有価証券報告書

【提出】
2014/06/26 14:09
【資料】
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【項目】
138項目
4.引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
金銭債権の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により計上し、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し回収不能見込額を計上している。
(2) 製品保証引当金
工事引渡後の製品保証費用の支出に備えるため、過去の実績を基礎に将来の製品保証費用を見積り、計上している。
(3) 受注工事損失引当金
受注工事の損失に備えるため、未引渡工事のうち当事業年度末で損失が確実視され、かつ、その金額を合理的に見積ることができる工事について、翌事業年度以降に発生が見込まれる損失を引当計上している。
なお、受注工事損失引当金の計上対象案件のうち、当事業年度末の仕掛品残高が当事業年度末の未引渡工事の契約残高を既に上回っている工事については、その上回った金額は仕掛品の評価損として計上しており、受注工事損失引当金には含めていない。
(4) 客船事業関連損失引当金
平成23年11月に受注したアイーダ・クルーズ向け大型クルーズ客船2隻建造プロジェクト(以下「客船事業」という。)の損失に備えるため、客船事業に関し翌事業年度以降に発生が見込まれる損失の合理的な見積額を引当計上している。
平成23年11月に受注したアイーダ・クルーズ向け大型クルーズ客船2隻については、これまでの客船建造実績を踏まえ、必要な対策を迅速に実施するプロジェクト遂行体制を構築して取り組んできた。また、本船はアイーダ・クルーズブランドの1番船(以下「プロトタイプ」という。)となる次世代省エネ客船との認識を持ち、時間をかけて事前検討を進めてきた。
しかしながら、実際の建造段階における作業進捗に伴い、プロトタイプの客船建造の困難さが顕在化し、またホテルパート等の設計作業が膨大となり、更には大幅な設計変更により、結果として設計作業の遅延が生じた。このことが設計費の増加のみならず、その後の資材調達や建造工程などに悪影響を及ぼし、コスト悪化に繋がり、多額の工事損失の発生が見込まれることが平成25年度第4四半期において判明したため、当社は、客船事業に関し翌事業年度以降に発生が見込まれる損失を、継続的な事業として発生する損失ではないものと位置付け、受注工事損失引当金とは区分して引当計上することとした。
この結果、当事業年度末の貸借対照表において、「客船事業関連損失引当金」として64,126百万円を計上し、損益計算書において、「客船事業関連損失引当金繰入額」として同額を特別損失に計上している。
(5) 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務及び年金資産(退職給付信託を含む)の見込額に基づき計上している。
過去勤務費用は一括費用処理することとしており、数理計算上の差異は、各事業年度の発生時における従業員の平均残存勤務年数による定額法により按分した額を、それぞれ発生の翌事業年度から費用処理することとしている。
(6) PCB廃棄物処理費用引当金
PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物の処理費用の支出に備えるため、処理費用及び収集運搬費用の見積額を計上している。