有価証券報告書-第62期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、持ち直しの動きがあるものの、新型コロナウイルス感染症の影響で依然として厳しい状況が続いており、先行きは不透明な状況にあります。
このような環境のなか、当社グループは家庭用ガス警報器関連、工業用定置式ガス検知警報器関連、業務用携帯型ガス検知器関連ならびに、住宅用火災警報器関連の開発、さらには独自のガスセンサ技術を活かした保安機器や省エネルギーならびにIoT機器等の開発等を行ってまいりました。さらに、当社グループのネットワークを活かし世界中のガス事故ゼロを目指し、より一層、安全・安心で快適な環境づくりに貢献するため、高性能・高品質・高付加価値製品の開発に取り組むとともに、積極的な営業活動を展開して業績の向上に努めてまいりました。
その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の財政状態について、総資産は、前連結会計年度末に比べ4,380百万円増加して45,813百万円(前期比10.6%増)となりました。
これは主に、現金及び預金の増加2,890百万円、投資有価証券の増加788百万円、たな卸資産の増加464百万円によるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ1,333百万円増加して10,452百万円(前期比14.6%増)となりました。
これは主に、未払法人税等の増加432百万円、繰延税金負債の増加356百万円、電子記録債務の増加265百万円によるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ3,047百万円増加して35,360百万円(前期比9.4%増)となりました。
これは主に、利益剰余金の増加2,113百万円、その他有価証券評価差額金の増加537百万円、退職給付に係る調整累計額の増加212百万円によるものです。
この結果、自己資本比率は72.8%(前期末比0.7%減)となりました。
b.経営成績
当連結会計年度においては、4月、5月に新型コロナウイルス感染症拡大により初めて緊急事態宣言が発令され社会全体の経済活動が停滞した影響により、第1四半期における売上高は計画を大きく下回り、非常に厳しいスタートとなりました。このような状況のなか、当社グループは、全社的な経費削減、投資計画の見直しや延期などの対策を講じて利益確保に努めてまいりました。第2四半期以降は、経済活動が徐々に回復するにつれて、コロナ禍に対応した新しい営業活動の成果、経費削減の効果も伴い業績は回復傾向へと転じました。
国内では、有効期限を5年に延長した電池式都市ガス警報器などの新製品やマイコンメーター連動タイプのLPガス警報器に加え、商業施設や教育施設などにおいてCO2濃度とスマートフォン利用者を測定し三密防止対策ができるシステムなどの販売が好調に推移し、売上高の増加に結び付きました。また、バーチャル展示会への出展や動画配信など新しい営業活動の導入も売上高の回復に貢献いたしました。さらに海外についても、アメリカ向けメタン警報器や中国・台湾の半導体業界向けガス検知警報器が、コロナ禍での厳しい環境にありながらも計画通りに生産・出荷を行うことができたことで、海外向け売上高の増加に結び付きました。
この結果、売上高は29,576百万円(前期比6.5%増)となりました。利益は、全社的な経費削減の取り組みにより、販売費及び一般管理費を前期より250百万円削減したことなどにより、営業利益は3,446百万円(前期比60.5%増)、経常利益は3,712百万円(前期比58.4%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は2,459百万円(前期比66.7%増)となりました。
当社グループの事業は、ガス警報器事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載の代わりに商品別概況を記載いたしております。
当社グループの商品別概況は、次のとおりであります。
家庭用ガス警報器関連
都市ガス用につきましては、海外市場での警報器用ガスセンサならびに電池式メタン警報器等の販売強化により売上高は前期を上回りました。
LPガス用につきましては、システム型警報器の販売強化により売上高は前期を上回りました。
その結果、家庭用ガス警報器関連の売上高は13,856百万円(前期比12.0%増)となりました。
工業用定置式ガス検知警報器関連
国内外のエレクトロニクス業界向け検知警報器の販売ならびにメンテナンス関連の受注が好調に推移し、売上高は7,930百万円(前期比0.8%増)となりました。
業務用携帯型ガス検知器関連
国内外のエレクトロニクス業界向け検知器ならびに労働安全衛生市場の販売が好調に推移したものの、国内の鉄鋼業界、都市ガス業界の販売が前期より下回り、売上高は5,451百万円(前期比0.1%減)となりました。
| 商品区分 | 売上高(千円) | 構成比(%) | 前期比(%) |
| 家庭用ガス警報器関連 | 13,856,843 | 46.9 | 112.0 |
| 工業用定置式ガス検知警報器関連 | 7,930,504 | 26.8 | 100.8 |
| 業務用携帯型ガス検知器関連 | 5,451,174 | 18.4 | 99.9 |
| その他 | 2,338,283 | 7.9 | 112.5 |
| 合 計 | 29,576,806 | 100.0 | 106.5 |
なお、当社グループは、市場競争力の強化、高付加価値な商品戦略、原価の低減及び経費削減等により、営業利益率を10%以上にすることを目標としております。当連結会計年度における営業利益率は11.7%となりました。引き続き原価の低減、生産性の向上に取り組んでまいります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、投資活動及び財務活動において減少したものの、営業活動において増加し、前連結会計年度末に比べ2,700百万円増加して14,179百万円(前期比23.5%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、3,734百万円(前期比98.6%増)となりました。
これは主に、法人税等の支払額625百万円があったものの、税金等調整前当期純利益3,698百万円及び減価償却費990百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果流出した資金は、675百万円(前期比50.8%減)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出653百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果流出した資金は、364百万円(前期比31.1%減)となりました。
これは主に、長期借入れによる収入400百万円があったものの、長期借入金の返済による支出390百万円及び配当金の支払額347百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業は、ガス警報器事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載の代わりに、商品別実績を記載しております。
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
| 商品区分 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 家庭用ガス警報器関連(千円) | 13,203,373 | 115.1 |
| 工業用定置式ガス検知警報器関連(千円) | 5,746,614 | 98.8 |
| 業務用携帯型ガス検知器関連(千円) | 3,611,506 | 90.7 |
| その他(千円) | 2,220,292 | 126.5 |
| 合計(千円) | 24,781,787 | 107.6 |
(注)1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当社グループは見込生産を主体としているため、受注実績の記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」をご参照ください。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
①財政状態の分析
当連結会計年度の財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a.財政状態」をご参照ください。
②キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
③経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」をご参照ください。
④資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、試験研究費のほか、原材料費、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、生産設備、研究開発用機器などの設備投資によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金の残高は1,662百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は14,179百万円となっております。
⑤重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたり採用している重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しているとおりであります。