半期報告書-第120期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2024/11/11 13:18
【資料】
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【項目】
41項目
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
イ.財政状態
(資産)
当中間連結会計期間末における流動資産は、200億2千2百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億9千9百万円減少いたしました。これは、主として受取手形、売掛金及び契約資産が14億3千2百万円減少したことなどによります。
固定資産は、133億5千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億7千3百万円減少いたしました。これは、主として投資その他の資産が2億5千4百万円減少したことなどによります。
この結果、総資産は、333億7千6百万円となり、前連結会計年度末に比べ18億7千2百万円減少いたしました。
(負債)
当中間連結会計期間末における流動負債は、121億7千万円となり、前連結会計年度末に比べ20億4千6百万円減少いたしました。これは、主として短期借入金が20億1千2百万円減少したことなどによります。
固定負債は、37億8千4百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億4百万円減少いたしました。これは、主として長期借入金が2億7千9百万円減少したことなどによります。
この結果、負債合計は、159億5千5百万円となり、前連結会計年度末に比べ24億5千万円減少いたしました。
(純資産)
当中間連結会計期間末における純資産合計は、174億2千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億7千8百万円増加いたしました。
この結果、自己資本比率は41.1%(前連結会計年度末は38.4%)となりました。
ロ.経営成績
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要に支えられ、経済活動の緩やかな回復を見せたものの、ウクライナや中東情勢の悪化による原材料価格の高騰や、物価高騰に伴う個人消費の落ち込みなどにより、先行き不透明な状況で推移いたしました。
このようなもとで当社グループは、第7次3カ年計画の最終年度にあたり、『C&Eへのこだわり』をキーワードに、①脱炭素社会に向けて、②DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進、③人材育成、の3点を重点課題に設定し、より強固な経営基盤の構築と成長戦略の具現化に努めてまいりました。
なお、2024年4月16日に発生しました「兵庫県南西部を中心とする雹」により、工場建屋等の毀損による物的被害が発生しており、その災害による損失見込み額及び損失確定額を特別損失として計上しております。一方、当社は係る損害に備えた保険を付しておりますが、保険金の受取額が確定していないため、当中間連結会計期間では計上しておらず、金額が確定した段階で特別利益として計上いたします。
このような事業環境において当社グループは、原材料高騰への対応として製品の販売価格是正による収益の確保ならびにコスト改善諸施策の一層の推進に努めたことに加え、株式会社小口合金鋳造所の業績を連結範囲に含めたことで、当中間連結会計期間の業績は、売上高 129億2千4百万円(前年同期比 2.7%増)、営業利益 5億8千9百万円(前年同期比 141.0%増)、経常利益 5億6千8百万円(前年同期比 196.0%増)、親会社株主に帰属する中間純利益 2億1千1百万円(前年同期比 14.2%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①Casting Field
鋳型は、造船向け鍛鋼用鋳型が好調だった一方、特殊鋼用鋳型の需要が伸び悩み、売上高は、前年同期並みで推移しました。ロールは、主要顧客先の国内高炉メーカーおよび電炉メーカー向け案件や輸出案件が好調に推移し、売上高は、前年同期を上回りました。自動車用プレス金型鋳物は、新型車開発計画に動きがみられ、受注の確保に努めた結果、売上高は、前年同期を上回りました。大型産業機械用鋳物は、各主要顧客先の需要が伸び悩み、売上高は、前年同期を下回りました。小型鋳物は、土木用鋳物が好調で、売上高は、前年同期を上回りました。デンスバーは、建設機械向けをはじめとした主要顧客先の需要が伸び悩んだものの、価格是正による収益確保に努め、売上高は、前年同期並みで推移しました。海外事業の天津虹岡鋳鋼有限公司、南通虹岡鋳鋼有限公司は、中国景気の悪化や競合他社との競争激化が続く中、輸出案件の受注等が寄与し、売上高は、前年同期を上回りました。昨年度より新たに連結子会社となった株式会社小口合金鋳造所は、半導体製造装置向けの需要が好調で、売上高は、順調に推移いたしました。
この結果、当事業の売上高は、116億3千9百万円(前年同期比 13.8%増)、セグメント利益 6億8千2百万円(前年同期比 308.1%増)となりました。
②Environment Field・環境エンジニアリング
環境装置事業は、前年同期にあった大型案件の工事が、前連結会計年度までに概ね完了したため、売上高は、前年同期を下回りました。送風機は、売上高は、前年同期並みで推移し、環境・省エネ商品のトランスベクターは、半導体向けが頭打ちとなり、売上高は、前年同期を下回りました。
この結果、当事業の売上高は、8億6千5百万円(前年同期比 56.5%減)、セグメント損失 △2千1百万円(前年同期 セグメント利益1億1千4百万円)となりました。
③Environment Field・機能材料
KCメタルファイバーは、主要原料の銅建値が高値基調で推移しましたが、これを売上単価に反映し、売上高は、前年同期を上回りました。
この結果、当事業の売上高は、4億5百万円(前年同期比 16.7%増)、セグメント利益 1千9百万円(前年同期 セグメント損失△1百万円)となりました。
④その他の事業
当事業の売上高は、1千3百万円(前年同期比 4.5%増)、セグメント損失 △0百万円(前年同期 セグメント損失△3百万円)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ1億6千5百万円減少し、24億6千7百万円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、30億4千6百万円の増加(前年同期 3億8千6百万円 減少)となりました。主な内訳は、税金等調整前中間純利益3億3千1百万円、減価償却費7億1千万円、売上債権の減少21億6千7百万円による資金の増加と退職給付に係る負債の減少1億7百万円による資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、5億2千万円の減少(前年同期 5億9千3百万円 減少)となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出5億1千3百万円による資金の減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、27億1千4百万円の減少(前年同期 5億7千5百万円 増加)となりました。主な内訳は、短期借入金の純減少額22億2百万円、長期借入金の返済による支出2億9千3百万円、配当金の支払額1億9千6百万円による資金の減少によるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は2億1千8百万円であります。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7) 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営に重要な影響を与える可能性のある要因につきましては、前事業年度の有価証券報告書「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載の事項から重要な変更はありません。
(8) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当中間連結会計期間において、当社グループが資本の財源及び資金の流動性について重要な変更はありません。
なお、当中間連結会計期間末における有利子負債の残高は97億1千9百万円、現金及び預金の残高は24億7千7百万円となっております。
当社は、将来の資金需要に対して安定的、機動的かつ効率的な資金調達を可能にするため金融機関11社と総額85億円の特定融資枠契約を締結しております(借入実行残高40億円、借入未実行残高45億円)。