有価証券報告書-第103期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の売上収益については、得意先の車両生産台数及びパワートレインユニット販売台数などの増加により、前連結会計年度(4兆8,961億円)に比べ4.5%増の5兆1,177億円となりました。
利益については、人・将来への投資や関税影響があったものの、企業体質改善努力・構造改革の効果などにより、営業利益は前連結会計年度(2,029億円)に比べ12.7%増の2,287億円、税引前利益は前連結会計年度(1,734億円)に比べ43.0%増の2,479億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は前連結会計年度(1,075億円)に比べ59.6%増の1,716億円となりました。
また、当連結会計年度末の資産については、現金及び現金同等物、棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末(4兆2,846億円)に比べ5.3%増の4兆5,122億円となりました。負債については、未払法人所得税等の増加があったものの、営業債務及びその他の債務、退職給付に係る負債の減少等により、前連結会計年度末(2兆513億円)に比べ1.7%減の2兆161億円となりました。資本については、当期利益の計上等により、前連結会計年度末(2兆2,332億円)に比べ11.8%増の2兆4,960億円となりました。
セグメント別の業績は、以下のとおりです。
(ⅰ)日本
売上収益については、ハイブリッドトランスミッション・eAxle販売台数の増加等により、前連結会計年度(3兆1,393億円)に比べ2.4%増の3兆2,147億円となりました。営業利益については、人・将来への投資があったものの、企業体質改善努力の成果により、前連結会計年度(736億円)に比べ8.9%増の802億円となりました。
(ⅱ)北米
売上収益については、ハイブリッドトランスミッション生産台数の増加等により、前連結会計年度(1兆869億円)に比べ10.0%増の1兆1,958億円となりました。営業利益については、関税の影響があったものの、売上収益の増加や企業体質改善努力の成果により、前連結会計年度(293億円)に比べ33.5%増の391億円となりました。
(ⅲ)欧州
売上収益については、オートマチックトランスミッション販売台数の減少により、前連結会計年度(2,959億円)に比べ3.9%減の2,842億円となりました。営業利益については、一過性収益の影響があったものの、売上収益の減少などにより、前連結会計年度(43億円)に比べ6.1%減の41億円となりました。
(ⅳ)中国
売上収益については、オートマチックトランスミッション販売台数の減少により、前連結会計年度(6,189億円)に比べ3.2%減の5,989億円となりました。営業利益については、売上収益の減少や構造改革費用など一過性費用の計上により、前連結会計年度(323億円)に比べ5.3%減の306億円となりました。
(ⅴ)アセアン・インド
売上収益については、得意先の車両生産台数やパワートレインユニット販売台数の増加により、前連結会計年度(5,301億円)に比べ15.7%増の6,134億円となりました。営業利益については、売上収益の増加や円安傾向が続いたことにより、前連結会計年度(593億円)に比べ17.3%増の696億円となりました。
(注)各セグメントの売上収益の金額は、外部顧客への売上収益に加え、セグメント間の内部売上収益も含めた金額としています。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況について、現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、営業活動により3,760億円の増加、投資活動により771億円の減少、財務活動により1,819億円の減少、現金及び現金同等物に係る換算差額により237億円の増加の結果、当連結会計年度末には5,923億円となり、前連結会計年度末(4,516億円)に比べ1,407億円(31.2%)増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、前連結会計年度(3,398億円)に比べ362億円(10.7%)増加し、3,760億円となりました。これは、営業債務及びその他の債務の増減額が1,124億円減少したことにより資金の減少があったものの、税引前利益が745億円増加したこと、営業債権及びその他の債権の増減額が542億円増加したこと、法人所得税の支払額が440億円減少したことにより資金の増加があったこと等によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、前連結会計年度(1,469億円)に比べ697億円(47.5%)減少し、771億円となりました。これは、持分法で会計処理されている投資の売却による収入が399億円減少したことにより使用した資金の増加があったものの、投資の売却及び償還による収入が1,355億円増加したことにより使用した資金の減少があったこと等によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、前連結会計年度(2,702億円)に比べ882億円(32.7%)減少し、1,819億円となりました。これは、借入とその返済による収支が365億円減少したことにより使用した資金の増加があったものの、社債の償還による支出が1,400億円減少したことにより使用した資金の減少があったこと等によります。
③ 生産、受注及び販売の実績
(ⅰ)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。
(注1) 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部取引消去前の数値によっています。
(注2) 上記金額には、外部仕入先等からの仕入高が含まれています。
(ⅱ)受注実績
主要な事業である自動車部品製造・販売について、当社グループのすべてのセグメントは、トヨタ自動車㈱をはじめとした大手自動車メーカーより、約3ヶ月前後の予約的発注指示を受け、生産能力を勘案し生産計画を立て、生産を行っています。
(ⅲ)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。
(注1) 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部取引消去前の数値によっています。
(注2) 主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は、以下のとおりです。
なお、割合はセグメント間の内部取引消去後の総販売実績に対して記載しています。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものです。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第312条の規定により、IFRS会計基準(国際会計基準)に準拠して作成しています。連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行っています。実際の業績はこれらの見積りとは異なる場合があります。
見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直しています。会計上の見積りの見直しによる影響は、その見積りを見直した会計期間及び将来の会計期間において認識しています。
上記のうち、当社グループの連結財務諸表で認識する金額に重要な影響を与える見積り及び仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 2.作成の基礎 (4)重要な会計上の判断、見積り及び仮定」に記載しています。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
② 経営成績の分析
当連結会計年度の売上収益は前連結会計年度に比べ4.5%増の5兆1,177億円、営業利益は12.7%増の2,287億円、税引前利益は43.0%増の2,479億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は59.6%増の1,716億円となりました。
以下、連結損益計算書に重要な影響を与えた要因について分析します。
(ⅰ)売上収益
当連結会計年度の売上収益の状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
(ⅱ)営業利益
当連結会計年度の営業利益の状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
(ⅲ)税引前利益
当連結会計年度の税引前利益は、前連結会計年度(1,734億円)に比べ43.0%増の2,479億円となりました。これは、為替差損の減少などによるものです。
(ⅳ)親会社の所有者に帰属する当期利益
当連結会計年度の親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度(1,075億円)に比べ59.6%増加し、1,716億円となり、基本的1株当たり当期利益も137円81銭から232円64銭に増加しました。
③ 資本の財源及び資金の流動性
(ⅰ)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
(ⅱ)資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、BEV商材、ブレーキ、安心快適エントリーを中心とした成長領域への設備投資や研究開発投資です。
今後の持続的な成長のために必要な設備投資及び研究開発投資による資金需要が見込まれる場合には、長期資金の調達を実行する可能性があります。
(ⅲ)財務戦略
当社グループは、企業価値の最大化を目標として、すべてのステークホルダーとの良好な関係を築き、長期安定的な成長と発展を目指しています。
当社グループの資本政策は、「財務の安全性」と「資本の効率性」のバランスをとることで、常に低コストで資金調達をできる状態に保ち、企業価値の向上を目指すことを基本方針としています。具体的には、キャピタリゼーション比率(注1)を指標として用い、当該比率が概ね25%~30%となることが最適な資本構成であると考えています。
「財務の安全性」については、格付会社による評価をひとつの目安とし、高い信用格付を維持することにより、低コストでの資金調達がいつでも可能になるよう努めています。一方、「資本の効率性」については、格付が維持できる範囲で、負債による資金調達を優先し、資本の規模を抑制することで、全体の資本コストの低減をはかっています。また、キャッシュ・マネジメント・サービス(CMS)(注2)を導入することで、連結ベースでの財務戦略や当社グループ内での資金の有効活用を実現しています。
(注1) 有利子負債と資本(純資産)のバランスを示す指標です。
(有利子負債 /(有利子負債+資本合計))
(注2) グループ企業の資金を親会社や中核会社が同一銀行内に専用口座を設置して集中管理することにより、効率的な連結運営や資金運用をする手法、又はその仕組みを指します。
(ⅳ)資金調達
当社は、安定的かつ低コストで資金を確保することを基本方針としています。
資金調達にあたっては、平均残存期間の維持及び返済年限の平準化に資する調達年限を設定し、市場動向等を勘案した最適な資金調達手段を選択・実行しています。また、当社は高い信用格付けを維持するとともに、金融機関や投資家等と幅広く良好な関係を構築しており、競争力のある調達コストの維持・追求に努めています。
当連結会計年度末の社債及び借入金残高6,212億円のうち、2,275億円はハイブリッド社債とハイブリッドローンで調達しており、格付会社より残高の50%である1,137億円について資本性の認定を受けています。
当社では、経営を取り巻く様々なリスクに対応できるよう、現預金だけでなく、コミットメントライン契約を締結するなど、十分な流動性の確保に努めています。
④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)中長期的な経営戦略と目標とする経営指標 ③ 目標とする経営指標」に記載のとおりです。当連結会計年度においては、既存事業資産の圧縮やグローバル在庫の適正化に取り組み、営業利益率は4.5%、ROIC(投下資本利益率)は9.1%となりました。
当目標の達成に向けた取り組みについては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)中長期的な経営戦略と目標とする経営指標 ② 重点取組」に記載のとおりです。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の売上収益については、得意先の車両生産台数及びパワートレインユニット販売台数などの増加により、前連結会計年度(4兆8,961億円)に比べ4.5%増の5兆1,177億円となりました。
利益については、人・将来への投資や関税影響があったものの、企業体質改善努力・構造改革の効果などにより、営業利益は前連結会計年度(2,029億円)に比べ12.7%増の2,287億円、税引前利益は前連結会計年度(1,734億円)に比べ43.0%増の2,479億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は前連結会計年度(1,075億円)に比べ59.6%増の1,716億円となりました。
また、当連結会計年度末の資産については、現金及び現金同等物、棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末(4兆2,846億円)に比べ5.3%増の4兆5,122億円となりました。負債については、未払法人所得税等の増加があったものの、営業債務及びその他の債務、退職給付に係る負債の減少等により、前連結会計年度末(2兆513億円)に比べ1.7%減の2兆161億円となりました。資本については、当期利益の計上等により、前連結会計年度末(2兆2,332億円)に比べ11.8%増の2兆4,960億円となりました。
セグメント別の業績は、以下のとおりです。
(ⅰ)日本
売上収益については、ハイブリッドトランスミッション・eAxle販売台数の増加等により、前連結会計年度(3兆1,393億円)に比べ2.4%増の3兆2,147億円となりました。営業利益については、人・将来への投資があったものの、企業体質改善努力の成果により、前連結会計年度(736億円)に比べ8.9%増の802億円となりました。
(ⅱ)北米
売上収益については、ハイブリッドトランスミッション生産台数の増加等により、前連結会計年度(1兆869億円)に比べ10.0%増の1兆1,958億円となりました。営業利益については、関税の影響があったものの、売上収益の増加や企業体質改善努力の成果により、前連結会計年度(293億円)に比べ33.5%増の391億円となりました。
(ⅲ)欧州
売上収益については、オートマチックトランスミッション販売台数の減少により、前連結会計年度(2,959億円)に比べ3.9%減の2,842億円となりました。営業利益については、一過性収益の影響があったものの、売上収益の減少などにより、前連結会計年度(43億円)に比べ6.1%減の41億円となりました。
(ⅳ)中国
売上収益については、オートマチックトランスミッション販売台数の減少により、前連結会計年度(6,189億円)に比べ3.2%減の5,989億円となりました。営業利益については、売上収益の減少や構造改革費用など一過性費用の計上により、前連結会計年度(323億円)に比べ5.3%減の306億円となりました。
(ⅴ)アセアン・インド
売上収益については、得意先の車両生産台数やパワートレインユニット販売台数の増加により、前連結会計年度(5,301億円)に比べ15.7%増の6,134億円となりました。営業利益については、売上収益の増加や円安傾向が続いたことにより、前連結会計年度(593億円)に比べ17.3%増の696億円となりました。
(注)各セグメントの売上収益の金額は、外部顧客への売上収益に加え、セグメント間の内部売上収益も含めた金額としています。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況について、現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、営業活動により3,760億円の増加、投資活動により771億円の減少、財務活動により1,819億円の減少、現金及び現金同等物に係る換算差額により237億円の増加の結果、当連結会計年度末には5,923億円となり、前連結会計年度末(4,516億円)に比べ1,407億円(31.2%)増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、前連結会計年度(3,398億円)に比べ362億円(10.7%)増加し、3,760億円となりました。これは、営業債務及びその他の債務の増減額が1,124億円減少したことにより資金の減少があったものの、税引前利益が745億円増加したこと、営業債権及びその他の債権の増減額が542億円増加したこと、法人所得税の支払額が440億円減少したことにより資金の増加があったこと等によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、前連結会計年度(1,469億円)に比べ697億円(47.5%)減少し、771億円となりました。これは、持分法で会計処理されている投資の売却による収入が399億円減少したことにより使用した資金の増加があったものの、投資の売却及び償還による収入が1,355億円増加したことにより使用した資金の減少があったこと等によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、前連結会計年度(2,702億円)に比べ882億円(32.7%)減少し、1,819億円となりました。これは、借入とその返済による収支が365億円減少したことにより使用した資金の増加があったものの、社債の償還による支出が1,400億円減少したことにより使用した資金の減少があったこと等によります。
③ 生産、受注及び販売の実績
(ⅰ)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前期比増減率(%) |
| 日本 | 3,220,720 | 2.7 |
| 北米 | 1,206,568 | 10.3 |
| 欧州 | 270,106 | △7.9 |
| 中国 | 600,387 | △2.6 |
| アセアン・インド | 630,718 | 19.1 |
| その他 | 39,605 | 4.2 |
| 合計 | 5,968,106 | 4.6 |
(注1) 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部取引消去前の数値によっています。
(注2) 上記金額には、外部仕入先等からの仕入高が含まれています。
(ⅱ)受注実績
主要な事業である自動車部品製造・販売について、当社グループのすべてのセグメントは、トヨタ自動車㈱をはじめとした大手自動車メーカーより、約3ヶ月前後の予約的発注指示を受け、生産能力を勘案し生産計画を立て、生産を行っています。
(ⅲ)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前期比増減率(%) |
| 日本 | 3,214,736 | 2.4 |
| 北米 | 1,195,852 | 10.0 |
| 欧州 | 284,252 | △3.9 |
| 中国 | 598,917 | △3.2 |
| アセアン・インド | 613,417 | 15.7 |
| その他 | 39,483 | 4.0 |
| 合計 | 5,946,659 | 4.2 |
(注1) 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部取引消去前の数値によっています。
(注2) 主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は、以下のとおりです。
なお、割合はセグメント間の内部取引消去後の総販売実績に対して記載しています。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| トヨタ自動車㈱ | 1,426,743 | 29.1 | 1,511,263 | 29.5 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものです。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第312条の規定により、IFRS会計基準(国際会計基準)に準拠して作成しています。連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行っています。実際の業績はこれらの見積りとは異なる場合があります。
見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直しています。会計上の見積りの見直しによる影響は、その見積りを見直した会計期間及び将来の会計期間において認識しています。
上記のうち、当社グループの連結財務諸表で認識する金額に重要な影響を与える見積り及び仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 2.作成の基礎 (4)重要な会計上の判断、見積り及び仮定」に記載しています。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
② 経営成績の分析
当連結会計年度の売上収益は前連結会計年度に比べ4.5%増の5兆1,177億円、営業利益は12.7%増の2,287億円、税引前利益は43.0%増の2,479億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は59.6%増の1,716億円となりました。
以下、連結損益計算書に重要な影響を与えた要因について分析します。
(ⅰ)売上収益
当連結会計年度の売上収益の状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
(ⅱ)営業利益
当連結会計年度の営業利益の状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
(ⅲ)税引前利益
当連結会計年度の税引前利益は、前連結会計年度(1,734億円)に比べ43.0%増の2,479億円となりました。これは、為替差損の減少などによるものです。
(ⅳ)親会社の所有者に帰属する当期利益
当連結会計年度の親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度(1,075億円)に比べ59.6%増加し、1,716億円となり、基本的1株当たり当期利益も137円81銭から232円64銭に増加しました。
③ 資本の財源及び資金の流動性
(ⅰ)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
(ⅱ)資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、BEV商材、ブレーキ、安心快適エントリーを中心とした成長領域への設備投資や研究開発投資です。
今後の持続的な成長のために必要な設備投資及び研究開発投資による資金需要が見込まれる場合には、長期資金の調達を実行する可能性があります。
(ⅲ)財務戦略
当社グループは、企業価値の最大化を目標として、すべてのステークホルダーとの良好な関係を築き、長期安定的な成長と発展を目指しています。
当社グループの資本政策は、「財務の安全性」と「資本の効率性」のバランスをとることで、常に低コストで資金調達をできる状態に保ち、企業価値の向上を目指すことを基本方針としています。具体的には、キャピタリゼーション比率(注1)を指標として用い、当該比率が概ね25%~30%となることが最適な資本構成であると考えています。
「財務の安全性」については、格付会社による評価をひとつの目安とし、高い信用格付を維持することにより、低コストでの資金調達がいつでも可能になるよう努めています。一方、「資本の効率性」については、格付が維持できる範囲で、負債による資金調達を優先し、資本の規模を抑制することで、全体の資本コストの低減をはかっています。また、キャッシュ・マネジメント・サービス(CMS)(注2)を導入することで、連結ベースでの財務戦略や当社グループ内での資金の有効活用を実現しています。
(注1) 有利子負債と資本(純資産)のバランスを示す指標です。
(有利子負債 /(有利子負債+資本合計))
(注2) グループ企業の資金を親会社や中核会社が同一銀行内に専用口座を設置して集中管理することにより、効率的な連結運営や資金運用をする手法、又はその仕組みを指します。
(ⅳ)資金調達
当社は、安定的かつ低コストで資金を確保することを基本方針としています。
資金調達にあたっては、平均残存期間の維持及び返済年限の平準化に資する調達年限を設定し、市場動向等を勘案した最適な資金調達手段を選択・実行しています。また、当社は高い信用格付けを維持するとともに、金融機関や投資家等と幅広く良好な関係を構築しており、競争力のある調達コストの維持・追求に努めています。
当連結会計年度末の社債及び借入金残高6,212億円のうち、2,275億円はハイブリッド社債とハイブリッドローンで調達しており、格付会社より残高の50%である1,137億円について資本性の認定を受けています。
当社では、経営を取り巻く様々なリスクに対応できるよう、現預金だけでなく、コミットメントライン契約を締結するなど、十分な流動性の確保に努めています。
④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)中長期的な経営戦略と目標とする経営指標 ③ 目標とする経営指標」に記載のとおりです。当連結会計年度においては、既存事業資産の圧縮やグローバル在庫の適正化に取り組み、営業利益率は4.5%、ROIC(投下資本利益率)は9.1%となりました。
当目標の達成に向けた取り組みについては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)中長期的な経営戦略と目標とする経営指標 ② 重点取組」に記載のとおりです。