有価証券報告書-第58期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/30 9:15
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は全般的にコロナ禍といわれる事態に直面する中、当該年度において、コロナ禍が当社グループの財政状態及び経営成績に与える影響は限定的でした。
ICT(情報通信技術)や自動車を含むエレクトロニクスマーケットにおきましては、巣ごもり需要により好調であった民生マーケットを除き、期初は新型コロナウイルスの影響で落ち込みましたが、次世代通信規格「5G」に対応したスマートフォンが立ち上がり、自動車ではADAS(先進運転支援システム)の普及や電装化が進展するなど、マーケット全体として夏場以降は回復基調で推移しました。
このような状況下におきまして、当社グループは2016サイズ(2.0ミリメートル×1.6ミリメートル)以下の水晶デバイス群「"Slim×Small×Smart" Crystal(トリプルエスクリスタル)」をはじめとする小型製品の生産設備を増強しました。
新製品では、ウェアラブルデバイスなどの民生機器向けに、当社独自製品である「Arkh.3G(アークスリージー)」の基本技術を踏襲しながら、3層の水晶ウエハ貼り合わせ構造から振動層を除く上下層を有機性フィルムに置き換えることで低コスト化を実現した小型水晶振動子「Arkh.4G」を開発、また、小型、低消費電流、低コストが求められる5G用基地局やサーバ向けに、Arkh.3G発振器を内蔵した恒温槽付水晶発振器「Arkh.5G」を開発するなど、Arkhシリーズのラインアップを拡充しました。これらの製品は、2020年10月に開催された「第3回5G/IoT通信展」にも出展し、多方面から注目を集めました。
これらの結果、当連結会計年度におきまして、第1四半期における車載向けの販売は大きく減少しましたが、第2四半期以降は回復傾向で推移しました。また、テレワーク需要の継続的な拡大や5Gに対応したスマートフォン端末に立ち上がりの動きがみられ、販売が増加しました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ5,632百万円増加し、68,627百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ2,043百万円増加し、34,858百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ3,589百万円増加し、33,769百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は33,189百万円(前年同期比11.1%増)、営業利益は2,089百万円(前年同期比652.2%増)、経常利益は2,533百万円(前年同期比636.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,223百万円(前年同期比342.7%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 日本は、売上高は5,573百万円(前年同期比5.7%減)、セグメント利益は238百万円(前年同期はセグメント損失282百万円)となりました。
北米は、売上高は1,148百万円(前年同期比23.1%減)、セグメント利益は6百万円(前年同期はセグメント損失19百万円)となりました。
欧州は、売上高は2,392百万円(前年同期比6.0%減)、セグメント損失は3百万円(前年同期はセグメント利益21百万円)となりました。
中国は、売上高は12,959百万円(前年同期比15.5%増)、セグメント利益は493百万円(前年同期比10,876.4%増)となりました。
台湾は、売上高は9,364百万円(前年同期比35.3%増)、セグメント利益は1,372百万円(前年同期比103.5%増)となりました。
アジアは、売上高は1,751百万円(前年同期比2.2%減)、セグメント利益は58百万円(前年同期はセグメント損失243百万円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、長期借入れによる収入などがあったものの、有形固定資産の取得による支出などにより、前連結会計年度末に比べ1,380百万円減少し、当連結会計年度末には13,940百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動の結果得られた資金は2,707百万円(前期比2,019百万円増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益2,343百万円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動の結果使用した資金は5,388百万円(前期比2,796百万円増加)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出4,927百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果得られた資金は870百万円(前期比2,716百万円減少)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出8,051百万円、長期借入れによる収入8,940百万円などによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
日本(千円)16,637,19318.1
中国(千円)2,784,80315.5
台湾(千円)10,602,67031.6
アジア(千円)6,219,2432.0
合計(千円)36,243,91018.3

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高
(千円)
前年同期比
(%)
受注残高
(千円)
前年同期比
(%)
日本6,647,0276.81,992,20893.4
北米1,222,083△19.4234,029△7.1
欧州2,690,2167.6573,572112.5
中国15,257,00623.74,329,728110.0
台湾9,238,11035.9746,768△3.5
アジア1,978,46712.8489,788261.1
合計37,032,91019.08,366,09785.0

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
日本(千円)5,573,164△5.7
北米(千円)1,148,339△23.1
欧州(千円)2,392,308△6.0
中国(千円)12,959,73815.5
台湾(千円)9,364,81035.3
アジア(千円)1,751,007△2.2
合計(千円)33,189,36911.1

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、下記のとおりです。
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産は68,627百万円であり、前連結会計年度末と比較して5,632百万円増加しております。これは機械装置及び運搬具の増加などによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は34,858百万円であり、前連結会計年度末と比較して2,043百万円増加しております。これは主に借入金の増加などによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は33,769百万円であり、前連結会計年度末と比較して3,589百万円増加しております。これは主に利益剰余金の増加などによるものであります。
これらにより自己資本比率は0.8ポイント増加して、40.6%となりました。
b.経営成績
(売上高)
第1四半期における車載向けの販売は大きく減少しましたが、第2四半期以降は回復傾向で推移しました。また、テレワーク需要の継続的な拡大や5Gに対応したスマートフォン端末に立ち上がりの動きがみられ、売上高は前連結会計年度に比べ11.1%増加の33,189百万円となりました。そのうち、国内売上高は4,133百万円、海外売上高は29,056百万円となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、売上高が増加したことなどの影響により、前連結会計年度に比べ6.1%増加の24,867百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、研究開発費の増加などにより前連結会計年度に比べ1.2%増加の6,232百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、為替差益399百万円を営業外収益に計上し、減損損失221百万円を特別損失に計上したことなどにより1,223百万円(前年同期比342.7%増)となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、水晶製品事業における価格競争は引き続き厳しいものとなっており、当社グループが属する製品市場における市場価格についても顧客製品の価格動向によっては競争の激化に直面すると思われます。また、為替につきましても、為替相場の変動によっては業績に影響を及ぼす可能性があります。
c.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(日本)
日本国内におきましては、車載向けなどが前年を下回り、売上高は5,573百万円と前年同期と比べ338百万円(5.7%減)の減収となりましたが、国内生産品目の価格是正効果に加えセグメント間取引が増加したことなどにより、セグメント利益(営業利益)は238百万円と前年同期と比べ520百万円(前年同期はセグメント損失282百万円)の改善となりました。
(北米)
北米におきましては、車載向けなどの販売が減少し、売上高は1,148百万円と前年同期と比べ344百万円(23.1%減)の減収となりましたが、旅費交通費など販売管理費が減少したことなどにより、セグメント利益(営業利益)は6百万円と前年同期と比べ25百万円(前年同期はセグメント損失19百万円)の改善となりました。
(欧州)
欧州におきましては、車載向けなどが前年を下回った結果、売上高は2,392百万円と前年同期と比べ152百万円(6.0%減)の減収となり、セグメント損失(営業損失)は3百万円と前年同期と比べ25百万円(前年同期はセグメント利益21百万円)の減益となりました。
(中国)
中国におきましては、通信や民生向けなどが前年を上回り、売上高は12,959百万円と前年同期と比べ1,736百万円(15.5%増)の増収となり、セグメント利益(営業利益)は493百万円と前年同期と比べ489百万円(10,876.4%増)の増益となりました。
(台湾)
台湾におきましては、民生や通信向けなどの販売が増加し、売上高は9,364百万円と前年同期と比べ2,445百万円(35.3%増)の増収となり、セグメント利益(営業利益)は1,372百万円と前年同期と比べ698百万円(103.5%増)の増益となりました。
(アジア)
その他アジアにおきましては、車載向けなどの販売が減少し、売上高は1,751百万円と前年同期と比べ38百万円(2.2%減)の減収となりましたが、減価償却費などの固定費が減少したことなどにより、セグメント利益(営業利益)は58百万円と前年同期と比べ302百万円(前年同期はセグメント損失243百万円)の改善となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資本の流動性については、下記のとおりです。
a.財務戦略の基本的な考え方
当社グループは、財務の健全性・資本効率・株主還元の観点からバランスのとれた最適な資本構成のもと、継続的に企業価値を向上させることを基本としております。財務の健全性については「負債資本倍率(DEレシオ)」や「自己資本比率」の改善を図り、資本効率については「株主資本利益率(ROE)」を、企業価値を高める目的として「投下資本利益率(ROIC)」を向上させることを目指してまいります。また、CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)の改善をさらに推進するとともに手元資金の活用などによりキャッシュ・フローの最大化と資金効率の改善を強化いたします。
b.資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、設備資金需要につきましては、当社グループの製品製造のための生産設備及び建物の購入等になります。
c.資金調達
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入により資金調達を行っております。設備投資に必要な資金は、事業が生み出す営業キャッシュ・フローおよび手元流動性資金で賄うことを基本とし、また、長期経営計画の基盤整備となる第1中期経営計画の実現を可能にするための成長投資実行については、銀行借入または資本市場からの調達も検討し、堅実かつ柔軟な資金調達を行うものとしています。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

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