有価証券報告書-第116期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて1,866億円増加し、2兆675億円となった。
負債は、前連結会計年度末に比べて622億円増加し、9,810億円となった。
純資産は、前連結会計年度末に比べて1,244億円増加し、1兆865億円となった。
自己資本比率は44.5%(前連結会計年度末43.5%)となった。
有利子負債については、前連結会計年度末に比べて323億円増加の2,796億円となった。
当連結会計年度の売上高は、2兆703億円(前年度比6.0%増)となった。
営業利益は1,667億円(前年度比13.9%増)となった。また、経常利益は1,736億円(前年度比14.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,056億円(前年度比12.6%増)となった。
なお、当社グループは、自動車及び部品並びに産業用エンジンの製造、販売(自動車事業)を主な事業とする単一セグメントであるため、セグメントの業績の記載を省略している。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)については、営業活動により獲得した資金1,768億円を、投資活動に1,070億円、財務活動に44億円、それぞれ資金を使用したこと等により、前連結会計年度に比べて692億円増加し、3,299億円となった。
なお、営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを控除して計算した、フリーキャッシュ・フローは、697億円の資金流入(前年度比9.1%増)となった。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
営業活動により獲得した資金は、1,768億円(前年度比16.8%増)となった。
これは、税金等調整前当期純利益を1,760億円、減価償却費を663億円計上した一方で、売上債権の増加により128億円、たな卸資産の増加により51億円、リース債権及びリース投資資産の増加により156億円、法人税等の支払により416億円の資金流出などがあったことによる。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
投資活動により使用した資金は、1,070億円(前年度比22.5%増)となった。
これは、固定資産の取得による支出が994億円あったことが主な要因である。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
財務活動により使用した資金は、44億円(前年度比92.0%減)となった。
これは、長期借入の返済で250億円、配当金の支払で251億円、及び非支配株主への配当金の支払で131億円の資金の流出があった一方で、短期借入金の純増147億円及び長期借入実行で420億円の資金の流入があったことが主な要因である。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
前連結会計年度及び当連結会計年度の生産実績は、次のとおりである。
(注)1.海外生産用部品、エンジン・コンポーネント、その他の金額は、販売価格による。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていない。
3.上記の表には、関連会社の生産実績は含まれていない。
b.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は、過去の販売実績と将来の予想に基づいて、見込み生産を行っている。
c.販売実績
前連結会計年度及び当連結会計年度の販売実績は、次のとおりである。
(注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりである。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていない。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りである。
なお、本項に記載した将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。当社経営陣は、連結財務諸表の作成に際し、貸倒引当金、たな卸資産、投資、繰延税金資産、退職給付に係る負債及び資産、製品保証引当金などの計上に関して、見積りによる判断を行っている。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、当初の見積りとは異なる場合があり、業績に悪影響を与える可能性がある。
当社は、特に以下の重要な会計方針が、当社の連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な見積りと判断に大きな影響を及ぼすと考えている。
[貸倒引当金]
当社グループは貸倒懸念債権等特定の債権について、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上している。相手先の財務状況が悪化するなどその支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性がある。
[たな卸資産]
当社グループはたな卸資産について、推定される将来需要及び市場状況に基づき収益性の低下の程度を見積もり、評価減を計上している。実際の需要または市場状況が推定より悪化した場合、追加の評価減が必要となる可能性がある。
[投資の減損]
当社グループは非公開会社への投資について、投資先の財政状態が著しく悪化し、かつ回復可能性が見込めない場合に減損処理を行っている。将来の投資先の業績不振などにより、現在反映されていない評価損の計上が必要となる可能性がある。
[繰延税金資産]
当社グループは繰延税金資産について、将来の実現性が高い税務計画に基づき回収可能性があると判断した金額まで計上している。今後、繰延税金資産の全部または一部が将来回収できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産が調整され、費用が増加する可能性がある。
[退職給付に係る負債及び資産]
当社グループは退職給付債務及び年金資産について、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出している。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率、死亡率及び年金資産の長期収益率などがある。それぞれの前提条件は、現時点で十分に合理的と考えられる方法で計算されているが、前提条件の変化等が退職給付債務及び年金資産に悪影響を与え、費用が増加する可能性がある。
[製品保証引当金]
当社グループは、製品のアフターサービスに対する費用の支出に充てるために、保証書の約定に従い、過去の実績を基礎に見積りを行い、製品保証引当金を計上している。実際の発生費用が見積りの金額よりも悪化した場合、見積り額の修正が必要となる可能性がある。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(イ)当連結会計年度の経営成績についての分析
[売上高]
当連結会計年度の国内車両販売台数は、前年度に比べ8,079台(10.1%)減少の72,262台となった。
海外車両販売台数は、タイでピックアップトラックが好調だったことに加え、新興国市場も回復基調にあり前年度に比べ3,652台(0.9%)増加の429,630台となり、国内と海外を合わせた連結総販売台数は、前年度に比べ4,427台(0.9%)減少の501,892台となった。
車両以外の商品の売上高については、海外生産用部品はタイ向けが好調だったこともあり、前年度に比べ135億円(23.4%)増加し715億円となり、エンジン・コンポーネントは、主に中国向けの出荷増により、前年同期に比べ237億円(22.9%)増加の1,270億円となった。また、その他の売上高は、アフターセールスなどの保有事業を伸ばした結果、前年同期に比べ257億円(6.7%)増加の4,089億円となった。
これらの結果、売上高については、タイ市場のピックアップやエンジン・コンポーネント、保有事業の伸びにより前年度に比べ1,171億円(6.0%)増加の2兆703億円となった。内訳は、国内が7,869億円(前年度比0.2%減)、海外が1兆2,834億円(前年度比10.2%増)である。
[営業利益]
当連結会計年度の営業利益は1,667億円(前年度比13.9%増)となった。
減益要因として、経済変動146億円、成長戦略関連費用80億円等が挙げられる一方で、原価低減活動175億円、売上変動及び構成差168億円、円安による為替変動70億円等が増益要因となった。
この結果、当連結会計年度における売上高営業利益率は8.1%(前年度7.5%)となった。
[営業外損益]
当連結会計年度における営業外損益は68億円の利益であり、前連結会計年度に比べて12億円増益となっている。
持分法による投資利益は66億円となり、前連結会計年度に比べて10億円の増益となっている。
また、受取利息及び受取配当金の増加にともない、受取利息及び受取配当金から支払利息を差し引いた純額は38億円の益となり、前連結会計年度に比べて16億円改善した。為替差損は10億円となり、前連結会計年度に比べて2億円悪化している。
[特別損益]
当連結会計年度における特別損益は24億円の利益となり、前連結会計年度に比べて55億円改善している。当連結会計年度の主な項目として、特別損失で、固定資産処分損、減損損失等が挙げられ、特別利益で、固定資産売却益、段階取得に係る差益等が挙げられる。
[税金費用]
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額とを加えた金額は、前連結会計年度では406億円の損失であったが、当連結会計年度では490億円の損失となった。
[非支配株主に帰属する当期純利益]
非支配株主に帰属する当期純利益は、主にアセアン現地法人、北米現地法人、国内部品製造会社の非支配株主等に帰属する当期純利益からなり、前連結会計年度の143億円に対し、当連結会計年度は213億円となった。
[親会社株主に帰属する当期純利益]
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は1,056億円となり、前連結会計年度に比べて118億円の増益となった。1株当たり当期純利益は134.17円となった。
(ロ)当連結会計年度の財政状態についての分析
[資産]
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて1,866億円増加し、2兆675億円となった。
主な要因としては、現金及び預金が715億円、投資有価証券が274億円、有形固定資産が242億円、売上債権が228億円、たな卸資産が201億円、リース債権及びリース投資資産が158億円増加したことによる。
[負債]
負債は、前連結会計年度末に比べて622億円増加し、9,810億円となった。
主な要因としては、有利子負債が323億円、仕入債務が176億円増加したことによる。
[純資産]
純資産は、前連結会計年度末に比べて1,244億円増加し、1兆865億円となった。
主な要因としては、配当に伴い利益剰余金が252億円減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益を1,056億円計上したことと、非支配株主持分が232億円、その他有価証券評価差額金が165億円、為替換算調整勘定が21億円増加したことによる。
(ハ)資本の財源及び資金の流動性についての分析
[キャッシュ・フローの状況]
第2「事業の状況」の3「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1)経営成績等の状況の概要に記載の通り。
[資金需要]
当社グループにおける主な資金需要は、製品製造のための材料・部品の購入費、製造費用、製品・商品の仕入、販売費及び一般管理費、運転資金及び設備投資資金である。
設備投資の状況については、第3「設備の状況」の1「設備投資等の概要」に記載の通り。
[資金調達の状況]
運転資金については返済期限が1年以内の短期借入金で、通常各々の会社が運転資金として使用する現地の通貨で調達している。設備投資資金については原則として資本金、内部留保といった自己資金でまかなうこととしている。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の年度別返済額は第5「経理の状況」1「連結財務諸表等」⑤「連結附属明細表」「借入金等明細表」に記載の通りである。
[資金の流動性]
今後3連結会計年度で生み出される当社グループのキャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと財務活動によるキャッシュ・フローの合計額の見通し)は累計4,000億円から5,000億円になると見込まれ、このうち、総額3,500億円程度を事業投資にあてる予定である。具体的には、これまでの拠点投資に代わり、商品力強化やデジタルイノベーションに向けた投資が求められることに加えて、先進技術開発の推進や新事業創出を目的とした戦略投資を加速していく。
市場への還元は安定的・継続的であることを旨とし、自己資本利益率の改善とセットでバランスを取っていく。各年度の総還元性向について今後3連結会計年度の3ヵ年平均として30%を目標としている。
また、手元資金の流動性には絶えず注視が必要であるが、当社グループは現金及び現金同等物に加え、主要銀行とコミットメントライン契約を締結しており、金融市場の急激な環境変化にも対応できる流動性を保持していると考えている。
(ニ)経営上の目標の達成状況についての分析
前回の中期経営計画(2016年3月期から2018年3月期まで)にて当社グループは、「ものづくり事業」、「稼働サポート事業」、双方の事業成長を重要課題として掲げ取り組んできた。ものづくり事業では、グローバルの事業基盤構築を推し進めた他、海外生産拠点で現地・周辺国向け商品の開発から立ち上げることに成功、当初計画した商品ラインナップの整備は完了した。
また、稼働サポート事業においては、国内ではコネクテッド技術を活用し、メンテナンスリース・部品ビジネスにまでつなげる高度純正整備の仕組み(「PREISM」(プレイズム))を軌道に載せたほか、海外での部品供給拠点の整備や、複数のディストリビュータの子会社化、新設を通じ、グループ一体となって市場近接化活動を進めてきた。今後は、これら前中期経営計画で培ってきた、ものづくり、稼働サポートの事業基盤を最大限活用しつつ、強固な収益力を獲得していく。
業績や経営指標の数値と照らした経営分析としては、当連結会計年度は過去最高となる2兆円を超える連結売上高を達成した。また当連結会計年度を含めた過去3期間の連結営業利益率の平均値は8.2%であった。これらはそれぞれ前中期経営計画で掲げた売上・利益率の指標目標(連結売上高の指標は前回の中期経営計画の最終年度に当たる当連結会計年度で2兆2千億円から2兆3千億円 連結営業利益率は3連結会計年度の平均で9%)には到達しなかったが、これは、一部地域での市況の悪化が主要因と捉えている。マーケット毎にみていくと、各国の新車販売シェアについては上昇している地域が多く、当社グループの事業競争力は着実に高まっていると考えている。また、自己資本利益率や総還元性向については、当初掲げた指標(3連結会計年度の平均で自己資本利益率は12% 総還元性向は20%から30%)を満たすことができた。
今後当社グループは、安定的な収益・財務構造の維持・向上が全てのステークホルダーの利益に合致するものと考え、「連結売上高」、「連結営業利益率」のほか、資本効率を測る「自己資本利益率(ROE)」、および株主への還元額の水準を示す「総還元性向」を、引き続き重要な指標として位置付け、さらなる改善に取り組んでいく。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて1,866億円増加し、2兆675億円となった。
負債は、前連結会計年度末に比べて622億円増加し、9,810億円となった。
純資産は、前連結会計年度末に比べて1,244億円増加し、1兆865億円となった。
自己資本比率は44.5%(前連結会計年度末43.5%)となった。
有利子負債については、前連結会計年度末に比べて323億円増加の2,796億円となった。
当連結会計年度の売上高は、2兆703億円(前年度比6.0%増)となった。
営業利益は1,667億円(前年度比13.9%増)となった。また、経常利益は1,736億円(前年度比14.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,056億円(前年度比12.6%増)となった。
なお、当社グループは、自動車及び部品並びに産業用エンジンの製造、販売(自動車事業)を主な事業とする単一セグメントであるため、セグメントの業績の記載を省略している。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)については、営業活動により獲得した資金1,768億円を、投資活動に1,070億円、財務活動に44億円、それぞれ資金を使用したこと等により、前連結会計年度に比べて692億円増加し、3,299億円となった。
なお、営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを控除して計算した、フリーキャッシュ・フローは、697億円の資金流入(前年度比9.1%増)となった。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
営業活動により獲得した資金は、1,768億円(前年度比16.8%増)となった。
これは、税金等調整前当期純利益を1,760億円、減価償却費を663億円計上した一方で、売上債権の増加により128億円、たな卸資産の増加により51億円、リース債権及びリース投資資産の増加により156億円、法人税等の支払により416億円の資金流出などがあったことによる。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
投資活動により使用した資金は、1,070億円(前年度比22.5%増)となった。
これは、固定資産の取得による支出が994億円あったことが主な要因である。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
財務活動により使用した資金は、44億円(前年度比92.0%減)となった。
これは、長期借入の返済で250億円、配当金の支払で251億円、及び非支配株主への配当金の支払で131億円の資金の流出があった一方で、短期借入金の純増147億円及び長期借入実行で420億円の資金の流入があったことが主な要因である。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
前連結会計年度及び当連結会計年度の生産実績は、次のとおりである。
| 前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 増減 | ||||
| 台数 (台) | 金額 (百万円) | 台数 (台) | 金額 (百万円) | 台数 (台) | 金額 (百万円) | |
| 大型・中型車 | 61,534 | - | 61,058 | - | △476 | - |
| 小型車 | 399,012 | - | 407,873 | - | 8,861 | - |
| 計 | 460,546 | - | 468,931 | - | 8,385 | - |
| 海外生産用部品 | - | 57,610 | - | 71,801 | - | 14,191 |
| エンジン・コンポーネント | - | 154,092 | - | 178,047 | - | 23,955 |
| その他 | - | 138,430 | - | 149,014 | - | 10,584 |
(注)1.海外生産用部品、エンジン・コンポーネント、その他の金額は、販売価格による。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていない。
3.上記の表には、関連会社の生産実績は含まれていない。
b.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は、過去の販売実績と将来の予想に基づいて、見込み生産を行っている。
c.販売実績
前連結会計年度及び当連結会計年度の販売実績は、次のとおりである。
| 前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 増減 | |||||
| 台数(台) | 金額 (百万円) | 台数(台) | 金額 (百万円) | 台数(台) | 金額 (百万円) | ||
| 国 内 | 35,191 | 316,095 | 30,571 | 283,505 | △4,620 | △32,589 | |
| 海 外 | 37,144 | 177,266 | 39,766 | 214,667 | 2,622 | 37,400 | |
| 大型・中型車計 | 72,335 | 493,361 | 70,337 | 498,173 | △1,998 | 4,811 | |
| 国 内 | 45,150 | 149,626 | 41,691 | 140,560 | △3,459 | △9,066 | |
| 海 外 | 388,834 | 765,615 | 389,864 | 824,055 | 1,030 | 58,439 | |
| 小型車他計 | 433,984 | 915,242 | 431,555 | 964,616 | △2,429 | 49,373 | |
| 国 内 | 80,341 | 465,721 | 72,262 | 424,066 | △8,079 | △41,655 | |
| 海 外 | 425,978 | 942,882 | 429,630 | 1,038,722 | 3,652 | 95,840 | |
| 車両計 | 506,319 | 1,408,603 | 501,892 | 1,462,789 | △4,427 | 54,185 | |
| 海 外 | - | 58,043 | - | 71,599 | - | 13,555 | |
| 海外生産用部品 | - | 58,043 | - | 71,599 | - | 13,555 | |
| 国 内 | - | 56,989 | - | 68,679 | - | 11,690 | |
| 海 外 | - | 46,322 | - | 58,334 | - | 12,011 | |
| エンジン・コンポーネント | - | 103,312 | - | 127,014 | - | 23,702 | |
| 国 内 | - | 265,729 | - | 294,164 | - | 28,434 | |
| 海 外 | - | 117,497 | - | 114,792 | - | △2,704 | |
| その他 | - | 383,227 | - | 408,957 | - | 25,730 | |
| 国 内 | - | 788,440 | - | 786,911 | - | △1,529 | |
| 海 外 | - | 1,164,745 | - | 1,283,448 | - | 118,702 | |
| 売上高合計 | - | 1,953,186 | - | 2,070,359 | - | 117,173 | |
(注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりである。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| トリペッチ いすゞ セールス㈱ | 303,819 | 15.6 | 380,772 | 18.4 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれていない。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りである。
なお、本項に記載した将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。当社経営陣は、連結財務諸表の作成に際し、貸倒引当金、たな卸資産、投資、繰延税金資産、退職給付に係る負債及び資産、製品保証引当金などの計上に関して、見積りによる判断を行っている。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、当初の見積りとは異なる場合があり、業績に悪影響を与える可能性がある。
当社は、特に以下の重要な会計方針が、当社の連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な見積りと判断に大きな影響を及ぼすと考えている。
[貸倒引当金]
当社グループは貸倒懸念債権等特定の債権について、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上している。相手先の財務状況が悪化するなどその支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性がある。
[たな卸資産]
当社グループはたな卸資産について、推定される将来需要及び市場状況に基づき収益性の低下の程度を見積もり、評価減を計上している。実際の需要または市場状況が推定より悪化した場合、追加の評価減が必要となる可能性がある。
[投資の減損]
当社グループは非公開会社への投資について、投資先の財政状態が著しく悪化し、かつ回復可能性が見込めない場合に減損処理を行っている。将来の投資先の業績不振などにより、現在反映されていない評価損の計上が必要となる可能性がある。
[繰延税金資産]
当社グループは繰延税金資産について、将来の実現性が高い税務計画に基づき回収可能性があると判断した金額まで計上している。今後、繰延税金資産の全部または一部が将来回収できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産が調整され、費用が増加する可能性がある。
[退職給付に係る負債及び資産]
当社グループは退職給付債務及び年金資産について、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出している。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率、死亡率及び年金資産の長期収益率などがある。それぞれの前提条件は、現時点で十分に合理的と考えられる方法で計算されているが、前提条件の変化等が退職給付債務及び年金資産に悪影響を与え、費用が増加する可能性がある。
[製品保証引当金]
当社グループは、製品のアフターサービスに対する費用の支出に充てるために、保証書の約定に従い、過去の実績を基礎に見積りを行い、製品保証引当金を計上している。実際の発生費用が見積りの金額よりも悪化した場合、見積り額の修正が必要となる可能性がある。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(イ)当連結会計年度の経営成績についての分析
[売上高]
当連結会計年度の国内車両販売台数は、前年度に比べ8,079台(10.1%)減少の72,262台となった。
海外車両販売台数は、タイでピックアップトラックが好調だったことに加え、新興国市場も回復基調にあり前年度に比べ3,652台(0.9%)増加の429,630台となり、国内と海外を合わせた連結総販売台数は、前年度に比べ4,427台(0.9%)減少の501,892台となった。
車両以外の商品の売上高については、海外生産用部品はタイ向けが好調だったこともあり、前年度に比べ135億円(23.4%)増加し715億円となり、エンジン・コンポーネントは、主に中国向けの出荷増により、前年同期に比べ237億円(22.9%)増加の1,270億円となった。また、その他の売上高は、アフターセールスなどの保有事業を伸ばした結果、前年同期に比べ257億円(6.7%)増加の4,089億円となった。
これらの結果、売上高については、タイ市場のピックアップやエンジン・コンポーネント、保有事業の伸びにより前年度に比べ1,171億円(6.0%)増加の2兆703億円となった。内訳は、国内が7,869億円(前年度比0.2%減)、海外が1兆2,834億円(前年度比10.2%増)である。
[営業利益]
当連結会計年度の営業利益は1,667億円(前年度比13.9%増)となった。
減益要因として、経済変動146億円、成長戦略関連費用80億円等が挙げられる一方で、原価低減活動175億円、売上変動及び構成差168億円、円安による為替変動70億円等が増益要因となった。
この結果、当連結会計年度における売上高営業利益率は8.1%(前年度7.5%)となった。
[営業外損益]
当連結会計年度における営業外損益は68億円の利益であり、前連結会計年度に比べて12億円増益となっている。
持分法による投資利益は66億円となり、前連結会計年度に比べて10億円の増益となっている。
また、受取利息及び受取配当金の増加にともない、受取利息及び受取配当金から支払利息を差し引いた純額は38億円の益となり、前連結会計年度に比べて16億円改善した。為替差損は10億円となり、前連結会計年度に比べて2億円悪化している。
[特別損益]
当連結会計年度における特別損益は24億円の利益となり、前連結会計年度に比べて55億円改善している。当連結会計年度の主な項目として、特別損失で、固定資産処分損、減損損失等が挙げられ、特別利益で、固定資産売却益、段階取得に係る差益等が挙げられる。
[税金費用]
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額とを加えた金額は、前連結会計年度では406億円の損失であったが、当連結会計年度では490億円の損失となった。
[非支配株主に帰属する当期純利益]
非支配株主に帰属する当期純利益は、主にアセアン現地法人、北米現地法人、国内部品製造会社の非支配株主等に帰属する当期純利益からなり、前連結会計年度の143億円に対し、当連結会計年度は213億円となった。
[親会社株主に帰属する当期純利益]
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は1,056億円となり、前連結会計年度に比べて118億円の増益となった。1株当たり当期純利益は134.17円となった。
(ロ)当連結会計年度の財政状態についての分析
[資産]
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて1,866億円増加し、2兆675億円となった。
主な要因としては、現金及び預金が715億円、投資有価証券が274億円、有形固定資産が242億円、売上債権が228億円、たな卸資産が201億円、リース債権及びリース投資資産が158億円増加したことによる。
[負債]
負債は、前連結会計年度末に比べて622億円増加し、9,810億円となった。
主な要因としては、有利子負債が323億円、仕入債務が176億円増加したことによる。
[純資産]
純資産は、前連結会計年度末に比べて1,244億円増加し、1兆865億円となった。
主な要因としては、配当に伴い利益剰余金が252億円減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益を1,056億円計上したことと、非支配株主持分が232億円、その他有価証券評価差額金が165億円、為替換算調整勘定が21億円増加したことによる。
(ハ)資本の財源及び資金の流動性についての分析
[キャッシュ・フローの状況]
第2「事業の状況」の3「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1)経営成績等の状況の概要に記載の通り。
[資金需要]
当社グループにおける主な資金需要は、製品製造のための材料・部品の購入費、製造費用、製品・商品の仕入、販売費及び一般管理費、運転資金及び設備投資資金である。
設備投資の状況については、第3「設備の状況」の1「設備投資等の概要」に記載の通り。
[資金調達の状況]
運転資金については返済期限が1年以内の短期借入金で、通常各々の会社が運転資金として使用する現地の通貨で調達している。設備投資資金については原則として資本金、内部留保といった自己資金でまかなうこととしている。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の年度別返済額は第5「経理の状況」1「連結財務諸表等」⑤「連結附属明細表」「借入金等明細表」に記載の通りである。
[資金の流動性]
今後3連結会計年度で生み出される当社グループのキャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと財務活動によるキャッシュ・フローの合計額の見通し)は累計4,000億円から5,000億円になると見込まれ、このうち、総額3,500億円程度を事業投資にあてる予定である。具体的には、これまでの拠点投資に代わり、商品力強化やデジタルイノベーションに向けた投資が求められることに加えて、先進技術開発の推進や新事業創出を目的とした戦略投資を加速していく。
市場への還元は安定的・継続的であることを旨とし、自己資本利益率の改善とセットでバランスを取っていく。各年度の総還元性向について今後3連結会計年度の3ヵ年平均として30%を目標としている。
また、手元資金の流動性には絶えず注視が必要であるが、当社グループは現金及び現金同等物に加え、主要銀行とコミットメントライン契約を締結しており、金融市場の急激な環境変化にも対応できる流動性を保持していると考えている。
(ニ)経営上の目標の達成状況についての分析
前回の中期経営計画(2016年3月期から2018年3月期まで)にて当社グループは、「ものづくり事業」、「稼働サポート事業」、双方の事業成長を重要課題として掲げ取り組んできた。ものづくり事業では、グローバルの事業基盤構築を推し進めた他、海外生産拠点で現地・周辺国向け商品の開発から立ち上げることに成功、当初計画した商品ラインナップの整備は完了した。
また、稼働サポート事業においては、国内ではコネクテッド技術を活用し、メンテナンスリース・部品ビジネスにまでつなげる高度純正整備の仕組み(「PREISM」(プレイズム))を軌道に載せたほか、海外での部品供給拠点の整備や、複数のディストリビュータの子会社化、新設を通じ、グループ一体となって市場近接化活動を進めてきた。今後は、これら前中期経営計画で培ってきた、ものづくり、稼働サポートの事業基盤を最大限活用しつつ、強固な収益力を獲得していく。
業績や経営指標の数値と照らした経営分析としては、当連結会計年度は過去最高となる2兆円を超える連結売上高を達成した。また当連結会計年度を含めた過去3期間の連結営業利益率の平均値は8.2%であった。これらはそれぞれ前中期経営計画で掲げた売上・利益率の指標目標(連結売上高の指標は前回の中期経営計画の最終年度に当たる当連結会計年度で2兆2千億円から2兆3千億円 連結営業利益率は3連結会計年度の平均で9%)には到達しなかったが、これは、一部地域での市況の悪化が主要因と捉えている。マーケット毎にみていくと、各国の新車販売シェアについては上昇している地域が多く、当社グループの事業競争力は着実に高まっていると考えている。また、自己資本利益率や総還元性向については、当初掲げた指標(3連結会計年度の平均で自己資本利益率は12% 総還元性向は20%から30%)を満たすことができた。
今後当社グループは、安定的な収益・財務構造の維持・向上が全てのステークホルダーの利益に合致するものと考え、「連結売上高」、「連結営業利益率」のほか、資本効率を測る「自己資本利益率(ROE)」、および株主への還元額の水準を示す「総還元性向」を、引き続き重要な指標として位置付け、さらなる改善に取り組んでいく。