有価証券報告書-第125期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは当連結会計年度においては、累計で減収減益となりました。
売上高は8,558,874千円(前年同期比0.7%減)、営業損失は219,443千円(前年同期は営業利益25,837千円)、経常損失は869,759千円(前年同期は経常損失268,419千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は576,117千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失203,709千円)となりました。
当社事業は、主に連結子会社の行う食品事業、ゴム事業、スポーツ事業、コンテンツ事業の4事業に加え、重要な持分法適用関連会社の行うDigital Finance事業からなっております。
売上高、営業利益につきましては、食品事業は好調に推移しました。コンテンツ事業は編集やカードゲーム開発の受注状況は堅調に推移し、ロイヤリティ収入も好調であったことにより増収となりましたが、新規事業等の事業経費が増加し減益となりました。スポーツ事業におきましては、キャンペーン等の実施により売上高が増加する一方、費用が増加し減益となりました。ゴム事業におきましては当連結会計年度の期首から連結子会社1社を連結から除外したため、減収減益となりました。
経常損失につきましては、Digital Finance事業を行う持分法適用関連会社であるGroup Lease PCL.(以下、「GL」といいます。)およびGLの連結子会社の業績が訴訟対応の費用負担により厳しい状況が続いていることなどから経常損失を計上しております。
特別利益に持分法適用関連会社2社の株式譲渡による関係会社株式売却益を計上しましたが、親会社株主に帰属する当期純損失を計上しております。
当社といたしましては、短期的な景気判断や収益について一つ一つ適切に対処しつつも、中長期的視点で経済成長する地域に適切に投資し、当社の成長を目指しております。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(食品事業)
当事業の当連結会計年度における業績は、増収増益となりました。
当連結会計年度における売上高は4,770,368千円(前年同期比7.3%増)となり、セグメント利益は244,402千円(前年同期比2.5%増)となりました。
当事業は、明日香食品株式会社並びに同子会社グループが営む、「ちょっと食べる」喜びを毎日世界へ をミッションに、和菓子等、とりわけあんこ餅、わらび餅等の餅類、団子類、などの開発製造に独自性を持つ事業であります。
売上面では、日本国内において食料品価格の高止まりが続き、実質賃金が伸び悩む中、食料品支出など消費者の節約志向が一層強まっております。日配和菓子のような日常品においても、消費者による価格選別がより厳しくなっている中、当事業ではできる限りお得感を保つ施策を堅持したこと、戦略商品の拡販が進んだことなどにより、売上高が増加しました。
利益面に関しましては、米をはじめとする国内原材料の高値が継続していることに加え、当連結会計年度の後半にかけて円安基調が強まったことから、原材料・資材等のコストが増加いたしました。また、同事業におきましては、従業員等への利益還元を積極的に進めており、待遇改善のためのベースアップ等賃上げならびに過去最高の賞与を支給したことなどから人件費が増加しました。また消費者の皆様に毎日食べていただくための「お得感」を重視する自社ミッションを果たすために、その製造コスト上昇を販売価格に完全には転嫁をしておりません。こうしたコスト増加要因がある中ですが、売上の増加に加え、徹底したコスト管理や生産効率の改善に取り組んだ結果、当連結会計年度におきましては増益となりました。この結果は当事業の目指す姿を体現できているものと評価しております。
なお、当連結会計年度末にかけてアメリカ・イランの武力衝突を背景とするホルムズ海峡の事実上の封鎖に伴い、包装資材・衛生品等の供給面での不安が顕在化しております。当連結会計年度の業績への影響は限定的でありましたが、今後予断を許さない状態であると考えており注視してまいります。
最近では、当社グループの株式会社ウェッジホールディングスと協力して進めておりますSNSを活用した当社商品のブランディングに注力してまいりましたことも影響し、戦略商品の拡販が進んでおります。『「わらび餅」の明日香野』、『こし自慢明日香野』『桜餅(道明寺)の明日香野』が定着しつつあり、今後のさらなる拡販につながるものと期待をしております。SNSから波及して今年もテレビなどマスメディアでも継続的に取り上げられております。これらにより、中期経営計画「深耕と進化」の基本方針である「もちのプロ 開発力・製造力強化、ブランディングを確立する」を果たし、業績の拡大を図ってまいります。
(スポーツ事業)
当事業の当連結会計年度における業績は、増収減益となりました。
当連結会計年度における売上高は1,216,832千円(前年同期比4.9%増)となり、セグメント損失は56,123千円(前年同期はセグメント損失30,473千円)となりました。
当事業は、創業事業でありますアカエムソフトテニスボールを中心とした、ソフトテニス関連事業、テニスクラブ再生事業に加え、ランニング・ツアー事業を当社グループの株式会社ウェッジホールディングスと協力して進めております。
ソフトテニス事業におきましては、物価高によりユーザーの購買力が下がる状況の中、第2四半期連結累計期間まで「ソフトテニス応援 値下げキャンペーン」を実施し、さらに第3四半期連結会計期間より、この価格を恒常的なものとして、「公認級最安値(メーカー希望小売価格)」までソフトテニスボールの値下げを実施しました。これは、業界への貢献と、ソフトテニスユーザーの活動をさらに活性化をすることで、ミッションに掲げている「スポーツコミュニティの活性化」を図っていくことを目的として実施をしましたが、これらの取り組みにより売上高は前年同期に比べ大きく増加いたしました。
テニスクラブ再生事業では、昨今の物価高騰や国内消費低迷を受け、新規獲得による会員数の増加は鈍い状態となっております。しかし退会者が極めて低い率で推移していることで会員数は横ばいを確保しております。今後は、ソフトテニスレッスン、ランニングスクールや卓球スクールなど拡大し、マルチスポーツ展開による会員数の増加に積極的に取り組んでいきます。
ランニング・ツアー事業におきましては、規模の大きなツアーも多数企画しており、その集客に積極的に取り組んでおります。多くのツアーで前年を超えるユーザーにご参加いただき、好評のもと終了することが出来ました。トレイルランニングのツアーのみならず、自転車競技のツールドフランスの観戦ツアーやソフトテニスのアジア選手権大会の観戦ツアーなども実施しました。今後、旅行事業の中においてもマルチスポーツ化を進め、中期経営計画の重要施策である事業ノウハウの横展開を進めてまいります。
今後とも、中期経営計画に掲げましたように、マルチスポーツ化を拡大する一方、市場を自ら活発にする活動に注力し、ソフトテニスボールの販売強化、テニススクールでの新規ユーザーの獲得を進めるとともに、新規事業である旅行事業を拡大して業績の成長を図ってまいります。
(ゴム事業)
当事業の当連結会計年度における業績は、減収減益となりました。
当連結会計年度における売上高は1,721,560千円(前年同期比22.7%減)となり、セグメント利益は44,790千円(前年同期比69.4%減)となりました。
当事業は、当社グループの創業以来の事業で、ゴムの配合・加工技術に独自性をもつ事業です。40年に及ぶ長年の不振を払拭し、過去10年以上かけて戦略的に事業を選択集中させるとともに海外事業を含めて新規事業に取り組み、営業拡大を図り、同時に生産性の改善、コストの適正化を図ってまいりました。その結果、現在、東日本では事業上唯一のリーディングカンパニーとして事業を展開しております。
当事業の当連結会計年度における業績につきましては、主に化学、金属、半導体などの工場設備投資に関わる事業であり、国内の製造業を中心とする民間企業設備投資に大きく連動する事業です。日本の民間設備投資が減速していることから、上期の売上げが低調に推移いたしましたが、下期に大型案件を受注したことにより売上高を確保することができました。
ゴムライニング防食施工は東日本における大手施工会社としての地位が確立され、ゴム事業の中で収益性と競争力の高い事業です。ゴム事業内におけるゴムライニング防食施工への選択と集中を進めることで売上高と利益を増加させられると考えております。プレス関連商材につきましても、安定した受注を確保できております。輸入原材料の価格高騰により苦戦しておりますが、今後更に利益率が改善すると考えております。しかしながら、中東情勢の悪化により、ナフサ危機が深刻な状況となっており、各資材の入荷状況が全く見えず大きな影響を受けております。また、当社のライニング事業に大きな影響を与えます柏崎刈羽原発の稼働状況にも注視してまいりたいと考えております。
当該事業は国内民間設備投資に強く連動する事業であり、当事業は景気悪化に対して半年程度遅行して影響が出る業種であり、今後も注意してまいります。
(コンテンツ事業)
当事業の当連結会計年度における業績は、増収減益となりました。
当連結会計年度における売上高は814,647千円(前年同期比6.1%増)となり、セグメント利益は181,538千円(前年同期比26.1%減)となりました。
売上高につきましては、受注状況が堅調であったことに加え、当連結会計年度におけるロイヤリティ収入が好調であったことによるものです。
セグメント利益につきましては、人件費の増加に加えて新規事業に取り組んだことによる事業経費が増加したことによるものです。
当事業は、主にゲームの企画開発や漫画やアニメ、ゲーム等のエンターテインメント関連の書籍及び電子書籍の企画編集、様々なコンテンツを商品・イベント化する企画開発など、コンテンツ商品の企画開発分野で独自性を持って展開しております。
現在、コンテンツ事業においては長年の不振を払しょくし、過去10年以上かけて戦略的に事業を選択集中させるとともに海外事業を含めて新規事業に取り組み、営業拡大を図り、同時に生産性の改善、コストの適正化を図ってまいりました成果が実を結んでいる結果、長期的に利益改善をしてまいりました。
当事業の当連結会計年度における業績につきましては、ゲーム企画開発、書籍編集、その他コンテンツ関連企画開発等の受注が堅調に推移しましたが、人件費の増加に加えて新規事業に投下した事業経費が利益減少の要因となりました。しかしながら、これらの事業経費は今後のさらなる成長に向けた投資的費用であり、長期的には今後の利益に貢献するものと考えております。
今後は、中期経営計画でお知らせいたしておりますように、国内の新規事業展開と海外展開を積極的に進めることで、本格的な事業拡大につなげる方針を継続してまいります。
(Digital Finance事業)
当事業は連結セグメントではなく、持分法適用関連会社の事業になっておりますが、当社グループの重要な資産を保有しているため解説をしております。
当事業の当連結会計年度における業績は、減収減益となりました。
当連結会計年度における売上高は1,616,380千円(前年同期比41.7%減)、投資損失は766,176千円(前年同期は投資損失406,672千円)となりました。(注)連結損益として取り込んだ持分法投資損失。
Digital Finance事業を営むGroup Lease PCL.やその子会社がJ Trustグループとの係争を踏まえて大型の裁判を行っていること、などから全営業国において保守的なリスクマネジメントのために新規貸付を抑制し、回収に注力してきました。この結果、売上高・セグメント利益ともに減少しており、訴訟対応の費用負担により厳しい状況が続いており、今後数年間はこの状況が継続するものと考えております。今後は、国別商品別の状況に応じて、新たな再成長を目指しております
当連結会計年度末における資産残高は、5,270,064千円(前連結会計年度末比1,255,277千円減)となり、流動資産は、3,941,677千円(前連結会計年度末比889,206千円増)、固定資産は、1,328,386千円(前連結会計年度末比2,144,484千円減)となりました。
流動資産増加の主な原因は、当連結会計年度においてゴム事業を営む常盤ゴム株式会社を連結の範囲から除外したことによる現金及び預金の減少がございましたが、当社連結子会社である株式会社ウェッジホールディングスにおいて持分法適用関連会社2社の株式売却による現金及び預金の増加(前連結会計年度末比1,123,528千円増)、主にスポーツ事業及びコンテンツ事業において商品及び製品の増加(前連結会計年度末比30,091千円増)といった増加要因、主にゴム事業において仕掛品の減少(前連結会計年度末比15,632千円減)、貸付債権の未回収金額を引当金計上したことによる貸倒引当金の増加(前連結会計年度末比261,742千円増)といった減少要因によるものです。
固定資産減少の主な原因は、主に食品事業において取得による機械装置及び運搬具の増加(前連結会計年度末比13,762千円増)の増加要因、主に当連結会計年度においてゴム事業を営む常盤ゴム株式会社を連結の範囲から除外したことによる建物及び構築物の減少(前連結会計年度末比29,834千円減)、土地の減少(前連結会計年度末比37,785千円減)および投資有価証券の減少(前連結会計年度末比36,135千円減)、償却によるのれんの減少(前連結会計年度末比35,884千円減)、当連結会計年度において持分法適用関連会社であったEngine Property Management Asia Co.,Ltd.及びP.P.Coral Resort Co.,Ltd.の株式を売却したこと、並びに持分法投資損失の計上等による関係会社株式の減少(前連結会計年度末比1,751,240千円減)、返還等による差入保証金の減少(前連結会計年度末比27,146千円減)、未収債権を引当金計上したことによる貸倒引当金の増加(前連結会計年度末比255,739千円増)といった減少要因によるものです。
当連結会計年度末における負債残高は、3,056,964千円(前連結会計年度末比361,923千円減)となり、流動負債は、1,872,873千円(前連結会計年度末比157,502千円減)、固定負債は、1,184,091千円(前連結会計年度末比204,421千円減)となりました。
流動負債減少の主な原因は、主に食品事業及びコンテンツ事業において未払費用の増加(前連結会計年度末比22,302千円増)の増加要因、主に当連結会計年度においてゴム事業を営む常盤ゴム株式会社を連結の範囲から除外したことによる支払手形及び買掛金の減少(前連結会計年度末比54,414千円減)、返済等による短期借入金の減少(前連結会計年度末比73,000千円減)、返済および当連結会計年度においてゴム事業を営む常盤ゴム株式会社を連結の範囲から除外したことによる一年内返済予定長期借入金の減少(前連結会計年度末比56,629千円減)といった減少要因によるものです。
固定負債減少の主な原因は、主に当連結会計年度においてゴム事業を営む常盤ゴム株式会社を連結の範囲から除外したことによる長期借入金の減少(前連結会計年度末比193,302千円減)によるものです。
当連結会計年度末における純資産残高は、2,213,100千円(前連結会計年度末比893,354千円減)となりました。
純資産減少の主な原因は、為替換算調整勘定の増加(前連結会計年度末比34,699千円増)、新株予約権の増加(前連結会計年度末比14,912千円増)といった増加要因、親会社株主に帰属する当期純損失計上等による利益剰余金の減少(前連結会計年度末比575,559千円減)、非支配株主持分の減少(前連結会計年度末比370,380千円減)といった減少要因によるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,151,128千円増加し、1,764,250千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の減少は、100,964千円(前年同期は324,465千円の減少)となりました。これは、主として非資金勘定として計上された減価償却費48,125千円(前年同期は45,745千円)、減損損失33,017千円(前年同期は1,150千円)、のれん償却費50,108千円(前年同期は35,884千円)、貸倒引当金の増加86,686千円(前年同期は38,868千円の減少)、持分法による投資損失774,134千円(前年同期は持分法による投資損失317,073千円)といった増加要因、為替差益の計上による減少45,304千円(前年同期は為替差損38,047千円)、関係会社株式売却益の計上による減少102,433千円、主に食品事業、スポーツ事業、及びコンテンツ事業における売上債権の増加89,047千円(前年同期は124,436千円の減少)、主にスポーツ事業及びコンテンツ事業における棚卸資産の増加59,259千円(前年同期は23,311千円の増加)、法人税等の支払35,705千円(前年同期は90,911千円)といった減少要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の増加は、1,570,708千円(前年同期は58,245千円の減少)となりました。これは、主として関係会社株式の売却による資金の増加1,613,932千円、貸付金の回収等による資金の増加13,826千円(前年同期は貸付による5,638千円の減少)、ゴム事業を営む連結子会社株式の売却による資金の増加13,059千円といった増加要因、有形固定資産の取得による資金の減少60,329千円(前年同期は47,111千円)の減少要因によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、103,819千円(前年同期は32,859千円の減少)となりました。これは、短期借入金の返済等による資金の減少80,902千円(前年同期は72,961千円)、長期借入金の返済による資金の減少10,003千円(前年同期は57,094千円)、連結範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による資金の減少11,110千円といった減少要因によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) 1 金額には仕入実績を含んでおります。
2 当連結会計年度において、生産実績に著しい変動がありました。これは、スポーツ事業の増加につきましては、ソフトテニスボール製品の増加によるものであります。また、ゴム事業の減少につきましては、当連結会計年度の期首から常盤ゴム株式会社を連結の範囲から除外したことによるものであります。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) 1 食品事業における製品は特に鮮度が重要視されますので、取引先から日々の注文により生産しておりますが、納入時間の関係上受注締切以前に見込数で生産を開始し、最終的に生産数量の調整を行う受注方式であり、翌日繰越受注残は無いため記載を省略しております。
2 スポーツ事業については、見込み生産を行っているため記載を省略しております。
3 当連結会計年度において、受注高及び受注実績に著しい変動がありました。これは、ゴム事業における受注高及び受注残高の減少につきましては、当連結会計年度の期首から常盤ゴム株式会社を連結の範囲から除外したことによるものであります。また、コンテンツ事業における受注残高の増加につきましては、同事業が企画開発した各種コンテンツ商品及び書籍編集関連の増加によるものであります。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) 1 当連結会計年度において、販売高に著しい変動がありました。これは、ゴム事業におきましては、日本の民間設備投資が減速していること、当連結会計年度の期首から常盤ゴム株式会社を連結の範囲から除外したことによるものであります。その他におきましては、事業開発事業の顧客からの受注が好調に推移したことによるものであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、会計方針の選択、決算日における資産・負債の報告数値、偶発債務の開示、各連結会計年度における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定の設定を行っております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りの不確実性があるため、これらの見積りと異なる結果となる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
なお、営業貸付金に係る予想信用損失の評価については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は8,558,874千円(前年同期比0.7%減)となりました。主な減少要因は、食品事業においては、日本国内において食料品価格の高止まりが続き、実質賃金が伸び悩む中、消費者の節約志向が一層強まっておりますが、できる限りお得感を保つ施策を堅持したこと、戦略商品の拡販が進んだことなどにより増加しました。スポーツ事業においては、ソフトテニス事業においてソフトテニスボールの値下げを実施したことなどにより受注増となり売上高が増加しました。ゴム事業においては、日本の民間設備投資が減速していること、当連結会計年度の期首から連結子会社1社を連結の範囲から除外してことにより減少しました。コンテンツ事業においては、ゲーム企画開発、書籍編集、その他コンテンツ関連企画開発等の受注が堅調に推移し、ロイヤリティ収入が好調であったことにより増加しました。これらの結果、減収となりました。セグメント別の売上高については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における売上原価は6,324,960千円(前年同期比1.7%増)となり、売上高に対する割合は73.9%(前年同期は72.2%)となりました。主な増加要因は、特に製造業である食品事業、ゴム事業、スポーツ事業において、中東情勢の悪化による輸入原材料高騰など企業間取引物価上昇の影響を大きく受けたことによるものであります。販売費及び一般管理費につきましては2,453,357千円(前年同期比3.4%増)となりました。主な増加要因は、食品事業、スポーツ事業において、物流費の高騰による増加要因、各事業において企業間取引物価上昇、人件費の増加などによる増加要因によるものであります。
(営業外収益及び営業外費用)
当連結会計年度における営業外収益は251,860千円(前年同期比207.5%増)となりました。増加の主な要因は、受取利息23,980千円(前年同期比9.3%増)、為替差益171,399千円(前年同期比895.7%増)の計上といった増加要因、受取配当金2,898千円(前年同期比2.5%減)の減少要因によるものであります。営業外費用は902,177千円(前年同期比139.8%増)となりました。増加の主な要因は、支払利息19,394千円(前年同期比44.3%増)、持分法による投資損失774,134千円(前年同期比144.1%増)、貸倒引当金繰入額68,934千円(前年同期は543千円)といった増加要因、訴訟関連費用27,730千円(前年同期比1.0%減)の減少要因によるものであります。
(特別利益及び特別損失)
当連結会計年度における特別利益は102,433千円(前年同期は1,293千円)となりました。これは、連結子会社による関係会社株式の売却によるものであります。特別損失は44,128千円(前年同期は1,150千円)となりました。増加の主な要因は、スポーツ事業、ゴム事業及びその他において収益性の低下による固定資産の減損損失33,017千円(前年同期は1,150千円)の計上、関係会社株式の実質価額が帳簿価額を下回ったことによる関係会社株式評価損11,110千円(前年同期は―千円)の計上といった増加要因によるものであります。
上記の結果、当連結会計年度における経営成績は、売上高8,558,874千円(前年同期比0.7%減)、営業損失219,443千円(前年同期は営業利益25,837千円)、経常損失869,759千円(前年同期は経常損失268,419千円)、親会社株主に帰属する当期純損失576,117千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失203,709千円)となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、当連結会計年度に計上した親会社株主に帰属する当期純損失は、保守的な観点で資産評価を厳格に見直し、現金収支を伴わない損失計上を行ったことが主な原因であり、今後の事業の収益力に影響ないものと判断しております。
b.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資のための資金のほか、M&Aによる事業拡大を行うことを決定した場合等に発生するものでありますが、現時点ではM&A等の投資活動につきましては、より慎重に検討し抑制的に進めております。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金は自己資金及び金融機関からの借入や社債等により調達し、投資活動資金につきましては、より長期的な資金活用となることを想定し、社債並びに転換社債等により調達することを基本としております。また、当社グループの事業運営・成長に伴う安定的な資金の流動性並びに投資資金の獲得のため、適切な規模でのエクイティ・ファイナンスにつきましても適宜検討を進めてまいります。
なお、当連結会計年度において総額76,084千円の設備投資を行っておりますが、その資金の調達源は主に自己資金及び金融機関からの借入金によっております。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは当連結会計年度においては、累計で減収減益となりました。
売上高は8,558,874千円(前年同期比0.7%減)、営業損失は219,443千円(前年同期は営業利益25,837千円)、経常損失は869,759千円(前年同期は経常損失268,419千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は576,117千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失203,709千円)となりました。
当社事業は、主に連結子会社の行う食品事業、ゴム事業、スポーツ事業、コンテンツ事業の4事業に加え、重要な持分法適用関連会社の行うDigital Finance事業からなっております。
売上高、営業利益につきましては、食品事業は好調に推移しました。コンテンツ事業は編集やカードゲーム開発の受注状況は堅調に推移し、ロイヤリティ収入も好調であったことにより増収となりましたが、新規事業等の事業経費が増加し減益となりました。スポーツ事業におきましては、キャンペーン等の実施により売上高が増加する一方、費用が増加し減益となりました。ゴム事業におきましては当連結会計年度の期首から連結子会社1社を連結から除外したため、減収減益となりました。
経常損失につきましては、Digital Finance事業を行う持分法適用関連会社であるGroup Lease PCL.(以下、「GL」といいます。)およびGLの連結子会社の業績が訴訟対応の費用負担により厳しい状況が続いていることなどから経常損失を計上しております。
特別利益に持分法適用関連会社2社の株式譲渡による関係会社株式売却益を計上しましたが、親会社株主に帰属する当期純損失を計上しております。
当社といたしましては、短期的な景気判断や収益について一つ一つ適切に対処しつつも、中長期的視点で経済成長する地域に適切に投資し、当社の成長を目指しております。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(食品事業)
当事業の当連結会計年度における業績は、増収増益となりました。
当連結会計年度における売上高は4,770,368千円(前年同期比7.3%増)となり、セグメント利益は244,402千円(前年同期比2.5%増)となりました。
当事業は、明日香食品株式会社並びに同子会社グループが営む、「ちょっと食べる」喜びを毎日世界へ をミッションに、和菓子等、とりわけあんこ餅、わらび餅等の餅類、団子類、などの開発製造に独自性を持つ事業であります。
売上面では、日本国内において食料品価格の高止まりが続き、実質賃金が伸び悩む中、食料品支出など消費者の節約志向が一層強まっております。日配和菓子のような日常品においても、消費者による価格選別がより厳しくなっている中、当事業ではできる限りお得感を保つ施策を堅持したこと、戦略商品の拡販が進んだことなどにより、売上高が増加しました。
利益面に関しましては、米をはじめとする国内原材料の高値が継続していることに加え、当連結会計年度の後半にかけて円安基調が強まったことから、原材料・資材等のコストが増加いたしました。また、同事業におきましては、従業員等への利益還元を積極的に進めており、待遇改善のためのベースアップ等賃上げならびに過去最高の賞与を支給したことなどから人件費が増加しました。また消費者の皆様に毎日食べていただくための「お得感」を重視する自社ミッションを果たすために、その製造コスト上昇を販売価格に完全には転嫁をしておりません。こうしたコスト増加要因がある中ですが、売上の増加に加え、徹底したコスト管理や生産効率の改善に取り組んだ結果、当連結会計年度におきましては増益となりました。この結果は当事業の目指す姿を体現できているものと評価しております。
なお、当連結会計年度末にかけてアメリカ・イランの武力衝突を背景とするホルムズ海峡の事実上の封鎖に伴い、包装資材・衛生品等の供給面での不安が顕在化しております。当連結会計年度の業績への影響は限定的でありましたが、今後予断を許さない状態であると考えており注視してまいります。
最近では、当社グループの株式会社ウェッジホールディングスと協力して進めておりますSNSを活用した当社商品のブランディングに注力してまいりましたことも影響し、戦略商品の拡販が進んでおります。『「わらび餅」の明日香野』、『こし自慢明日香野』『桜餅(道明寺)の明日香野』が定着しつつあり、今後のさらなる拡販につながるものと期待をしております。SNSから波及して今年もテレビなどマスメディアでも継続的に取り上げられております。これらにより、中期経営計画「深耕と進化」の基本方針である「もちのプロ 開発力・製造力強化、ブランディングを確立する」を果たし、業績の拡大を図ってまいります。
(スポーツ事業)
当事業の当連結会計年度における業績は、増収減益となりました。
当連結会計年度における売上高は1,216,832千円(前年同期比4.9%増)となり、セグメント損失は56,123千円(前年同期はセグメント損失30,473千円)となりました。
当事業は、創業事業でありますアカエムソフトテニスボールを中心とした、ソフトテニス関連事業、テニスクラブ再生事業に加え、ランニング・ツアー事業を当社グループの株式会社ウェッジホールディングスと協力して進めております。
ソフトテニス事業におきましては、物価高によりユーザーの購買力が下がる状況の中、第2四半期連結累計期間まで「ソフトテニス応援 値下げキャンペーン」を実施し、さらに第3四半期連結会計期間より、この価格を恒常的なものとして、「公認級最安値(メーカー希望小売価格)」までソフトテニスボールの値下げを実施しました。これは、業界への貢献と、ソフトテニスユーザーの活動をさらに活性化をすることで、ミッションに掲げている「スポーツコミュニティの活性化」を図っていくことを目的として実施をしましたが、これらの取り組みにより売上高は前年同期に比べ大きく増加いたしました。
テニスクラブ再生事業では、昨今の物価高騰や国内消費低迷を受け、新規獲得による会員数の増加は鈍い状態となっております。しかし退会者が極めて低い率で推移していることで会員数は横ばいを確保しております。今後は、ソフトテニスレッスン、ランニングスクールや卓球スクールなど拡大し、マルチスポーツ展開による会員数の増加に積極的に取り組んでいきます。
ランニング・ツアー事業におきましては、規模の大きなツアーも多数企画しており、その集客に積極的に取り組んでおります。多くのツアーで前年を超えるユーザーにご参加いただき、好評のもと終了することが出来ました。トレイルランニングのツアーのみならず、自転車競技のツールドフランスの観戦ツアーやソフトテニスのアジア選手権大会の観戦ツアーなども実施しました。今後、旅行事業の中においてもマルチスポーツ化を進め、中期経営計画の重要施策である事業ノウハウの横展開を進めてまいります。
今後とも、中期経営計画に掲げましたように、マルチスポーツ化を拡大する一方、市場を自ら活発にする活動に注力し、ソフトテニスボールの販売強化、テニススクールでの新規ユーザーの獲得を進めるとともに、新規事業である旅行事業を拡大して業績の成長を図ってまいります。
(ゴム事業)
当事業の当連結会計年度における業績は、減収減益となりました。
当連結会計年度における売上高は1,721,560千円(前年同期比22.7%減)となり、セグメント利益は44,790千円(前年同期比69.4%減)となりました。
当事業は、当社グループの創業以来の事業で、ゴムの配合・加工技術に独自性をもつ事業です。40年に及ぶ長年の不振を払拭し、過去10年以上かけて戦略的に事業を選択集中させるとともに海外事業を含めて新規事業に取り組み、営業拡大を図り、同時に生産性の改善、コストの適正化を図ってまいりました。その結果、現在、東日本では事業上唯一のリーディングカンパニーとして事業を展開しております。
当事業の当連結会計年度における業績につきましては、主に化学、金属、半導体などの工場設備投資に関わる事業であり、国内の製造業を中心とする民間企業設備投資に大きく連動する事業です。日本の民間設備投資が減速していることから、上期の売上げが低調に推移いたしましたが、下期に大型案件を受注したことにより売上高を確保することができました。
ゴムライニング防食施工は東日本における大手施工会社としての地位が確立され、ゴム事業の中で収益性と競争力の高い事業です。ゴム事業内におけるゴムライニング防食施工への選択と集中を進めることで売上高と利益を増加させられると考えております。プレス関連商材につきましても、安定した受注を確保できております。輸入原材料の価格高騰により苦戦しておりますが、今後更に利益率が改善すると考えております。しかしながら、中東情勢の悪化により、ナフサ危機が深刻な状況となっており、各資材の入荷状況が全く見えず大きな影響を受けております。また、当社のライニング事業に大きな影響を与えます柏崎刈羽原発の稼働状況にも注視してまいりたいと考えております。
当該事業は国内民間設備投資に強く連動する事業であり、当事業は景気悪化に対して半年程度遅行して影響が出る業種であり、今後も注意してまいります。
(コンテンツ事業)
当事業の当連結会計年度における業績は、増収減益となりました。
当連結会計年度における売上高は814,647千円(前年同期比6.1%増)となり、セグメント利益は181,538千円(前年同期比26.1%減)となりました。
売上高につきましては、受注状況が堅調であったことに加え、当連結会計年度におけるロイヤリティ収入が好調であったことによるものです。
セグメント利益につきましては、人件費の増加に加えて新規事業に取り組んだことによる事業経費が増加したことによるものです。
当事業は、主にゲームの企画開発や漫画やアニメ、ゲーム等のエンターテインメント関連の書籍及び電子書籍の企画編集、様々なコンテンツを商品・イベント化する企画開発など、コンテンツ商品の企画開発分野で独自性を持って展開しております。
現在、コンテンツ事業においては長年の不振を払しょくし、過去10年以上かけて戦略的に事業を選択集中させるとともに海外事業を含めて新規事業に取り組み、営業拡大を図り、同時に生産性の改善、コストの適正化を図ってまいりました成果が実を結んでいる結果、長期的に利益改善をしてまいりました。
当事業の当連結会計年度における業績につきましては、ゲーム企画開発、書籍編集、その他コンテンツ関連企画開発等の受注が堅調に推移しましたが、人件費の増加に加えて新規事業に投下した事業経費が利益減少の要因となりました。しかしながら、これらの事業経費は今後のさらなる成長に向けた投資的費用であり、長期的には今後の利益に貢献するものと考えております。
今後は、中期経営計画でお知らせいたしておりますように、国内の新規事業展開と海外展開を積極的に進めることで、本格的な事業拡大につなげる方針を継続してまいります。
(Digital Finance事業)
当事業は連結セグメントではなく、持分法適用関連会社の事業になっておりますが、当社グループの重要な資産を保有しているため解説をしております。
当事業の当連結会計年度における業績は、減収減益となりました。
当連結会計年度における売上高は1,616,380千円(前年同期比41.7%減)、投資損失は766,176千円(前年同期は投資損失406,672千円)となりました。(注)連結損益として取り込んだ持分法投資損失。
Digital Finance事業を営むGroup Lease PCL.やその子会社がJ Trustグループとの係争を踏まえて大型の裁判を行っていること、などから全営業国において保守的なリスクマネジメントのために新規貸付を抑制し、回収に注力してきました。この結果、売上高・セグメント利益ともに減少しており、訴訟対応の費用負担により厳しい状況が続いており、今後数年間はこの状況が継続するものと考えております。今後は、国別商品別の状況に応じて、新たな再成長を目指しております
当連結会計年度末における資産残高は、5,270,064千円(前連結会計年度末比1,255,277千円減)となり、流動資産は、3,941,677千円(前連結会計年度末比889,206千円増)、固定資産は、1,328,386千円(前連結会計年度末比2,144,484千円減)となりました。
流動資産増加の主な原因は、当連結会計年度においてゴム事業を営む常盤ゴム株式会社を連結の範囲から除外したことによる現金及び預金の減少がございましたが、当社連結子会社である株式会社ウェッジホールディングスにおいて持分法適用関連会社2社の株式売却による現金及び預金の増加(前連結会計年度末比1,123,528千円増)、主にスポーツ事業及びコンテンツ事業において商品及び製品の増加(前連結会計年度末比30,091千円増)といった増加要因、主にゴム事業において仕掛品の減少(前連結会計年度末比15,632千円減)、貸付債権の未回収金額を引当金計上したことによる貸倒引当金の増加(前連結会計年度末比261,742千円増)といった減少要因によるものです。
固定資産減少の主な原因は、主に食品事業において取得による機械装置及び運搬具の増加(前連結会計年度末比13,762千円増)の増加要因、主に当連結会計年度においてゴム事業を営む常盤ゴム株式会社を連結の範囲から除外したことによる建物及び構築物の減少(前連結会計年度末比29,834千円減)、土地の減少(前連結会計年度末比37,785千円減)および投資有価証券の減少(前連結会計年度末比36,135千円減)、償却によるのれんの減少(前連結会計年度末比35,884千円減)、当連結会計年度において持分法適用関連会社であったEngine Property Management Asia Co.,Ltd.及びP.P.Coral Resort Co.,Ltd.の株式を売却したこと、並びに持分法投資損失の計上等による関係会社株式の減少(前連結会計年度末比1,751,240千円減)、返還等による差入保証金の減少(前連結会計年度末比27,146千円減)、未収債権を引当金計上したことによる貸倒引当金の増加(前連結会計年度末比255,739千円増)といった減少要因によるものです。
当連結会計年度末における負債残高は、3,056,964千円(前連結会計年度末比361,923千円減)となり、流動負債は、1,872,873千円(前連結会計年度末比157,502千円減)、固定負債は、1,184,091千円(前連結会計年度末比204,421千円減)となりました。
流動負債減少の主な原因は、主に食品事業及びコンテンツ事業において未払費用の増加(前連結会計年度末比22,302千円増)の増加要因、主に当連結会計年度においてゴム事業を営む常盤ゴム株式会社を連結の範囲から除外したことによる支払手形及び買掛金の減少(前連結会計年度末比54,414千円減)、返済等による短期借入金の減少(前連結会計年度末比73,000千円減)、返済および当連結会計年度においてゴム事業を営む常盤ゴム株式会社を連結の範囲から除外したことによる一年内返済予定長期借入金の減少(前連結会計年度末比56,629千円減)といった減少要因によるものです。
固定負債減少の主な原因は、主に当連結会計年度においてゴム事業を営む常盤ゴム株式会社を連結の範囲から除外したことによる長期借入金の減少(前連結会計年度末比193,302千円減)によるものです。
当連結会計年度末における純資産残高は、2,213,100千円(前連結会計年度末比893,354千円減)となりました。
純資産減少の主な原因は、為替換算調整勘定の増加(前連結会計年度末比34,699千円増)、新株予約権の増加(前連結会計年度末比14,912千円増)といった増加要因、親会社株主に帰属する当期純損失計上等による利益剰余金の減少(前連結会計年度末比575,559千円減)、非支配株主持分の減少(前連結会計年度末比370,380千円減)といった減少要因によるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,151,128千円増加し、1,764,250千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の減少は、100,964千円(前年同期は324,465千円の減少)となりました。これは、主として非資金勘定として計上された減価償却費48,125千円(前年同期は45,745千円)、減損損失33,017千円(前年同期は1,150千円)、のれん償却費50,108千円(前年同期は35,884千円)、貸倒引当金の増加86,686千円(前年同期は38,868千円の減少)、持分法による投資損失774,134千円(前年同期は持分法による投資損失317,073千円)といった増加要因、為替差益の計上による減少45,304千円(前年同期は為替差損38,047千円)、関係会社株式売却益の計上による減少102,433千円、主に食品事業、スポーツ事業、及びコンテンツ事業における売上債権の増加89,047千円(前年同期は124,436千円の減少)、主にスポーツ事業及びコンテンツ事業における棚卸資産の増加59,259千円(前年同期は23,311千円の増加)、法人税等の支払35,705千円(前年同期は90,911千円)といった減少要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の増加は、1,570,708千円(前年同期は58,245千円の減少)となりました。これは、主として関係会社株式の売却による資金の増加1,613,932千円、貸付金の回収等による資金の増加13,826千円(前年同期は貸付による5,638千円の減少)、ゴム事業を営む連結子会社株式の売却による資金の増加13,059千円といった増加要因、有形固定資産の取得による資金の減少60,329千円(前年同期は47,111千円)の減少要因によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、103,819千円(前年同期は32,859千円の減少)となりました。これは、短期借入金の返済等による資金の減少80,902千円(前年同期は72,961千円)、長期借入金の返済による資金の減少10,003千円(前年同期は57,094千円)、連結範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による資金の減少11,110千円といった減少要因によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) | |
| 食品事業 | 5,027,327 | +7.2 | |
| スポーツ事業 | 674,613 | +19.9 | |
| ゴム事業 | 1,666,878 | △18.0 | |
| コンテンツ事業 | 479,710 | +2.8 | |
| その他 | ― | ― | |
| 合計 | 7,848,530 | +1.3 | |
(注) 1 金額には仕入実績を含んでおります。
2 当連結会計年度において、生産実績に著しい変動がありました。これは、スポーツ事業の増加につきましては、ソフトテニスボール製品の増加によるものであります。また、ゴム事業の減少につきましては、当連結会計年度の期首から常盤ゴム株式会社を連結の範囲から除外したことによるものであります。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 食品事業 | ― | ― | ― | ― |
| スポーツ事業 | ― | ― | ― | ― |
| ゴム事業 | 1,692,609 | △24.9 | 92,278 | △23.9 |
| コンテンツ事業 | 596,675 | △7.5 | 45,973 | +39.0 |
| その他 | ― | ― | ― | ― |
| 合計 | 2,289,284 | △21.1 | 138,251 | △10.4 |
(注) 1 食品事業における製品は特に鮮度が重要視されますので、取引先から日々の注文により生産しておりますが、納入時間の関係上受注締切以前に見込数で生産を開始し、最終的に生産数量の調整を行う受注方式であり、翌日繰越受注残は無いため記載を省略しております。
2 スポーツ事業については、見込み生産を行っているため記載を省略しております。
3 当連結会計年度において、受注高及び受注実績に著しい変動がありました。これは、ゴム事業における受注高及び受注残高の減少につきましては、当連結会計年度の期首から常盤ゴム株式会社を連結の範囲から除外したことによるものであります。また、コンテンツ事業における受注残高の増加につきましては、同事業が企画開発した各種コンテンツ商品及び書籍編集関連の増加によるものであります。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 食品事業 | 4,770,368 | +7.3 |
| スポーツ事業 | 1,216,832 | +4.9 |
| ゴム事業 | 1,721,560 | △22.7 |
| コンテンツ事業 | 814,647 | +6.1 |
| その他 | 35,465 | +80.2 |
| 合計 | 8,558,874 | △0.7 |
(注) 1 当連結会計年度において、販売高に著しい変動がありました。これは、ゴム事業におきましては、日本の民間設備投資が減速していること、当連結会計年度の期首から常盤ゴム株式会社を連結の範囲から除外したことによるものであります。その他におきましては、事業開発事業の顧客からの受注が好調に推移したことによるものであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、会計方針の選択、決算日における資産・負債の報告数値、偶発債務の開示、各連結会計年度における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定の設定を行っております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りの不確実性があるため、これらの見積りと異なる結果となる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
なお、営業貸付金に係る予想信用損失の評価については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は8,558,874千円(前年同期比0.7%減)となりました。主な減少要因は、食品事業においては、日本国内において食料品価格の高止まりが続き、実質賃金が伸び悩む中、消費者の節約志向が一層強まっておりますが、できる限りお得感を保つ施策を堅持したこと、戦略商品の拡販が進んだことなどにより増加しました。スポーツ事業においては、ソフトテニス事業においてソフトテニスボールの値下げを実施したことなどにより受注増となり売上高が増加しました。ゴム事業においては、日本の民間設備投資が減速していること、当連結会計年度の期首から連結子会社1社を連結の範囲から除外してことにより減少しました。コンテンツ事業においては、ゲーム企画開発、書籍編集、その他コンテンツ関連企画開発等の受注が堅調に推移し、ロイヤリティ収入が好調であったことにより増加しました。これらの結果、減収となりました。セグメント別の売上高については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における売上原価は6,324,960千円(前年同期比1.7%増)となり、売上高に対する割合は73.9%(前年同期は72.2%)となりました。主な増加要因は、特に製造業である食品事業、ゴム事業、スポーツ事業において、中東情勢の悪化による輸入原材料高騰など企業間取引物価上昇の影響を大きく受けたことによるものであります。販売費及び一般管理費につきましては2,453,357千円(前年同期比3.4%増)となりました。主な増加要因は、食品事業、スポーツ事業において、物流費の高騰による増加要因、各事業において企業間取引物価上昇、人件費の増加などによる増加要因によるものであります。
(営業外収益及び営業外費用)
当連結会計年度における営業外収益は251,860千円(前年同期比207.5%増)となりました。増加の主な要因は、受取利息23,980千円(前年同期比9.3%増)、為替差益171,399千円(前年同期比895.7%増)の計上といった増加要因、受取配当金2,898千円(前年同期比2.5%減)の減少要因によるものであります。営業外費用は902,177千円(前年同期比139.8%増)となりました。増加の主な要因は、支払利息19,394千円(前年同期比44.3%増)、持分法による投資損失774,134千円(前年同期比144.1%増)、貸倒引当金繰入額68,934千円(前年同期は543千円)といった増加要因、訴訟関連費用27,730千円(前年同期比1.0%減)の減少要因によるものであります。
(特別利益及び特別損失)
当連結会計年度における特別利益は102,433千円(前年同期は1,293千円)となりました。これは、連結子会社による関係会社株式の売却によるものであります。特別損失は44,128千円(前年同期は1,150千円)となりました。増加の主な要因は、スポーツ事業、ゴム事業及びその他において収益性の低下による固定資産の減損損失33,017千円(前年同期は1,150千円)の計上、関係会社株式の実質価額が帳簿価額を下回ったことによる関係会社株式評価損11,110千円(前年同期は―千円)の計上といった増加要因によるものであります。
上記の結果、当連結会計年度における経営成績は、売上高8,558,874千円(前年同期比0.7%減)、営業損失219,443千円(前年同期は営業利益25,837千円)、経常損失869,759千円(前年同期は経常損失268,419千円)、親会社株主に帰属する当期純損失576,117千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失203,709千円)となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、当連結会計年度に計上した親会社株主に帰属する当期純損失は、保守的な観点で資産評価を厳格に見直し、現金収支を伴わない損失計上を行ったことが主な原因であり、今後の事業の収益力に影響ないものと判断しております。
b.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資のための資金のほか、M&Aによる事業拡大を行うことを決定した場合等に発生するものでありますが、現時点ではM&A等の投資活動につきましては、より慎重に検討し抑制的に進めております。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金は自己資金及び金融機関からの借入や社債等により調達し、投資活動資金につきましては、より長期的な資金活用となることを想定し、社債並びに転換社債等により調達することを基本としております。また、当社グループの事業運営・成長に伴う安定的な資金の流動性並びに投資資金の獲得のため、適切な規模でのエクイティ・ファイナンスにつきましても適宜検討を進めてまいります。
なお、当連結会計年度において総額76,084千円の設備投資を行っておりますが、その資金の調達源は主に自己資金及び金融機関からの借入金によっております。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。