有価証券報告書-第198期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。これらは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の経営方針・経営戦略等を踏まえて分析しています。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1) 経営成績の状況
① 連結業績の概況
世界各国で新型コロナウイルスの変異株の感染が拡大しており、感染収束の見通しは依然として不透明な状況が続いています。しかし、先進国を中心としたワクチン接種の進展を背景に、一部で新規感染者の減少が見られる他、米国や日本において短距離航空路線の需要回復の兆しや、航空貨物需要の伸びも見込まれています。加えて、各国財政・金融政策による景気の下支えや脱炭素社会の実現に向けた取組みなど、今後の世界経済の回復に向けた明るい兆しも見られます。なお、米中関係は依然改善が見られないことなどから、引き続き世界経済の下振れリスクには十分な注視が必要です。
このような経営環境の中で、当連結会計年度における当社グループの連結受注高は、精密機械・ロボット事業、船舶海洋事業の増加はあったものの、航空宇宙システム事業、車両事業の減少により減少となりました。連結売上高については、精密機械・ロボット事業などが増収となる一方で、航空宇宙システム事業などが減収となったことにより、全体では前期比で減収となりました。利益面に関しては、営業損益はモーターサイクル&エンジン事業の改善はあったものの、航空宇宙システム事業での悪化などにより、前期比で悪化となりました。経常損益は、為替差損益の好転や民間航空エンジンの運航上の問題に係る引当金戻入益の計上はあったものの、営業損益の減益により減益となりました。親会社株主に帰属する当期純損益は、繰延税金資産の計上に伴う税金費用の減少はあったものの、経常損益の減益に加え、固定資産の減損損失の特別損失への計上などにより、減益となりました。
この結果、当社グループの連結受注高は前期比1,110億円減少の1兆4,024億円、連結売上高は前期比1,528億円減収の1兆4,884億円、営業損益は前期比673億円減益の53億円の損失、経常損益は前期比432億円減益の28億円の損失、親会社株主に帰属する当期純損益は前期比379億円減益の193億円の損失となりました。また、ROIC※は△1.0%、ROEは△4.2%となりました。
※ROIC = EBIT(税引前利益 + 支払利息) ÷ 投下資本(有利子負債 + 自己資本)
※当社は、従来、決算日が12月31日であった連結子会社6社の決算日を3月31日に変更又は連結決算日に仮決算を行う方法に変更しています。これにより当連結会計年度は、連結子会社6社の決算対象期間が15ヶ月(2020年1月~2021年3月)の変則決算となりました。
② セグメント別業績の概要
航空宇宙システム事業
航空宇宙システム事業を取り巻く経営環境は、防衛省向けについては厳しい防衛予算の中で概ね安定した需要が存在しています。民間航空機については、新型コロナウイルスの感染拡大により世界の旅客需要が低迷しており、機体・エンジンともに需要が低下しています。
このような経営環境の中で、連結受注高は、防衛省向けは増加したものの、民間航空機向け分担製造品や民間航空エンジン分担製造品が減少したことにより、前期に比べ854億円減少の3,295億円となりました。
連結売上高は、防衛省向けや民間航空機向け分担製造品、民間航空エンジン分担製造品が減少したことにより、前期に比べ1,548億円減収の3,777億円となりました。
営業損益は、減収などにより、前期に比べ744億円悪化して316億円の営業損失となりました。
エネルギー・環境プラント事業
エネルギー・環境プラント事業を取り巻く経営環境は、国内ではごみ焼却プラント等において老朽化設備の更新需要が継続しているほか、中長期的には国内外の分散型電源需要、及び新興国におけるエネルギーインフラ整備需要が根強い状況にあります。一方で、国内外で新型コロナウイルスの感染が収束しておらず、比較的早期のウイルス封じ込めに成功し堅調に推移する中国市場や、感染の沈静化が見えつつある一部の先進国などでは経済に回復の兆しが見られるものの、人の移動に対する制約が依然として大きいことから一部の営業活動・アフターサービス活動への影響が懸念されます。
このような経営環境の中で、連結受注高は、国内向けごみ処理施設建設工事などの大口案件の受注があった前期に比べ333億円減少の2,190億円となりました。
連結売上高は、国内向けごみ処理施設案件の工事量増加や国内向けガスタービンコンバインドサイクル発電プラントの売上増加はあったものの、海外向け化学プラントの売上があった前期に比べ28億円減収の2,401億円となりました。
営業利益は、減収に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響による操業差損の発生などにより、前期に比べ41億円減益の134億円となりました。
精密機械・ロボット事業
精密機械・ロボット事業を取り巻く経営環境は、精密機械分野では、中国建設機械市場が新型コロナウイルス感染拡大の影響からいち早く回復し、過去最高の油圧ショベル販売台数を記録するなど、需要は大きく伸長しました。また、中国以外の地域における建設機械市場は、新型コロナウイルス感染拡大の影響による市場の停滞により、一時的に需要が大きく減少しましたが、足元では回復基調が鮮明となってきました。ロボット分野では、汎用ロボットは、新型コロナウイルスの感染拡大による影響を受け案件の期ずれがあるものの、中国一般産業機械向けは回復が早く、また半導体向けロボットについても、半導体製造装置メーカーの設備投資の増加により好調に推移しており、中長期的にも需要は着実に拡大していくことが見込まれます。
このような経営環境の中で、連結受注高は、建設機械市場向け油圧機器や半導体向け及び車体組立向けロボットの増加により、前期に比べ405億円増加の2,594億円となりました。
連結売上高は、建設機械市場向け油圧機器や半導体向け及び車体組立向けロボットの増加により、前期に比べ234億円増収の2,408億円となりました。
営業利益は、増収などにより、前期に比べ18億円増益の140億円となりました。
船舶海洋事業
船舶海洋事業を取り巻く経営環境は、環境規制強化に伴うガス燃料推進船需要が顕在化する一方で、引き続き長期的な世界経済の動向が不透明であることから新規商談案件が限られており、依然として厳しい状況にあります。
このような経営環境の中で、連結受注高は、防衛省向け潜水艦の受注などにより、前期に比べ418億円増加の981億円となりました。
連結売上高は、防衛省向け潜水艦の工事量増加などにより、前期に比べ77億円増収の794億円となりました。
営業損益は、増収があったものの、操業差損の発生などにより、前期に比べ24億円悪化して30億円の営業損失となりました。
車両事業
車両事業を取り巻く経営環境は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により国内では鉄道関連投資計画の見直し、海外では工程の遅れや入札の延期・中止等が現実となりつつありますが、中長期的には、人口集中による大都市の混雑緩和や環境対策のための都市交通整備、アジア諸国の経済発展に伴う鉄道インフラニーズなど、今後も世界的に比較的安定した成長が見込まれます。
このような経営環境の中で、連結受注高は、国内向けの大口案件の受注があった前期に比べ487億円減少の770億円となりました。
連結売上高は米国向け車両が減少したことなどにより、前期に比べ33億円減収の1,332億円となりました。
営業損益は、減収に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響などによる海外案件の採算悪化により、前期に比べ7億円悪化して45億円の営業損失となりました。
モーターサイクル&エンジン事業
モーターサイクル&エンジン事業を取り巻く経営環境は、コロナウイルスの感染が拡大し市場が大きな影響を受けました。主要市場である米国では四輪等オフロードモデルに対する需要の高まりにより前年度を上回る水準となり、また欧州市場においても、春先の各国のロックダウンにより一時マイナスの影響を受けたものの、その後、前年度並みの水準まで回復しています。一方で、東南アジアでは市場は縮小し依然として低迷しています。
このような経営環境の中で、連結売上高は、北米向け四輪車等オフロードモデルの増加はあったものの、東南アジア向け二輪車が減少したことや、前期に比べ為替レートが円高で推移したことなどにより、前期に比べ10億円減収の3,366億円となりました。
営業損益は、固定費や販促費の削減などにより、前期に比べ137億円増益の117億円となりました。
その他事業
連結売上高は、前期に比べ220億円減収の804億円となりました。
営業利益は、前期に比べ7億円減益の4億円となりました。
当社グループはグループビジョン2030において、注力するフィールドを「安全安心リモート社会」「近未来モビリティ」「エネルギー・環境ソリューション」とし、変化に合わせて、より成長できる事業体制への変革を目指しており、手術支援ロボットの開発や自動PCR検査事業、更には、配送ロボットや無人輸送ヘリコプターの開発、水素関連プロジェクトの推進など、新事業への取り組みを着実に進めています。
(2) 財政状態の状況
(資産)
流動資産は、たな卸資産の増加などにより前期末比266億円増加し、1兆2,854億円となりました。
固定資産は、有形固定資産の償却による減少などにより前期末比211億円減少し、6,778億円となりました。
この結果、総資産は前期末比54億円増加の1兆9,632億円となりました。
(負債)
有利子負債は、前期末比258億円増加の5,933億円となりました。
負債全体は、仕入債務の減少などにより前期末比57億円減少の1兆4,805億円となりました。
(純資産)
純資産は、退職給付に係る調整累計額の増加などにより、前期末比112億円増加の4,827億円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当期末における現金及び現金同等物(以下「資金」)は前期比196億円増の1,221億円となりました。当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前期比500億円増の346億円(前期は154億円の支出)となりました。収入の主な内訳は、売上債権の減少額232億円、減価償却費612億円であり、支出の主な内訳は、たな卸資産の増加額263億円、仕入債務の減少額167億円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、前期比320億円減の373億円となりました。これは主に有形及び無形固定資産の取得によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、前期比927億円減の230億円となりました。これは主に、社債の発行による収入によるものです。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 財務政策
当社グループの運転資金・投資向け資金等の必要資金については、主として営業キャッシュ・フローで獲得した資金を財源としていますが、必要に応じて、短期的な資金については銀行借入やコマーシャル・ペーパーなど、設備投資資金・投融資資金等の長期的な資金については、設備投資・事業投資計画に基づき、金融市場動向や固定資産とのバランス、既存借入金及び既発行債の償還時期などを総合的に勘案し、長期借入金や社債などによって調達しています。
当社グループは上述の多様な資金調達源に加え、複数の金融機関とのコミットメントライン契約を締結しており、事業活動に必要な資金の流動性を確保しています。また、当社と国内子会社間、また海外の一部地域の関係会社間ではキャッシュ・マネジメント・システムによる資金融通を行っており、グループ内の資金効率向上に努めています。
② 資金需要の主な内容
当社グループの資金需要は、営業活動に係る資金支出では生産活動に必要な運転資金(材料費、外注費、人件費等)、受注活動又は販売促進のための販売費、新規事業の立ち上げや製品競争力の強化のための研究開発費などがあります。投資活動に係る資金支出には、事業の遂行、新規立ち上げ、生産性向上のための設備や施設への投資などがあります。
(5) 経営方針・経営戦略及び経営指標等に照らした経営成績等の分析・検討
当社グループは、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標を利益及びROICとし、営業利益率で5~8%、ROICで資本コスト+3%以上を確保すべく努めています。
2020年度は、新型コロナウイルスの拡大による市場変動の影響を大きく受け、特に航空宇宙システム事業において航空旅客需要の急減に伴う減産で大幅な減益となったことから、固定費削減等の緊急対策を講じたものの黒字化には至らず、営業損失53億円、営業利益率△0.4%、ROIC△1.0%の赤字となりました。なお、当初予想である8月公表業績予想の営業損失300億円からは、精密機械・ロボット事業やモーターサイクル&エンジン事業での想定以上の市場の回復等もあり、大きく好転しています。
2021年度以降も、一部の事業においては新型コロナウイルスの影響が続くものと想定されますが、全般的には市場の回復が期待されることに加え、全社的なコスト削減等による収益性の向上に継続的に取り組むことで、2021年度は必ず黒字化を達成することを目標とします。
なお、前連結会計年度及び当連結会計年度の全社及びセグメントごとのROICは、次のとおりです。
(単位:%)
モーターサイクル&エンジン事業においては、固定費や販促費の削減によりEBITが増加したことなどから、前期に比べ13.5ポイント上昇しました。一方で航空宇宙システム事業においては、新型コロナウイルスの感染拡大により世界の旅客需要が低迷しており、機体・エンジンともに需要が低下していることからEBITが減少したことなどにより、14.5ポイント低下しました。また、車両事業においては、新型コロナウイルス感染拡大の影響などにより海外案件の採算が悪化したことによるEBITの減少などにより13.7ポイント低下しました。
(6) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 1 上記金額には、消費税等は含みません。
2 金額は、生産高(製造原価)によっています。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 1 上記金額には、消費税等は含みません。
2 モーターサイクル&エンジン事業については、主として見込み生産を行っていることから、受注高について売上高と同額とし、受注残高を表示していません。
3 セグメント間の取引については、受注高及び受注残高から相殺消去しています。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 1 上記金額には、消費税等は含みません。
2 販売高は、外部顧客に対する売上高です。
3 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
(7) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されています。その作成においては、連結貸借対照表上の資産、負債の計上額、及び連結損益計算書上の収益、費用の計上額に影響を与える見積り及び仮定を使用しています。当社グループの重要な会計方針のうち、見積り及び仮定の重要性が高いものは以下のとおりです。なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う会計上の見積りの一定の仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。
工事進行基準
当社グループは、基本的な仕様や作業内容を顧客の指図に基づいて行う工事契約のうち、期末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事の収益認識については、工事進行基準を適用しています。工事進行基準の適用にあたっては、工事収益総額、工事原価総額及び決算日における工事進捗度を見積り、これに応じて当期の工事収益及び工事原価を連結損益計算書に計上しています。工事収益総額には契約書等文書によって合意されている契約金額を、工事原価総額には個別プロジェクトに係る見積工事総原価を、工事進捗度には主に原価比例法を使用しています。当社グループは、工事進行基準の適用に係る見積りを合理的に行っていますが、経済情勢の変動による資材費や労務費の高騰、仕様変更に伴う工事代価の変更や工数の増加、為替レートの変動といった諸条件の変化により、工事収益及び工事原価の金額に影響を与える可能性があります。
受注工事損失引当金
当社グループは、期末における未引渡工事のうち、大幅な損失が発生すると見込まれ、かつ、期末時点で当該損失額を合理的に見積ることが可能な工事について、翌年度以降の損失見積額を受注工事損失引当金として計上しています。当該損失見積額は、期末時点の個別プロジェクトに係る見積総原価から工事請負代価を控除して算定しています。当社グループは、受注工事損失引当金の見積りを合理的に行っていますが、工事進行基準と同様に工事契約に関連する諸条件の変化により、受注工事損失引当金の金額に影響を与える可能性があります。
固定資産の減損
当社グループは、固定資産の帳簿価額について、それが回収できなくなる可能性を示す事象や状況の変化が生じた場合に、減損の要否を検討しています。当該固定資産については、資産又は資産グループの割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することにより減損の要否の判定を行っています。この判定は、主として当社単体ではカンパニー単位、関係会社の場合には会社単位の将来キャッシュ・フローの見積りに基づいて行います。資産又は資産グループが減損していると判断した場合、帳簿価額が回収可能価額を超える部分について、減損損失を認識します。回収可能価額は、将来見積キャッシュ・フロー(純額)の割引現在価値等により算定しています。この手法は、将来見積キャッシュ・フロー、個別の事業リスクを反映して算出した加重平均資本コスト(割引率)、正味売却価額の算定に使用した時価や処分費用見込額など多くの見積りや仮定を使用します。当社グループは、固定資産の減損に係る見積りを合理的に行っていますが、経済情勢の変動等の諸条件の変化によって回収可能価額が減少し、固定資産の評価に影響を与える可能性があります。
繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、事業計画を基礎として将来の一定期間における課税所得の発生やタックスプランニングに基づき、回収可能性を検討しています。これらの将来に係る見積りは、将来の経済情勢の変動その他の要因により影響を受けます。当社グループは、回収可能性の見積りを合理的に行っていますが、これらの将来に係る見積り及び税率変更等の諸条件の変化により、繰延税金資産の金額に影響を与える可能性があります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1) 経営成績の状況
① 連結業績の概況
世界各国で新型コロナウイルスの変異株の感染が拡大しており、感染収束の見通しは依然として不透明な状況が続いています。しかし、先進国を中心としたワクチン接種の進展を背景に、一部で新規感染者の減少が見られる他、米国や日本において短距離航空路線の需要回復の兆しや、航空貨物需要の伸びも見込まれています。加えて、各国財政・金融政策による景気の下支えや脱炭素社会の実現に向けた取組みなど、今後の世界経済の回復に向けた明るい兆しも見られます。なお、米中関係は依然改善が見られないことなどから、引き続き世界経済の下振れリスクには十分な注視が必要です。
このような経営環境の中で、当連結会計年度における当社グループの連結受注高は、精密機械・ロボット事業、船舶海洋事業の増加はあったものの、航空宇宙システム事業、車両事業の減少により減少となりました。連結売上高については、精密機械・ロボット事業などが増収となる一方で、航空宇宙システム事業などが減収となったことにより、全体では前期比で減収となりました。利益面に関しては、営業損益はモーターサイクル&エンジン事業の改善はあったものの、航空宇宙システム事業での悪化などにより、前期比で悪化となりました。経常損益は、為替差損益の好転や民間航空エンジンの運航上の問題に係る引当金戻入益の計上はあったものの、営業損益の減益により減益となりました。親会社株主に帰属する当期純損益は、繰延税金資産の計上に伴う税金費用の減少はあったものの、経常損益の減益に加え、固定資産の減損損失の特別損失への計上などにより、減益となりました。
この結果、当社グループの連結受注高は前期比1,110億円減少の1兆4,024億円、連結売上高は前期比1,528億円減収の1兆4,884億円、営業損益は前期比673億円減益の53億円の損失、経常損益は前期比432億円減益の28億円の損失、親会社株主に帰属する当期純損益は前期比379億円減益の193億円の損失となりました。また、ROIC※は△1.0%、ROEは△4.2%となりました。
※ROIC = EBIT(税引前利益 + 支払利息) ÷ 投下資本(有利子負債 + 自己資本)
※当社は、従来、決算日が12月31日であった連結子会社6社の決算日を3月31日に変更又は連結決算日に仮決算を行う方法に変更しています。これにより当連結会計年度は、連結子会社6社の決算対象期間が15ヶ月(2020年1月~2021年3月)の変則決算となりました。
② セグメント別業績の概要
航空宇宙システム事業
航空宇宙システム事業を取り巻く経営環境は、防衛省向けについては厳しい防衛予算の中で概ね安定した需要が存在しています。民間航空機については、新型コロナウイルスの感染拡大により世界の旅客需要が低迷しており、機体・エンジンともに需要が低下しています。
このような経営環境の中で、連結受注高は、防衛省向けは増加したものの、民間航空機向け分担製造品や民間航空エンジン分担製造品が減少したことにより、前期に比べ854億円減少の3,295億円となりました。
連結売上高は、防衛省向けや民間航空機向け分担製造品、民間航空エンジン分担製造品が減少したことにより、前期に比べ1,548億円減収の3,777億円となりました。
営業損益は、減収などにより、前期に比べ744億円悪化して316億円の営業損失となりました。
エネルギー・環境プラント事業
エネルギー・環境プラント事業を取り巻く経営環境は、国内ではごみ焼却プラント等において老朽化設備の更新需要が継続しているほか、中長期的には国内外の分散型電源需要、及び新興国におけるエネルギーインフラ整備需要が根強い状況にあります。一方で、国内外で新型コロナウイルスの感染が収束しておらず、比較的早期のウイルス封じ込めに成功し堅調に推移する中国市場や、感染の沈静化が見えつつある一部の先進国などでは経済に回復の兆しが見られるものの、人の移動に対する制約が依然として大きいことから一部の営業活動・アフターサービス活動への影響が懸念されます。
このような経営環境の中で、連結受注高は、国内向けごみ処理施設建設工事などの大口案件の受注があった前期に比べ333億円減少の2,190億円となりました。
連結売上高は、国内向けごみ処理施設案件の工事量増加や国内向けガスタービンコンバインドサイクル発電プラントの売上増加はあったものの、海外向け化学プラントの売上があった前期に比べ28億円減収の2,401億円となりました。
営業利益は、減収に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響による操業差損の発生などにより、前期に比べ41億円減益の134億円となりました。
精密機械・ロボット事業
精密機械・ロボット事業を取り巻く経営環境は、精密機械分野では、中国建設機械市場が新型コロナウイルス感染拡大の影響からいち早く回復し、過去最高の油圧ショベル販売台数を記録するなど、需要は大きく伸長しました。また、中国以外の地域における建設機械市場は、新型コロナウイルス感染拡大の影響による市場の停滞により、一時的に需要が大きく減少しましたが、足元では回復基調が鮮明となってきました。ロボット分野では、汎用ロボットは、新型コロナウイルスの感染拡大による影響を受け案件の期ずれがあるものの、中国一般産業機械向けは回復が早く、また半導体向けロボットについても、半導体製造装置メーカーの設備投資の増加により好調に推移しており、中長期的にも需要は着実に拡大していくことが見込まれます。
このような経営環境の中で、連結受注高は、建設機械市場向け油圧機器や半導体向け及び車体組立向けロボットの増加により、前期に比べ405億円増加の2,594億円となりました。
連結売上高は、建設機械市場向け油圧機器や半導体向け及び車体組立向けロボットの増加により、前期に比べ234億円増収の2,408億円となりました。
営業利益は、増収などにより、前期に比べ18億円増益の140億円となりました。
船舶海洋事業
船舶海洋事業を取り巻く経営環境は、環境規制強化に伴うガス燃料推進船需要が顕在化する一方で、引き続き長期的な世界経済の動向が不透明であることから新規商談案件が限られており、依然として厳しい状況にあります。
このような経営環境の中で、連結受注高は、防衛省向け潜水艦の受注などにより、前期に比べ418億円増加の981億円となりました。
連結売上高は、防衛省向け潜水艦の工事量増加などにより、前期に比べ77億円増収の794億円となりました。
営業損益は、増収があったものの、操業差損の発生などにより、前期に比べ24億円悪化して30億円の営業損失となりました。
車両事業
車両事業を取り巻く経営環境は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により国内では鉄道関連投資計画の見直し、海外では工程の遅れや入札の延期・中止等が現実となりつつありますが、中長期的には、人口集中による大都市の混雑緩和や環境対策のための都市交通整備、アジア諸国の経済発展に伴う鉄道インフラニーズなど、今後も世界的に比較的安定した成長が見込まれます。
このような経営環境の中で、連結受注高は、国内向けの大口案件の受注があった前期に比べ487億円減少の770億円となりました。
連結売上高は米国向け車両が減少したことなどにより、前期に比べ33億円減収の1,332億円となりました。
営業損益は、減収に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響などによる海外案件の採算悪化により、前期に比べ7億円悪化して45億円の営業損失となりました。
モーターサイクル&エンジン事業
モーターサイクル&エンジン事業を取り巻く経営環境は、コロナウイルスの感染が拡大し市場が大きな影響を受けました。主要市場である米国では四輪等オフロードモデルに対する需要の高まりにより前年度を上回る水準となり、また欧州市場においても、春先の各国のロックダウンにより一時マイナスの影響を受けたものの、その後、前年度並みの水準まで回復しています。一方で、東南アジアでは市場は縮小し依然として低迷しています。
このような経営環境の中で、連結売上高は、北米向け四輪車等オフロードモデルの増加はあったものの、東南アジア向け二輪車が減少したことや、前期に比べ為替レートが円高で推移したことなどにより、前期に比べ10億円減収の3,366億円となりました。
営業損益は、固定費や販促費の削減などにより、前期に比べ137億円増益の117億円となりました。
その他事業
連結売上高は、前期に比べ220億円減収の804億円となりました。
営業利益は、前期に比べ7億円減益の4億円となりました。
当社グループはグループビジョン2030において、注力するフィールドを「安全安心リモート社会」「近未来モビリティ」「エネルギー・環境ソリューション」とし、変化に合わせて、より成長できる事業体制への変革を目指しており、手術支援ロボットの開発や自動PCR検査事業、更には、配送ロボットや無人輸送ヘリコプターの開発、水素関連プロジェクトの推進など、新事業への取り組みを着実に進めています。
(2) 財政状態の状況
(資産)
流動資産は、たな卸資産の増加などにより前期末比266億円増加し、1兆2,854億円となりました。
固定資産は、有形固定資産の償却による減少などにより前期末比211億円減少し、6,778億円となりました。
この結果、総資産は前期末比54億円増加の1兆9,632億円となりました。
(負債)
有利子負債は、前期末比258億円増加の5,933億円となりました。
負債全体は、仕入債務の減少などにより前期末比57億円減少の1兆4,805億円となりました。
(純資産)
純資産は、退職給付に係る調整累計額の増加などにより、前期末比112億円増加の4,827億円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当期末における現金及び現金同等物(以下「資金」)は前期比196億円増の1,221億円となりました。当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前期比500億円増の346億円(前期は154億円の支出)となりました。収入の主な内訳は、売上債権の減少額232億円、減価償却費612億円であり、支出の主な内訳は、たな卸資産の増加額263億円、仕入債務の減少額167億円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、前期比320億円減の373億円となりました。これは主に有形及び無形固定資産の取得によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、前期比927億円減の230億円となりました。これは主に、社債の発行による収入によるものです。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 財務政策
当社グループの運転資金・投資向け資金等の必要資金については、主として営業キャッシュ・フローで獲得した資金を財源としていますが、必要に応じて、短期的な資金については銀行借入やコマーシャル・ペーパーなど、設備投資資金・投融資資金等の長期的な資金については、設備投資・事業投資計画に基づき、金融市場動向や固定資産とのバランス、既存借入金及び既発行債の償還時期などを総合的に勘案し、長期借入金や社債などによって調達しています。
当社グループは上述の多様な資金調達源に加え、複数の金融機関とのコミットメントライン契約を締結しており、事業活動に必要な資金の流動性を確保しています。また、当社と国内子会社間、また海外の一部地域の関係会社間ではキャッシュ・マネジメント・システムによる資金融通を行っており、グループ内の資金効率向上に努めています。
② 資金需要の主な内容
当社グループの資金需要は、営業活動に係る資金支出では生産活動に必要な運転資金(材料費、外注費、人件費等)、受注活動又は販売促進のための販売費、新規事業の立ち上げや製品競争力の強化のための研究開発費などがあります。投資活動に係る資金支出には、事業の遂行、新規立ち上げ、生産性向上のための設備や施設への投資などがあります。
(5) 経営方針・経営戦略及び経営指標等に照らした経営成績等の分析・検討
当社グループは、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標を利益及びROICとし、営業利益率で5~8%、ROICで資本コスト+3%以上を確保すべく努めています。
2020年度は、新型コロナウイルスの拡大による市場変動の影響を大きく受け、特に航空宇宙システム事業において航空旅客需要の急減に伴う減産で大幅な減益となったことから、固定費削減等の緊急対策を講じたものの黒字化には至らず、営業損失53億円、営業利益率△0.4%、ROIC△1.0%の赤字となりました。なお、当初予想である8月公表業績予想の営業損失300億円からは、精密機械・ロボット事業やモーターサイクル&エンジン事業での想定以上の市場の回復等もあり、大きく好転しています。
2021年度以降も、一部の事業においては新型コロナウイルスの影響が続くものと想定されますが、全般的には市場の回復が期待されることに加え、全社的なコスト削減等による収益性の向上に継続的に取り組むことで、2021年度は必ず黒字化を達成することを目標とします。
なお、前連結会計年度及び当連結会計年度の全社及びセグメントごとのROICは、次のとおりです。
(単位:%)
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 変動 |
| 航空宇宙システム | 8.0 | △6.5 | △14.5 |
| エネルギー・環境プラント | 10.4 | 10.1 | △0.3 |
| 精密機械・ロボット | 8.8 | 13.1 | 4.3 |
| 船舶海洋 | 1.4 | △6.8 | △8.2 |
| 車両 | △7.2 | △20.9 | △13.7 |
| モーターサイクル&エンジン | △2.6 | 10.9 | 13.5 |
| 全社 | 4.2 | △1.0 | △5.2 |
モーターサイクル&エンジン事業においては、固定費や販促費の削減によりEBITが増加したことなどから、前期に比べ13.5ポイント上昇しました。一方で航空宇宙システム事業においては、新型コロナウイルスの感染拡大により世界の旅客需要が低迷しており、機体・エンジンともに需要が低下していることからEBITが減少したことなどにより、14.5ポイント低下しました。また、車両事業においては、新型コロナウイルス感染拡大の影響などにより海外案件の採算が悪化したことによるEBITの減少などにより13.7ポイント低下しました。
(6) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前期比増減(%) |
| 航空宇宙システム | 411,707 | △15.0 |
| エネルギー・環境プラント | 203,930 | △9.5 |
| 精密機械・ロボット | 213,568 | +11.8 |
| 船舶海洋 | 78,040 | +6.9 |
| 車両 | 130,786 | +2.7 |
| モーターサイクル&エンジン | 266,856 | △1.5 |
| その他 | 107,923 | △17.4 |
| 合計 | 1,412,812 | △6.0 |
(注) 1 上記金額には、消費税等は含みません。
2 金額は、生産高(製造原価)によっています。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前期比増減(%) | 受注残高(百万円) | 前期比増減(%) |
| 航空宇宙システム | 329,554 | △20.6 | 527,864 | △8.4 |
| エネルギー・環境プラント | 219,053 | △13.2 | 369,753 | △5.4 |
| 精密機械・ロボット | 259,448 | +18.5 | 69,253 | +36.7 |
| 船舶海洋 | 98,107 | +74.4 | 104,643 | +21.7 |
| 車両 | 77,039 | △38.7 | 443,261 | △11.3 |
| モーターサイクル&エンジン | 336,694 | △0.3 | - | - |
| その他 | 82,575 | △23.2 | 26,691 | +8.8 |
| 合計 | 1,402,472 | △7.3 | 1,541,467 | △5.3 |
(注) 1 上記金額には、消費税等は含みません。
2 モーターサイクル&エンジン事業については、主として見込み生産を行っていることから、受注高について売上高と同額とし、受注残高を表示していません。
3 セグメント間の取引については、受注高及び受注残高から相殺消去しています。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前期比増減(%) |
| 航空宇宙システム | 377,720 | △29.1 |
| エネルギー・環境プラント | 240,117 | △1.2 |
| 精密機械・ロボット | 240,864 | +10.8 |
| 船舶海洋 | 79,425 | +10.8 |
| 車両 | 133,248 | △2.4 |
| モーターサイクル&エンジン | 336,694 | △0.3 |
| その他 | 80,415 | △21.5 |
| 合計 | 1,488,486 | △9.3 |
(注) 1 上記金額には、消費税等は含みません。
2 販売高は、外部顧客に対する売上高です。
3 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 防衛省 | 256,839 | 15.6 | 260,960 | 17.5 |
(7) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されています。その作成においては、連結貸借対照表上の資産、負債の計上額、及び連結損益計算書上の収益、費用の計上額に影響を与える見積り及び仮定を使用しています。当社グループの重要な会計方針のうち、見積り及び仮定の重要性が高いものは以下のとおりです。なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う会計上の見積りの一定の仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。
工事進行基準
当社グループは、基本的な仕様や作業内容を顧客の指図に基づいて行う工事契約のうち、期末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事の収益認識については、工事進行基準を適用しています。工事進行基準の適用にあたっては、工事収益総額、工事原価総額及び決算日における工事進捗度を見積り、これに応じて当期の工事収益及び工事原価を連結損益計算書に計上しています。工事収益総額には契約書等文書によって合意されている契約金額を、工事原価総額には個別プロジェクトに係る見積工事総原価を、工事進捗度には主に原価比例法を使用しています。当社グループは、工事進行基準の適用に係る見積りを合理的に行っていますが、経済情勢の変動による資材費や労務費の高騰、仕様変更に伴う工事代価の変更や工数の増加、為替レートの変動といった諸条件の変化により、工事収益及び工事原価の金額に影響を与える可能性があります。
受注工事損失引当金
当社グループは、期末における未引渡工事のうち、大幅な損失が発生すると見込まれ、かつ、期末時点で当該損失額を合理的に見積ることが可能な工事について、翌年度以降の損失見積額を受注工事損失引当金として計上しています。当該損失見積額は、期末時点の個別プロジェクトに係る見積総原価から工事請負代価を控除して算定しています。当社グループは、受注工事損失引当金の見積りを合理的に行っていますが、工事進行基準と同様に工事契約に関連する諸条件の変化により、受注工事損失引当金の金額に影響を与える可能性があります。
固定資産の減損
当社グループは、固定資産の帳簿価額について、それが回収できなくなる可能性を示す事象や状況の変化が生じた場合に、減損の要否を検討しています。当該固定資産については、資産又は資産グループの割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することにより減損の要否の判定を行っています。この判定は、主として当社単体ではカンパニー単位、関係会社の場合には会社単位の将来キャッシュ・フローの見積りに基づいて行います。資産又は資産グループが減損していると判断した場合、帳簿価額が回収可能価額を超える部分について、減損損失を認識します。回収可能価額は、将来見積キャッシュ・フロー(純額)の割引現在価値等により算定しています。この手法は、将来見積キャッシュ・フロー、個別の事業リスクを反映して算出した加重平均資本コスト(割引率)、正味売却価額の算定に使用した時価や処分費用見込額など多くの見積りや仮定を使用します。当社グループは、固定資産の減損に係る見積りを合理的に行っていますが、経済情勢の変動等の諸条件の変化によって回収可能価額が減少し、固定資産の評価に影響を与える可能性があります。
繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、事業計画を基礎として将来の一定期間における課税所得の発生やタックスプランニングに基づき、回収可能性を検討しています。これらの将来に係る見積りは、将来の経済情勢の変動その他の要因により影響を受けます。当社グループは、回収可能性の見積りを合理的に行っていますが、これらの将来に係る見積り及び税率変更等の諸条件の変化により、繰延税金資産の金額に影響を与える可能性があります。