四半期報告書-第97期第3四半期(令和3年7月1日-令和3年9月30日)

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2021/11/04 10:02
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40項目
(1) 経営成績
当社グループは、2021年2月に長期経営戦略「2030年のありたい姿」を策定しました。この戦略では、長期安定的な収益基盤となる「コア事業」と高成長分野である「戦略事業」を両輪として、最適な事業ポートフォリオへの転換を図り、継続的に経済的・社会的価値を創出することを目指します。この長期経営戦略「2030年のありたい姿」を確実に実現するため、新たな中期経営計画 AGC plus-2023 を策定しました。当計画においては、コア事業の深化と戦略事業の探索を実現する“両利きの経営”を更に追求するとともに、サステナビリティ経営の推進とDX(デジタルトランスフォーメーション)の加速による競争力の強化を主要な戦略として設定しました。
中期経営計画初年度の当第3四半期連結累計期間(2021年1月1日から2021年9月30日まで)において、戦略事業に位置付けるライフサイエンス事業では、イタリア拠点での遺伝子・細胞治療CDMOの製造能力増強を決定し、米国では遺伝子治療薬工場を買収しました。コア事業では、東南アジアのクロールアルカリ事業基盤強化を目的としたインドシナ半島のクロールアルカリ事業3社の統合再編を決定したほか、北米建築用ガラス事業の事業譲渡を完了し、最適な事業ポートフォリオへの転換を着実に実行しています。
当第3四半期連結累計期間における当社グループを取り巻く世界経済は、依然として新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、7月頃から東南アジアなど一部地域の感染の再拡大により、サプライチェーンに影響が及びましたが、全体としては持ち直しの動きがみられました。なお、半導体などの供給不足等によるサプライチェーンへの影響の収束時期や、感染の再拡大、天然ガスや原油などの原燃材料価格の上昇が景気に与える影響について、注視していく必要があります。
このような事業環境の下、コア事業では、クロールアルカリ・ウレタンは、東南アジアにおける塩化ビニル樹脂の販売価格が上昇しました。建築用ガラスは、欧州を中心に販売価格が上昇し、出荷も増加しました。また自動車用ガラスは、半導体不足などの影響があったものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け出荷が大きく落ち込んだ前年同期に比べ、出荷が増加しました。戦略事業では、ライフサイエンス製品及びEUV露光用フォトマスクブランクス等半導体関連製品の出荷が増加し、業績は順調に拡大しています。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、前第3四半期連結累計期間比2,207億円(21.8%)増の12,335億円となりました。営業利益は、同1,078億円(265.5%)増の1,484億円となりました。税引前四半期利益は、営業利益の増加に加え、北米建築用ガラス事業の事業譲渡益等を計上したことから、同1,591億円(611.5%)増の1,851億円、親会社の所有者に帰属する四半期純利益は、同1,159億円(858.3%)増の1,294億円となりました。
<当第3四半期連結累計期間の業績>(億円:千万円単位四捨五入)
売上高12,335億円(前第3四半期連結累計期間比 21.8% )
営業利益1,484億円(前第3四半期連結累計期間比 265.5% )
税引前四半期利益1,851億円(前第3四半期連結累計期間比 611.5% )
親会社の所有者に帰属する四半期純利益1,294億円(前第3四半期連結累計期間比 858.3% )

なお、営業利益(前第3四半期連結累計期間比+1,078億円)の主な増減要因は以下のとおりです。
販売数量・品種構成+312億円
販売価格+726億円
原燃材料価格△44億円
コストその他+84億円

<報告セグメント別の概況>(億円:千万円単位四捨五入)
売上高営業利益
当第3四半期
連結累計期間
前第3四半期
連結累計期間
当第3四半期
連結累計期間
前第3四半期
連結累計期間
ガラス5,4474,659253△219
電子2,2312,101245272
化学品4,5083,216960325
セラミックス・その他5615772829
消去又は全社△411△424△2△1
合計12,33510,1281,484406

当第3四半期連結累計期間における各報告セグメントの業績は、以下のとおりです。
① ガラス
建築用ガラスは、欧州・インドネシアを中心に新型コロナウイルス感染拡大影響からの回復傾向にあり出荷が増加しました。欧州・南米における販売価格は大幅に上昇しました。2021年8月に北米建築用ガラス事業を譲渡しましたが、上記の増収要因がその影響を上回り前年同期に比べて増収となりました。自動車用ガラスは、自動車生産台数が半導体を含む部品供給不足の影響を受けたものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響により出荷が大きく落ち込んだ前年同期と比べて増収となりました。
以上の結果から、当第3四半期連結累計期間のガラスの売上高は、前述の増収要因に加えユーロ高の影響も加わり、前第3四半期連結累計期間比788億円(16.9%)増の5,447億円となりました。営業利益は、欧州における天然ガス価格上昇の影響を受けたものの、前述の増収要因に加え、製造設備の稼働率改善により製造原価が低減したことから、同472億円増の253億円となりました。
② 電子
ディスプレイは、液晶用ガラス基板の出荷は前年同期と同水準となりましたが、ディスプレイ用特殊ガラスの出荷が増加したことなどから、前年同期に比べ増収となりました。電子部材は、プリント基板材料の出荷が米中貿易摩擦の影響などにより減少しましたが、EUV露光用フォトマスクブランクス等の半導体関連製品及びオプトエレクトロニクス用部材の出荷が堅調に推移したことから、前年同期に比べ増収となりました。
以上の結果から、当第3四半期連結累計期間の電子の売上高は、前第3四半期連結累計期間比130億円(6.2%)増の2,231億円となりました。営業利益は、前述の増収要因があったものの、液晶用ガラス基板や半導体関連製品の新規設備立ち上げ等に伴う減価償却費増加、及び為替の影響により、同28億円(10.1%)減の245億円となりました。
③ 化学品
クロールアルカリ・ウレタンは、東南アジアでの塩化ビニル樹脂の販売価格上昇により、前年同期に比べ増収となりました。フッ素・スペシャリティは、新型コロナウイルス感染拡大により低迷していた自動車向けフッ素関連製品などの出荷が回復したことに加え、当第3四半期より航空機向けのフッ素関連製品の出荷に回復が見られることから、前年同期に比べ増収となりました。ライフサイエンスは、合成医農薬やバイオ医薬品の受託件数が増加したことや、バイオ医薬品における新型コロナウイルス関連製品の受託もあり、前年同期に比べ増収となりました。
以上の結果から、当第3四半期連結累計期間の化学品の売上高は、前第3四半期連結累計期間比1,292億円(40.2%)増の4,508億円となり、営業利益は同635億円(195.7%)増の960億円となりました。
各報告セグメントに属する主要な製品の種類は以下のとおりです。
報告セグメント主要製品
ガラスフロート板ガラス、型板ガラス、網入り磨板ガラス、Low-E(低放射)ガラス、装飾ガラス、建築用加工ガラス(断熱・遮熱複層ガラス、防災・防犯ガラス、防・耐火ガラス等)、自動車用ガラス、車載ディスプレイ用カバーガラス等
電子液晶用ガラス基板、有機EL用ガラス基板、ディスプレイ用特殊ガラス、ディスプレイ用周辺部材、ソーラー用ガラス、産業用加工ガラス、半導体プロセス用部材、オプトエレクトロニクス用部材、プリント基板材料、照明用製品、理化学用製品等
化学品塩化ビニル、塩化ビニル原料、苛性ソーダ、ウレタン原料、フッ素樹脂、撥水撥油剤、ガス、溶剤、医農薬中間体・原体、ヨウ素製品等

上記製品の他、当社グループは、セラミックス製品、物流・金融サービス等も扱っています。
(2) 財政状態
○資産
当第3四半期連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末比1,567億円増の26,911億円となりました。これは主に、棚卸資産及び有形固定資産が増加したことによるものであります。
○負債
当第3四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末比394億円減の12,521億円となりました。これは主に、有利子負債が減少したことによるものであります。
○資本
当第3四半期連結会計期間末の資本は、前連結会計年度末比1,960億円増の14,391億円となりました。これは主に、四半期純利益の計上によって利益剰余金が増加したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より158億円(6.7%)増加し、2,519億円となりました。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
当第3四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、2,354億円の収入(前年同期は1,552億円の収入)となりました。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
当第3四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、953億円の支出(前年同期は1,736億円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出等があったことによるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当第3四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、1,280億円の支出(前年同期は2,214億円の収入)となりました。これは、借入金の返済及び配当金の支払等があったことによるものであります。
(4) 対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。また、当第3四半期連結累計期間において新たな課題も発生しておりません。
(5) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は36,100百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

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