有価証券報告書-第80期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/28 11:14
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、人件費や原材料費などのコスト増加の影響はありましたが、堅調な欧米や中国経済を背景に、輸出の回復や国内需要の持ち直しが進み、緩やかな景気拡大の動きが続きました。
住宅市場におきましては、低金利で推移する住宅ローンや良好な雇用環境に支えられ、年度初めの住宅着工戸数は前年比横ばい圏での推移が続きましたが、相続対策により好調だった貸家が6月以降前年比で減少に転じ、全体でも7月以降は前年比マイナスで推移することになった結果、平成29年度における新設住宅着工戸数は946千戸(前年度比2.8%減)となりました。
石膏ボード業界におきましては、平成29年度における製品出荷量は506百万㎡(前年度比0.3%増)と前年度とほぼ同水準に落ち着きましたが、平成30年に入ってからの月次実績は連続して前年同月水準を下回り、住宅着工戸数の推移の影響が現れました。
当社グループにおきましては、石膏ボードの付加価値を高めることを主眼に、独自技術を活かし、建築現場で課題になっている作業の手間削減や施工期間の短縮につながる製品開発に注力するとともに、その特長を幅広く認知していただくPR活動を推進してまいりました。特に「チヨダワンウォール」や「コーナーボード」は施工現場の課題をヒントにした製品であり、中でも「コーナーボード」は2017年度のグッドデザイン賞を受賞するなど、住空間における安全性やデザイン性をも評価いただいたものです。また、生産現場においては、提携パートナーであるKnauf社と共同で合理化・効率化対策についてテーマを定め実施し、その効果を判定のうえ他の生産現場へ水平展開を行うシステムを構築し、生産体制の改善を継続して推進しています。反面、ケイ酸カルシウム板を製造する子会社において、生産設備のトラブルを起因に減損損失を計上し、加えて納期遅れ等が石膏ボードの営業にも影響が及んだため減益となりましたが、親会社の技術陣による子会社指導の体制も機動的に進められる体制に改編しており、来期に向けて着実な改善を進めてまいります。
この結果、当社グループにおける経営成績は、売上高は316億16百万円(前年同期比2.4%増)となりました。また、営業利益は66百万円(前年同期比88.6%減)、経常利益は2億4百万円(前年同期比64.6%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は北九州工場用地の譲渡による固定資産売却益がありましたものの、子会社の減損損失計上により2億39百万円(前年同期比44.3%減)となりました。
当社グループは、単一セグメントであるため、セグメントの経営成績は記載を省略しております。
また、事業部門等の区分による記載は「石膏ボード」と「その他」の区分により記載しており、業務区分については記載が困難なため記載を省略しております。
(資産)
資産合計は、360億22百万円(前年同期比8億58百万円増)となりました。
流動資産の増加(前年同期比9億25百万円増)は、現金及び預金の増加(前年同期比5億84百万円増)、受取手形及び売掛金の増加(前年同期比3億36百万円増)が主な要因であります。
固定資産の減少(前年同期比81百万円減)は、貝塚工場隣接地の取得等に伴う土地の増加(前年同期比8億19百万円増)がありましたものの、減損損失計上等に伴う機械装置及び運搬具の減少(前年同期比5億7百万円減)、リース資産の売却等に伴うリース資産の減少(前年同期比2億70百万円減)が主な要因であります。
(負債)
負債合計は、231億21百万円(前年同期比5億93百万円増)となりました。
流動負債の増加(前年同期比12億93万円増)は、短期借入金の減少(前年同期比7億36百万円減)がありましたものの、1年内償還予定の社債の増加(前年同期比11億35百万円増)、支払手形及び買掛金の増加(前年同期比8億27百万円増)が主な要因であります。
固定負債の減少(前年同期比6億99百万円減)は、リース資産の売却等に伴うリース債務の減少(前年同期比3億27百万円減)、長期借入金の減少(前年同期比2億39百万円減)、社債の減少(前年同期比1億30百万円減)が主な要因であります。
(純資産)
純資産合計は、129億円(前年同期比2億64百万円増)となりました。
これは、配当金の支払がありましたものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加(前年同期比1億52百万円増)、時価の上昇によるその他有価証券評価差額金の増加(前年同期比97百万円増)が主な要因であります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は23億22百万円と前連結会計年度末に比べ5億85百万円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な増減要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては24億16百万円の資金収入となりました。(前連結会計年度は26億63百万円の資金収入)
これは、固定資産除売却損益の計上(3億61百万円)、売上債権の増加(3億36百万円)等の資金支出がありましたものの、減価償却費の計上(16億1百万円)、仕入債務の増加(8億27百万円)等の資金収入がありましたことが主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、11億64百万円の資金支出となりました。(前連結会計年度は13億57百万円の資金支出)
これは、当社における北九州土地売却等による有形固定資産の売却による収入(4億68百万円)、等の資金収入がありましたものの、当社における貝塚工場隣接地等による有形固定資産の取得による支出(20億18百万円)等の資金支出がありましたことが主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、6億67百万円の資金支出となりました。(前連結会計年度は10億60百万円の資金支出)
これは、社債の発行による収入(11億78百万円)、長期借入れによる収入(11億20百万円)等の資金収入がありましたものの、長期借入金の返済による支出(16億38百万円)、短期借入金の純増減額の減少(7億36百万円)等の資金支出がありましたことが主な要因であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
区分製品製造原価(千円)前年同期比(%)
石膏ボード13,944,848102.5
その他2,154,612108.7
合計16,099,460103.3

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
区分売上高(千円)前年同期比(%)
石膏ボード23,868,06899.9
その他7,748,446111.1
合計31,616,514102.4

(注) 1.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
売上高(千円)割合(%)売上高(千円)割合(%)
SMB建材株式会社4,473,22014.54,879,62415.4

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態の分析
当社グループは、平成27年3月に当社が第三者割当増資を実施の際、流動比率や固定長期適合率等の財務指標の改善ならびに有利子負債の圧縮など財務体質の改善という課題を明確にして、取組んでまいりました。
[流動比率・固定長期適合率]
平成26年3月期末の貸借対照表(連結)で流動比率が68.3%、固定長期適合率が127.0%と調達資金のアンバランスが生じており、これは市場金利連動型の短期資金を低利で借入可能なことを背景に、本来長期性資金で調達すべきところを短期借入で賄ってきたことが要因の一つでした。
平成27年3月の第三者割当増資により調達した資金約10億円を短期借入返済に充当した後も、資金需要の要因や投資計画のキャッシュー・フローを検討しながら調達資金の長短アンバランスの是正に取組んできました。その結果、平成30年3月期末の貸借対照表(連結)で期限一括償還の社債11億円が、償還期間1年以内になったことにより流動負債として計上されていますが、流動比率が82.3%、固定長期適合率が110.8%まで徐々にではありますが改善してきたところであります。
[有利子負債]
有利子負債の総額は、平成26年3月期末(連結)において147億円であり、この圧縮に向けた取組みも課題としてあげていました。必要な設備投資を適切に執行しつつ、事業収入によるキャッシュ・フローを高めながら、有利子負債の抑制に向けたコントロールに努めてきた結果、平成30年3月期末(連結)の有利子負債の総額は130億円となりました。
平成30年3月期において、必要な投資として貝塚工場の隣接不動産を取得する一方、具体的な事業計画が見込めない北九州工場用地を売却する等、資産の効率性に留意しながら適正な有利子負債の水準を意識して取組んでいます。
② 経営成績の分析
当連結会計年度の業績は、売上高は316億16百万円(前年同期比2.4%増)と前年に比べ増収となりましたが、営業利益は66百万円(前年同期比88.6%減)、経常利益は2億4百万円(前年同期比64.6%減)と前年比で大きく減益となりました。
まず営業損益については、主力事業の石膏ボードを取り巻く環境がより厳しさを増す中、一定水準の出荷量が見込める時期に、低コストで運営可能な体質改善を目指し、製造面では熱効率改善の省エネ対策をはじめとする合理化・効率化投資を推進しており、生産設備のメンテナンス費用が増加しました。
一方、販売面では石膏ボードをはじめとする取扱製品について、コスト見合いでの価格引き上げが喫緊の課題であるものの、計画通りの進捗には至らず継続課題として取組んでいるところであります。
また運賃は収益計画達成において極めて重要な費用項目ですが、地域ごとの需給バランスが崩れ、ある品種で供給不足が発生すると、他工場より不足エリアへ製品を移動させるというムダが生じます。そこで効率的な物流体制を構築することが極めて重要な経営課題であると位置付け、平成30年4月1日付でロジスティクス本部を新設したところであり、現在構築を進めている社内システムの本格稼働を通じ改善を進めてまいります。
次に親会社株主に帰属する当期純利益は、北九州工場用地の譲渡による固定資産売却益がありましたものの、ケイ酸カルシウム板を製造する子会社の減損損失計上により2億39百万円(前年同期比44.3%減)となりました。当社は当該子会社よりケイ酸カルシウム板を仕入れて販売しており、需要期を迎えたタイミングで発生した生産トラブルによる納期遅れ等が、結果として当社が販売する石膏ボードやケイ酸カルシウム板の価格交渉に影響を及ぼしたことは否めず、子会社の生産不調が当社グループ全体の営業損益を押し下げた一因になりました。
③ キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローはプラスを維持し、投資活動によるキャッシュ・フローはその範囲内とすることに留意しており、その両方を足しこんだフリーキャッシュ・フローをプラスにすることを経営課題に位置付けております。
結果としてフリーキャッシュ・フローがプラスになることは、有利子負債の圧縮につながり、財務体質の改善を目指す当社グループの基本的方針に沿うと考えております。

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