有価証券報告書-第42期(令和1年10月1日-令和2年9月30日)

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2020/12/17 13:34
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度(以下、当期)における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当期の世界経済は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、世界各地で経済活動が縮小した結果、景気が急速に悪化しました。我が国経済も同様に、緊急事態宣言の発令を受け、消費や生産活動が停滞したため、雇用環境や企業収益が急激に悪化しました。足元では、国内外で経済活動が再開され、輸出や生産活動に回復の兆しが見られるものの、新型コロナウイルス感染再拡大の懸念や米中貿易摩擦の再燃など、景況感は依然として先行き不透明な状況にあります。
当社グループの属するストレッチブロー成形機業界におきましては、世界的なサプライチェーンの混乱や、大規模展示会の開催中止など、事業活動への一時的なマイナス影響はあるものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、医薬品や衛生品などのウイルス対策用品や、食料・飲料及び日用品などの生活必需品といった、エッセンシャル・ビジネスとしての需要は底堅いものがあります。
こうした環境下、当社グループは「人と社会に豊かさを提供する」「高い技術、サービスで恒久的な存続を追求する」との経営理念に基づき、中長期的な成長発展方針を継続し、事業規模の拡大を見据えた各種戦略的施策の展開に注力しました。
技術面では、各種技術開発に積極的に注力しております。当社の得意領域である、高品質・高付加価値生産が特徴のワンステップ成形機の優位性を高める「ゼロ・クーリングシステム」の更なる進化を図り、既存製品の機能向上に努めました。また、ツーステップ市場でのシェア拡大を企図するため、高品質・高付加価値の強みを活かしながら、量産性も追求する新型機の開発を強化しております。さらに、容器用途の多様化を可能とする画期的な二層成形法を確立し、新型機を開発しました。これは、2種類の材料の組み合わせや使用比率等を容器用途に応じて変更できる技術で、内外層に別々の材料や外層にリサイクル材料を使用することで、容器の物性強度やデザイン性、環境性を高めることができる非常に有望な技術です。
販売面では、ドイツで開催された世界最大のプラスチック展示会(K2019)に出展し、ゼロ・クーリングシステム搭載機や環境対応技術を披露することで、顧客から高い評価を得ました。また、高品質な中小型容器の大量生産を得意とする1.5ステップの大型機が順調に受注を獲得しました。さらに、安全で衛生的なプラスチック容器に対する需要の高まりを受け、世界中から引き合いが増加しており、顧客と市場の幅を着実に広げました。
生産面では、当社の主力工場のあるインドにおける全国的なロックダウンを受け、インド工場での生産活動を約1か月間停止しましたが、現在は操業を再開し、出社人数に制限のある中で改善活動を進めた結果、稼働率は平常レベルまで回復しております。また、前期から進めておりますインド工場への金型生産設備の追加導入に関しましては、新型コロナウイルス感染拡大の影響でスケジュールが遅延したものの、年内完了を目途に導入作業を再開しております。
環境対応技術では、「3R+Renewable」への取り組みを継続し、「材料使用量の削減」、「PETボトルリユースの提案」、「リサイクル材料の使用促進」、「バイオプラスチックのボトル成形」などのソリューションを提供することで、環境配慮型の技術提案を強化しております。
また、顕彰としては、経済産業省認定の2020年版「グローバルニッチトップ企業100選」に選定されました。これは、世界市場のニッチ分野で勝ち抜いている企業や、サプライチェーン上で重要な部素材等の事業を有する企業を経済産業省が選定するもので、業界のリーディングカンパニーとしての当社の高いシェアと利益率、技術力等が評価されたものです。これにより、更なる知名度向上や国内外での事業展開に対しての経済産業省のサポートが期待できます。これを機に、今後もより一層、グローバル企業としての企業価値向上に努めてまいります。
販売成績につきましては、ゼロ・クーリングシステムの市場浸透に加え、安全で衛生的なプラスチック容器の需要の高まりを受け、欧米を中心に引き合いが好調に推移した結果、当期の受注高は34,248百万円(前期比131.4%)と全製品で増加し、過去最高を記録しました。同様に、当期末の受注残高は15,471百万円(前期末比162.7%)を確保し、過去最高水準となりました。売上高については、インド工場の一時的な生産停止があったものの、早期に立ち上げを終え復旧に成功した結果、第4四半期においては過去最高水準の売上を記録し、最終的には27,254百万円(前期比104.3%)と3期振りに増収転換しました。
利益面につきましては、増収効果に加え、前期に計上した工場集約費用の減少や、新型コロナウイルス感染拡大の影響による各種販売費用の減少等により、売上総利益は12,340百万円(同106.0%)、営業利益は4,850百万円(同112.7%)、経常利益は4,669百万円(同111.4%)とそれぞれ増益となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、インド税制改正の影響による繰延税金負債の減少もあり、4,239百万円(同134.4%)と大幅増益となりました。
当期における損益の状況は次のとおりであります。
(単位:百万円)
売上高売上総利益営業利益経常利益親会社株主に帰属
する当期純利益
前期26,12911,6404,3044,1933,154
当期27,25412,3404,8504,6694,239
前期比104.3%106.0%112.7%111.4%134.4%

セグメントの業績は次のとおりであります。
なお、当期より報告セグメントの区分を変更しており、以下の前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
セグメント(地域)別売上高状況
(単位:百万円)
米州欧州南・西アジア東アジア合計
前期6,6155,4599,4144,64026,129
当期8,1155,7707,5625,80627,254
前期比122.7%105.7%80.3%125.1%104.3%

セグメント(地域)別利益
(単位:百万円)
米州欧州南・西アジア東アジア合計
前期7638691,4473,5706,650
当期1,2577605884,0076,613
前期比164.6%87.4%40.7%112.3%99.4%

イ.米州
消毒液や生活必需品等の容器需要の高まりを受け、北米及び中米市場での引き合いが回復したため、地域全体の売上高は8,115百万円(前期比122.7%)と増収となりました。セグメント利益も、増収効果に加え、前期に売上債権に対して計上した貸倒引当金が当期において戻入となったことにより、1,257百万円(同164.6%)と増益となりました。
ロ.欧州
欧州各国での経済活動再開後は引き合いが順調に推移したため、地域全体の売上高は5,770百万円(前期比105.7%)と増収となりました。一方、セグメント利益は展示会費用の増加等により760百万円(同87.4%)と減益となりました。
ハ.南・西アジア
主要国でのロックダウン等の影響が長引き、各国市場が低調に推移したため、地域全体の売上高は7,562百万円(前期比80.3%)と減収となりました。セグメント利益も、売上規模の減少や、インド工場の生産停止等の影響により、588百万円(同40.7%)と減益となりました。
ニ.東アジア
主要市場の日本と中国において大型機の引き合いが活況であったため、地域全体の売上高は5,806百万円(前期比125.1%)と増収となりました。セグメント利益も前年度に計上した工場集約費用の減少や、グループ会社向けの採算性の向上等の影響により、4,007百万円(同112.3%)と増益となりました。
財政状態の分析
当期における資産、負債及び純資産の状況は次のとおりであります。
(単位:百万円)
流動資産固定資産流動負債固定負債純資産
前期末31,00614,8457,8469,17528,829
当期末42,02015,87911,78314,73131,384

当期末の流動資産は、前期末と比べ11,014百万円増加し、42,020百万円となりました。また、固定資産は、前期末と比べ1,033百万円増加し、15,879百万円となりました。この結果、当期末の資産合計は、前期末と比べ12,047百万円増加し、57,899百万円となりました。
流動負債は、前期末と比べ3,936百万円増加し、11,783百万円となりました。また、固定負債は、前期末と比べ5,556百万円増加し、14,731百万円となりました。
純資産は、前期末と比べ2,554百万円増加し、31,384百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当期末における現金及び現金同等物(以下、資金)は、前期末に比べ10,763百万円増加し、19,199百万円となりました。
当期における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(単位:百万円)
営業活動による
キャッシュ・フロー
投資活動による
キャッシュ・フロー
財務活動による
キャッシュ・フロー
現金及び現金同等物
の期末残高
前期2,049△959△6528,435
当期8,690△1,8954,13119,199

イ.営業活動によるキャッシュ・フロー
前受金の増加や税金等調整前当期純利益の計上による資金の増加により、営業活動の結果増加した資金は8,690百万円(前期:2,049百万円の収入)となりました。
ロ.投資活動によるキャッシュ・フロー
インド工場の金型生産設備や千曲川工場への設備投資に係る支出があり、投資活動の結果支出した資金は1,895百万円(前期:959百万円の支出)となりました。
ハ.財務活動によるキャッシュ・フロー
事業資金の借入により、財務活動の結果増加した資金は4,131百万円(前期:652百万円の支出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年10月1日
至 2020年9月30日)
金額(百万円)前年同期比(%)
南・西アジア11,75675.4
東アジア12,168107.5
合計23,92488.9

(注)1.金額は、販売価格によっております。
2.当期より報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比は変更後の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。
ロ.受注実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年10月1日
至 2020年9月30日)
受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
米州11,483152.15,628222.1
欧州7,369131.13,475182.1
南・西アジア8,919108.84,000127.6
東アジア6,475138.22,367122.7
合計34,248131.415,471162.7

(注) 当期より報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比は変更後の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。
ハ.販売実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年10月1日
至 2020年9月30日)
金額(百万円)前年同期比(%)
米州8,115122.7
欧州5,770105.7
南・西アジア7,56280.3
東アジア5,806125.1
合計27,254104.3

(注) 当期より報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比は変更後の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りが必要となります。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績や現況等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたり採用している重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況」「1 連結財務諸表等」「(1)連結財務諸表」「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積りについては、感染再拡大の懸念など、引き続き先行き不透明な状況が予想されますが、現時点では、会計上の見積りに及ぼす重要な影響はないと判断しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容
イ.経営成績等
a.財政状態
・流動資産
当期末における流動資産の残高は、42,020百万円(前期末31,006百万円)となり、前期末と比べ11,014百万円の増加となりました。これは現金及び預金が増加したことが主な要因であります。
・固定資産
当期末における固定資産の残高は、15,879百万円(前期末14,845百万円)となり、前期末と比べ1,033百万円の増加となりました。これは機械装置及び運搬具、建設仮勘定が増加したことが主な要因であります。
・流動負債
当期末における流動負債の残高は、11,783百万円(前期末7,846百万円)となり、前期末と比べ3,936百万円の増加となりました。これは支払手形及び買掛金、前受金が増加したことが主な要因であります。
・固定負債
当期末における固定負債の残高は、14,731百万円(前期末9,175百万円)となり、前期末と比べ5,556百万円の増加となりました。これは長期借入金が増加したことが主な要因であります。
・純資産
当期末における純資産の残高は、31,384百万円(前期末28,829百万円)となり、前期末と比べ2,554百万円の増加となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上などが主な要因であります。
b.経営成績
・概要
当期の経営成績の概要は「(1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
・製品別売上高
当期における製品別売上高状況は次のとおりであります。
(単位:百万円)
ストレッチブロー
成形機
金型付属機器部品その他合計
前期13,8787,5201,7203,00926,129
当期15,9286,4671,8023,05627,254
前期比114.8%86.0%104.7%101.6%104.3%

製品別の売上高状況につきましては、ゼロ・クーリングシステム搭載機を始めとした製品競争力の強化や、高品質な中小型容器の大量生産を得意とする新型機の販売等により、ストレッチブロー成形機が15,928百万円(前期比114.8%)、付属機器が1,802百万円(同104.7%)、部品その他が3,056百万円(同101.6%)とそれぞれ増収となりました。一方、金型については、インド工場での生産一時停止の影響を受け6,467百万円(同86.0%)と減収となりました。
・売上総利益
増収効果に加え、前期に計上した工場集約費用の減少等により、売上総利益は12,340百万円(前期比106.0%)と増益となりました。
・営業利益
売上総利益の増加に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響による世界各地の展示会中止、商談のための出張制限などにより、販売費用が減少しました。その結果、営業利益は4,850百万円(前期比112.7%)と増益となりました。
・経常利益
営業外収益は前期比横ばいとなりましたが、営業外費用は、訴訟関連費用が通期を通して発生したことにより増加したため、前期比増加となりました。但し、営業利益増加の影響が大きく、経常利益は4,669百万円(前期比111.4%)と増益となりました。
・親会社株主に帰属する当期純利益
特別利益において、設備投資に係る補助金収入と保険差益を計上する一方、特別損失においては、新型コロナウイルス感染症による損失を計上しました。これは、インド国によるロックダウン命令により、インド工場で一定期間の操業停止を含む異常な操業度の低下が発生したため、当該影響額を特別損失として計上したものであります。この結果、税金等調整前当期純利益は5,004百万円(前期比115.9%)となりました。
更に、インド税制改正の影響による繰延税金負債の減少により法人税等の金額が減少したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は4,239百万円(前期比134.4%)と大幅増益となりました。
c.キャッシュ・フローの状況
当期のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要」「② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
ロ.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要の主なものは、生産活動に必要な材料費、外注費及び労務費等の製造費用や、受注獲得や競争力強化のための販売費及び一般管理費等の営業費用、また生産活動を支えるための設備の新設、及び維持更新投資であります。特に、設備の新設については、将来の規模拡大に備えるため、積極的に実施してきました。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針とし、自己資金のほか、必要に応じて金融機関からの借入れにより資金調達を行っております。
また当連結会計年度におきましては、上記に加え新型コロナウイルス感染症拡大により生じる不透明な状況に備え、手元流動性を高める必要性も考慮し、金融機関より総額7,000百万円の新規調達を実施しました。
なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は15,354百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は19,199百万円であります。
ハ.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況」「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「(2)業界構造、市場環境及び経営環境」「④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載しております。
なお、当期における経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況は次のとおりであります。
(単位:百万円)
売上高売上総利益営業利益経常利益
前期26,129( 100.0%)11,640( 44.5%)4,304( 16.5%)4,193( 16.0%)
当期27,254( 100.0%)12,340( 45.3%)4,850( 17.8%)4,669( 17.1%)
増減1,125( - )699( 6.0%)545( 12.7%)476( 11.4%)

(注) 前期及び当期の( )内は売上高比率を記載しております。

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