有価証券報告書-第98期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/24 14:00
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148項目

(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善を背景として、景気の緩やかな回復基調が見られた一方で、米国の通商政策の影響による景気下振れリスクの高まりや物価上昇の継続、中東情勢の影響によるエネルギー価格の上昇、金融資本市場の変動等により、景気の先行きは依然として不透明な状況が続きました。
当社グループの主要市場であるエレクトロニクス市場におきましては、生成AI関連分野を中心とするサーバー需要が引き続き市場を牽引しました。カーエレクトロニクス分野では、自動車の電動化や自動運転技術の進展により、車載用パワーデバイスやADAS(先進運転支援システム)関連の需要が堅調に推移しました。
このような状況の下、当社グループは、収益力の更なる向上を目指して、高付加価値製品の開発と提案並びに拡販活動に注力してまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は917億84百万円(前連結会計年度比9.5%増)、営業利益は213億27百万円(同13.3%増)、経常利益は220億85百万円(同10.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は139億46百万円(同0.9%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
表面処理用資材事業
主力の半導体パッケージ基板向けのめっき薬品の需要は、生成AI用サーバー向けを中心に好調に推移しました。
この結果、当連結会計年度の売上高は776億61百万円(前連結会計年度比11.6%増)、セグメント利益は204億28百万円(同14.7%増)となりました。
表面処理用機械事業
売上高は前連結会計年度を下回りましたが、付加価値の高い半導体ウェハー用めっき装置の販売により、セグメント利益は前連結会計年度を上回りました。
この結果、当連結会計年度の売上高は84億6百万円(前連結会計年度比8.2%減)、セグメント利益は8億62百万円(同48.0%増)となりました。
めっき加工事業
電子回路基板向けのめっき加工の需要が前連結会計年度より増加したことに加え、コスト削減や歩留まりの改善にも取り組んだことから、売上高、セグメント利益ともに前連結会計年度を上回りました。
この結果、当連結会計年度の売上高は48億38百万円(前連結会計年度比13.8%増)、セグメント利益は1億68百万円(前連結会計年度はセグメント損失47百万円)となりました。
不動産賃貸事業
新大阪の賃貸用オフィスビルにおいて、大規模修繕工事に伴う費用が発生したことにより、セグメント利益は前連結会計年度を下回りました。
この結果、当連結会計年度の売上高は8億60百万円(前連結会計年度比3.4%増)、セグメント損失は1億57百万円(前連結会計年度はセグメント利益4億67百万円)となりました。
なお、上記のセグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高が含まれております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ58億13百万円増加し、518億16百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって獲得した資金は138億88百万円(前連結会計年度は192億3百万円の資金の獲得)となりました。これは主に、法人税等の支払額56億50百万円、売上債権の増加額23億10百万円、仕入債務の減少額7億72百万円等の資金の使用がありましたが、税金等調整前当期純利益206億3百万円、減価償却費24億25百万円等の資金の獲得があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動において使用された資金は30億86百万円(前連結会計年度は35億90百万円の資金の使用)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入50億32百万円の資金の獲得がありましたが、定期預金の預入による支出53億14百万円、固定資産の取得による支出28億53百万円等の資金の使用があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動において使用された資金は59億59百万円(前連結会計年度は35億27百万円の資金の使用)となりました。これは主に、配当金の支払額45億16百万円、自己株式の取得による支出10億96百万円等の資金の使用があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
表面処理用資材事業 (百万円)26,32721.6
表面処理用機械事業 (百万円)3,436△ 0.7
めっき加工事業 (百万円)3,8784.3
不動産賃貸事業 (百万円)--
報告セグメント計 (百万円)33,64216.7
その他事業 (百万円)--
合計 (百万円)33,64216.7

(注)金額は製造原価によっております。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
なお、表面処理用機械事業を除く製品について見込み生産を行っております。
区分受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
表面処理用機械事業5,187△ 44.56,576△ 32.9

(注)表面処理用機械事業の受注高が減少した主な要因は、当社グループの主要顧客であるパッケージ基板メーカーによる設備投資が一巡したことによるものであります。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
表面処理用資材事業 (百万円)77,65811.6
表面処理用機械事業 (百万円)8,406△ 8.2
めっき加工事業 (百万円)4,82913.6
不動産賃貸事業 (百万円)8603.4
報告セグメント計 (百万円)91,7549.5
その他事業 (百万円)2920.8
合計 (百万円)91,7849.5

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ89億81百万円増加し、1,395億70百万円となりました。主な増加は、現金及び預金の増加63億21百万円、売掛金の増加27億11百万円、投資有価証券の増加6億16百万円、建設仮勘定の増加5億円であり、主な減少は、土地の減少11億34百万円、建物及び構築物(純額)の減少4億43百万円、受取手形の減少3億79百万円であります。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ15億65百万円減少し、229億4百万円となりました。主な増加は、未払法人税等の増加5億66百万円、繰延税金負債の増加4億5百万円であり、主な減少は、契約負債の減少21億14百万円、電子記録債務の減少7億66百万円であります。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ105億46百万円増加し、1,166億65百万円となりました。主な増加は、利益剰余金の増加94億30百万円、為替換算調整勘定の増加16億19百万円であり、主な減少は自己株式の増加10億66百万円であります。
b. 経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、主要市場であるエレクトロニクス市場において、生成AI関連分野を中心とする旺盛なサーバー需要に伴い、主力の半導体パッケージ基板向けのめっき薬品の販売が好調に推移したため、売上高、営業利益ともに前連結会計年度を上回る結果となりました。
今後のエレクトロニクス市場動向としては、メモリ需給の逼迫により、パソコンやスマートフォンなど民生分野への供給に影響が生じる懸念があるものの、AI関連分野では先端パッケージ基板を中心に、引き続き需要の拡大が期待されます。当社グループでは、めっきに関する技術の継続的な創出を行い、市場が要求するタイミングに合う製品を顧客に提供できるように引き続き取り組んでおります。
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
表面処理用資材事業
表面処理用資材事業は、主力の半導体パッケージ基板向けのめっき薬品の販売が、生成AI関連分野を中心とするサーバー向けを中心に好調に推移したこと、また、車載用パワーデバイス関連へのめっき薬品の販売も堅調であったことから、売上高、セグメント利益ともに前連結会計年度を上回りました。
次世代の通信規格の導入により、スマートフォンなどに用いられるパッケージ基板の更なる微細化、高性能化が進んでいることから、これらの最先端技術に対応するためのめっき薬品の開発、拡販に取り組んでおります。また、自動車に搭載されるセンサーやカメラモジュールは、自動運転の技術開発が進む中、増加傾向にあり、これら車載用電子部品の表面処理に対応するめっき薬品の開発、拡販にも取り組んでおります。
表面処理用機械事業
表面処理用機械事業は、パッケージ基板メーカーによる設備投資が一巡したことから、売上高は前連結会計年度を下回りましたが、付加価値の高いUBMプレーターなどの半導体ウェハー用めっき装置の販売により、セグメント利益は前連結会計年度を上回りました。引き続き、半導体への表面処理の需要が見込まれることから、これらのめっき技術に対応した機械の設計や製造に取り組んでおります。また、競合他社との価格競争に対応するため、当社独自の技術力を生かしためっき装置の開発やコスト削減を目的とした機械製造の最適化を進めております。
めっき加工事業
めっき加工事業は、タイやインドネシアにおける自動車産業は、急速な電気自動車の普及や塗装された部品の採用拡大により、プラスチックへのめっき加工の需要は低迷していますが、電子回路基板向けのめっき加工の需要が堅調であったことや、コスト削減や歩留まりの改善に取り組んだことから、売上高、セグメント利益ともに前連結会計年度を上回りました。引き続き不良率の低減を目的として、グループ内のめっき加工の生産拠点間で問題点の共有化を行い、品質向上のための施策や生産プロセスの改善に取り組んでおります。
不動産賃貸事業
当社が新大阪に保有する賃貸用オフィスビルにおいて、大規模修繕工事に伴う費用が発生したことにより、当連結会計年度はセグメント損失を計上しましたが、当社が保有する賃貸用オフィスビルの入居率は堅調に推移したことから、売上高は前連結会計年度を上回りました。賃貸用オフィスビルでは、定期的なメンテナンスや修繕工事を行い、顧客に対して快適な入居環境を提供し、安定的な入居率の確保に努めております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
b. 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品の製造に係る原材料の仕入、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、当社グループは、長期的に成長が期待できる分野において、製造設備や研究開発設備に積極的に投資を行ってまいります。これら運転資金及び設備資金につきましては、自己資金及び銀行借入により資金調達を行うことを方針としております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)、(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っておりますが、これらの見積り、予測は、不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。

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