有価証券報告書-第130期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/24 10:58
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費は持ち直しの動きが継続するとともに、企業の設備投資も底堅い投資意欲に支えられ、全体としては緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、インバウンド需要については日中関係の不安定化等の影響もあり、伸びに鈍化が見られました。加えて、資源・原材料価格の高止まりや物価上昇の継続による消費者マインドの慎重化、人手不足の深刻化が景気の下押し要因となりました。
海外においては、中国経済の減速や米国の通商政策の予見可能性に欠く状況に加え、中東情勢の緊迫化など地政学リスクの高まりが継続しております。とりわけイラン情勢の不安定化を背景とした供給リスクの高まりもあり、エネルギー・原材料調達面への影響が懸念される情勢にあり、先行き不透明な状況が継続しております。
このような経営環境の中、当社グループは各セクションで競争力の強化に努め、持続的成長に向けた事業戦略を実行いたしました。営業部門では取引先需要の影響を最小限に留めるべく、既存顧客との関係強化や新規取引先の開拓に注力するとともに、市場動向を踏まえた価格の適正化を含む柔軟な販売戦略を展開いたしました。生産・管理部門では、新たに導入した基幹システムを用いて、原材料調達、生産管理及び在庫管理の更なる効率化を進めております。また、岡山新工場の竣工や、一部工場における生産から在庫、出荷までの効率化を目的とした省人化設備の稼働開始など、将来の更なる業容拡大に向けた投資を具体化いたしました。
結果、当連結会計年度における売上高は108,040百万円(前年同期比1.0%減)となりました。営業利益は6,248百万円(前年同期比28.2%減)、経常利益は8,595百万円(前年同期比12.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,855百万円(前年同期比27.3%減)となりました。利益減少の要因は、主に、為替が円高(前年度対比での1年間の平均)により売上高及び営業利益で1ドル当たり約3円分の影響を受けたことと、原材料で中国のレアメタル規制に起因する難燃剤(アンチモン)価格高騰及び中国経済の停滞の影響によるものです。
a. 経営成績
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(産業用製品)
一般用フイルムは、市況は低迷傾向も他社品の取込みが進み売上増となりました。工業用フイルムは、半導体関係を中心に安定して推移し前年並みとなりました。建材用フイルムは、床材、鋼板用を中心に堅調に推移し売上増となりました。多層フイルムは、食品包装用、工業材料用の受注が堅調で売上増となりました。壁紙は、住宅着工戸数の減少が継続した影響で売上減となりました。農業用フイルムは、価格改定の効果と高付加価値品等の拡販により売上増となりました。自動車内装材は、北米での従来車種の減産及び新規車種の量産立上げ中止の影響により、売上減となりました。フレキシブルコンテナは、石油化学向けの需要が減少したものの、価格改定の効果で売上増となりました。粘着テープは、期末に中東情勢の影響で受注が増加し売上増となりました。工業テープは、海外向け電材用テープの販売が低迷し売上減となりました。食品衛生用品のうち、ラップは、スーパーマーケット及び給食関連の新規採用があり売上増となりました。食品用手袋は、主要顧客向けの販売の減少があり売上減となりました。食品用吸水・脱水シートであるピチット製品は、小売食肉用途の販売増と外食関連が堅調で売上増となりました。研磨布紙等は、半導体向けの需要減少とOA器材部材が減少し売上減となりました。
以上により、当セグメントの売上高は75,756百万円(前年同期比1.5%増)、セグメント利益は513百万円(前年同期比61.6%減)となりました。
(生活用品)
コンドームは、国内消費者需要は堅調でしたがインバウンド需要の減少が見られ、また海外は、中国景気低迷の影響があり売上減となりました。浣腸は、主要ドラッグチェーンの新規定番投入により売上増となりました。除湿剤は、梅雨明けの早期化に加え、消費者の買い控えの影響があり売上減となりました。カイロは、新規得意先での採用とシーズン前半の低温傾向で店頭販売が好調に推移したため売上増となりました。手袋のうち、家庭用手袋は大手得意先取引減少のため売上減となりました。医療用手袋は価格競争が激化し売上減となりました。産業用手袋は新規案件獲得と価格改定の効果で下支えされ前年並みとなりました。メディカル製品のうち滅菌器は、市況が回復傾向にあり売上増となりました。ブーツは、取引先を集約し販売ルートを整理した結果売上減となりました。シューズは、スニーカーは好調でしたが革靴はビジネス需要の減少傾向が続き前年並みとなりました。
以上により、当セグメントの売上高は32,040百万円(前年同期比6.4%減)、セグメント利益は7,643百万円(前年同期比17.5%減)となりました。
(その他)
その他の事業は、物流受託事業及び太陽光発電事業であります。
当セグメントの売上高(セグメント間の内部売上高又は振替高を含む)は3,455百万円(前年同期比1.6%減)、セグメント利益は380百万円(前年同期比12.2%減)となりました。
b. 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における総資産は164,167百万円で、前連結会計年度末と比べ18,033百万円増加しております。流動資産は81,918百万円で、前連結会計年度末と比べ7,430百万円の減少となりました。これは主として、現金及び預金が7,065百万円減少したことによるものです。
固定資産は82,249百万円で、前連結会計年度末と比べ25,463百万円の増加となりました。これは主として、有形固定資産3,229百万円、投資有価証券23,447百万円が増加したことによるものです。
(負債)
当連結会計年度末における総負債は53,536百万円で、前連結会計年度末と比べ1,866百万円増加しております。流動負債は33,672百万円で、前連結会計年度末と比べ3,272百万円の減少となりました。これは主として、支払手形及び買掛金2,373百万円、電子記録債務684百万円が減少したことによるものです。
固定負債は19,863百万円で、前連結会計年度末と比べ5,138百万円の増加となりました。これは主として、繰延税金負債が6,803百万円増加し、長期借入金914百万円、退職給付に係る負債681百万円が減少したことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は110,631百万円で、前連結会計年度末と比べ16,166百万円増加しております。これは主として、利益剰余金1,924百万円、その他有価証券評価差額金14,019百万円が増加したことによるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ6,360百万円(16.3%)減少し、32,572百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、5,746百万円(前年同期比20.6%減)となりました。
収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益7,001百万円、支出の主な内訳は、法人税等の支払額2,425百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、8,740百万円(前年同期比336.5%増)となりました。
収入の主な内訳は、定期預金の払戻による収入3,505百万円、支出の主な内訳は、有形及び無形固定資産の取得による支出7,467百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、3,492百万円(前年同期比39.2%減)となりました。
支出の主な内訳は、配当金の支払額2,065百万円、自己株式の取得による支出1,304百万円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
産業用製品59,8680.5
生活用品21,329△10.5
合計81,197△2.7

(注) 1 金額は、販売価格によっております。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
産業用製品40,679△4.03,83215.9
生活用品7,7941.7582△7.8
合計48,473△3.14,41412.1


c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
産業用製品75,7561.5%
生活用品32,040△6.4%
その他2431.0%
合計108,040△1.0%

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの事業領域は、大きく産業用製品事業と生活用品事業に分かれ、その代表的な製品は、産業用製品事業ではプラスチックフイルム、壁紙、フレキシブルコンテナ、車輌内装材、粘着テープ、食品衛生用品、食品用脱水・吸水シート等であり、生活用品事業ではコンドーム、カイロ、除湿剤、メディカル製品、手袋、シューズ等と多岐にわたります。これらの事業は1934年の創業以来培ってきた素材の研究と高度な技術の追求、並びに会社の統合・合併・事業の譲受等による製造技術・ノウハウの吸収により、成長してまいりました。これらの事業を基盤として当社グループは環境にやさしい製品を世に送り出し、株主・顧客・取引先・地域社会・従業員などの様々なステークホルダーとの友好な関係の維持、発展に努めてまいりました。このような状況の中、当連結会計年度における売上高は108,040百万円(前年同期比1.0%減)、在庫圧縮やコストダウンを継続し、営業利益は6,248百万円(前年同期比28.2%減)となりました。営業外損益は、為替レートの変動により322百万円の為替差益となりました。特別損失は、収益性の低下が生じ短期的な業績回復が見込まれないと判断した事業(手袋事業、カイロ事業、フイルム事業、農業用フイルム事業、多層フイルム事業、工業テープ事業、壁紙事業、メディカル製品事業、除湿剤事業、食品包装用事業、食品衛生事業及び研磨布紙事業)に関して減損損失1,657百万円を計上しております。これらにより、親会社株主に帰属する当期純利益4,855百万円(前年同期比27.3%減)となりました。
事業全体としては、雇用・所得環境の改善を背景とした個人消費の持ち直しの流れや底堅い企業の設備投資への意欲もあり、景気は緩やかに持ち直しています。しかしながら、国際情勢関連では、中東情勢の不安定化を背景とした地政学的リスクの高まりによるエネルギー・原材料の供給リスクの高まり、世界経済の景気後退、為替相場の不安定化などの可能性により、世界経済は以前にも増して不透明な状況が続いております。それら仮定を定めた上で会計上の見積りを実施しております。
経営成績については「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 a.経営成績」に記載のとおりですが、産業用製品事業のうち、主力であるプラスチック製品は、食品・飲料、消費財、自動車、電気・電子などの幅広い分野において安定した需要が見込まれる一方で、足元では原材料の安定確保も重要な課題となっているため、調達先との関係強化を図りつつ、供給体制の整備を進め、原材料調達体制の強化とリスクの低減に努めてまいります。
生活用品事業のうち特にコンドームは、中国における景気減速や渡航自粛等の影響を受ける一方、日本国内においては少子化の影響を受けつつも、当社製品の高い品質と信頼を背景に堅調に推移しております。
今後、将来への成長をより加速・維持する経営を図るため、当社並びに連結子会社各社に至るまで収益の基盤を広げ、かつ強固なものとするため設備投資を進めてまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
また、当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、円滑な事業活動に必要な流動性の確保を主眼とし、主として銀行等から長期借入金及び短期借入金にて資金調達を行っております。なお、現時点では借入れによる資金調達により一定程度手許資金が確保されている状況のため、社債等の資金調達手段は考えておりません。今後も今まで築いてきた金融機関等との良好な関係を確保しつつ、追加で資金が必要になった時点で最良の判断を行っていく考えであります。
更に当社グループは、様々な事業を展開していることから戦略的に資源配分を行っていく方針であります。特にここ最近では、将来の事業基盤を支える事業に積極的に設備投資を実施しており、設備投資額も高水準となっております。今後も経済状況を鑑み、競争力を維持していくための資源配分を行う考えであります。また同時に、株主還元の充実を図るため配当及び自己株式の取得も併せて実施する考えであります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するに当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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