有価証券報告書-第88期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
⑴ 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度を取り巻く経営環境は、コロナの拡大による緊急事態宣言発出に伴う国内の経済活動の自粛や個人消費の減少、また海外各国でのロックダウン等により、世界的に経済が減速する厳しい展開となりました。中国では夏前からいち早く回復が見られ、また年後半には各国の緊急経済対策などが奏功し、国内外ともに持ち直す展開となりましたが、通年では中国を除く各国・地域の成長率が2009年(リーマンショック)以来となるマイナス成長を記録しました。
当社グループが主として関連する自動車業界におきましても、国内、欧米、中国以外のアジア各国の自動車販売台数が、年後半は持ち直したものの、通年では前年比2桁のマイナスを記録、また中国でも、4月以降は急速に回復したものの、年前半の落ち込みが激しく、通年では小幅ながら前年比減少となり、3期連続で前年度を下回るという、大変厳しい状況となりました。
こうした経営環境のもと、当連結会計年度の業績につきましては、以下のとおりとなりました。
総資産につきましては、前連結会計年度末と比較して36億1百万円増加し、2,440億59百万円となりました。これは主に投資有価証券が64億77百万円、受取手形及び売掛金が46億85百万円それぞれ増加した一方、現金及び預金が48億22百万円、機械装置及び運搬具が23億88百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
負債につきましては、前連結会計年度末と比較して5億30百万円減少し、1,009億20百万円となりました。これは主に繰延税金負債が25億9百万円、支払手形及び買掛金が5億5百万円それぞれ増加した一方、短期借入金が15億86百万円、退職給付に係る負債が14億71百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
純資産につきましては、前連結会計年度末と比較して41億31百万円増加し、1,431億39百万円となりました。これは主にその他有価証券評価差額金が41億14百万円、利益剰余金が36億52百万円それぞれ増加した一方、非支配株主持分が28億32百万円、為替換算調整勘定が14億60百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
損益面につきましては、当連結会計年度の売上高は前年度比14.9%減少しました。利益は、夏場以降、グローバルでの自動車販売台数が回復したこと、また原価低減活動や合理化の推進といった経営努力の継続的かつ強力な遂行が奏功し、第3四半期以降の業績は急回復を見せましたが、年前半の売上高の減少に伴う操業度の減少はカバーしきれず、通年では各利益ともに減益となりました。
当連結会計年度の業績数値につきましては、次のとおりであります。
売上高 1,520億2百万円 (前年同期比 14.9%減)
営業利益 98億96百万円 ( 〃 28.9%減)
経常利益 141億38百万円 ( 〃 13.8%減)
親会社株主に帰属する当期純利益 54億66百万円 ( 〃 25.3%減)
セグメントの業績概況は、次のとおりであります。
セグメント状況
a.日本
日本は、コロナ影響での緊急事態宣言と外出自粛が広がった春から夏にかけて自動車販売が大きく減少、夏場以降は自動車販売に回復がみられたものの、上半期の売上高減少に伴う操業度低下が響き、前年同期比減収減益となりました。売上高は410億18百万円で、前年同期比68億2百万円の減収となり、セグメント利益は4億95百万円で、前年同期比33億11百万円の減益となりました。
b.アジア
アジア市場では、コロナ影響で自動車販売が大きく下落する中、ロックダウンや外需減退の影響から総じて厳しい状況となりましたが、中国においては、政府の購入補助金策等もあり4月以降は急回復する展開となりました。売上高は294億46百万円で、前年同期比3億28百万円の減収となり、セグメント利益は65億66百万円で、前年同期比2億67百万円の増益となりました。
c.北米
北米地域は、コロナ影響のロックダウンにより年前半は非常に厳しい状況となりましたが、政府の失業保険給付上乗せ策等により、6月以降は回復しました。ただし、年後半はコロナの拡大を受け、売上高、利益ともに頭打ちの展開となりました。売上高は101億75百万円で、前年同期比30億29百万円の減収となり、セグメント利益は1億50百万円で、前年同期比8億98百万円の減益となりました。
d.その他地域
その他地域は、春先のロックダウンの影響で自動車販売が急落、販売支援策等もあり6月以降は反転したものの、夏季休暇以降、感染再拡大によるロックダウン再発動も見られる中、年後半は売上高、利益ともに伸び悩む展開となりました。売上高は16億44百万円で、前年同期比8億27百万円の減収となり、セグメント利益は2億47百万円で、前年同期比3億6百万円の減益となりました。
<ファルテックグループ>コロナ影響で売上高が減少する中、期を通じて原価低減や経費削減等の経営努力を遂行、売上高減少をカバーする形で、前年同期比減収増益となりました。売上高は697億15百万円で、前年同期比155億38百万円の減収となり、セグメント利益は21億89百万円で、前年同期比83百万円の増益となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は、前連結会計年度末と比較して48億24百万円減少し、419億17百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、162億51百万円(前年同期比24.5%減)となりました。主な資金の増加は、税金等調整前当期純利益126億81百万円、減価償却費109億96百万円、主な資金の減少は、売上債権の増加額46億58百万円、持分法による投資損益15億45百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、93億75百万円(前年同期比9.7%減)となりました。主な内訳は、有形及び無形固定資産の取得による支出93億37百万円、投資有価証券の取得による支出6億19百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、113億72百万円(前年同期は11億35百万円の使用)となりました。主な内訳は、非支配株主への配当金の支払額63億円、短期借入金の純減額23億46百万円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
確定受注は主に納期直前であり、販売実績と重要な相違は無いため記載は省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
⑵ 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態)
a.流動資産
流動資産は、前期末に比べ22億46百万円減少(△1.9%)の1,173億44百万円となりました。
これは主に、非支配株主への配当金支払い等により現預金が48億22百万円、商品及び製品が8億33百万円それぞれ減少した一方で、下半期以降の売上高の回復により受取手形及び売掛金が46億85百万円増加したこと等によるものであります。
b.固定資産
固定資産は、前期末に比べ58億48百万円増加(4.8%)の1,267億15百万円となりました。
これは主に、上場株式の株価上昇により投資有価証券が64億77百万円、年金資産の期末時価の上昇により退職給付に係る資産が28億81百万円それぞれ増加した一方で、コロナの拡大に伴う経済停滞局面等を想定し、設備投資を抑制したこと等により有形固定資産合計が32億20百万円減少したこと等によるものであります。
c.流動負債
流動負債は、前期末に比べ14億94百万円減少(△2.1%)の686億5百万円となりました。
これは主に、短期借入金が15億86百万円減少したこと等によるものであります。
d.固定負債
固定負債は、前期末に比べ9億64百万円増加(3.1%)の323億14百万円となりました。
これは主に、株価上昇に伴うその他有価証券の評価差額の増加等により繰延税金負債が25億9百万円増加した一方で、年金資産の期末時価の上昇等により退職給付に係る負債が14億71百万円減少したこと等によるものであります。
e.純資産
純資産は、前期末に比べ41億31百万円増加(3.0%)の1,431億39百万円となりました。
これは主に、株価上昇によりその他有価証券評価差額金が41億14百万円、親会社株主に帰属する当期純利益及び剰余金の配当等の計上により利益剰余金が36億52百万円それぞれ増加した一方で、非支配株主への配当金支払い等により非支配株主持分が28億32百万円、自己株式の取得により16億59百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
(経営成績)
a.売上高
売上高は、前期に比べて265億28百万円減少(△14.9%)の1,520億2百万円となりました。
コロナの拡大に伴う経済活動の停滞により、TPRグループ(除くファルテックグループ)の売上高は、前期に比べて109億89百万円減少(△11.8%)の822億86百万円、ファルテックグループの売上高は、前期に比べて155億38百万円減少(△18.2%)の697億15百万円となりました。
b.営業利益
営業利益は、前期に比べて40億26百万円減少(△28.9%)の98億96百万円となりました。
TPRグループ(除くファルテックグループ)の営業利益は、継続的な原価低減活動や合理化を推進しましたが、売上高の減少に伴う操業度減により、前期に比べて41億10百万円減少(△34.8%)の77億7百万円となりました。
ファルテックグループの営業利益は、売上高減少に伴う利益減影響をものづくり原価低減活動や経費削減により補い、前期に比べて83百万円増加(4.0%)の21億89百万円となりました。
c.営業外損益
営業外収益は、助成金収入の増加等により、前期に比べて9億68百万円増加(25.1%)の48億21百万円となりました。
営業外費用は、米ドル及び人民元など為替レートの変動に伴う為替差損の減少等により、前期に比べて7億95百万円減少(△57.8%)の5億80百万円となりました。
d.経常利益
経常利益は、前期に比べて22億62百万円減少(△13.8%)の141億38百万円となりました。
e.特別損益
特別利益は、固定資産売却益の減少等により、前期に比べて15億56百万円減少(△84.7%)の2億81百万円となりました。
特別損失は、業績が悪化した事業の減損損失が増加した一方で、事業構造改善費用が減少したこと等により、前期に比べて1億73百万円減少(△9.1%)の17億38百万円となりました。
f.法人税等合計
法人税等合計は、前期は海外拠点の留保利益に係る繰延税金負債を計上したこと等により、前期に比べて17億40百万円減少(△33.3%)の34億93百万円となりました。
g.当期純利益
当期純利益は、前期に比べて19億5百万円減少(△17.2%)の91億87百万円となりました。
h.非支配株主に帰属する当期純利益
非支配株主に帰属する当期純利益は、前期に比べて54百万円減少(△1.4%)の37億21百万円となりました。
i.親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に比べて18億51百万円減少(△25.3%)の54億66百万円となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動による資金収入は、前期に比べ52億72百万円減少(△24.5%)の162億51百万円となりました。
これは主に、コロナの拡大に伴う売上高及び利益の減少により税金等調整前当期純利益が36億45百万円減少したことに加え、利息及び配当金の受取額が13億81百万円減少したこと等によるものであります。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動による資金支出は、前期に比べ10億2百万円減少(△9.7%)の93億75百万円となりました。
これは主に、固定資産の売却による収入が19億34百万円、定期預金の純増減額による収入が17億64百万円それぞれ減少した一方で、コロナの拡大に伴う経済停滞局面等を想定し設備投資を抑制したことにより、固定資産の取得による支出が51億89百万円減少したこと等によるものであります。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動による資金支出は、前期に比べ102億36百万円増加(前年同期は11億35百万円の使用)の113億72百万円となりました。
これは主に、前期はコロナの拡大リスクに備え、リスク対応資金として短期借入金を増やしましたが、当期は順次返済したことにより、短期借入金の純増減額が95億46百万円減少したこと等によるものであります。
上記の結果、現金及び現金同等物の期末残高は前期末に比べ48億24百万円減少(△10.3%)の419億17百万円となりました。
運転資金需要及び設備投資・出資資金などの長期資金需要に対しては、手元資金を充当することとし、必要に応じて金融機関からの借入れによって調達しております。資金調達に当たっては、調達コスト及び長期と短期のバランスを見ながら資金調達活動を行っております。また、グループ内ファイナンスの活用による効率的な資金運用を行っております。
現金及び預金の残高は、事業規模に応じた適正額を維持することとしております。また、事業及び金融リスクに対応するため、金融機関と特別当座貸越契約を締結し、手元流動性を確保しております。
当連結会計年度においては、コロナの拡大に伴う経済停滞局面等を想定し、当社グループの資金調達の安全性を高めるため、当社が金融機関と締結している特別当座貸越契約により、リスク対応資金として60億円の借入れを実行いたしましたが、現時点においても当社グループにおけるコロナ影響による多額の資金需要は発生しておらず、リスク対応借入れも順次返済しております。
また、予期せぬ資金調達リスクに備えるため、取引金融機関との間で当社グループ全体で135億円(うちTPR95億円)のコミットメントライン契約を締結しました。なお、本契約による借入れは実行しておりません。
当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は455億78百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は419億17百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成のための重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。また連結財務諸表の作成のための重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載されているとおりであります。なお、半導体不足の懸念やコロナ影響等不確実性が大きく、将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、23中計の財務目標としては、最終年度の2024年3月期に売上高1,800億円、経常利益210億円、ROE10%以上、自己資本比率45%以上、株主還元率30%を掲げております。初年度である当連結会計年度の達成・進捗状況は以下のとおりです。引き続き、「23中計」目標の達成に向けて邁進してまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度を取り巻く経営環境は、コロナの拡大による緊急事態宣言発出に伴う国内の経済活動の自粛や個人消費の減少、また海外各国でのロックダウン等により、世界的に経済が減速する厳しい展開となりました。中国では夏前からいち早く回復が見られ、また年後半には各国の緊急経済対策などが奏功し、国内外ともに持ち直す展開となりましたが、通年では中国を除く各国・地域の成長率が2009年(リーマンショック)以来となるマイナス成長を記録しました。
当社グループが主として関連する自動車業界におきましても、国内、欧米、中国以外のアジア各国の自動車販売台数が、年後半は持ち直したものの、通年では前年比2桁のマイナスを記録、また中国でも、4月以降は急速に回復したものの、年前半の落ち込みが激しく、通年では小幅ながら前年比減少となり、3期連続で前年度を下回るという、大変厳しい状況となりました。
こうした経営環境のもと、当連結会計年度の業績につきましては、以下のとおりとなりました。
総資産につきましては、前連結会計年度末と比較して36億1百万円増加し、2,440億59百万円となりました。これは主に投資有価証券が64億77百万円、受取手形及び売掛金が46億85百万円それぞれ増加した一方、現金及び預金が48億22百万円、機械装置及び運搬具が23億88百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
負債につきましては、前連結会計年度末と比較して5億30百万円減少し、1,009億20百万円となりました。これは主に繰延税金負債が25億9百万円、支払手形及び買掛金が5億5百万円それぞれ増加した一方、短期借入金が15億86百万円、退職給付に係る負債が14億71百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
純資産につきましては、前連結会計年度末と比較して41億31百万円増加し、1,431億39百万円となりました。これは主にその他有価証券評価差額金が41億14百万円、利益剰余金が36億52百万円それぞれ増加した一方、非支配株主持分が28億32百万円、為替換算調整勘定が14億60百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
損益面につきましては、当連結会計年度の売上高は前年度比14.9%減少しました。利益は、夏場以降、グローバルでの自動車販売台数が回復したこと、また原価低減活動や合理化の推進といった経営努力の継続的かつ強力な遂行が奏功し、第3四半期以降の業績は急回復を見せましたが、年前半の売上高の減少に伴う操業度の減少はカバーしきれず、通年では各利益ともに減益となりました。
当連結会計年度の業績数値につきましては、次のとおりであります。
売上高 1,520億2百万円 (前年同期比 14.9%減)
営業利益 98億96百万円 ( 〃 28.9%減)
経常利益 141億38百万円 ( 〃 13.8%減)
親会社株主に帰属する当期純利益 54億66百万円 ( 〃 25.3%減)
セグメントの業績概況は、次のとおりであります。
セグメント状況
| 日本 | アジア | 北米 | |||||
![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ||
| その他地域 | ファルテックグループ | ||||||
![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ||||
日本は、コロナ影響での緊急事態宣言と外出自粛が広がった春から夏にかけて自動車販売が大きく減少、夏場以降は自動車販売に回復がみられたものの、上半期の売上高減少に伴う操業度低下が響き、前年同期比減収減益となりました。売上高は410億18百万円で、前年同期比68億2百万円の減収となり、セグメント利益は4億95百万円で、前年同期比33億11百万円の減益となりました。
b.アジア
アジア市場では、コロナ影響で自動車販売が大きく下落する中、ロックダウンや外需減退の影響から総じて厳しい状況となりましたが、中国においては、政府の購入補助金策等もあり4月以降は急回復する展開となりました。売上高は294億46百万円で、前年同期比3億28百万円の減収となり、セグメント利益は65億66百万円で、前年同期比2億67百万円の増益となりました。
c.北米
北米地域は、コロナ影響のロックダウンにより年前半は非常に厳しい状況となりましたが、政府の失業保険給付上乗せ策等により、6月以降は回復しました。ただし、年後半はコロナの拡大を受け、売上高、利益ともに頭打ちの展開となりました。売上高は101億75百万円で、前年同期比30億29百万円の減収となり、セグメント利益は1億50百万円で、前年同期比8億98百万円の減益となりました。
d.その他地域
その他地域は、春先のロックダウンの影響で自動車販売が急落、販売支援策等もあり6月以降は反転したものの、夏季休暇以降、感染再拡大によるロックダウン再発動も見られる中、年後半は売上高、利益ともに伸び悩む展開となりました。売上高は16億44百万円で、前年同期比8億27百万円の減収となり、セグメント利益は2億47百万円で、前年同期比3億6百万円の減益となりました。
<ファルテックグループ>コロナ影響で売上高が減少する中、期を通じて原価低減や経費削減等の経営努力を遂行、売上高減少をカバーする形で、前年同期比減収増益となりました。売上高は697億15百万円で、前年同期比155億38百万円の減収となり、セグメント利益は21億89百万円で、前年同期比83百万円の増益となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は、前連結会計年度末と比較して48億24百万円減少し、419億17百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、162億51百万円(前年同期比24.5%減)となりました。主な資金の増加は、税金等調整前当期純利益126億81百万円、減価償却費109億96百万円、主な資金の減少は、売上債権の増加額46億58百万円、持分法による投資損益15億45百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、93億75百万円(前年同期比9.7%減)となりました。主な内訳は、有形及び無形固定資産の取得による支出93億37百万円、投資有価証券の取得による支出6億19百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、113億72百万円(前年同期は11億35百万円の使用)となりました。主な内訳は、非支配株主への配当金の支払額63億円、短期借入金の純減額23億46百万円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| TPRグループ(除くファルテックグループ) | 日本(百万円) | 41,584 | 89.6% |
| アジア(百万円) | 24,304 | 103.9% | |
| 北米(百万円) | 9,688 | 86.5% | |
| その他地域(百万円) | 611 | 49.0% | |
| 計 | 76,188 | 92.6% | |
| ファルテックグループ(百万円) | 58,173 | 79.9% | |
| 合計(百万円) | 134,362 | 86.7% | |
(注)1.金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
確定受注は主に納期直前であり、販売実績と重要な相違は無いため記載は省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| TPRグループ(除くファルテックグループ) | 日本(百万円) | 41,018 | 85.8% |
| アジア(百万円) | 29,446 | 98.9% | |
| 北米(百万円) | 10,175 | 77.1% | |
| その他地域(百万円) | 1,644 | 66.5% | |
| 計 | 82,286 | 88.2% | |
| ファルテックグループ(百万円) | 69,715 | 81.8% | |
| 合計(百万円) | 152,002 | 85.1% | |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 日産自動車㈱ | 21,404 | 12.0 | 17,630 | 11.6% |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
⑵ 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態)
| 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 増減 | 増減率 | |
| 資産合計(百万円) | 240,458 | 244,059 | 3,601 | 1.5% |
| 負債合計(百万円) | 101,450 | 100,920 | △530 | △0.5% |
| 純資産合計(百万円) | 139,007 | 143,139 | 4,131 | 3.0% |
| 1株当たり純資産(円) | 3,078.29 | 3,370.96 | 292.67 | - |
| 自己資本比率 | 45.4% | 47.6% | 2.2 ポイント | - |
a.流動資産
流動資産は、前期末に比べ22億46百万円減少(△1.9%)の1,173億44百万円となりました。
これは主に、非支配株主への配当金支払い等により現預金が48億22百万円、商品及び製品が8億33百万円それぞれ減少した一方で、下半期以降の売上高の回復により受取手形及び売掛金が46億85百万円増加したこと等によるものであります。
b.固定資産
固定資産は、前期末に比べ58億48百万円増加(4.8%)の1,267億15百万円となりました。
これは主に、上場株式の株価上昇により投資有価証券が64億77百万円、年金資産の期末時価の上昇により退職給付に係る資産が28億81百万円それぞれ増加した一方で、コロナの拡大に伴う経済停滞局面等を想定し、設備投資を抑制したこと等により有形固定資産合計が32億20百万円減少したこと等によるものであります。
c.流動負債
流動負債は、前期末に比べ14億94百万円減少(△2.1%)の686億5百万円となりました。
これは主に、短期借入金が15億86百万円減少したこと等によるものであります。
d.固定負債
固定負債は、前期末に比べ9億64百万円増加(3.1%)の323億14百万円となりました。
これは主に、株価上昇に伴うその他有価証券の評価差額の増加等により繰延税金負債が25億9百万円増加した一方で、年金資産の期末時価の上昇等により退職給付に係る負債が14億71百万円減少したこと等によるものであります。
e.純資産
純資産は、前期末に比べ41億31百万円増加(3.0%)の1,431億39百万円となりました。
これは主に、株価上昇によりその他有価証券評価差額金が41億14百万円、親会社株主に帰属する当期純利益及び剰余金の配当等の計上により利益剰余金が36億52百万円それぞれ増加した一方で、非支配株主への配当金支払い等により非支配株主持分が28億32百万円、自己株式の取得により16億59百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
(経営成績)
| 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 増減 | 増減率 | |
| 売上高(百万円) | 178,530 | 152,002 | △26,528 | △14.9% |
| 営業利益(百万円) | 13,923 | 9,896 | △4,026 | △28.9% |
| 経常利益(百万円) | 16,400 | 14,138 | △2,262 | △13.8% |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益(百万円) | 7,318 | 5,466 | △1,851 | △25.3% |
| 1株当たり当期純利益(円) | 206.19 | 154.53 | △51.66 | - |
| ROE (自己資本当期純利益率) | 6.8% | 4.8% | △2.0 ポイント | - |
a.売上高
売上高は、前期に比べて265億28百万円減少(△14.9%)の1,520億2百万円となりました。
コロナの拡大に伴う経済活動の停滞により、TPRグループ(除くファルテックグループ)の売上高は、前期に比べて109億89百万円減少(△11.8%)の822億86百万円、ファルテックグループの売上高は、前期に比べて155億38百万円減少(△18.2%)の697億15百万円となりました。
b.営業利益
営業利益は、前期に比べて40億26百万円減少(△28.9%)の98億96百万円となりました。
TPRグループ(除くファルテックグループ)の営業利益は、継続的な原価低減活動や合理化を推進しましたが、売上高の減少に伴う操業度減により、前期に比べて41億10百万円減少(△34.8%)の77億7百万円となりました。
ファルテックグループの営業利益は、売上高減少に伴う利益減影響をものづくり原価低減活動や経費削減により補い、前期に比べて83百万円増加(4.0%)の21億89百万円となりました。
c.営業外損益
営業外収益は、助成金収入の増加等により、前期に比べて9億68百万円増加(25.1%)の48億21百万円となりました。
営業外費用は、米ドル及び人民元など為替レートの変動に伴う為替差損の減少等により、前期に比べて7億95百万円減少(△57.8%)の5億80百万円となりました。
d.経常利益
経常利益は、前期に比べて22億62百万円減少(△13.8%)の141億38百万円となりました。
e.特別損益
特別利益は、固定資産売却益の減少等により、前期に比べて15億56百万円減少(△84.7%)の2億81百万円となりました。
特別損失は、業績が悪化した事業の減損損失が増加した一方で、事業構造改善費用が減少したこと等により、前期に比べて1億73百万円減少(△9.1%)の17億38百万円となりました。
f.法人税等合計
法人税等合計は、前期は海外拠点の留保利益に係る繰延税金負債を計上したこと等により、前期に比べて17億40百万円減少(△33.3%)の34億93百万円となりました。
g.当期純利益
当期純利益は、前期に比べて19億5百万円減少(△17.2%)の91億87百万円となりました。
h.非支配株主に帰属する当期純利益
非支配株主に帰属する当期純利益は、前期に比べて54百万円減少(△1.4%)の37億21百万円となりました。
i.親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に比べて18億51百万円減少(△25.3%)の54億66百万円となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
| 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 増減 | 増減率 | |
| 営業活動による キャッシュ・フロー(百万円) | 21,524 | 16,251 | △5,272 | △24.5% |
| 投資活動による キャッシュ・フロー(百万円) | △ 10,377 | △9,375 | 1,002 | △9.7% |
| 財務活動による キャッシュ・フロー(百万円) | △ 1,135 | △11,372 | △10,236 | 901.1% |
| 現金及び現金同等物の 期末残高(百万円) | 46,741 | 41,917 | △4,824 | △10.3% |
| キャッシュ・フロー 対有利子負債比率 | 2.2年 | 2.8年 | 0.6年 | - |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ | 70.5倍 | 55.3倍 | △15.2倍 | - |
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動による資金収入は、前期に比べ52億72百万円減少(△24.5%)の162億51百万円となりました。
これは主に、コロナの拡大に伴う売上高及び利益の減少により税金等調整前当期純利益が36億45百万円減少したことに加え、利息及び配当金の受取額が13億81百万円減少したこと等によるものであります。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動による資金支出は、前期に比べ10億2百万円減少(△9.7%)の93億75百万円となりました。
これは主に、固定資産の売却による収入が19億34百万円、定期預金の純増減額による収入が17億64百万円それぞれ減少した一方で、コロナの拡大に伴う経済停滞局面等を想定し設備投資を抑制したことにより、固定資産の取得による支出が51億89百万円減少したこと等によるものであります。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動による資金支出は、前期に比べ102億36百万円増加(前年同期は11億35百万円の使用)の113億72百万円となりました。
これは主に、前期はコロナの拡大リスクに備え、リスク対応資金として短期借入金を増やしましたが、当期は順次返済したことにより、短期借入金の純増減額が95億46百万円減少したこと等によるものであります。
上記の結果、現金及び現金同等物の期末残高は前期末に比べ48億24百万円減少(△10.3%)の419億17百万円となりました。
運転資金需要及び設備投資・出資資金などの長期資金需要に対しては、手元資金を充当することとし、必要に応じて金融機関からの借入れによって調達しております。資金調達に当たっては、調達コスト及び長期と短期のバランスを見ながら資金調達活動を行っております。また、グループ内ファイナンスの活用による効率的な資金運用を行っております。
現金及び預金の残高は、事業規模に応じた適正額を維持することとしております。また、事業及び金融リスクに対応するため、金融機関と特別当座貸越契約を締結し、手元流動性を確保しております。
当連結会計年度においては、コロナの拡大に伴う経済停滞局面等を想定し、当社グループの資金調達の安全性を高めるため、当社が金融機関と締結している特別当座貸越契約により、リスク対応資金として60億円の借入れを実行いたしましたが、現時点においても当社グループにおけるコロナ影響による多額の資金需要は発生しておらず、リスク対応借入れも順次返済しております。
また、予期せぬ資金調達リスクに備えるため、取引金融機関との間で当社グループ全体で135億円(うちTPR95億円)のコミットメントライン契約を締結しました。なお、本契約による借入れは実行しておりません。
当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は455億78百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は419億17百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成のための重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。また連結財務諸表の作成のための重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載されているとおりであります。なお、半導体不足の懸念やコロナ影響等不確実性が大きく、将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、23中計の財務目標としては、最終年度の2024年3月期に売上高1,800億円、経常利益210億円、ROE10%以上、自己資本比率45%以上、株主還元率30%を掲げております。初年度である当連結会計年度の達成・進捗状況は以下のとおりです。引き続き、「23中計」目標の達成に向けて邁進してまいります。
| 指標 | 2021年3月期 (実績) | 2024年3月期 (中期計画最終年度) |
| 売上高 | 1,520億円 | 1,800億円 |
| 経常利益 | 141億円 | 210億円 |
| ROE | 4.8% | 10% |
| 自己資本比率 | 47.6% | 45% |
| 株主還元率 | 28.5% | 30% |









