有価証券報告書-第119期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/22 9:04
【資料】
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【項目】
125項目
当連結会計年度における当企業集団(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当企業集団の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当企業集団(当社および連結子会社)が判断したものであります。
(1)経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は6年目の景気回復期に入ったと言われておりましたが、2018年1~3月には一服感が出てまいりました。夏場にかけて再び回復基調に戻るとの見方が多いものの、米国などの自国主義的な政策が世界経済や金融市場に与える影響などの不安材料を抱えております。
日本造船工業会によりますと、2017年暦年の世界新造船竣工量は前年同期比で1.6%減となる6,537万総トンにとどまり、ピークであった2011年(1億200万総トン)の65%前後の水準が続いております。新造船受注量は、公的支援をバックに韓国や中国の造船所が激しい受注活動を展開し、ピークであった2007年(1億7,000万総トン)以後で最低となった前年の1,880万総トン比では126.9%増の4,266万総トンになりましたが、前年に続いて竣工量を下回っています。韓国・中国が受注量を伸ばす中で日本の受注量は229万総トンと前年同期比で9.0%減少し、2015年に30%近くまで回復した受注量シェアも6%に急落しております。
当企業集団の中核事業である新造船事業は厳しい受注環境の中でも将来の発展・強化に繋がる案件には戦略的・積極的に受注活動を展開した結果、伊万里・佐世保・函館の3拠点の操業度を確保いたしました。しかし、受注船価の低迷に加えて第4四半期に確定した鋼材価格の大幅値上げや円高(前連結会計年度末レートは1米ドル当たり112円19銭、当連結会計年度末レートは106円24銭)に伴い、内定船を含む当社グループの受注船全船について予想原価を見直した結果、工事損失引当金が前連結会計年度末比で13,315百万円増加(当連結会計年度第3四半期末比で11,896百万円増)いたしました。特に連結子会社である佐世保重工業株式会社では、主力商品である中型撒積運搬船の需要が低迷した時期に受注した数年振りの中型油送船の建造において工程混乱・納期遅延が発生し、売上高の減少と原価の大幅増を招きました。
当連結会計年度の業績は、新造船事業の大幅な損失拡大により、他事業部門の努力にもかかわらず、売上高は134,887百万円(前年同期比1.7%減)となり、営業損失は19,418百万円(前年同期は9,320百万円の営業損失)、経常損失は20,275百万円(前年同期は9,806百万円の経常損失)、税金等調整前当期純損失は20,395百万円(前年同期は8,799百万円の純損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は20,554百万円(前年同期は11,308百万円の純損失)となり、当連結会計年度末の自己資本比率は39%となりました。
なお、佐世保重工業株式会社の営業損失は11,846百万円と連結営業損失の過半を占めております。欧州船主から想定以上の高仕様・高品質を要求されたことや過去の数度に亘る合理化により多くの人材が流出したこと、設備更新の遅れなどが工程混乱の要因であると認識し、グループの総力を挙げて同社の体質強化に取り組むとともに新規受注船は同社が得意とする中型撒積運搬船を中心とするなど、今後の収益改善に努めてまいります。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
新造船事業
受注から完工まで1年を超える新造船事業では工事進行基準を採用しており、当連結会計年度売上高は98,009百万円(前年同期比5.7%減)、営業損失は20,294百万円(前年同期は9,602百万円の損失)となりました。なお、当連結会計年度では、大型鉱石運搬船1隻、大型撒積運搬船2隻、中型油送船6隻、中型撒積運搬船4隻、ハンディ型撒積運搬船5隻の合計18隻が完工しております。
受注面におきましては、新たな戦略商品として位置づけております超大型油送船1隻と大型撒積運搬船1隻、中型油送船1隻、中型撒積運搬船10隻、ハンディ型撒積運搬船3隻の合計16隻を受注した結果、当連結会計年度末の受注残高は249,635百万円(前年同期比9.5%減)となり、佐世保重工業株式会社が得意としている中型撒積運搬船の受注が増えました。なお、受注残高には契約未了の内定船5隻を含んでおりません。
当連結会計年度における売上計上の米ドル額は845百万米ドルであり、その平均レートは1米ドル当たり111円26銭であります。
修繕船事業
佐世保重工業株式会社および函館どつく株式会社が担う修繕船事業におきましては、艦艇工事を主力としつつ立地特性を生かして官庁船、一般商船、特殊船の修繕工事に積極的に取り組んでおります。
当連結会計年度において、佐世保重工業株式会社は日本国内最大の豪華客船「飛鳥Ⅱ」や探査船などの特殊船の修繕工事に対応したものの大型の艦艇工事が減少したことにより減収減益となりましたが、函館どつく株式会社では艦艇工事が増加するとともに大規模な海難船修繕工事もあったことから、売上高は15,850百万円(前年同期比7.6%増)、営業利益は974百万円(前年同期比76.3%増)となりました。
なお、当連結会計年度末受注残高は、4,482百万円(前年同期比20.2%減)となりました。
機械事業
佐世保重工業株式会社およびオリイメック株式会社が担う機械事業におきましては、船舶用機器および産業機械等の受注と売上の拡大に努めてまいりました。
当連結会計年度は、佐世保重工業株式会社が担う船舶用機器分野においては販売数量や販売単価が低下しましたが、オリイメック株式会社が担う産業機械分野においては国内外顧客企業の設備投資意欲の高まりに積極的に対応して船舶用機器分野の落込みをカバーし、売上高は11,010百万円(前年同期比0.7%増)となり、営業利益は807百万円(前年同期比5.6%増)となりました。
なお、当連結会計年度末受注残高は、産業機械の旺盛な需要により5,800百万円(前年同期比24.3%増)となりました。
鉄構陸機事業
当連結会計年度は、大型案件を計上したこともあり、売上高は5,071百万円(前年同期比63.9%増)、営業利益は309百万円(前年同期比118.1%増)と増収増益となりました。
なお、当連結会計年度末受注残高は、4,257百万円(前年同期比24.5%減)となりました。
その他事業
当連結会計年度の売上高は4,947百万円(前年同期比9.6%増)となりましたが、販売単価が下がったこともあって営業利益は685百万円(前年同期比19.2%減)となりました。
なお、当連結会計年度末受注残高は、534百万円(前年同期比69.4%減)であります。
生産、受注及び販売の実績は次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期増減率(%)
新造船事業118,20616.8
修繕船事業12,73214.7
機械事業7,4504.0
鉄構陸機事業4,61441.7
その他事業4,81724.1
合計147,81916.8

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 上記の金額は、工事完成基準で記載しております。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期
増減率(%)
受注残高(百万円)前期末増減率(%)
新造船事業56,7361.9249,635△9.5
修繕船事業14,71226.14,482△20.2
機械事業12,14610.15,80024.3
鉄構陸機事業2,914△35.14,257△24.5
その他事業4,833△13.2534△69.4
合計91,3413.3264,708△9.8

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 上記の金額は、工事完成基準で記載しております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期増減率(%)
新造船事業80,965△24.1
修繕船事業15,8507.6
機械事業11,0100.7
鉄構陸機事業4,29538.9
その他事業4,9479.6
合計117,067△16.3

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 上記の金額は、工事完成基準で記載しております。
(2)財政状態
流動資産
当連結会計年度末における流動資産は、前受金の減少に伴い現金及び預金が減少したこと等により、前連結会計年度末比14,540百万円減少し、138,086百万円となりました。
固定資産
当連結会計年度末における固定資産は、子会社の生産性向上・競争力強化を目的とした設備投資によって有形固定資産が増加したこと等により、前連結会計年度末比1,798百万円増加し、57,373百万円となりました。
流動負債
当連結会計年度末における流動負債は、内定船を含む当社グループの受注船全船について予想原価を見直した結果、工事損失引当金が増加したこと等により、前連結会計年度末比7,260百万円増加し、95,359百万円となりました。
固定負債
当連結会計年度末における固定負債は、子会社において設備投資等を目的とした借り入れを行い、長期借入金が増加したこと等により、前連結会計年度末比1,804百万円増加し、23,709百万円となりました。
純資産
当連結会計年度末における純資産は、新造船事業の大幅な損失拡大により、親会社株主に帰属する当期純損失となった結果、利益剰余金が減少したこと等により、前連結会計年度末比21,806百万円減少し、76,391百万円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
現金及び現金同等物につきましては、前連結会計年度末に比べ20,687百万円減少し、77,489百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、14,237百万円の資金の減少となりました。前年同期に比べ11,096百万円減少しており、これは主に税金等調整前当期純損失が増加したことなどによるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、6,844百万円の資金の減少となりました。前年同期に比べ4,074百万円減少しており、これは主に有形固定資産の売却による収入が減少したことなどによるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、432百万円の資金の増加となりました。前年同期に比べ508百万円増加しており、これは主に借入による収入が増加したことなどによるものであります。
当社グループの主要な資金需要は、主に製品製造のための材料費、労務費、経費や当社グループの設備新設、改修等に係る投資であります。
事業の持続的成長や今後の事業戦略のために必要な資金需要につきましては、自己資金のほか、金融機関からの借入等による資金調達にて対応していくこととしております。

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