更ありません。