有価証券報告書-第100期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

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2017/06/23 15:07
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有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営方針
当社では、歩むべき方向性を明確にするため、経営理念を2003年4月に制定しております。この理念に則り、半導体をコアビジネスに技術力と創造力の革新に努め、独自技術によるグローバルな事業展開を進めるとともに、企業に対する社会的要請や環境との調和に対する着実な対応を通じて企業価値を最大限に高めるべく、確固たる経営基盤の確保に邁進してまいります。
(2)目標とする経営指標
当社では、2015年4月から向こう3ヵ年にわたる中期経営計画(以下、「15中計」といいます。)を策定しており、計画最終年度である2018年3月期につきましては、2017年3月期の業績並びに次期における為替相場を含む経営環境の見通し等を踏まえ、目標値を連結売上高1,590億円、連結営業利益73億円といたしました。今後、計画の達成に向け、グループ一丸となって邁進してまいります。
なお、現在、当社グループでは、更なる成長目標の実現に向け、次期中期経営計画の策定に着手しております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
15中計では、12中計で定めた内容と精神を踏襲し、事業ドメインを「Power Electronics」と定めております。この分野におきまして、当社は、エコ・省エネ技術(Eco-Solutions)を武器に、グローバルに市場を拡大(Expansion)し、開発・生産・販売・人材の各要素を進化(Evolution)させ、一段上の企業像(Next Stage)を目指すべく、スローガンにつきましては、「Power Electronics for Next“E”Stage」と定めております。本計画では、10年後における業界上位の地位構築と競争力ある規模の実現を長期的な見通しとして設定しており、この長期的見通しを実現するための中期目標を15中計で設定しております。15中計達成に向けた計画の基本方針につきましては以下に記載の通りです。
15中計の基本方針
1)真のグローバル企業への転換による企業体質の変革
・グローバル市場の攻略に向けた事業戦略の展開
・市場ポートフォリオの着実な転換による企業収益力の向上
・国内外生産拠点における投資効果の追求と最適地生産の実践
・車載品質の確保、グローバル品質管理体制による顧客信頼度の向上
・グローバル調達体制の強化と最適地調達の実践
・グローバル人材の育成ならびにグループ間ローテーションの実行
・開発・生産・販売拠点におけるローカルスタッフの育成と積極活用
2)エコ・省エネ、グリーンエネルギー市場を核とした成長戦略の実現
・車載、白物家電、モータ、産機・通信、LED照明など成長するエコ・省エネ市場への積極展開とシェアの確保
・市場構造の変化に対応した成長市場へのリソースのシフトと新製品投入
・パワー半導体デバイス(MOS、IGBT、SiC、GaN等)およびこれらを用いたモジュール製品の事業化
の推進
・新製品開発の促進、生産・販売拠点の拡充によるセンサー事業の着実な成長
・産機・通信をはじめとする特定市場向け汎用品ビジネスの拡大
・グリーンエネルギーおよび社会インフラ市場への商品展開
・トータルソリューションの提供による差別化戦略の促進
3)技術マーケティングの強化と効率的な開発マネジメントの実現による新製品開発の促進
・技術マーケティングによる用途開拓と市場拡大
・開発テーマの選択と集中および開発管理機能の強化
・要素技術開発と製品開発の機能分離による開発効率の向上
・標準パッケージの活用拡大による投資効率の向上と開発期間の短縮
・各部門が有する固有技術の融合による新領域製品の拡大
・次世代キーデバイス開発および製品化の加速
4)革新的ものづくりの追求とグローバル販売体制の強化による競争力の向上
・要素技術力、製造技術力、生産技術力の結集による生産性向上とコスト競争力の強化
・社外技術の積極導入、省人化・自動化ラインの構築
・生産拠点およびサプライチェーンにおけるBCPの充実
・販売・FAE機能の拡充、代理店の増強、現地人材の育成と抜擢を軸とするグローバル市場対応力の強化
・販売チャネルの拡充による新規顧客の開拓
・マーケティング強化による既存市場・既存製品での新規需要の掘り起こし
5)グループリソースの最大活用と財務体質の強化
・グループ内重複機能の融合、最適化による経営効率の向上
・若手、女性、外国人の抜擢、制度改革、教育の充実による企業風土の刷新
・社員一人ひとりの生産性向上
・サンケン、アレグロ、ポーラー 3社による高付加価値製品の共同開発
・新基幹システム(PHOENIX)の最大活用
・投資回収の早期実現と棚卸資産の圧縮による有利子負債の削減
・グループ全社でのCSR意識の醸成と実践
(4)会社の対処すべき課題
今後の世界経済を概観しますと、米国や欧州では個人消費の堅調な回復が見込まれますが、その一方で今後も不確実性の高いイベントが続くと見込まれています。中国も、底堅い景気回復が期待される一方で、金融リスクが経済全般に拡散する懸念が表明されています。日本では、景気回復の継続が期待されますが、海外に不安定な要素が多く、先行きは不透明と言わざるを得ません。しかしながら、当社製品が関連する市場では、車載製品において低燃費・低排ガス・安全性強化を目指した用途が拡大し、その結果、1台あたりの半導体使用個数が増加し、グローバルでの底堅い自動車需要の継続が期待できるほか、インバータ化進展に伴う新興国向け白物家電の需要増などが見込まれており、関連するエレクトロニクス製品の需要も堅調に推移して行くことが想定されます。
こうした中、当社では「2015年中期経営計画」の最終年次を迎え、今期の計画達成と将来に向けた成長戦略実現のため、①開発力・ものづくり力・販売力の向上と②品質保証体制の強化を狙いとして、本年4月1日付で組織基盤の整備を実施しました。まず、半導体デバイス事業領域では、技術開発のリソースを増強するとともに、新製品の開発活動を戦略市場・戦略商品に絞り込むことで、技術開発の効率化とリードタイム短縮を図ります。また、生産面における利益創出力の強化を目指し、原価低減活動及び生産改革活動のそれぞれにつき推進機能を整備しております。品質保証面では、製品の品質、製造における品質、それぞれの対応機能ごとに組織を再編し、品質保証体制の更なる強化を図っております。次に、パワーシステム事業領域では、パワーモジュールとパワーシステムの両部門を統合し、重複機能の削減を進めるとともに、パワーモジュールのコスト低減力、パワーシステムの品質作り込み力といった双方の強みを生かして、最適な事業構造へ転換すべく、戦略商品への開発リソース集中と市場別マーケティング機能の強化に向けて組織の再編・追加を実施しております。営業・販売の領域においては、販売チャネルの強化・拡充に向け、組織の組換えを行うとともに、顧客・案件の管理システムを整備し、戦略市場での売上拡大を目指してまいります。
この新組織体制の下、利益拡大に向けた構造改革とタイム・ツー・マーケット短縮を狙った業務改革を推し進め、エコ・省エネに関わる新興市場や車載・白物・産機のグローバル市場といった戦略的に注力すべき市場において、①新製品の売上拡大を実現するとともに、②原価低減活動を通じた利益確保、③在庫及び有利子負債の削減による財務体質強化といった喫緊の課題に注力してまいります。こうした取り組みを通じて、当社グループは、今年度の計画達成に向け一致団結して邁進して行く所存です。
当社では、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を次の通り定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次の通りです。
(1) 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
上場会社である当社の株式については、株主及び投資家の皆様による自由な取引が認められているため、当社取締役会としては、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方は、最終的には株主の皆様の意思により決定されるべきであり、当社株式に対する大規模な買付行為に応じて当社株式を売却するかどうかの判断も、最終的には当該株式を保有する株主の皆様の意思によるべきものと考えます。
しかしながら、当社及び当社グループの経営にあたっては、独自のウエーハプロセスや半導体デバイスの製造技術、また回路技術を駆使した電源システムとオプティカルデバイスの組み合わせなど、幅広いノウハウと豊富な経験が必要になります。更に、お客様・取引先及び従業員等のステークホルダーとの間に築かれた関係等への十分な理解が不可欠であり、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者に、これらへの理解が無い場合、将来実現することのできる株主価値を適正に判断することはできず、当社の企業価値及び株主共同の利益が著しく損なわれる可能性があります。
また、大規模な買付行為の中には、高値で株式を会社関係者に引き取らせる行為など、株主共同の利益を著しく損なうと判断される場合もあります。この様な場合、当社は当該大規模買付行為の是非に関し、株主の皆様に適切にご判断いただくため、大規模買付行為を行おうとする者に対し、必要な情報の提供を求めるとともに、適切な情報開示や株主の皆様が検討に必要とする時間確保にも努め、また、金融商品取引法、会社法その他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講ずるべきと考えております(以下「基本方針」といいます。)。
(2) 基本方針実現のための企業価値向上に向けた取組み
当社では、経営理念に則り、半導体をコアビジネスに技術力と創造力の革新に努め、独自技術によるグローバルな事業展開を進めるとともに、企業に対する社会的要請や環境調和への着実な対応を通じて、企業価値を最大限に高めるべく、確固たる経営基盤の確保に邁進しております。更に、中長期的な会社の経営戦略として、3ヶ年にわたる中期経営計画を策定しており、その実現に向け、グループを挙げて取組んでおります。
また、当社では、独立系パワー半導体メーカーというポジションと、それを最大限活用する経営方針・経営計画へのご理解を深めて頂くため、各ステークホルダーとの対話を緊密化させ、企業価値への適正な評価が得られるように努めております。
コーポレート・ガバナンス体制の強化としては、独立社外取締役の選任により取締役会の監督機能を強化するとともに、執行役員制度を通じ機動的な業務執行体制の構築、マネジメント機能の強化を推進しております。加えて、経営環境の変化に迅速に対応できる経営体制の実現と、事業年度における取締役の経営責任の明確化を図るため、取締役の任期を1年としております。
当社取締役会は、これら取組みが、当社の企業価値を向上させるとともに、当社株主共同の利益を著しく損なう様な大規模買付行為の可能性を低減させると考えております。従って、これら取組みは基本方針に沿ったものであり、当社株主共同の利益に資するものであると考えております。

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