有価証券報告書-第60期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/23 16:54
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当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、景気は急速に悪化しました。各種政策や感染対策により、わずかに景気持ち直しの動きが見られたものの、感染は収束せず、2021年1月には首都圏等で2回目の緊急事態宣言が発出され、社会経済活動が再び制限されるなど、1年を通じて先行き見通しが不透明な状況で推移しました。
当社グループの主力分野である工作機械業界においても感染症拡大の影響を受け、2020年度の業界受注総額は11年ぶりに1兆円を割り込む9,884億円(前年同期比10.1%減)となりましたが、2021年2月及び3月には、業界の好不況の目安とされる1,000億円を2ヵ月連続で超えるなど、2020年5月を底に回復基調で推移しました。
当社グループの経営成績を示すと、次のとおりであります。
① 売上高、売上原価、販売費及び一般管理費及び営業損益
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度に比べ85億14百万円減少し、134億32百万円となりました。
売上原価は、前連結会計年度に比べ59億30百万円減少し、105億72百万円となりました。これは売上高の減少に伴うものであり、これにより売上高に対する比率は78.7%となりました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ7億30百万円減少し、28億53百万円となりました。これは主に旅費及び交通費の減少によるものであり、売上高に対する比率は21.2%となりました。
また、研究開発費は前連結会計年度に比べ16百万円減少の1億39百万円となり、売上高に対する比率は1.0%となりました。開発部門は研究開発費の効率化をはかりながら、各部門と緊密な連携を取り、当社グループの戦略製品開発や技術開発を行っております。
以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ18億53百万円減少し、6百万円となりました。なお、営業利益率は0.0%となりました。
② 営業外損益及び経常損益
営業外収益は、前連結会計年度に比べ4百万円増加し、2億30百万円となりました。これは主に持分法による投資利益が減少したものの、助成金収入が増加したことによるものです。
営業外費用は、前連結会計年度に比べ28百万円減少し、3百万円となりました。これは主に為替差損が減少したことによるものです。
以上の結果、経常利益は前連結会計年度に比べ18億20百万円減少し、2億33百万円となりました。
③ 特別損益、親会社株主に帰属する当期純損益及びROE
特別利益は、10百万円と前連結会計年度に比べ8百万円の増加となりました。これは主に新株予約権戻入益が増加したことによるものです。
特別損失は、0百万円と前連結会計年度に比べ2百万円の減少となりました。これは主に固定資産除却損が減少したことによるものです。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は1億15百万円(前年同期は14億15百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。また、1株当たり当期純損失は、10.56円、ROEは△0.7%となりました。
④ 経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等
経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 及び (4)中長期的な会社の経営戦略及び優先的に対処すべき課題」に記載のとおりであります。
セグメントごとの経営成績を示すと、次のとおりであります。
① 工作機械事業
当連結会計年度の経営成績は、受注高が67億27百万円(前年同期比10.4%増)、受注残高が53億25百万円(同32.6%減)、売上高が111億8百万円(同42.6%減)、営業損失が1億50百万円(前年同期は16億45百万円の営業利益)となりました。
受注高は、新型コロナウイルス感染症の流行に伴う先行きの不透明感から、第1四半期において急激に落ち込みました。その後、当社の主要な取引先である自動車関係の設備投資意欲が強まったため、内需は回復基調で推移しました。地域別内訳は、国内向けが大きく増加し、アジア向けやヨーロッパ向けも増加した一方、北米向けが大きく減少した結果、内需が49億34百万円(前年同期比38.6%増)、外需が17億93百万円(同29.2%減)となりました。
売上高の地域別内訳は、ヨーロッパ向けがわずかに増加したものの、国内向け、アジア向け及び北米向けが大きく減少した結果、内需が78億93百万円(同35.4%減)、外需が32億14百万円(同55.0%減)、外需比率が28.9%(前年同期は36.9%)となりました。
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、工作機械需要は大きな落ち込みを見せました。営業面においても、主要な展示会の中止や、移動自粛等による訪問営業活動の制限など、厳しい環境にありました。
このような状況の中、当社グループでは需要の確保を優先課題と位置付け、リアルとデジタルの両面で全社一丸となって受注獲得に注力してきました。
デジタルを活用した営業活動として、YouTube公式チャンネルの開設、バーチャル展示会の開催、オンライン新製品発表会の開催などに取り組み、動画による新機種紹介や加工技術紹介を行うことで、ユーザとの関係維持、受注の確保に努めてきました。また、オンラインでの加工相談を始めたほか、Web会議やWeb立会などにも取り組み、コロナ禍に対応した営業戦略の推進をはかってきました。
コロナ禍が一旦落ち着きを見せた時には、ユーザ訪問時に製品知識の高い当社技術部員や製造部員が同行し、当社製品の無料診断や生産性向上提案を行う「お客様生産性向上キャンペーン」を実施しました。また2020年11月には本社プライベートショーを開催し、お客様に新製品や自動化事例を見る機会を提供するとともに、生産性向上につながるソリューションを提案するなど、対面営業の強みを活かした活動も推進してきました。
その他の主な取り組みとして、生産面では、受注量に応じた生産調整を行いつつ、ユーザからの短納期要望や、多様化するニーズに応える設計・製造対応を推進し、最適生産の実施に努めてきました。また、コロナ禍をチャンスと捉えて人材育成を積極的に推進し、従業員教育・トレーニングの徹底をはかるなど、生産性の向上にも取り組んできました。
製品面では、市場ニーズ・ユーザニーズに応える新製品開発に取り組み、1スピンドル1タレット旋盤「XT-8M」「XT-8MY」を開発したほか、IoTやAI等のデジタル技術を活用する研究開発の取り組みを推進してきました。
また、当社製ローダ「Σiローダ高速タイプ」が性能の高さを評価され、2020年度日本機械学会優秀製品賞を受賞しました。2019年の第49回機械工業デザイン賞(日刊工業新聞社主催)における審査委員会特別賞に続く、2つ目の受賞となります。
② IT関連製造装置事業
当連結会計年度の経営成績は、売上高は16億36百万円(前年同期比7.8%減)、営業利益が1億83百万円(同28.9%減)となりました。
一部の製造請負案件にて需要の減少があったものの、半導体関連やその他の既存取引先からのリピート受注が増加した結果、売上高は堅調に推移しました。
一方で、製品構成比の影響及び販管費の上昇等により、営業利益は減少しました。
③ 自動車部品加工事業
当連結会計年度の経営成績は、売上高は6億88百万円(前年同期比15.5%減)、営業損失が21百万円(前年同期は33百万円の営業損失)となりました。
第1四半期に既存取引先が行った生産調整の影響が大きかったものの、2020年7月以降の自動車部品需要は回復基調で推移し、年度末にかけて売上高の持ち直しが進みました。
収益面では、適切な生産対応とコストダウンに取り組んだ結果、営業損失は減少しました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称台数(台)金額(百万円)前年同期比(%)
工作機械事業6297,512△49.9
IT関連製造装置事業---
自動車部品加工事業---
合計6297,512△49.9

(注) 1 金額は、消費税等を含まない販売価格によって表示しております。
2 工作機械事業におきましては、旋盤に限定して表示しております。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高受注残高
台数
(台)
金額
(百万円)
前年同期比
(%)
台数
(台)
金額
(百万円)
前年同期比
(%)
工作機械事業8076,727+10.44905,325△32.6
IT関連製造装置事業------
自動車部品加工事業------
合計8076,727+10.44905,325△32.6

(注) 1 金額は、消費税等を含まない販売価格によって表示しております。
2 工作機械事業におきましては、旋盤・改造機に限定して表示しております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称台数(台)金額(百万円)前年同期比(%)
工作機械事業(286)(3,214)(△55.0)
99311,108△42.6
IT関連製造装置事業-1,636△7.8
自動車部品加工事業(-)(26)(△5.4)
-688△15.5
合計(286)(3,240)(△54.8)
99313,432△38.8

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 ( )内の数字は海外販売台数及び海外販売高であり、内数であります。
3 最近2連結会計年度における主要な相手先別の販売実績及びそれぞれの総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
山下機械株式会社3,18414.51,64012.2
ユアサ商事株式会社2,62912.0--

4 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
5 当連結会計年度のユアサ商事株式会社については、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は215億63百万円で前連結会計年度末に比べ26億89百万円の減少となりました。
区分別にみますと、流動資産は150億6百万円となり、前連結会計年度末に比べて26億86百万円減少しました。その主な要因としては、現金及び預金が11億65百万円増加したものの、電子記録債権が19億93百万円、受取手形及び売掛金が9億70百万円、たな卸資産が8億83百万円減少したことによるものです。
固定資産は65億56百万円となり、前連結会計年度末に比べて3百万円減少しました。その主な要因としては、建設仮勘定が3億16百万円増加したものの、繰延税金資産が3億33百万円減少したことによるものです。
次に当連結会計年度末の負債は60億59百万円で前連結会計年度末に比べて24億71百万円の減少となりました。
区分別にみますと、流動負債は49億14百万円となり、前連結会計年度末に比べて22億12百万円減少しました。その主な要因としては、流動負債のその他(未払金等)が3億59百万円増加したものの、電子記録債務が16億46百万円、支払手形及び買掛金が4億50百万円、未払法人税等が2億28百万円、賞与引当金が1億10百万円減少したことによるものです。
固定負債は11億45百万円となり、前連結会計年度末に比べて2億58百万円減少しました。その主な要因としては、退職給付に係る負債が1億96百万円減少したことによるものです。
当連結会計年度末の純資産は155億3百万円で前連結会計年度末に比べて2億18百万円の減少となりました。その主な要因としては、退職給付に係る調整累計額が1億84百万円増加したものの、利益剰余金が3億33百万円減少したことによるものです。なお、自己資本比率は71.8%となりました。
セグメントごとの資産は、次のとおりであります。
① 工作機械事業
工作機械事業の総資産は131億24百万円で前連結会計年度末に比べて37億60百万円の減少となりました。その主な要因としては、電子記録債権の減少によるものです。
② IT関連製造装置事業
IT関連製造装置事業の総資産は14億38百万円で前連結会計年度末に比べて1億48百万円の増加となりました。その主な要因としては、電子記録債権の増加によるものです。
③ 自動車部品加工事業
自動車部品加工事業の総資産は5億81百万円で前連結会計年度末に比べて39百万円の減少となりました。その主な要因としては、TP MACHINE PARTS CO., LTD.の現金及び預金の減少によるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況
① 営業活動によるキャッシュ・フローは、16億82百万円の資金流入(前連結会計年度は21億96百万円の資金流入)となりました。その主な要因としては、仕入債務の減少や法人税等の支払等があったものの、売上債権の減少やたな卸資産の減少等があったことによるものです。
② 投資活動によるキャッシュ・フローは、19百万円の資金流出(前連結会計年度は10億29百万円の資金流出)となりました。その主な要因としては、定期預金の払戻による収入等があったものの、有形固定資産の取得による支出等があったことによるものです。
③ 財務活動によるキャッシュ・フローは、3億66百万円の資金流出(前連結会計年度は3億40百万円の資金流出)となりました。その主な要因としては、配当金の支払や長期借入金の返済による支出等があったことによるものです。
これらの結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物は12億79百万円の増加(前連結会計年度は8億27百万円の増加)となり、当連結会計年度末残高は45億34百万円(前連結会計年度末残高は32億54百万円)となりました。
当社グループの事業活動に必要な資金については、営業活動から得たキャッシュ・フローによることを基本とし、必要に応じて金融機関からの借入等により資金調達を行っております。また、資金調達に際しては、低コストかつ中長期にわたる安定的な資金の確保を重視して取り組んでおります。当連結会計年度末の現金及び預金の総額は67億57百万円、また借入金は短期、長期あわせて10億26百万円であります。当社グループは、取引先金融機関との現在の健全かつ緊密な関係を維持していくことで、当社グループが将来必要とする運転資金及び設備資金を調達することが可能であると考えております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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