訂正有価証券報告書-第109期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の日本経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響により、経済活動の停滞に伴う内需の減少や輸出鈍化により大幅なマイナス成長となりました。7月以降は個人消費や輸出が増加に転じるなど持ち直しの動きがみられましたが、年末にかけて新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第3波が拡大し、景況感が急速に悪化しました。
海外においても新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、世界経済が停滞しましたが、経済活動の再開が段階的に進められる中で持ち直しの動きがみられました。特に早期に感染を抑制した中国では緩やかな回復傾向が続きました。一方で、米国、欧州では都市封鎖など活動制限を伴う封じ込め政策が経済や貿易を縮小させ、さらに感染症の再拡大や米国の大統領選など、不透明な状況が続きました。
このような情勢のもとで、当社グループでは感染症予防策を講じながら、製品の供給体制の維持に努め、生産性向上や業務の効率化などの諸施策を実施しました。また、需要の縮小への対応として固定費の圧縮や原価低減を推進しました。
その結果、当連結会計年度の経営成績は前連結会計年度に比べて減収、減益となりました。国内外の新車需要落ち込みに伴う自動車メーカー各社の減産によって、基幹事業であるダイカスト事業の販売が減少したことが主な要因です。
<連結経営成績>
( )内は売上高利益率、ただし増減欄は増減率
セグメントの状況は次のとおりです。
<セグメント別売上高>
( )内は構成比率、ただし増減欄は増減率
<セグメント別営業利益又はセグメント別営業損失>
( )内は売上高利益率、ただし増減欄は増減率
ダイカスト事業は、前連結会計年度と比べて減収、減益となりました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な感染拡大の影響によって、主要な顧客である自動車メーカーや自動車部品メーカー向けの販売量が減少したため、売上高は国内、海外ともに減少しました。海外は、米国、英国、タイの各拠点で減収となりましたが、中国では増収となりました。利益については、減収による影響を原価低減や生産性向上で補うことができず、減益となりました。
住建機器事業は、前連結会計年度と比べて減収、増益となりました。売上高については、国内、海外ともに減少しました。国内では主にオフィスビル向けドアクローザの販売が減少しました。利益については、原価低減や経費削減により増益となりました。
印刷機器事業は、前連結会計年度と比べて減収、減益となりました。売上高については、国内、海外ともに減少しました。国内では先行きに対する不透明感などから設備投資マインドが低下し、主にA1サイズ枚葉オフセット印刷機の分野で市場規模の縮小が続きました。海外では主に北米、欧州向けの輸出が減少しました。利益については、原価低減や生産性向上に努めたものの、減収の影響、価格競争激化の影響により減益となりました。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ45億19百万円減少し、2,586億60百万円となりました。減少は主に投資有価証券38億20百万円、たな卸資産37億65百万円、有形固定資産26億48百万円、受取手形及び売掛金10億39百万円等によるものです。その一方で、増加は現金及び預金40億47百万円等がありました。
負債は、前連結会計年度末に比べ8億74百万円減少し、1,327億30百万円となりました。減少は主に支払手形及び買掛金65億58百万円、その他流動負債37億88百万円等によるものです。その一方で、増加は長・短借入金128億67百万円等がありました。受取手形割引高及びリース債務を除いた有利子負債残高は、724億75百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末に比べ36億45百万円減少し、1,259億30百万円となりました。減少は主に利益剰余金18億30百万円、為替換算調整勘定11億87百万円等によるものです。純資産から非支配株主持分を差し引いた自己資本は、前連結会計年度末に比べ33億72百万円減少し、1,171億47百万円となりました。その結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ0.5ポイント減少し、45.3%となりました。
(単位:百万円)
( )内は対資産比率、ただし増減欄は増減率
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ40億48百万円増加し、254億5百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、117億95百万円の資金増加となりました。資金増加は主に減価償却費164億2百万円、たな卸資産の減少33億82百万円等によるものです。その一方で、資金減少は仕入債務の減少64億77百万円、税金等調整前当期純損失15億1百万円等がありました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、175億67百万円の資金減少となりました。資金減少は主に有形固定資産の取得による支出202億91百万円等によるものです。その一方で、資金増加は関係会社株式の売却による収入26億30百万円等がありました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、97億18百万円の資金増加となりました。資金増加は主に長・短借入金の増加133億79百万円等によるものです。その一方で、資金減少は社債の償還による支出23億円、配当金の支払11億35百万円等がありました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
(注) 金額は販売価格であり、消費税等を含めていません。
b.受注実績
ダイカスト事業の生産は、ダイカスト生産方式の特殊性により連続受注生産を主体としています。
連続受注生産による取引は、一般的には取引先より示された数ヶ月の内示をもとに生産を行い、短納期で受ける確定注文により出荷するという形態をとっています。
一般的には内示を受注ととらえていますが、取引先によりその確度に差があるため、画一的な受注高の金額表示は困難です。
また、ダイカスト事業以外の事業の生産は、主に需要予測を考慮した見込生産を主体としています。
そのため、受注高の金額表示は行っていません。
c.販売実績
(注) 1.金額には消費税等を含めていません。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りです。
当連結会計年度におけるフォード・モーターに対する販売高は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10に満たないため記載していません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①経営成績の分析
イ 売上高
ダイカスト事業、住建機器事業、印刷機器事業の全ての事業で減収となりました。
ダイカスト事業は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な感染拡大の影響によって、主要な顧客である自動車メーカーや自動車部品メーカー向けの販売量が減少したため、国内、海外ともに減収となりました。海外は、米国、英国、タイの各拠点で減収となりましたが、中国では増収となりました。住建機器事業は、国内、海外ともに減収となりました。国内では主にオフィスビル向けドアクローザの販売が減少しました。印刷機器事業は、国内、海外ともに減収となりました。国内では先行きに対する不透明感などから設備投資マインドが低下し、主にA1サイズ枚葉オフセット印刷機の分野で市場規模の縮小が続きました。海外では主に北米、欧州向けの輸出が減少しました。
この結果、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に対して495億46百万円減少(22.5%減)し、1,709億73百万円となりました。
ロ 営業損失
ダイカスト事業、印刷機器事業は減益、住建機器事業は増益となり、全体では減益となりました。
ダイカスト事業は、減収による影響を原価低減や生産性向上で補うことができず、減益となりました。住建機器事業は、原価低減や経費削減により増益となりました。印刷機器事業は、原価低減や生産性向上に努めたものの、減収の影響、価格競争激化の影響により減益となりました。
この結果、当連結会計年度の営業損失は、前連結会計年度の営業利益に比べ102億84百万円減少し、17億89百万円となりました。
ハ 経常損失
当連結会計年度の経常損失は、助成金収入の計上による営業外収益の増加はありましたが、営業損失の計上等により前連結会計年度の経常利益に比べ87億69百万円減少し、35百万円となりました。
ニ 親会社株主に帰属する当期純損失
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は、経常利益の減少、減損損失の増加により、前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益に比べ56億10百万円減少し、6億97百万円となりました。
②財政状態の分析
財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しています。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
イ.キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりです。
(注) 自己資本比率:(自己資本)÷(総資産)
時価ベースの自己資本比率:(株式時価総額)÷(総資産)
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:(有利子負債)÷(営業キャッシュ・フロー)
インタレスト・カバレッジ・レシオ:(営業キャッシュ・フロー)÷(利払い)
1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しています。
3.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている負債を対象としています。(受取手形割引高及びリース債務を除く)
4.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しています。
5.利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しています。
ロ.資金需要
当社グループにおける主な資金需要は、生産能力向上や生産性向上のための設備投資などの長期資金需要と、製品製造のための材料及び部品購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要です。
ハ.財務政策
当社グループは事業活動のための資金調達について、主として自己資金により充当した上で、必要に応じ、設備投資などの長期資金需要に対しては長期借入債務、運転資金需要に対しては短期借入債務により対応することを基本方針としています。
なお、借入債務は主に金融機関からの借入によって調達し、また、負債による調達を優先することにより、資本規模の抑制及び全体の資本コストの低減に努めています。
当連結会計年度の資金調達としては、設備投資に充当するため、130億円の長期借入を2020年1月に実施いたしました。また、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)拡大影響による運転資金確保として50億円の短期借入を2020年4月に実施しております。
当社では将来の資金安定確保を目的として、従来より70億円のコミットメントライン契約を取引金融機関と締結しておりましたが、事業環境の悪化による資金需要の増加に備えて、新たに取引金融機関から110億円のコミットメントライン契約を2020年6月に締結しております。
なお、当連結会計年度末において当該契約に基づく実行残高はありません。
また、株主還元については、配当による還元を基本方針としており、配当政策については「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりです。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表を作成するに当たって、会計上の見積りを必要とする項目については、最も合理的と判断される方法に基づき見積りを実施していますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる可能性があります。
なお、連結財務諸表作成に当たっての重要な会計方針等は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載していますが、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりです。
イ.固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、将来キャッシュ・フロー等を見積り、減損の要否を判定しています。判定の結果、減損が必要と判断された資産については、帳簿価額を回収可能価額まで減損処理しています。今後この回収可能価額が減少した場合は、減損損失が発生する可能性があります。
ロ.退職給付関係
退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しています。これらの前提条件が実際の結果と異なる場合、または変更された場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する退職給付費用及び債務の金額に重要な影響を与える可能性があります。
ハ.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに当たって、将来の課税所得を利益計画に基づいて見積っています。当該見積りについて、見直しが必要になった場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しています。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の日本経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響により、経済活動の停滞に伴う内需の減少や輸出鈍化により大幅なマイナス成長となりました。7月以降は個人消費や輸出が増加に転じるなど持ち直しの動きがみられましたが、年末にかけて新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第3波が拡大し、景況感が急速に悪化しました。
海外においても新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、世界経済が停滞しましたが、経済活動の再開が段階的に進められる中で持ち直しの動きがみられました。特に早期に感染を抑制した中国では緩やかな回復傾向が続きました。一方で、米国、欧州では都市封鎖など活動制限を伴う封じ込め政策が経済や貿易を縮小させ、さらに感染症の再拡大や米国の大統領選など、不透明な状況が続きました。
このような情勢のもとで、当社グループでは感染症予防策を講じながら、製品の供給体制の維持に努め、生産性向上や業務の効率化などの諸施策を実施しました。また、需要の縮小への対応として固定費の圧縮や原価低減を推進しました。
その結果、当連結会計年度の経営成績は前連結会計年度に比べて減収、減益となりました。国内外の新車需要落ち込みに伴う自動車メーカー各社の減産によって、基幹事業であるダイカスト事業の販売が減少したことが主な要因です。
<連結経営成績>
| 前連結会計年度(百万円) | 当連結会計年度(百万円) | 増 減(百万円) | ||||
| 売上高 | 220,519 | 170,973 | △49,546 | ( △22.5%) | ||
| 営業利益又は 営業損失(△) | 8,495 | ( 3.9%) | △1,789 | ( △1.0%) | △10,284 | ( - ) |
| 経常利益 経常損失(△) | 8,734 | ( 4.0%) | △35 | ( △0.0%) | △8,769 | ( - ) |
| 親会社株主に帰属 する当期純利益又は 親会社株主に帰属 する当期純損失(△) | 4,913 | ( 2.2%) | △697 | ( △0.4%) | △5,610 | ( - ) |
( )内は売上高利益率、ただし増減欄は増減率
セグメントの状況は次のとおりです。
<セグメント別売上高>
| 前連結会計年度(百万円) | 当連結会計年度(百万円) | 増 減(百万円) | ||||
| ダイカスト | 185,938 | ( 84.3%) | 145,869 | ( 85.3%) | △40,068 | ( △21.5%) |
| 住建機器 | 10,712 | ( 4.9%) | 9,406 | ( 5.5%) | △1,305 | ( △12.2%) |
| 印刷機器 | 23,661 | ( 10.7%) | 15,513 | ( 9.1%) | △8,148 | ( △34.4%) |
( )内は構成比率、ただし増減欄は増減率
<セグメント別営業利益又はセグメント別営業損失>
| 前連結会計年度(百万円) | 当連結会計年度(百万円) | 増 減(百万円) | ||||
| ダイカスト | 7,659 | ( 4.1%) | △1,612 | ( △1.1%) | △9,272 | ( - ) |
| 住建機器 | 697 | ( 6.5%) | 799 | ( 8.5%) | 102 | ( 14.7%) |
| 印刷機器 | 144 | ( 0.6%) | △944 | ( △6.1%) | △1,089 | ( - ) |
( )内は売上高利益率、ただし増減欄は増減率
ダイカスト事業は、前連結会計年度と比べて減収、減益となりました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な感染拡大の影響によって、主要な顧客である自動車メーカーや自動車部品メーカー向けの販売量が減少したため、売上高は国内、海外ともに減少しました。海外は、米国、英国、タイの各拠点で減収となりましたが、中国では増収となりました。利益については、減収による影響を原価低減や生産性向上で補うことができず、減益となりました。
住建機器事業は、前連結会計年度と比べて減収、増益となりました。売上高については、国内、海外ともに減少しました。国内では主にオフィスビル向けドアクローザの販売が減少しました。利益については、原価低減や経費削減により増益となりました。
印刷機器事業は、前連結会計年度と比べて減収、減益となりました。売上高については、国内、海外ともに減少しました。国内では先行きに対する不透明感などから設備投資マインドが低下し、主にA1サイズ枚葉オフセット印刷機の分野で市場規模の縮小が続きました。海外では主に北米、欧州向けの輸出が減少しました。利益については、原価低減や生産性向上に努めたものの、減収の影響、価格競争激化の影響により減益となりました。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ45億19百万円減少し、2,586億60百万円となりました。減少は主に投資有価証券38億20百万円、たな卸資産37億65百万円、有形固定資産26億48百万円、受取手形及び売掛金10億39百万円等によるものです。その一方で、増加は現金及び預金40億47百万円等がありました。
負債は、前連結会計年度末に比べ8億74百万円減少し、1,327億30百万円となりました。減少は主に支払手形及び買掛金65億58百万円、その他流動負債37億88百万円等によるものです。その一方で、増加は長・短借入金128億67百万円等がありました。受取手形割引高及びリース債務を除いた有利子負債残高は、724億75百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末に比べ36億45百万円減少し、1,259億30百万円となりました。減少は主に利益剰余金18億30百万円、為替換算調整勘定11億87百万円等によるものです。純資産から非支配株主持分を差し引いた自己資本は、前連結会計年度末に比べ33億72百万円減少し、1,171億47百万円となりました。その結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ0.5ポイント減少し、45.3%となりました。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度末 | 当連結会計年度末 | 増 減 | ||||
| 総資産 | 263,179 | 258,660 | △4,519 | ( △1.7%) | ||
| 自己資本 | 120,520 | ( 45.8%) | 117,147 | ( 45.3%) | △3,372 | ( △2.8%) |
| 有利子負債 | 61,908 | ( 23.5%) | 72,475 | ( 28.0%) | 10,567 | ( 17.1%) |
( )内は対資産比率、ただし増減欄は増減率
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ40億48百万円増加し、254億5百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、117億95百万円の資金増加となりました。資金増加は主に減価償却費164億2百万円、たな卸資産の減少33億82百万円等によるものです。その一方で、資金減少は仕入債務の減少64億77百万円、税金等調整前当期純損失15億1百万円等がありました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、175億67百万円の資金減少となりました。資金減少は主に有形固定資産の取得による支出202億91百万円等によるものです。その一方で、資金増加は関係会社株式の売却による収入26億30百万円等がありました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、97億18百万円の資金増加となりました。資金増加は主に長・短借入金の増加133億79百万円等によるものです。その一方で、資金減少は社債の償還による支出23億円、配当金の支払11億35百万円等がありました。
| 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増 減 (百万円) | ||||
| 営業活動による キャッシュ・フロー | 30,326 | 11,795 | △18,531 | |||
| 投資活動による キャッシュ・フロー | △26,278 | △17,567 | 8,710 | |||
| 財務活動による キャッシュ・フロー | △2,268 | 9,718 | 11,986 | |||
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前期比(%) |
| ダイカスト | 141,026 | △21.2 |
| 住建機器 | 2,499 | △25.7 |
| 印刷機器 | 11,841 | △40.8 |
(注) 金額は販売価格であり、消費税等を含めていません。
b.受注実績
ダイカスト事業の生産は、ダイカスト生産方式の特殊性により連続受注生産を主体としています。
連続受注生産による取引は、一般的には取引先より示された数ヶ月の内示をもとに生産を行い、短納期で受ける確定注文により出荷するという形態をとっています。
一般的には内示を受注ととらえていますが、取引先によりその確度に差があるため、画一的な受注高の金額表示は困難です。
また、ダイカスト事業以外の事業の生産は、主に需要予測を考慮した見込生産を主体としています。
そのため、受注高の金額表示は行っていません。
c.販売実績
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前期比(%) |
| ダイカスト | 145,869 | △21.5 |
| 住建機器 | 9,406 | △12.2 |
| 印刷機器 | 15,513 | △34.4 |
(注) 1.金額には消費税等を含めていません。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りです。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| フォード・モーター | 24,701 | 11.2 | - | - |
| ゼネラルモーターズ | 24,416 | 11.1 | 22,991 | 13.4 |
当連結会計年度におけるフォード・モーターに対する販売高は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10に満たないため記載していません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①経営成績の分析
イ 売上高
ダイカスト事業、住建機器事業、印刷機器事業の全ての事業で減収となりました。
ダイカスト事業は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な感染拡大の影響によって、主要な顧客である自動車メーカーや自動車部品メーカー向けの販売量が減少したため、国内、海外ともに減収となりました。海外は、米国、英国、タイの各拠点で減収となりましたが、中国では増収となりました。住建機器事業は、国内、海外ともに減収となりました。国内では主にオフィスビル向けドアクローザの販売が減少しました。印刷機器事業は、国内、海外ともに減収となりました。国内では先行きに対する不透明感などから設備投資マインドが低下し、主にA1サイズ枚葉オフセット印刷機の分野で市場規模の縮小が続きました。海外では主に北米、欧州向けの輸出が減少しました。
この結果、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に対して495億46百万円減少(22.5%減)し、1,709億73百万円となりました。
ロ 営業損失
ダイカスト事業、印刷機器事業は減益、住建機器事業は増益となり、全体では減益となりました。
ダイカスト事業は、減収による影響を原価低減や生産性向上で補うことができず、減益となりました。住建機器事業は、原価低減や経費削減により増益となりました。印刷機器事業は、原価低減や生産性向上に努めたものの、減収の影響、価格競争激化の影響により減益となりました。
この結果、当連結会計年度の営業損失は、前連結会計年度の営業利益に比べ102億84百万円減少し、17億89百万円となりました。
ハ 経常損失
当連結会計年度の経常損失は、助成金収入の計上による営業外収益の増加はありましたが、営業損失の計上等により前連結会計年度の経常利益に比べ87億69百万円減少し、35百万円となりました。
ニ 親会社株主に帰属する当期純損失
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は、経常利益の減少、減損損失の増加により、前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益に比べ56億10百万円減少し、6億97百万円となりました。
②財政状態の分析
財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しています。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
イ.キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりです。
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
| 自己資本比率(%) | 45.8 | 45.3 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 24.0 | 15.6 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 2.0 | 6.1 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ | 29.8 | 12.3 |
(注) 自己資本比率:(自己資本)÷(総資産)
時価ベースの自己資本比率:(株式時価総額)÷(総資産)
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:(有利子負債)÷(営業キャッシュ・フロー)
インタレスト・カバレッジ・レシオ:(営業キャッシュ・フロー)÷(利払い)
1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しています。
3.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている負債を対象としています。(受取手形割引高及びリース債務を除く)
4.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しています。
5.利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しています。
ロ.資金需要
当社グループにおける主な資金需要は、生産能力向上や生産性向上のための設備投資などの長期資金需要と、製品製造のための材料及び部品購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要です。
ハ.財務政策
当社グループは事業活動のための資金調達について、主として自己資金により充当した上で、必要に応じ、設備投資などの長期資金需要に対しては長期借入債務、運転資金需要に対しては短期借入債務により対応することを基本方針としています。
なお、借入債務は主に金融機関からの借入によって調達し、また、負債による調達を優先することにより、資本規模の抑制及び全体の資本コストの低減に努めています。
当連結会計年度の資金調達としては、設備投資に充当するため、130億円の長期借入を2020年1月に実施いたしました。また、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)拡大影響による運転資金確保として50億円の短期借入を2020年4月に実施しております。
当社では将来の資金安定確保を目的として、従来より70億円のコミットメントライン契約を取引金融機関と締結しておりましたが、事業環境の悪化による資金需要の増加に備えて、新たに取引金融機関から110億円のコミットメントライン契約を2020年6月に締結しております。
なお、当連結会計年度末において当該契約に基づく実行残高はありません。
また、株主還元については、配当による還元を基本方針としており、配当政策については「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりです。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表を作成するに当たって、会計上の見積りを必要とする項目については、最も合理的と判断される方法に基づき見積りを実施していますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる可能性があります。
なお、連結財務諸表作成に当たっての重要な会計方針等は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載していますが、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりです。
イ.固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、将来キャッシュ・フロー等を見積り、減損の要否を判定しています。判定の結果、減損が必要と判断された資産については、帳簿価額を回収可能価額まで減損処理しています。今後この回収可能価額が減少した場合は、減損損失が発生する可能性があります。
ロ.退職給付関係
退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しています。これらの前提条件が実際の結果と異なる場合、または変更された場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する退職給付費用及び債務の金額に重要な影響を与える可能性があります。
ハ.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに当たって、将来の課税所得を利益計画に基づいて見積っています。当該見積りについて、見直しが必要になった場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しています。