有価証券報告書-第92期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/27 11:40
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の各種経済政策を背景に、企業収益及び雇用環境は改善し、また、設備投資も持ち直しており、緩やかな回復基調が継続しました。
海外経済については、中国の景気減速基調は持ち直しの動きが継続しており、米国は雇用・所得環境等が引き続き良好であり、また、欧州においては労働市場が改善傾向にあり、全体的に堅調な推移となりました。その中で、米国の政策運営・金融政策正常化の影響、英国の欧州連合離脱問題並びに北朝鮮を巡る地政学的リスクの高まり等、先行きには不透明感を残しました。
このような状況のもと、当社グループの売上高並びに損益の大半を占めるニッケル事業の主需要先であるステンレス鋼業界は、国内外の稼働率はばらつきが見られますが、受注状況は底堅く、安定基調で推移しました。
このため、フェロニッケル需要は、一定の需給環境の中、堅調な推移となりました。
フェロニッケル製品の主原料であるニッケル鉱石の調達は、主要調達先のフィリピンにおける鉱業の環境規制厳格化により、一部の鉱山は依然として操業停止命令・勧告を受けた状態にありますが、当連結会計年度における当社の鉱石調達量には影響ありませんでした。
ニッケル鉱石の価格に関しては、インドネシア未加工鉱石禁輸政策が一部緩和されたことにより、価格水準は落ち着いた動きが見られるものの、鉱石供給懸念等の影響は引き続き残っているため、依然高水準であり、原価高を招く状況は継続しました。
ロンドン金属取引所(LME)におけるニッケル価格は、将来的な二次電池向け需要増加による期待感及び欧米金融市場の影響等を受け、一部の商品相場と共に上昇しましたが、依然不安定な原油等商品市況、インドネシア未加工鉱石禁輸政策の緩和措置に伴う鉱石供給懸念の減速、また、高水準のニッケル在庫に対する供給過剰感等も重しとなっており、値動きの激しい推移となりました。
その中で、当社のフェロニッケル販売数量は、当社取引先の需要は堅調なものの、LMEニッケル価格の不安定な動き及びニッケル鉱石価格高は当社業績へ大きな影響を与えることから、第2四半期から一部生産・販売数量の調整を実施しており、前連結会計年度と比べ海外向けは減少しましたが国内向けは増加し、全体では前年度比4.5%の減少となりました。
フェロニッケル製品の販売価格は、価格形成の指標となる当社適用LMEニッケル価格は前年度比8.4%上昇し、また、当社適用平均為替レートは前年度比2.3%円安となった結果、価格高となりました。
このような総じて不透明感のある経営環境のもと、当社は、生産・販売数量の最適化に努め、また、製品の優位性を活かした販売活動及び低コスト生産等の収益基盤強化策を推し進めておりますが、業績の低迷は継続しました。
その結果、当連結会計年度の連結経営成績は、連結売上高41,210百万円、前年度比では、一時上昇したLMEニッケル価格の影響もあり6.5%増収の一方、高水準で推移する原料価格及びたな卸資産の収益性改善による評価額の戻入減少等の影響で原価高となり、営業損失は3,239百万円(前連結会計年度営業損失3,070百万円)となりました。経常損失は、主に持分法適用会社6社の持分法による投資利益2,899百万円等を計上したことにより203百万円(前連結会計年度経常損失515百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は、主に契約損失引当金繰入額等を計上した前連結会計年度と比べて特別損失が大幅に減少したことにより、810百万円(前連結会計年度親会社株主に帰属する当期純損失3,561百万円)となりました。
売上高
(百万円)
営業損失(△)
(百万円)
経常損失(△)
(百万円)
親会社株主に帰属する当期純損失(△)
(百万円)
前連結会計年度38,697△3,070△515△3,561
当連結会計年度41,210△3,239△203△810
増減率(%)6.5


セグメントの経営成績を示すと、次のとおりであります。
(ニッケル事業)
ニッケル事業についての業績は、「(1) 経営成績等の概要」に記載のとおりであります。
その結果、当部門の売上高は39,855百万円、前年度比6.7%の増収、営業損失は3,412百万円(前連結会計年度営業損失3,129百万円)となりました。
売上高(百万円)セグメント損失(△)(営業損失(△))(百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減率(%)前連結会計年度当連結会計年度増減率(%)
37,35739,8556.7△3,129△3,412

(発電事業)
発電事業につきましては、一定の稼働を維持しており利益計上となりました。
その結果、当部門の売上高は760百万円、前年度比22.7%の増収、営業利益は269百万円、前年度比では206.9%の増益となりました。
売上高(百万円)セグメント利益(営業利益)(百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減率(%)前連結会計年度当連結会計年度増減率(%)
62076022.787269206.9

(その他)
その他の事業部門につきましては、ガス事業は安定した操業で一定の利益水準を維持しました。一方、不動産事業は業績不振、廃棄物リサイクル事業は受注等が低迷であったため、当部門は損失計上となりました。
その結果、当部門の売上高は748百万円、前年度比13.8%の減収、営業損失は125百万円(前連結会計年度営業損失51百万円)となりました。
売上高(百万円)セグメント損失(△)(営業損失(△))(百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減率(%)前連結会計年度当連結会計年度増減率(%)
868748△13.8△51△125

当連結会計年度末における当社グループの総資産及び総資本については、次のとおりであります。
資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,408百万円減少し、70,351百万円となりました。
当連結会計年度の流動資産は、低調な業績及び売上債権等の決済時期の影響により現金及び預金は減少し、また、たな卸資産の在庫減少に伴う商品及び製品の減少等もあり、その他の要因も含め前連結会計年度末に比べ560百万円の減少となりました。
固定資産は、持分法適用関連会社に係る為替換算調整勘定の減少による投資有価証券の減少等により、前連結会計年度末に比べ847百万円の減少となりました。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ253百万円減少し、7,735百万円となりました。
当連結会計年度の流動負債は、支払手形及び買掛金の増加等により、前連結会計年度末に比べ10百万円の増加となりました。
固定負債は、契約損失引当金の減少等により、前連結会計年度末に比べ263百万円の減少となりました。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,155百万円減少し、62,616百万円となりました。
当連結会計年度においては、株主資本は損失等計上により822百万円の減少及びその他の包括利益累計額は為替換算調整勘定の減少等により368百万円の減少並びに非支配株主持分は35百万円の増加となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、主な増加要因である利息及び配当金の受取額3,302百万円及びたな卸資産の増減額1,060百万円等に、主な減少要因である持分法による投資損益2,899百万円及び売上債権の増減額1,826百万円等を加減算し1,067百万円の減少で、前年度に比べ2,292百万円の支出減となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主な減少要因である定期預金の預入による支出2,100百万円及び有形固定資産の取得による支出228百万円等を加減算し2,333百万円の支出で、前年度に比べ10,241百万円の減収となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、18百万円の支出で、前年度に比べ2百万円の支出減となりました。
現金及び現金同等物の増減額は、前年度に比べ7,951百万円の減少となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は21,482百万円となり前連結会計年度末残高に比べ3,426百万円の減少となりました。
③ 生産、受注及び販売の状況
a 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年度比(%)
ニッケル事業38,2931.7
発電事業76022.7
その他735△15.8
合計39,7901.6

(注) 1 金額は、販売価格により算出したものであります。
2 セグメントをまたがる取引のための生産実績は、各セグメントに含めて表示しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b 受注実績
当社グループは、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
c 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年度比(%)
ニッケル事業39,8556.7
発電事業76022.7
その他748△13.8
調整額△153
連結財務諸表計上額41,2106.5

(注) 1 セグメントをまたがる販売実績は、各セグメントに含めて表示しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額
(百万円)
割合(%)金額
(百万円)
割合(%)
三菱商事RtMジャパン株式会社36,05092.838,35492.7

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたる重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。また、この連結財務諸表の作成にあたる見積りにつきましては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で行われている部分があります。これらの見積もりにつきましては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積もりには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 経営成績等の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりであります。
(売上高及び営業損失)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比べ2,513百万円の増収で41,210百万円となりました。また、営業損失は、前連結会計年度と比べ169百万円の損失増で3,239百万円となりました。
これは、主に当社の主力製品であるフェロニッケル製品の価格形成の指標となる適用LMEニッケル価格の上昇に伴い売上高は増収となりましたが、一方で、高水準で推移する原料価格及びたな卸資産の収益性改善による評価額の戻入減少等の影響で原価高となり、営業損失に影響を与えたためであります。
(経常損失)
当連結会計年度の経常損失は、前連結会計年度と比べ312百万円の損失減で203百万円となりました。
これは、主に営業外収益の持分法による投資利益が前連結会計年度に比べ増加し、2,899百万円を計上したこと等により、損失減となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は、前連結会計年度と比べ2,751百万円の損失減で810百万円となりました。
これは、主に前連結会計年度に契約損失引当金繰入額等を計上した特別損失に比べ、当連結会計年度の特別損失が大幅に減少したためであります。
b 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
c 資金の財源及び資金の流動性について
当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、「(1)経営成績等の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループは、事業活動のための適切な資金を維持するため、足許の環境下では、営業活動で得られた資金によって設備投資資金を賄うことを基本方針としており、また、短期流動性確保の手段として、コミットメントライン契約を締結しております。
資金の流動性に関しては、金融情勢等を勘案しながら、現金及び現金同等物の残高が適正になるように努めており、収益性向上を通じた営業活動によりキャッシュ・フローの改善を財政政策の最重要課題として位置付けております。
d セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(ニッケル事業)
ニッケル事業の財政状態について、報告セグメントにおけるセグメント資産は、前連結会計年度と比べ1,511百万円減少し、65,505百万円となりました。これは、低調な業績及び売上債権等の決済時期の影響により現金及び預金の減少、たな卸資産の在庫減少に伴う商品及び製品の減少、また、持分法適用関連会社に係る為替換算調整勘定の減少による投資有価証券の減少等の要因によるものです。
ニッケル事業の経営成績については、「(1)経営成績等の概要 (ニッケル事業)」に記載のとおりであります。
(発電事業)
発電事業の財政状態について、報告セグメントにおけるセグメント資産は、前連結会計年度と比べ97百万円増加し、1,271百万円となりました。これは、一定の稼働により利益計上となったため、現金及び預金が増加したこと等の要因によるものです。
発電事業の経営成績については、「(1)経営成績等の概要 (発電事業)」に記載のとおりであります。
(その他)
その他の事業部門の財政状態について、報告セグメントにおけるセグメント資産は、前連結会計年度と比べ14百万円増加し、3,630百万円となりました。これは、不動産事業及び廃棄物リサイクル事業の業績が低迷したため、現金及び預金は減少しましたが、維持更新投資等により固定資産が増加したこと等の要因によるものです。
その他の事業部門の経営成績については、「(1)経営成績等の概要 (その他)」に記載のとおりであります。
以上のとおり、当社グループの財政状態及び経営成績については、売上高並びに損益の大半を占めるニッケル事業が主体となっております。ニッケル事業は、事業環境の低迷等により収益性が低下しておりますが、製品の優位性を活かした販売活動及び低コスト生産等の収益基盤強化策を中心に各施策を推し進め、業績改善を目指しております。

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