有価証券報告書-第97期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/27 15:30
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148項目

(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善を背景として、景気の緩やかな回復基調が見られた一方で、海外経済の減速や物価上昇、資源価格や原材料価格の高騰、金利・為替相場の変動等により、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いています。
当社グループの主要市場であるエレクトロニクス市場におきましては、パソコンやデータセンター向けに使われる半導体・電子部品の在庫調整による需要の落ち込みは底を打ち、緩やかに回復しました。カーエレクトロニクス分野では、足元で電気自動車(EV)市場の成長鈍化が見られるものの、自動車の電動化や自動運転技術の進展により、車載用パワーデバイスやADAS(先進運転支援システム)関連の需要が概ね堅調に推移しました。
このような状況の下、当社グループは、収益力の更なる向上を目指して、高付加価値製品の開発と提案並びに拡販活動に注力してまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は838億45百万円(前連結会計年度比4.5%増)、営業利益は188億29百万円(同25.6%増)、経常利益は200億41百万円(同26.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は140億78百万円(同28.9%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
表面処理用資材事業
主力のパッケージ基板向けのめっき薬品の需要は緩やかな回復基調で推移しました。また、為替相場の円安による効果も寄与し、売上高、セグメント利益ともに前連結会計年度を上回りました。
この結果、当連結会計年度の売上高は695億81百万円(前連結会計年度比14.9%増)、セグメント利益は178億5百万円(同42.7%増)となりました。
表面処理用機械事業
パッケージ基板メーカーによる設備投資が一巡したことから、売上高、セグメント利益ともに前連結会計年度を下回りました。
この結果、当連結会計年度の売上高は91億57百万円(前連結会計年度比37.0%減)、セグメント利益は5億82百万円(同75.9%減)となりました。
めっき加工事業
自動車部品向けのめっき加工の需要は低調に推移し、売上高は前連結会計年度を下回りましたが、コスト削減や歩留まりの改善に取り組んだことから、セグメント損失は前連結会計年度より改善しました。
この結果、当連結会計年度の売上高は42億50百万円(前連結会計年度比1.1%減)、セグメント損失は47百万円(前連結会計年度はセグメント損失3億46百万円)となりました。
不動産賃貸事業
新大阪の賃貸用オフィスビルをはじめ、当社保有物件の入居率は堅調に推移しました。
この結果、当連結会計年度の売上高は8億32百万円(前連結会計年度比0.9%増)、セグメント利益は4億67百万円(同10.7%増)となりました。
なお、上記のセグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高が含まれております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ131億37百万円増加し、460億3百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって獲得した資金は192億3百万円(前連結会計年度は124億44百万円の資金の獲得)となりました。これは主に、法人税等の支払額65億67百万円、仕入債務の減少額19億9百万円等の資金の使用がありましたが、税金等調整前当期純利益201億10百万円、売上債権の減少額36億49百万円、減価償却費22億62百万円等の資金の獲得があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動において使用された資金は35億90百万円(前連結会計年度は11億17百万円の資金の使用)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入43億96百万円、投資有価証券の償還による収入12億円等の資金の獲得がありましたが、定期預金の預入による支出48億42百万円、投資有価証券の取得による支出22億28百万円、固定資産の取得による支出22億1百万円等の資金の使用があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動において使用された資金は35億27百万円(前連結会計年度は62億74百万円の資金の使用)となりました。これは主に、配当金の支払額32億24百万円等の資金の使用があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前年同期比(%)
表面処理用資材事業 (千円)21,650,1035.8
表面処理用機械事業 (千円)3,462,616△51.4
めっき加工事業 (千円)3,717,465△8.6
不動産賃貸事業 (千円)--
報告セグメント計 (千円)28,830,185△8.9
その他事業 (千円)--
合計 (千円)28,830,185△8.9

(注)金額は製造原価によっております。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
なお、表面処理用機械事業を除く製品について見込み生産を行っております。
区分受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
表面処理用機械事業9,349,68190.49,795,2822.0

c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前年同期比(%)
表面処理用資材事業 (千円)69,581,23314.9
表面処理用機械事業 (千円)9,157,489△37.0
めっき加工事業 (千円)4,250,255△1.1
不動産賃貸事業 (千円)832,2020.9
報告セグメント計 (千円)83,821,1814.5
その他事業 (千円)24,24513.3
合計 (千円)83,845,4274.5

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ124億14百万円増加し、1,305億89百万円となりました。主な増加は、現金及び預金の増加139億47百万円、投資有価証券の増加8億40百万円、機械装置及び運搬具(純額)の増加7億98百万円、商品及び製品の増加5億65百万円であり、主な減少は、仕掛品の減少9億75百万円、電子記録債権の減少9億73百万円、契約資産の減少7億40百万円、売掛金の減少5億52百万円であります。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ9億91百万円減少し、244億69百万円となりました。主な増加は、繰延税金負債の増加3億21百万円であり、主な減少は、電子記録債務の減少12億21百万円、未払法人税等の減少7億28百万円であります。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ134億5百万円増加し、1,061億19百万円となりました。主な増加は、利益剰余金の増加108億53百万円、為替換算調整勘定の増加25億64百万円であります。
b. 経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、主要市場であるエレクトロニクス市場において、スマートフォン需要の落ち込みに加え、データセンター市場の成長が鈍化した影響により、全体としては厳しい市場環境でありましたが、表面処理用機械事業において、めっき用装置の販売が好調に推移し、当社グループ全体の業績を牽引いたしました。
今後のエレクトロニクス市場動向としては、自動車の電動化、自動化やDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展に伴い、半導体や電子部品の需要は引き続き堅調に推移することが予想されております。当社グループは、その要求に応えるため、めっきに関する技術の継続的な創出を行い、市場が要求するタイミングに合う製品を顧客に提供できるように取り組んでおります。
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
表面処理用資材事業
表面処理用資材事業は、パソコンやデータセンター向けに使われる半導体・電子部品の在庫調整による需要の落ち込みが底を打ち、緩やかな回復基調で推移したこと、また、自動車の電動化や自動運転の進展により車載用パワーデバイス関連の需要が概ね堅調したことから、主力のパッケージ基板向けのめっき薬品の販売が増加し、売上高、セグメント利益ともに前連結会計年度を上回りました。
自動車に搭載されるセンサーやカメラモジュールは、自動運転の技術開発が進む中、増加傾向にあり、これら車載用電子部品の表面処理に対応するめっき薬品の開発、拡販に取り組んでおります。また、次世代の通信規格の導入により、スマートフォンなどに用いられるパッケージ基板の更なる微細化、高性能化が進んでいることから、これらの最先端技術に対応するためのめっき薬品の開発、拡販にも取り組んでおります。
表面処理用機械事業
表面処理用機械事業は、パッケージ基板メーカーによる設備投資が一巡したことから、めっき用機械の販売が減少し、売上高、セグメント利益ともに前連結会計年度を下回りました。引き続き、半導体への表面処理の需要が見込まれることから、これらのめっき技術に対応した機械の設計や製造に取り組んでおります。また、競合他社との価格競争に対応するため、コスト削減を目的とした機械製造の最適化を進めております。
めっき加工事業
めっき加工事業は、タイやインドネシアにおける自動車産業は、急速な電気自動車の普及や塗装された部品の採用拡大により、プラスチックへのめっき加工の需要が低迷し、売上高は前連結会計年度を下回りましたが、コスト削減や歩留まりの改善に取り組んだことから、セグメント損失は前連結会計年度より改善しました。引き続き、不良率の低減を目的として、グループ内のめっき加工の生産拠点間で問題点の共有化を行い、品質向上のための施策や生産プロセスの改善に取り組んでおります。
不動産賃貸事業
当社が保有する賃貸用オフィスビルの入居率は堅調に推移したことから、売上高、セグメント利益ともに前連結会計年度を上回りました。賃貸用オフィスビルでは、定期的なメンテナンスや修繕工事を行い、顧客に対して快適な入居環境を提供し、安定的な入居率の確保に努めております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
b. 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品の製造に係る原材料の仕入、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、当社グループは、長期的に成長が期待できる分野において、製造設備や研究開発設備に積極的に投資を行ってまいります。これら運転資金及び設備資金につきましては、自己資金及び銀行借入により資金調達を行うことを方針としております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)、(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っておりますが、これらの見積り、予測は、不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。

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