訂正四半期報告書-第99期第1四半期(令和2年4月1日-令和2年6月30日)

【提出】
2020/10/15 13:00
【資料】
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【項目】
19項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(2020年4月1日~2020年6月30日)における世界経済は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、景気が大きく落ち込む事態となりました。また、わが国経済においては、景気刺激策の導入はありましたが、新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからず、先行きが不透明な状況が続いております。
当第1四半期連結累計期間における当社グループの売上高につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な景気の後退により、604億円と前第1四半期連結累計期間に比べ412億円の減収となりました。
そのため、営業損失につきましては31億96百万円(前年同期営業利益36億8百万円)、親会社の所有者に帰属する四半期損失につきましては、38億27百万円(前年同期親会社の所有者に帰属する四半期利益17億82百万円)となりました。
(建築物用免震・制振用オイルダンパーの検査工程等における不適切行為の影響について)
2019年3月期において、当社及び当社の子会社であるカヤバシステムマシナリー株式会社にて、製造・販売してきた免震・制振用オイルダンパーの一部について、性能検査記録データの書き換え行為により、大臣認定の性能評価基準(※)に適合していない、または、お客様の基準値を外れた製品を建築物に取り付けていた事実が判明いたしました。(※)制振用オイルダンパーについては、大臣認定制度はありません。
当第1四半期連結累計期間において、状況が進捗したことから免震・制振用オイルダンパーの製作費用、交換工事に要する費用、構造再計算費用、及び補償等の製品保証引当金について繰入及び取崩を行った影響額、並びに対応本部の人件費等の諸費用をその他の費用に計上しております。
なお、当第1四半期連結会計期間においては、2020年6月30日時点で交換が未完了の不適合品及び不明の対象製品全数(免震用オイルダンパー2,316本、制振用オイルダンパー2,348本の合計4,664本)、並びに台湾輸出品のうち交換が未完了の不適合品及び不明の対象製品全数を製品保証引当金の対象としております。
本件に係る製品保証引当金の当第1四半期連結会計期間の残高は、418億35百万円であります。
当第1四半期連結累計期間におけるセグメント別の業績は以下のとおりです。
なお、以下の説明におけるセグメント別の売上高は、外部顧客に対するものであり、セグメント別のセグメント利益はセグメント間取引消去前のものであります。
① AC(オートモーティブコンポーネンツ)事業セグメント
当セグメントは、四輪車用油圧緩衝器、二輪車用油圧緩衝器、四輪車用油圧機器とその他製品から構成されております。
当セグメントの売上高は317億円と前第1四半期連結累計期間に比べ48.3%の減収となり、セグメント損失は15億44百万円となりました。
② HC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業セグメント
当セグメントは、産業用油圧機器とその他製品から構成されております。
当セグメントの売上高は244億円と前第1四半期連結累計期間に比べ30.0%の減収となり、セグメント損失は1億31百万円となりました。
③ システム製品
当セグメントは、舞台機構、艦艇機器、免制振装置等から構成されております。
当セグメントの売上高は15億円と前第1四半期連結累計期間に比べ16.1%の減収となり、セグメント利益は2億42百万円と前第1四半期連結累計期間に比べ12百万円の増益となりました。
④ 航空機器事業
当セグメントは、航空機器用離着陸装置、同操舵装置等から構成されております。
航空機器事業は、売上高は11億円と前第1四半期連結累計期間に比べ3.0%の減収となり、セグメント損失は2億79百万円となりました。
⑤ 特装車両事業及び電子機器等
当セグメントは、特装車両及び電子機器等から構成されております。
当セグメントの売上高は18億円と前第1四半期連結累計期間に比べ31.9%の減収となり、セグメント利益は59百万円と前第1四半期連結累計期間に比べ2億18百万円の減益となりました。
財政状態につきましては、総資産が4,108億円と前連結会計年度末に比べ3億円の増加となりました。流動資産は、現金及び現金同等物が増加したことにより、17億円増加の2,183億円となりました。非流動資産は、有形固定資産が減少したこと等により、14億円減少の1,925億円となりました。
負債は、長期借入金が増加したこと等により、25億円増加の3,332億円となりました。
資本は、利益剰余金の減少により、22億円減少の776億円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は714億円となり、前連結会計年度末に比べ210億円の増加となりました。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は40億円(前第1四半期連結累計期間比17億円の収入増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は38億円(前第1四半期連結累計期間比19億円の支出減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は202億円(前第1四半期連結累計期間は8億円の支出)となりました。主な流出は、長期借入金の返済による支出26億円であり、主な流入は長期借入金による収入218億円です。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第1四半期連結累計期間において、重要な変更及び新たに定めた基本方針はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,355百万円であります。報告セグメントごとの内訳は、AC(オートモーティブコンポーネンツ)事業で914百万円、HC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業で378百万円、システム製品で15百万円、航空機器事業で16百万円となります。
なお、当第1四半期連結累計期間において記載すべき重要な事項はありません。