訂正有価証券報告書-第19期(平成29年10月1日-平成30年9月30日)

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2019/02/01 12:58
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(平成29年10月1日から平成30年9月30日まで)におけるわが国経済は、依然、海外経済の不確実性からくる影響に留意しつつも、好調な企業業績や雇用・所得環境の改善傾向を背景に、緩やかな回復基調の中で推移いたしました。しかし、米国と中国の貿易戦争激化や、相次ぐ国内自然災害が経済に与える影響を憂慮する状況が続いている状況です。
当社グループは、原子力・火力発電所用バルブの製造とメンテナンスを主な事業としておりますが、東日本大震災の津波による東京電力福島第一原子力発電所事故以降、原子力発電所(以下、「原発」)を取り巻く環境が大きく変化し、原発の定期検査工事を事業の柱としてきた当社グループのビジネスモデルに大きな影響が生じ、非常に厳しい状況で今日にまで至っています。
そのような中、当連結会計年度には、関西電力大飯原発、九州電力玄海原発が新たに再稼働し、既に稼働している関西電力高浜原発、九州電力川内原発、四国電力伊方原発を含め、5原発9基が運転を再開するところまで回復しました。司法判断で停止中であった四国電力伊方原発も本年10月に運転を開始し、今後、原発関連需要は徐々に回復に向かうものと考えていますが、国内最新鋭のプラントである北海道電力泊原発が依然再稼働できない状況にあること、建設時期の比較的古い原発や事故を起こした福島原発と同型の沸騰水型原発(BWR)の再稼働見込みが依然不透明であることなどから、震災から7年を経過した現在に至っても、依然厳しい事業環境が継続しているとの認識です。
他方、火力発電市場においては、国内では規制緩和による定期点検サイクルの長期化や、地球温暖化問題で大型発電所が建設され難い状況にあり、市場を海外に求めざるを得ない状況となってきています。
以上のように、当社グループは、いわゆる3.11の原発事故以降、激変する市場環境に翻弄され、業容の縮小を余儀なくされてきました。そしてこのような中では明確な経営目標を設定するには至らず、まずは縮小以前までの業容回復を大命題としながら、赤字を出さないことを第一に事業運営に努めてまいりました。
それでも平成26年9月期には10億を超える赤字を計上し、継続企業前提に関しての定性的情報を記載する厳しい局面もありましたが、収益性の改善を第一に取り組んできた結果、固定費の圧縮で基礎的収益力を確実に強めることができ、今後は、徐々に回復する原発市場を追い風としながら、創業99年を迎える2021年9月期には売上高100億円の回復を達成するとした中期経営計画を開示し、鋭意取り組んでいるところです。
当連結会計年度の成績は、中期経営計画のマイルストーンとしては決して十分なものではありませんが、手応えは確実に増してきており、今後はさらに攻勢を強めていきたいと考えております。
このような状況下、当連結会計年度におきましては、製鋼事業、除染事業がともに減収が見込まれる中で、業容維持のためにはバルブ事業で大幅な巻き返しが不可欠との認識でスタートいたしました。
原発向けでは再稼働後の定期検査工事、今後対応が求められる特定重大事故対策設備関連工事、今後運転再開が予定されるプラントの再稼働に向けての準備工事等を中心に、火力向けでは、国内外の新設案件、発電所のバルブ保守・補修需要に由来する取替用バルブ・部品の製造及びメンテナンス工事等を中心に、バルブ事業の収益拡大を図ってまいりました。
また、非常に厳しい環境にある製鋼事業、除染事業においてもより一層の上積みを図るなどし、当期業績予想を少しでも上回るべく全力で取り組んでまいりました。
この結果、辛うじて前連結会計年度並みの売上高81億5百万円(前年同期比0.0%増)を確保することができました。
採算面においては、売上高は前連結会計年度とほぼ同額ながら、商品構成が前連結会計年度に比して損益的に厳しいものとなったことからベースとなる利益は減少しました。しかし、受注損失引当金の洗い替えによる戻入益が発生したことに加え、工場操業度が高レベルで推移したことで仕掛品が増加した結果、営業利益5億44百万円(前年同期比124.0%増)、経常利益5億81百万円(同102.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4億80百万円(同160.5%増)と大幅な増益となりました。
報告セグメント別の経営成績は、バルブ事業では、関西電力高浜原発4号機、九州電力川内原発1・2号機、四国電力伊方原発3号機でそれぞれ定期検査工事を売上計上したほか、セントラルジャワ火力発電所(インドネシア)向け高圧弁一式、ハンファトタル・デサン石油化学プラント(韓国)向け電動弁他一式等を主な案件として売上高66億81百万円(前年同期比5.5%増)となりました。
採算面では、比較的収益性に優れる原発定期検査工事は横ばい、バルブ用取替補修部品は減少しましたが、セグメント全体の増収効果もあり、セグメント利益は13億34百万円(同39.2%増)で前年同期に比して増益となりました。
製鋼事業は、主要顧客の海外調達移行で大幅な減収を想定しておりましたが、新規顧客開拓はもちろん、高難度品、高付加価値品などの商品性の高い提案を顧客に対し行うことで、売上拡大に全力で取り組んだ結果、当初計画から若干の挽回ができたものの売上高は8億54百万円(前年同期比25.5%減)に留まり、セグメント利益も2億9百万円の赤字(前年同期は1億32百万円の赤字)で減収に加え損失額は増加しました。
除染事業においては、地域除染関連案件が年々減少する中、軸足を復興関連施設管理業務や放射線管理業務に移しながら業容維持を図ってまいりましたが業績は伸び悩み、売上高は5億75百万円(前年同期比8.9%減)、セグメント利益は43百万円(同38.6%減)となりました。
表:報告セグメント内の種類別売上高
報告セグメント種類別の売上高前連結会計年度
(百万円)
当連結会計年度
(百万円)
前年同期比(%)
バルブ事業バルブ(新製弁)1,6382,56056.3
バルブ用取替補修部品967855△11.6
原子力発電所定期検査工事1,3401,332△0.6
その他メンテナンス等の役務提供2,3851,933△18.9
小計6,3316,6815.5
製鋼事業鋳鋼製品1,148854△25.5
除染事業地域除染等632575△8.9
消去又は全社△9△7-
合計8,1028,1050.0

② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は27億17百万円となり、前連結会計年度末に比して13億91百万円減少しました。
この内訳は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
減価償却を2億84百万円実施した上で税金等調整前当期純利益を5億79百万円計上したところに、受注損失引当金の減少が1億73百万円あり、また売上債権の増加が15億26百万円となりキャッシュ・インの減少要因となったことから、6億72百万円のキャッシュ・アウト(前年同期は13億55百万円のキャッシュ・イン)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
製造機械装置等の更新、基幹システムのバージョンアップなどの固定資産の取得を中心に3億46百万円のキャッシュ・アウト(前年同期は2億78百万円のキャッシュ・アウト)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
銀行への長期借入金の返済を中心に、前連結会計年度に係る期末配当、当連結会計年度の中間配当の実施などにより3億72百万円のキャッシュ・アウト(前年同期は6億29百万円のキャッシュ・アウト)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年10月1日
至 平成30年9月30日)
前年同期比(%)
バルブ事業(千円)2,388,22422.8
製鋼事業(千円)911,987△24.2
合計(千円)3,300,2114.8

(注)1.金額は製造原価によっております。
2.金額には消費税等は含まれておりません。
3.バルブ事業のメンテナンス等及び除染事業については、事業の性格上生産実績の概念は馴染みませんので金額及び前年同期比を記載しておりません。
(2) 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
バルブ事業7,399,75424.54,234,58320.7
製鋼事業1,053,11414.7488,97768.1
除染事業537,944△1.978,926△32.5
合計8,990,81221.34,802,48622.6

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.金額には消費税等は含まれておりません。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年10月1日
至 平成30年9月30日)
前年同期比(%)
バルブ事業(千円)6,681,5695.5
製鋼事業(千円)854,996△25.5
除染事業(千円)575,956△8.9
消去又は全社(千円)△7,294-
合計(千円)8,105,2280.0

(注)1.金額には消費税等は含まれておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先別前連結会計年度
(自 平成28年10月1日
至 平成29年9月30日)
当連結会計年度
(自 平成29年10月1日
至 平成30年9月30日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
三菱商事株式会社1,397,89817.31,847,25722.8
三菱商事パワーシステムズ株式会社2,075,82225.61,563,37019.3
西華産業株式会社909,79511.21,201,98314.8

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末における総資産は107億75百万円となり、前連結会計年度末に比べ44百万円増加(前年同期比0.4%増)いたしました。
うち流動資産では、現金及び預金が13億91百万円減少した一方で、第4四半期連結会計期間での売上高が相対的に高く売上債権が15億26百万円増加したこと等から、前連結会計年度末に比べ68百万円増加(前年同期比0.8%増)となりました。
また、固定資産では基幹システム基盤の更新、その他株価の上昇に伴い投資有価証券の増加などがありましたが、減価償却費2億84百万円の計上額を下回ったこと等から、前連結会計年度末に比べ24百万円減少(前年同期比1.0%減)の23億81百万円となりました。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債合計は29億35百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億32百万円減少(前年同期比12.8%減)いたしました。
うち流動負債では、主に1年内返済予定の長期借入金、受注損失引当金、その他設備関係の未払債務などが減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ3億16百万円減少(前年同期比14.2%減)となりました。
また、固定負債では主に長期借入金の返済等により、前連結会計年度末に比べ1億15百万円減少(前年同期比10.2%減)となりました。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産は78億39百万円となり、前連結会計年度末と比べ4億76百万円増加(前年同期比6.5%増)いたしました。
これは主に、剰余金の配当により68百万円減少しましたが、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益4億80百万円の計上等によるものであります。
② 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は81億5百万円となり、前連結会計年度と比べ2百万円微増いたしました。
当連結会計年度では、バルブ事業のその他メンテナンス等の役務提供で4億52百万円、バルブ用取替補修部品で1億12百万円それぞれ減少し、また、製鋼事業の鋳鋼製品でも2億94百万円減少となりましたが、一方で、バルブ事業のバルブ(新製弁)では大口プラント案件を中心に9億22百万円増加したことで、前連結会計年度並みの売上高を確保することができました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は5億44百万円となり、前連結会計年度と比べ3億1百万円増加(前年同期比124.0%増)いたしました。
この主な要因は、バルブ製造工場の操業度が高い水準で推移し、また、受注損失引当金の洗い替えによる戻入益などが発生したことによるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、上記の営業利益に営業外損益の純額36百万円を加算し、これに特別損益の純額1百万円を減算し、次に法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額及び非支配株主に帰属する当期純利益を差し引いた結果、4億80百万円(前年同期比160.5%増)となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資本の財源は、自己資金及び金融機関からの借入によっており、金融機関からの借入金については適宜に長期・短期の借入金により資金調達を行うほか、取引金融機関と特定融資枠契約、コミットメントライン契約を締結することで必要な財源の確保を図っております。
資金の流動性は、営業活動によるキャッシュ・フローを確実に獲得することを基本に、適正な投資活動と財政活動を組み合わせることで十分な流動性の確保と財務体質の健全性を維持するよう努めております。
当社グループの事業は主に完全受注生産型であることから、売上時期の偏重や製品の仕掛期間長期化による影響が、営業活動によるキャッシュ・フローの変動につながりがちであることから、これら事象について、キャッシュ・フローへの影響を十分に考慮した業務運営を社内に指示・徹底しております。
またこれら事象へ対応する目的も含め、取引金融機関とコミットメントライン契約を締結し、機動的な資金調達体制を維持するとともに、運転資金の効率的な運用を図っております。

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