有価証券報告書-第93期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/26 13:08
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の各種経済政策を背景に、企業収益及び雇用環境の改善が継続し、また、設備投資も増加基調であり、一部に足踏みが見られるものの緩やかな回復基調が継続しました。
海外経済については、中国経済は減速傾向にある一方で、米国は雇用・所得環境等が引き続き良好であり、また、欧州においても個人消費の回復等が景気を下支えしており、全体的に堅調な推移となりました。その中で、米国の保護主義的な通商政策の行方及び英国の欧州連合離脱問題、また、中東における地政学的リスクの影響等、先行きには不透明感を残しました。
このような状況のもと、当社グループの売上高並びに損益の大半を占めるニッケル事業の主需要先であるステンレス鋼業界は、生産活動の一部に調整は見られますが、稼働は概ね安定しており、受注状況は底堅く推移しました。
このため、フェロニッケル需要は、一定の需給環境の中、堅調な推移となりました。
フェロニッケル製品の主原料であるニッケル鉱石の調達は、主要調達先のフィリピンにおける鉱業環境規制厳格化の方針が継続しており、一部の鉱山操業に影響は見られますが、当連結会計年度における当社の鉱石調達量に影響はありませんでした。
ニッケル鉱石の価格に関しては、インドネシア未加工鉱石禁輸政策が一部緩和された影響で、比較的落ち着いた水準で推移しました。
ロンドン金属取引所(LME)におけるニッケル価格は、需給バランスの改善及び米国における経済政策の影響等もあり、期の前半は一部の商品相場と共に上昇傾向となりましたが、一方で、広がりを見せる世界的な貿易制限の影響及び依然不安定な原油等商品市況、また、インドネシア未加工鉱石禁輸政策の緩和措置に伴う鉱石供給懸念の薄れ等もあって、期の後半には一時的に軟調な動きとなり、底上げ感のある中で不透明感の見られる推移となりました。
その中で、当社のフェロニッケル販売数量は、前連結会計年度と同様、当連結会計年度においても不透明感の見られる事業環境であることから慎重な生産・販売体制を継続しましたが、前連結会計年度と比べ国内向け・海外向け共に若干増加し、全体では前年度比1.3%の微増となりました。
フェロニッケル製品の販売価格は、当社適用平均為替レートが前年度比0.6%円高となったものの、価格形成の指標となる当社適用LMEニッケル価格は前年度比21.4%上昇したため、価格高となりました。
このように、依然不透明感のある経営環境のもと、当社は、収益基盤をより一層強化させるため、省エネ・低コスト生産等によるトータルコスト削減を推し進め、また、製品の優位性等を活かした機動的な販売活動の展開及び生産・販売数量の最適化に努めており、業績の底上げ及び収益安定化に向けた取り組みを継続しております。
その結果、当連結会計年度の連結経営成績は、連結売上高49,062百万円、前年度比では、上昇傾向となったLMEニッケル価格の影響もあって19.1%の増収となりました。営業利益は、増収要因もあり176百万円(前連結会計年度営業損失3,239百万円)、経常利益は、持分法適用会社6社の持分法による投資利益2,808百万円の計上等を含めて3,451百万円(前連結会計年度経常損失203百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益の計上等を含めて3,693百万円(前連結会計年度親会社株主に帰属する当期純損失810百万円)となりました。
売上高営業利益又は
営業損失(△)
経常利益又は
経常損失(△)
親会社株主に帰属する当期純利益又は
親会社株主に帰属する当期純損失(△)
前連結会計年度
(百万円)
41,210△3,239△203△810
当連結会計年度
(百万円)
49,0621763,4513,693
増減率(%)19.1


セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(ニッケル事業)
ニッケル事業についての経営成績は、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
その結果、当部門の売上高は48,142百万円、前年度比20.8%の増収、営業利益は382百万円(前連結会計年度営業損失3,412百万円)となりました。
売上高
(百万円)
セグメント利益又は損失(△)
(営業利益又は営業損失(△))(百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減率(%)前連結会計年度当連結会計年度増減率(%)
39,85548,14220.8△3,412382

(発電事業)
発電事業につきましては、第1四半期連結累計期間末において東北電力㈱との契約が満了し、設備の稼働を停止しておりますが、維持管理に係る費用は継続支出していることから、損失となりました。
その結果、当部門の売上高は135百万円、前年度比82.2%の減収、営業損失は111百万円(前連結会計年度営業利益269百万円)となりました。
なお、当該事業を行う㈱大平洋エネルギーセンターは、2019年4月25日開催の取締役会において、解散及び清算を決議しております。
売上高
(百万円)
セグメント利益又は損失(△)
(営業利益又は営業損失(△))(百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減率(%)前連結会計年度当連結会計年度増減率(%)
760135△82.2269△111-

(その他)
その他の事業部門につきましては、不動産事業は一部売却もあり利益計上となりましたが、廃棄物リサイクル事業は受注等が低迷し、また、ガス事業は安定操業であったものの原料価格の上昇によるコスト増等もあり、当部門は損失計上となりました。
その結果、当部門の売上高は917百万円、前年度比22.6%の増収、営業損失は123百万円(前連結会計年度営業損失125万円)となりました。
売上高
(百万円)
セグメント損失(△)(営業損失(△))
(百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減率(%)前連結会計年度当連結会計年度増減率(%)
74891722.6△125△123

当連結会計年度末における当社グループの資産、負債及び純資産については、次のとおりであります。
資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,582百万円増加し、71,933百万円となりました。
流動資産では、慎重な生産・販売体制を継続している中で前連結会計年度に減少した製品在庫を積み増したことによる商品及び製品の増加、原料価格上昇等の影響による原材料及び貯蔵品の増加、また、短期資金運用に伴う有価証券の増加等もあり、その他の要因も含め前連結会計年度末に比べ3,673百万円の増加となりました。
固定資産では、一部保有株式の市場価格下落及び持分法適用関連会社に係る為替換算調整勘定の減少に伴う投資有価証券の減少等により、前連結会計年度末に比べ2,090百万円の減少となりました。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ241百万円減少し、7,493百万円となりました。
流動負債では、一部生産増によって諸費用が増加したことに伴う未払費用の増加等により、前連結会計年度末に比べ183百万円の増加となりました。
固定負債では、一部保有株式の市場価格下落に伴った繰延税金負債の減少等により、前連結会計年度末に比べ424百万円の減少となりました。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,823百万円増加し、64,439百万円となりました。
株主資本では利益計上等により3,505百万円の増加、その他の包括利益累計額ではその他有価証券評価差額金の減少等により1,705百万円の減少及び非支配株主持分では22百万円の増加となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、主な増加要因である税金等調整前当期純利益4,054百万円及び利息及び配当金の受取額2,735百万円等に、主な減少要因である売上債権の増減額833百万円及びたな卸資産の増減額2,131百万円等を加減算し399百万円の収入で、前年度に比べ1,466百万円の増加となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主な増加要因である定期預金の払戻による収入2,000百万円及び投資有価証券の売却による収入1,288百万円等に、主な減少要因である有形固定資産の取得による支出238百万円等を加減算し3,026百万円の収入で、前年度に比べ5,359百万円の増加となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額388百万円等を含め398百万円の支出で、前年度に比べ379百万円の支出増となりました。
現金及び現金同等物の増減額は、前年度に比べ6,457百万円の増加となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は24,513百万円となり前連結会計年度末残高に比べ3,030百万円の増加となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年度比(%)
ニッケル事業50,80532.7
発電事業135△82.2
その他90322.8
合計51,84530.3

(注) 1 金額は、販売価格により算出したものであります。
2 セグメントをまたがる取引のための生産実績は、各セグメントに含めて表示しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b 受注実績
当社グループは、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
c 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年度比(%)
ニッケル事業48,14220.8
発電事業135△82.2
その他91722.6
調整額△132
連結財務諸表計上額49,06219.1

(注) 1 セグメントをまたがる販売実績は、各セグメントに含めて表示しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額
(百万円)
割合(%)金額
(百万円)
割合(%)
三菱商事RtMジャパン株式会社38,35492.746,49994.5

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたる重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。また、この連結財務諸表の作成にあたる見積りにつきましては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で行われている部分があります。これらの見積もりにつきましては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積もりには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 経営成績等の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりであります。
(売上高及び営業利益)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比べ7,852百万円の増収で49,062百万円となりました。また、営業利益は、営業損失であった前連結会計年度と比べ3,415百万円の改善で176百万円となりました。
これは、主に当社の主力製品であるフェロニッケル製品の価格形成の指標となる適用LMEニッケル価格の上昇に伴って売上高は増収となり、また、主原料であるニッケル鉱石価格が比較的落ち着いた水準で推移したことにより原価上昇幅が一定程度等であったことにより、営業利益へ影響を与えたためであります。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、経常損失であった前連結会計年度と比べ3,655百万円の改善で3,451百万円となりました。
これは、主に、営業利益の改善に加え、営業外収益の持分法による投資利益が前連結会計年度と比べ若干減少しましたが2,808百万円を計上したためであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、親会社株主に帰属する当期純損失であった前連結会計年度と比べ4,504百万円の利益改善で3,693百万円となりました。
これは、主に、経常利益の改善に加え、投資有価証券売却益等を計上したことにより、前連結会計年度と比較して当連結会計年度の特別利益が増加したためであります。
b 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
c 資本の財源及び資金の流動性について
当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループは、事業活動のための適切な資金を維持するため、足許の環境下では、営業活動で得られた資金によって設備投資資金を賄うことを基本方針としており、また、短期流動性確保の手段として、コミットメントライン契約を締結しております。
資金の流動性に関しては、金融情勢等を勘案しながら、現金及び現金同等物の残高が適正になるように努めており、収益性向上を通じた営業活動によるキャッシュ・フローの改善を財政政策の最重要課題として位置付けております。
d セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(ニッケル事業)
ニッケル事業の財政状態について、報告セグメントにおけるセグメント資産は、前連結会計年度と比べ2,058百万円増加し、67,564百万円となりました。これは、一部保有株式の市場価格下落及び持分法適用関連会社に係る為替換算調整勘定の減少に伴う投資有価証券の減少はありましたが、一方で、慎重な生産・販売体制を継続している中で前連結会計年度に減少した製品在庫を積み増したことによる商品及び製品の増加に加え、原料価格上昇等の影響による原材料及び貯蔵品の増加、また、短期資金運用に伴う有価証券の増加等があったためによるものです。
ニッケル事業の経営成績については、「(1)経営成績等の状況の概要(ニッケル事業)」に記載のとおりであります。
(発電事業)
発電事業の財政状態について、報告セグメントにおけるセグメント資産は、前連結会計年度と比べ240百万円減少し、1,030百万円となりました。これは、第1四半期連結累計期間末において東北電力㈱との契約が満了し、設備の稼働を停止しておりますが、維持管理に係る費用は継続支出していることから、現金及び預金が減少したことによるものです。
発電事業の経営成績については、「(1)経営成績等の状況の概要(発電事業)」に記載のとおりであります。
(その他)
その他の事業部門の財政状態について、セグメント資産は、前連結会計年度と比べ231百万円減少し、3,399百万円となりました。これは、不動産事業において、一部土地売却等があったため、商品及び製品が減少したため等によるものです。
その他の事業の経営成績については、「(1)経営成績等の状況の概要 (その他)」に記載のとおりであります。
以上のとおり、当社グループの財政状態及び経営成績については、売上高並びに損益の大半を占めるニッケル事業が主体となっております。ニッケル事業においては、LMEニッケル価格が前連結会計年度後半から上昇基調となり、当連結会計年度は上下動が激しい値動きながらも底上げ感の見られた推移となり、また、原料価格においても、主原料であるニッケル鉱石価格が比較的落ち着いた動き等であったため、利益計上となりました。引き続き、製品の優位性を活かした販売活動及び低コスト生産等の収益基盤強化策等を中心に各施策を推し進め、安定した業績の維持・継続を目指してまいります。

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