有価証券報告書-第120期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の財政状態および経営成績は以下のとおりであります。
a.財政状態
当連結会計年度末における流動資産は239億4千3百万円となり、前連結会計年度末に比べて27億6千万円減少しました。また、固定資産は169億4千9百万円となり、前連結会計年度末に比べて7億4千5百万円減少しました。
これにより、総資産は408億9千3百万円と前連結会計年度末に比べて35億6百万円減少しました。
当連結会計年度末における負債は173億2千8百万円となり、前連結会計年度末に比べて21億9千3百万円減少しました。
当連結会計年度末における純資産は235億6千5百万円と前連結会計年度末に比べて13億1千3百万円減少しました。
なお、自己資本比率は前連結会計年度末に比べて1.8ポイント増加し、51.8%となりました。
b.経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は新型コロナウイルス感染症の影響により極めて厳しい状況となりました。年度後半には一部に需要回復の兆しが見られたものの、新型コロナウイルスの変異株による感染症再拡大のおそれもあり、加えて、世界的な半導体不足が自動車業界のみならず様々な業界へ影響が波及するなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような中、当連結会計年度の売上高は、259億2千6百万円(前期比20.2%減)となりました。
利益面におきましては、営業損失9億4百万円(前期は営業利益9億4百万円)、経常損失5億1千8百万円(前期は経常利益11億円)となりました。投資有価証券売却益2億5千9百万円を特別利益に計上しましたが、本社さいたま新都心オフィスの本社事業所への統合に伴う移転損失引当金繰入額6千7百万円、希望退職者募集の実施による特別退職金2億5百万円、コンポーネント事業のパワーデバイスの子会社も含めた生産設備等の減損損失1億2千2百万円を特別損失に計上し、税金費用や非支配株主に帰属する当期純利益を控除した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は11億5千6百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益2億2千4百万円)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
[エレクトロニクス事業]
エレクトロニクス事業の売上高は前期比23.7%減の69億3千4百万円(総売上高の26.7%)となりました。
注力製品である医療用や半導体製造装置用などの高圧電源が堅調に推移しましたが、携帯端末向け無線基地局用電源が大幅に減少し全体として売上減となりました。
[メカトロニクス事業]
メカトロニクス事業の売上高は前期比37.3%減の21億7千8百万円(総売上高の8.4%)となりました。
光半導体用溶接機(CSW)と車載・産業用ディスプレイ貼合装置(DB:Display Bonder)は売上に寄与し、OLB(Optical Lens Bonder)はウエアラブル市場へ参入し成果をあげるも、新型コロナウイルス感染症の影響により、国内外で設備投資の抑制が続き、大幅な売上減となりました。
[ケミトロニクス事業]
ケミトロニクス事業の売上高は前期比17.1%減の87億5千1百万円(総売上高の33.8%)となりました。
新型コロナウイルス感染症の影響や半導体調達難に伴う各自動車メーカーの減産、化粧品分野のインバウンド需要の低迷等により、大幅な売上減となりました。
[コンポーネント事業]
コンポーネント事業の売上高は前期比14.1%減の80億6千2百万円(総売上高の31.1%)となりました。
新型コロナウイルス感染症の影響もあり医療機器向け半導体製品が堅調に推移、また、第4四半期より装置産業向けや事務機器関係向けで復調気配があったものの、通期では大幅な売上減となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は50億2千1百万円となり、前連結会計年度末より16億8千9百万円減少いたしました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって使用された資金は、4億8千8百万円(前期は2億3千9百万円の資金の獲得)となりました。主な増加要因は減価償却費11億6千2百万円、たな卸資産の減少額7億9千6百万円、売上債権の減少額3億1千3百万円であり、主な減少要因は仕入債務の減少額6億8千1百万円、税金等調整前当期純損失6億2百万円、退職給付に係る負債の減少額5億1千4百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって得られた資金は、9千1百万円(前期は44億1千万円の資金の獲得)となりました。主な増加要因は投資有価証券の売却による収入4億6千8百万円であり、主な減少要因は有形固定資産の取得による支出4億6千3百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって使用された資金は、13億2千5百万円(前期は43億3千8百万円の資金の使用)となりました。増加要因は長期借入れによる収入1億円であり、主な減少要因は長期借入金の返済による支出5億7千5百万円、非支配株主への配当金の支払額4億3千3百万円、自己株式の取得による支出2億2百万円であります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| エレクトロニクス事業 | 6,553,567 | 72.8 |
| メカトロニクス事業 | 2,352,225 | 85.3 |
| ケミトロニクス事業 | 7,697,935 | 76.9 |
| コンポーネント事業 | 4,117,543 | 56.8 |
| 合計 | 20,721,272 | 71.4 |
(注)1.金額は販売価額によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含んでおりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| エレクトロニクス事業 | 7,146,105 | 75.4 | 1,630,528 | 81.8 |
| メカトロニクス事業 | 3,204,636 | 143.4 | 1,787,224 | 235.0 |
| ケミトロニクス事業 | 8,709,536 | 82.8 | 394,690 | 90.4 |
| コンポーネント事業 | 8,317,382 | 89.0 | 1,375,745 | 128.1 |
| 合計 | 27,377,658 | 86.7 | 5,188,187 | 121.7 |
(注)上記の金額には、消費税等は含んでおりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| エレクトロニクス事業 | 6,934,359 | 76.3 |
| メカトロニクス事業 | 2,178,178 | 62.7 |
| ケミトロニクス事業 | 8,751,384 | 82.9 |
| コンポーネント事業 | 8,062,429 | 85.9 |
| 合計 | 25,926,351 | 79.8 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含んでおりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
また、新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、国内外の経済活動の抑制が続くと考えられ、また、世界的な半導体不足や樹脂材料等の不足・値上がりなどによる景気への影響も懸念されており先行き厳しい状態が続くものと思われます。新型コロナウイルス感染症の影響として、部品調達の遅れ、顧客の製造拠点の稼働低下に伴う受注減少及び納入地の渡航禁止等による立会作業の遅延による売上減少等が引き続き想定されます。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
当連結会計年度末の総資産は408億9千3百万円と前連結会計年度末に比べて35億6百万円減少しました。
流動資産は239億4千3百万円となり、前連結会計年度末に比べて27億6千万円減少しました。これは主に現金及び預金が11億8百万円、仕掛品が5億6千万円、流動資産のその他が5億2千3百万円減少したことなどによるものであります。
固定資産は169億4千9百万円となり、前連結会計年度末に比べて7億4千5百万円減少しました。これは主に投資有価証券が4億9千7百万円増加しましたが、建物及び構築物が3億4千2百万円、繰延税金資産が2億6千5百万円、投資その他の資産のその他が1億5千1百万円減少したことなどによるものであります。
負債は173億2千8百万円となり、前連結会計年度末に比べて21億9千3百万円減少しました。これは主に退職給付に係る負債が5億1千6百万円、長期借入金が4億7千5百万円、流動負債その他が4億1千9百万円、支払手形及び買掛金が3億4千2百万円、電子記録債務が3億4千1百万円減少したことなどによるものであります。
純資産は235億6千5百万円と前連結会計年度末に比べて13億1千3百万円減少しました。これはその他有価証券評価差額金が4億8千6百万円増加しましたが、利益剰余金が13億2千9百万円、非支配株主持分が2億8千6百万円減少したことなどによるものであります。なお、自己資本比率は前連結会計年度末に比べて1.8ポイント増加し、51.8%となりました。
2)経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響等により4事業とも大幅な減収減益となり前期比20.2%減の259億2千6百万円となりました。
(売上原価)
売上原価は、前期比15.9%減の201億8千9百万円となりました。売上高の減少に伴う操業度低下によりコストアップとなったことから、売上原価率は77.9%となり、前期比4.0%増となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、人件費減少等の経費削減に努め、前期比12.4%減の66億4千1百万円となりました。
(営業利益、経常利益)
上記要因により、営業損失9億4百万円(前期は営業利益9億4百万円)となり、受取利息及び配当金2億9百万円、受取賃借料1億2千5百万円等の計上により、経常損失5億1千8百万円(前期は経常利益11億円)となりました。
(特別損益)
特別利益は、投資有価証券売却益2億5千9百万円の計上等により、3億3千万円となりました。
特別損失は、希望退職者募集の実施による特別退職金2億5百万円、コンポーネント事業のパワーデバイスの子会社も含めた生産設備等の減損損失1億2千2百万円、本社さいたま新都心オフィスの本社事業所への統合に伴う移転損失引当金繰入額6千7百万円の計上等により、4億1千5百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、上記要因の他、法人税等3億9千7百万円及び非支配株主に帰属する当期純利益1億5千7百万円の計上により、親会社株主に帰属する当期純損失11億5千6百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益2億2千4百万円)となりました。
また、セグメントにおける分析につきましては次のとおりであります。
[エレクトロニクス事業]
注力製品である医療用や半導体製造装置用などの高圧電源は堅調に推移しましたが、携帯端末向け無線基地局用電源が大幅に減少し減収減益となったため、売上高は前期比23.7%減の69億3千4百万円(総売上高の26.7%)、セグメント利益は前期比77.6%減の2億4千1百万円となりました。
[メカトロニクス事業]
ウエアラブル市場へ参入し成果をあげましたが、新型コロナウイルス感染症の影響による国内外で設備投資抑制が続き、大幅な減収減益となったため、売上高は前期比37.3%減の21億7千8百万円(総売上高の8.4%)、セグメント損失は3億7千3百万円(前期はセグメント利益3億3千8百万円)となりました。
[ケミトロニクス事業]
新型コロナウイルス感染症の影響や半導体調達難に伴う自動車メーカーの減産、化粧品分野のインバウンド需要の低迷等により、大幅な減収減益となりました。売上高は前期比17.1%減の87億5千1百万円(総売上高の33.8%)、セグメント利益は前期比35.0%減の7億4千7百万円となりました。
[コンポーネント事業]
新型コロナウイルス感染症の影響もあり医療機器向け半導体製品が堅調に推移し、第4四半期より装置産業向けや事務機器関係向けにおいて復調気配がありましたが、通期では大幅な減収減益となりました。売上高は前期比14.1%減の80億6千2百万円(総売上高の31.1%)、セグメント利益は前期比31.8%減の3億7千2百万円となりました。
b.経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、資金需要の主なものは、新製品開発、製造及び生産性向上、品質向上のための設備投資などの設備投資需要及び新製品開発及び製造のための材料及び部品の購入のほか、労務費、製造経費、販売費及び一般管理費等の運転資金需要であります。
これらの資金需要に対して当社グループは、自己資金のほか、銀行借入等の間接金融により賄っております。また、新型コロナウイルス感染症の拡大により、市場の動向に予断を許しませんが、当社は機動的な財務戦略をとり、資金の効率的な調達を行うため、特定融資枠契約(シンジケーション方式によるコミットメントライン)を締結しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)、(追加情報)」に記載しております。
この連結財務諸表の作成にあたりまして、過去の実績、法令や会計制度等の変更など様々な要因に基づき、見積りおよび判断を行っております。実際の結果は、見積り特有の不確定要素が内在するため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
また、新型コロナウイルス感染症の今後の動向は見通し難いため不確実性が大きく、将来の業績予測等への影響額を合理的に算出することが困難ではありますが、現時点において入手可能な情報を基に検討等を行っております。
(繰延税金資産)
当社グループは、将来の課税所得に関する予測・仮定に基づき、繰延税金資産の回収可能性の判断を行っておりますが、将来の課税所得の予測・仮定が変更され、繰延税金資産の一部ないしは全部が回収できないと判断された場合、繰延税金資産は減額され、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。