有価証券報告書-第113期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、海外情勢の不安要因もあり、先行き不透明な状況がみられるものの、企業収益の拡大や雇用環境の改善が継続し、緩やかな回復基調で推移しました。
このような状況のもとで当社グループは、『1.社会における「信頼」の創造』、『2.社内における「相互信頼」の醸成と「自立人」の育成』、『3.新たな領域への挑戦』を柱とする第5次3カ年計画(平成28年~平成30年度)を推進し、国内事業の基盤強化に努めてまいりました。
また、海外事業においても、中国国内第2の生産・販売拠点となる南通虹岡鋳鋼有限公司を昨年7月に開業し、事業の拡大を図っております。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
イ.財政状態
当連結会計年度末における総資産は、293億7千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ54億3百万円増加いたしました。
当連結会計年度末における負債合計は、166億5千5百万円となり、前連結会計年度末に比べ42億3千万円増加いたしました。
当連結会計年度末における純資産合計は、127億1千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億7千2百万円増加いたしました。
ロ.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高229億4千2百万円(前期 197億7千2百万円)と前年同期比16.0%の増加となりました。
損益面につきましては、主要原材料価格の高止まりなどもあり、営業利益13億3千5百万円(前期 17億2千7百万円)、経常利益13億3千6百万円(前期 18億2千2百万円)となりました。
また、前期に計上しました投資有価証券評価損がなくなり、親会社株主に帰属する当期純利益は6億5千7百万円(前期 3億7千万円)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、従来「その他」に含まれておりました「環境関連事業」について、量的重要性が増したため報告セグメントとして記載する方法に変更しております。以下の前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
鋳物関連事業は、売上高は174億3百万円(前期 162億6千1百万円)、セグメント利益は、11億8百万円(前期 16億3千1百万円)となりました。
環境関連事業は、売上高は、32億6千2百万円(前期 13億4千4百万円)、セグメント利益は、2億8千3百万円(前期 3千9百万円)となりました。
その他は、売上高は、22億7千6百万円(前期 21億6千6百万円)、セグメント利益は 2億5百万円(前期 2億8千6百万円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、連結子会社である南通虹岡鋳鋼有限公司の工場稼動等の影響により、前連結会計年度に比べて10億8千5百万円減少し、18億7千1百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、1億9千4百万円の減少(前連結会計年度 16億2千5百万円 増加)となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純利益13億3千6百万円、減価償却費11億1千5百万円、仕入債務の増加9億8千5百万円による資金の増加と南通虹岡鋳鋼有限公司の稼動および環境関連事業大型案件の入金ズレによる売上債権の増加31億3千2百万円、法人税等の支払4億2千5百万円による資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、35億6千9百万円の減少(前連結会計年度 16億1千万円 減少)となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出35億2千6百万円による資金の減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、26億6千6百万円の増加(前連結会計年度 9億1千5百万円 増加)となりました。主な内訳は、長期借入金による収入30億5千5百万円、短期借入金の純増加額14億4千8百万円による資金の増加と長期借入金の返済による支出16億5千5百万円による資金の減少によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ロ.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
鋳物関連事業のうち一部鋳物製品については見込み生産を行っているため、受注高及び受注残高の金額には含まれておりません。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ハ.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間の収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを行っております。ただし、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っておりますので、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。この連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項につきましては、「第5 経理の状況」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績等
1)財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は、167億2千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ26億3千3百万円増加いたしました。これは、主として受取手形及び売掛金が23億4百万円、電子記録債権が9億7千1百万円増加した一方、現金及び預金が10億7千5百万円減少したことなどによります。
固定資産は、126億5千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ27億7千万円増加いたしました。これは、主として有形固定資産が25億7千6百万円増加したことなどによります。
この結果、総資産は、293億7千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ54億3百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は、116億2千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ27億8百万円増加いたしました。これは、主として短期借入金が15億6千4百万円、支払手形及び買掛金が8億8千4百万円増加したことなどによります。
固定負債は、50億3千4百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億2千2百万円増加いたしました。これは、主として長期借入金が13億8千6百万円増加したことなどによります。
この結果、負債合計は、166億5千5百万円となり、前連結会計年度末に比べ42億3千万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、127億1千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億7千2百万円増加いたしました。これは、主として親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金や非支配株主持分が増加したことなどによります。
この結果、1株当たり純資産は、前連結会計年度末に比べ195円6銭増加し3,047円46銭となりましたが、総資産の増加により、自己資本比率は、前連結会計年度末の39.3%から34.4%となりました。
2)経営成績
(売上高)
売上高は、環境関連事業の大型案件受注による売上増及び海外子会社南通虹岡鋳鋼有限公司が昨年夏に営業活動を開始したことなどにより、229億4千2百万円(前年同期比 16.0%増)となりました。そのうち国内売上高は170億1千1百万円(前年同期比 15.1%増)、海外売上高は59億3千万円(前年同期比 18.9%増)となりました。
(営業利益)
売上原価は、主要原材料の高止まりなどにより、189億7千1百万円(前年同期比 20.5%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、南通虹岡鋳鋼有限公司が昨年夏に営業活動を開始したことなどにより、26億3千5百万円(前年同期比 14.7%増)となりました。
これらの結果、営業利益は、13億3千5百万円(前年同期比 22.7%減)となりました。
(経常利益)
営業外損益は、前期の9千4百万円(純額)から1百万円(純額)となりました。
そのうち営業外収益は、前期の2億5千8百万円から1億8千4百万円に減少し、営業外費用は、前期の1億6千3百万円から1億8千2百万円に増加いたしました。
これらの結果、経常利益は、13億3千6百万円(前年同期比 26.7%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
前期の投資有価証券評価損5億9千9百万円がなくなったため、税金等調整前当期純利益は、13億3千6百万円(前年同期比 9.3%増)となりました。
また、1株当たり当期純利益金額は198円64銭(前連結会計年度 112円17銭)に増加いたしました。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
ロ.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に重要な影響を与える可能性のある要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりと認識しており、これらのリスクについては発生の回避に、また発生した場合の対応に万全を期すべく努力してまいります。
ハ.資金の財源及び資金の流動性
当社グループは、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、設備投資資金については、長期借入金で調達しております。
借入金の一部は、変動金利であるため金利の変動リスクに晒されておりますが、金利スワップ取引を利用してヘッジしております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は84億2千4百万円となっております。また、当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は18億7千1百万円となっております。
当社は、将来の資金需要に対して安定的、機動的かつ効率的な資金調達を可能にするため金融機関9社と総額24億1千万円の特定融資枠契約を締結しております(借入実行残高8億4千2百万円、借入未実行残高15億6千7百万円)。
ニ.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、継続的な利益計上と安定的な配当を可能とする企業体質の構築が重要であると考え、株主価値の拡大を図るという観点から、売上高経常利益率、総資産経常利益率及び自己資本比率を重要な経営指標として位置付けております。
当連結会計年度における売上高経常利益率は5.8%(前期 9.2%)、総資産経常利益率は5.0%(前期 8.1%)であり、自己資本比率34.4%(前期 39.3%)となりました。
これらの要因については、売上高経常利益率は、主要原材料の高止まりなどにより売上原価が増加したことなどで低下しております。
また、総資産経常利益率は、上記要因に加えて、海外子会社南通虹岡鋳鋼有限公司の事業開始による売上債権及び固定資産の増加により総資産が増加したことなどで低下しております。
総資産が増加したことで、自己資本比率も低下しております。
当連結会計年度の状況を認識した上で、引き続きこれらの指標について、改善されるよう取り組んでまいります。
ホ.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1 鋳物関連事業
鋳型は、エネルギー関連の低迷で、鍛鋼、厚板用鋳型の需要が減少し、売上高は、前期を下回りました。ロールは、国内高炉メーカーの需要減と輸出の減少により、売上高は、前期を下回りました。自動車用プレス金型鋳物は、国内自動車メーカー向けの需要が好調で、売上高は、前期を上回りました。大型産業機械用鋳物は、活況な工作機械業界の需要が好調に継続し、売上高は、前期を上回りました。小型鋳物は、下水道鉄蓋は前期を上回りましたが、機械鋳物が低迷し、売上高は、前期を下回りました。デンスバーは、建設機械を中心に産業機械向け需要が好調で、売上高は、前期を上回りました。中国国内で自動車用プレス金型鋳物の生産・販売を手がける天津虹岡鋳鋼有限公司は、引き続き好調に推移し、咋年夏に営業活動を開始しました南通虹岡鋳鋼有限公司も順調に稼働しております。
この結果、当事業の売上高は174億3百万円(前期 162億6千1百万円)、セグメント利益は、11億8百万円(前期 16億3千1百万円)となりました。
2 環境関連事業
環境装置事業は、ごみ焼却施設の大型案件の受注による売上増により、売上高は、前期を大きく上回りました。
この結果、当事業の売上高は、32億6千2百万円(前期 13億4千4百万円)、セグメント利益は、2億8千3百万円(前期 3千9百万円)となりました。
3 その他
送風機は、民間設備投資に動きがあり、売上高は、前期を上回りました。環境・省エネ商品のトランスベクターは、IT関連向け検査装置冷却用クーラー等の需要が継続し、売上高は、前期並みで推移しました。KCカーボンセラミックスもアルミ関連が好調でしたが、ベアリングの取替需要が低迷し、前期並みで推移しました。KCメタルファイバーは、主要原料の銅建値の改善により売上高は前期を上回りました。
この結果、当事業の売上高は、22億7千6百万円(前期 21億6千6百万円)、セグメント利益は 2億5百万円(前期 2億8千6百万円)となりました。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、海外情勢の不安要因もあり、先行き不透明な状況がみられるものの、企業収益の拡大や雇用環境の改善が継続し、緩やかな回復基調で推移しました。
このような状況のもとで当社グループは、『1.社会における「信頼」の創造』、『2.社内における「相互信頼」の醸成と「自立人」の育成』、『3.新たな領域への挑戦』を柱とする第5次3カ年計画(平成28年~平成30年度)を推進し、国内事業の基盤強化に努めてまいりました。
また、海外事業においても、中国国内第2の生産・販売拠点となる南通虹岡鋳鋼有限公司を昨年7月に開業し、事業の拡大を図っております。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
イ.財政状態
当連結会計年度末における総資産は、293億7千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ54億3百万円増加いたしました。
当連結会計年度末における負債合計は、166億5千5百万円となり、前連結会計年度末に比べ42億3千万円増加いたしました。
当連結会計年度末における純資産合計は、127億1千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億7千2百万円増加いたしました。
ロ.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高229億4千2百万円(前期 197億7千2百万円)と前年同期比16.0%の増加となりました。
損益面につきましては、主要原材料価格の高止まりなどもあり、営業利益13億3千5百万円(前期 17億2千7百万円)、経常利益13億3千6百万円(前期 18億2千2百万円)となりました。
また、前期に計上しました投資有価証券評価損がなくなり、親会社株主に帰属する当期純利益は6億5千7百万円(前期 3億7千万円)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、従来「その他」に含まれておりました「環境関連事業」について、量的重要性が増したため報告セグメントとして記載する方法に変更しております。以下の前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
鋳物関連事業は、売上高は174億3百万円(前期 162億6千1百万円)、セグメント利益は、11億8百万円(前期 16億3千1百万円)となりました。
環境関連事業は、売上高は、32億6千2百万円(前期 13億4千4百万円)、セグメント利益は、2億8千3百万円(前期 3千9百万円)となりました。
その他は、売上高は、22億7千6百万円(前期 21億6千6百万円)、セグメント利益は 2億5百万円(前期 2億8千6百万円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、連結子会社である南通虹岡鋳鋼有限公司の工場稼動等の影響により、前連結会計年度に比べて10億8千5百万円減少し、18億7千1百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、1億9千4百万円の減少(前連結会計年度 16億2千5百万円 増加)となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純利益13億3千6百万円、減価償却費11億1千5百万円、仕入債務の増加9億8千5百万円による資金の増加と南通虹岡鋳鋼有限公司の稼動および環境関連事業大型案件の入金ズレによる売上債権の増加31億3千2百万円、法人税等の支払4億2千5百万円による資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、35億6千9百万円の減少(前連結会計年度 16億1千万円 減少)となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出35億2千6百万円による資金の減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、26億6千6百万円の増加(前連結会計年度 9億1千5百万円 増加)となりました。主な内訳は、長期借入金による収入30億5千5百万円、短期借入金の純増加額14億4千8百万円による資金の増加と長期借入金の返済による支出16億5千5百万円による資金の減少によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
鋳物関連事業 | 19,002 | 17.6 |
環境関連事業 | 3,260 | 143.4 |
その他 | 2,258 | 3.7 |
合計 | 24,522 | 24.7 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ロ.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
鋳物関連事業のうち一部鋳物製品については見込み生産を行っているため、受注高及び受注残高の金額には含まれておりません。
セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比 (%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比 (%) |
鋳物関連事業 | 14,612 | 14.6 | 3,184 | 19.1 |
環境関連事業 | 3,294 | 15.6 | 2,885 | 1.1 |
その他 | 2,238 | △3.5 | 574 | △6.2 |
合計 | 20,145 | 12.4 | 6,644 | 8.2 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ハ.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
鋳物関連事業 | 17,403 | 7.0 |
環境関連事業 | 3,262 | 142.6 |
その他 | 2,276 | 5.1 |
合計 | 22,942 | 16.0 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間の収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを行っております。ただし、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っておりますので、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。この連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項につきましては、「第5 経理の状況」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績等
1)財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は、167億2千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ26億3千3百万円増加いたしました。これは、主として受取手形及び売掛金が23億4百万円、電子記録債権が9億7千1百万円増加した一方、現金及び預金が10億7千5百万円減少したことなどによります。
固定資産は、126億5千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ27億7千万円増加いたしました。これは、主として有形固定資産が25億7千6百万円増加したことなどによります。
この結果、総資産は、293億7千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ54億3百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は、116億2千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ27億8百万円増加いたしました。これは、主として短期借入金が15億6千4百万円、支払手形及び買掛金が8億8千4百万円増加したことなどによります。
固定負債は、50億3千4百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億2千2百万円増加いたしました。これは、主として長期借入金が13億8千6百万円増加したことなどによります。
この結果、負債合計は、166億5千5百万円となり、前連結会計年度末に比べ42億3千万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、127億1千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億7千2百万円増加いたしました。これは、主として親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金や非支配株主持分が増加したことなどによります。
この結果、1株当たり純資産は、前連結会計年度末に比べ195円6銭増加し3,047円46銭となりましたが、総資産の増加により、自己資本比率は、前連結会計年度末の39.3%から34.4%となりました。
2)経営成績
(売上高)
売上高は、環境関連事業の大型案件受注による売上増及び海外子会社南通虹岡鋳鋼有限公司が昨年夏に営業活動を開始したことなどにより、229億4千2百万円(前年同期比 16.0%増)となりました。そのうち国内売上高は170億1千1百万円(前年同期比 15.1%増)、海外売上高は59億3千万円(前年同期比 18.9%増)となりました。
(営業利益)
売上原価は、主要原材料の高止まりなどにより、189億7千1百万円(前年同期比 20.5%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、南通虹岡鋳鋼有限公司が昨年夏に営業活動を開始したことなどにより、26億3千5百万円(前年同期比 14.7%増)となりました。
これらの結果、営業利益は、13億3千5百万円(前年同期比 22.7%減)となりました。
(経常利益)
営業外損益は、前期の9千4百万円(純額)から1百万円(純額)となりました。
そのうち営業外収益は、前期の2億5千8百万円から1億8千4百万円に減少し、営業外費用は、前期の1億6千3百万円から1億8千2百万円に増加いたしました。
これらの結果、経常利益は、13億3千6百万円(前年同期比 26.7%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
前期の投資有価証券評価損5億9千9百万円がなくなったため、税金等調整前当期純利益は、13億3千6百万円(前年同期比 9.3%増)となりました。
また、1株当たり当期純利益金額は198円64銭(前連結会計年度 112円17銭)に増加いたしました。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
ロ.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に重要な影響を与える可能性のある要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりと認識しており、これらのリスクについては発生の回避に、また発生した場合の対応に万全を期すべく努力してまいります。
ハ.資金の財源及び資金の流動性
当社グループは、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、設備投資資金については、長期借入金で調達しております。
借入金の一部は、変動金利であるため金利の変動リスクに晒されておりますが、金利スワップ取引を利用してヘッジしております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は84億2千4百万円となっております。また、当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は18億7千1百万円となっております。
当社は、将来の資金需要に対して安定的、機動的かつ効率的な資金調達を可能にするため金融機関9社と総額24億1千万円の特定融資枠契約を締結しております(借入実行残高8億4千2百万円、借入未実行残高15億6千7百万円)。
ニ.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、継続的な利益計上と安定的な配当を可能とする企業体質の構築が重要であると考え、株主価値の拡大を図るという観点から、売上高経常利益率、総資産経常利益率及び自己資本比率を重要な経営指標として位置付けております。
当連結会計年度における売上高経常利益率は5.8%(前期 9.2%)、総資産経常利益率は5.0%(前期 8.1%)であり、自己資本比率34.4%(前期 39.3%)となりました。
これらの要因については、売上高経常利益率は、主要原材料の高止まりなどにより売上原価が増加したことなどで低下しております。
また、総資産経常利益率は、上記要因に加えて、海外子会社南通虹岡鋳鋼有限公司の事業開始による売上債権及び固定資産の増加により総資産が増加したことなどで低下しております。
総資産が増加したことで、自己資本比率も低下しております。
当連結会計年度の状況を認識した上で、引き続きこれらの指標について、改善されるよう取り組んでまいります。
ホ.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1 鋳物関連事業
鋳型は、エネルギー関連の低迷で、鍛鋼、厚板用鋳型の需要が減少し、売上高は、前期を下回りました。ロールは、国内高炉メーカーの需要減と輸出の減少により、売上高は、前期を下回りました。自動車用プレス金型鋳物は、国内自動車メーカー向けの需要が好調で、売上高は、前期を上回りました。大型産業機械用鋳物は、活況な工作機械業界の需要が好調に継続し、売上高は、前期を上回りました。小型鋳物は、下水道鉄蓋は前期を上回りましたが、機械鋳物が低迷し、売上高は、前期を下回りました。デンスバーは、建設機械を中心に産業機械向け需要が好調で、売上高は、前期を上回りました。中国国内で自動車用プレス金型鋳物の生産・販売を手がける天津虹岡鋳鋼有限公司は、引き続き好調に推移し、咋年夏に営業活動を開始しました南通虹岡鋳鋼有限公司も順調に稼働しております。
この結果、当事業の売上高は174億3百万円(前期 162億6千1百万円)、セグメント利益は、11億8百万円(前期 16億3千1百万円)となりました。
2 環境関連事業
環境装置事業は、ごみ焼却施設の大型案件の受注による売上増により、売上高は、前期を大きく上回りました。
この結果、当事業の売上高は、32億6千2百万円(前期 13億4千4百万円)、セグメント利益は、2億8千3百万円(前期 3千9百万円)となりました。
3 その他
送風機は、民間設備投資に動きがあり、売上高は、前期を上回りました。環境・省エネ商品のトランスベクターは、IT関連向け検査装置冷却用クーラー等の需要が継続し、売上高は、前期並みで推移しました。KCカーボンセラミックスもアルミ関連が好調でしたが、ベアリングの取替需要が低迷し、前期並みで推移しました。KCメタルファイバーは、主要原料の銅建値の改善により売上高は前期を上回りました。
この結果、当事業の売上高は、22億7千6百万円(前期 21億6千6百万円)、セグメント利益は 2億5百万円(前期 2億8千6百万円)となりました。