有価証券報告書-第87期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュフロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
世界経済は、米国では堅調な雇用情勢、所得環境の下で増加した個人消費、住宅販売に支えられ順調に推移しました。中国では小型乗用車減税やインフラ投資等の各種政策効果もあり好調を維持しております。欧州においては、ユーロ圏では雇用情勢の改善に支えられた堅調な個人消費等を背景に緩やかな回復が続きましたが、英国では個人消費等の内需の減速で景気回復は鈍化しております。
我が国経済においては、海外経済の緩やかな回復、好調な企業収益、雇用・所得環境の改善等により緩やかな回復基調が続きました。
a.財政状態
総資産は1,409億93百万円と前連結会計年度末に比べ43億38百万円の増加(+3.2%)となりました。
負債は712億80百万円と前連結会計年度末に比べ、43億33百万円の減少(△5.7%)となりました。
純資産は697億13百万円と前連結会計年度末に比べ、86億72百万円の増加(+14.2%)となりました。
b.経営成績
売上高は2,240億36百万円と前連結会計年度に比べ14億98百万円(+0.7%)の増収となりました。営業利益につきましては、139億66百万円と前連結会計年度に比べ19億21百万円(△12.1%)の減益、経常利益は144億20百万円と前連結会計年度に比べ12億29百万円(△7.9%)の減益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は77億9百万円と前連結会計年度に比べ13億7百万円(△14.5%)の減益となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(日本)
売上高は646億12百万円と前連結会計年度に比べ30億76百万円(△4.5%)の減収となりましたが、セグメント利益は29億11百万円と前連結会計年度に比べ5億45百万円(+23.1%)の増益となりました。
(北米)
売上高は971億90百万円と前連結会計年度に比べ45億10百万円(△4.4%)の減収となり、セグメント利益は21億72百万円と前連結会計年度に比べ37億16百万円(△63.1%)の減益となりました。
(欧州)
売上高は155億67百万円と前連結会計年度に比べ1億51百万円(+1.0%)の増収となりましたが、セグメント利益は4億97百万円と前連結会計年度に比べ7億69百万円(△60.8%)の減益となりました。
(アジア)
売上高は466億66百万円と前連結会計年度に比べ89億34百万円(+23.7%)の増収となり、セグメント利益は88億17百万円と前連結会計年度に比べ20億67百万円(+30.6%)の増益となりました。
なお、当連結会計年度より、当社グループ内の業績管理区分の一部見直しに伴い、「アジア」に含めていたKASAI INDIA (CHENNAI) PRIVATE LTD.(インド)を「欧州」に変更しております。また、前連結会計年度については、変更後の区分方法により比較しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ37億4百万円多い179億90百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益139億65百万円、減価償却費100億97百万円等による資金の増加がありましたが、法人税等の支払額51億50百万円等により、169億88百万円(前連結会計年度比31億27百万円の収入減)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、寒川本社内における技術新棟の建設や九州新工場の土地購入等による有形固定資産の取得による支出132億81百万円等により、△128億10百万円(前連結会計年度比17億83百万円の支出増)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入による収入62億60百万円、長期借入金の返済による支出81億81百万円、リース債務の返済による支出21億26百万円、当社受注車種の一時的な生産台数の変動や支払サイトの短縮による短期借入金の増加56億71百万円等により、△8億40百万円(前連結会計年度比80億36百万円の支出減)となりました。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 64,557 | △4.6 |
| 北米 | 97,252 | △4.3 |
| 欧州 | 15,690 | +1.9 |
| アジア | 46,732 | +23.8 |
| 合計 | 224,233 | +0.8 |
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4 当連結会計年度において、生産実績に著しい変動がありました。これはアジアセグメントの中国地域におきまして、当社受注車種の増産や新車立上げ効果によるものであります。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 64,236 | △4.4 | 4,634 | △6.9 |
| 北米 | 97,331 | △3.3 | 7,874 | +1.8 |
| 欧州 | 15,505 | △1.0 | 1,305 | △9.5 |
| アジア | 47,170 | +24.6 | 3,575 | +15.4 |
| 合計 | 224,244 | +1.3 | 17,390 | +0.8 |
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 当連結会計年度において、受注実績に著しい変動がありました。これはアジアセグメントの中国地域におきまして、当社受注車種の増産や新車立上げ効果によるものであります。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 64,612 | △4.5 |
| 北米 | 97,190 | △4.4 |
| 欧州 | 15,567 | +1.0 |
| アジア | 46,666 | +23.7 |
| 合計 | 224,036 | +0.7 |
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| 日産自動車株式会社 | 147,722 | 66.4 | 145,106 | 64.8 |
| 本田技研工業株式会社 | 46,865 | 21.1 | 54,186 | 24.2 |
4 上記の日産自動車株式会社の販売高には、同社の関係会社(NISSAN NORTH AMERICA,INC.、NISSAN MEXICANA S.A. de C.V.、NISSAN MOTOR MANUFACTURING (UK) LTD.、日産車体株式会社、東風日産乗用車公司、鄭州日産汽車有限公司、日産 (中国) 投資有限公司、Nissan Motor (Thailand) Co.,Ltd.、PT. Nissan Motor Indonesia、インド日産株式会社の10社)向けの販売高を含めております。
5 上記の本田技研工業株式会社の販売高には、同社の子会社(Honda of America Mfg.,Inc.、Honda Canada Inc.、Honda of the U.K. Manufacturing Ltd.、Honda Manufacturing of Alabama,LLC、Honda Manufacturing of Indiana,LLC、Honda de Mexico.S.A.de C.V.、株式会社本田技術研究所、本田汽車用品(広東)有限公司、広汽本田汽車有限公司、東風本田汽車有限公司、Honda Automobile (Thailand) Co.,Ltd.、P.T. Honda Prospect Motorの12社)向けの販売高を含めております。
6 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
7 当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これはアジアセグメントの中国地域におきまして、当社受注車種の増産や新車立上げ効果によるものであります。
(2) 経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、経済情勢等様々な不確定要因により、予測数値と異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)財政状態の分析
(資産の部)
総資産は1,409億93百万円と前連結会計年度末に比べ43億38百万円の増加(+3.2%)となりました。この主な要因は、現金及び預金が36億70百万円、仕掛品が17億13百万円、寒川本社内における技術新棟の建設や九州新工場の土地購入等により有形固定資産が15億76百万円増加、受取手形及び売掛金が25億28百万円減少したことによるものであります。
(負債の部)
負債は712億80百万円と前連結会計年度末に比べ、43億33百万円の減少(△5.7%)となりました。この主な要因は、支払手形及び買掛金が23億5百万円、未払金が12億98百万円、退職給付に係る負債が10億21百万円減少したことによるものであります。
(純資産の部)
純資産は697億13百万円と前連結会計年度末に比べ、86億72百万円の増加(+14.2%)となりました。この主な要因は、利益剰余金が64億3百万円、退職給付に係る調整累計額が4億62百万円増加したことによるものであります。
(b)経営成績の分析
当連結会計年度の売上高はアジアセグメントにおいては新規立上げ車種の好調な販売状況によって大幅増収となったものの、日本及び北米セグメントにおける当社受注車種の減産の影響により、2,240億36百万円と前連結会計年度に比べ14億98百万円(+0.7%)の増収にとどまりました。営業利益につきましては、新車立上げ準備費用の増加や、減産地域の収益悪化の影響により、139億66百万円と前連結会計年度に比べ19億21百万円(△12.1%)の減益、経常利益は144億20百万円と前連結会計年度に比べ12億29百万円(△7.9%)の減益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は77億9百万円と前連結会計年度に比べ13億7百万円(△14.5%)の減益となりました。
なお、当連結会計年度におきましては、アジアセグメントにおける新規立上げ車種の好調な販売状況に加え、為替影響もあり、計画に比べて売上高は10億36百万円の増収となり、営業利益につきましては4億66百万円の増益となりました。経常利益につきましては、為替の安定により計画を12億20百万円上回りました。親会社に帰属する当期純利益は、米国における法人税改革の影響等もあり計画を3億9百万円上回りました。
| 平成30年3月期 (計画) | 平成30年3月期 (実績) | 平成30年3月期 (計画比) | |
| 売上高 | 223,000百万円 | 224,036百万円 | 1,036百万円増(0.5%増) |
| 営業利益 | 13,500百万円 | 13,966百万円 | 466百万円増(3.5%増) |
| 経常利益 | 13,200百万円 | 14,420百万円 | 1,220百万円増(9.2%増) |
| 親会社に帰属する当期純利益 | 7,400百万円 | 7,709百万円 | 309百万円増(4.2%増) |
(c)キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(d)当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(e)当社グループの資本の財源及び資本の流動性
当社グループの運転資金需要は、材料費、経費、労務費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、新規車種の生産準備に係わる金型、生産設備、新工場の増新設及び設備の更新等の投資資金であります。
当社グループは事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。また、突発的な資金需要には、当社及び一部連結子会社にてコミットメントライン契約を締結して流動性リスクに備えております。海外連結子会社においては、当社保証等により必要な運転資金及び設備資金の金融機関からの借入れを行っております。
なお、翌連結会計年度の設備投資予定額につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。
(f)セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(日本)
当社受注車種の減産や生産終了により、売上高は646億12百万円と前連結会計年度に比べ30億76百万円(△4.5%)の減収となりましたが、経費削減や合理化活動により、セグメント利益は29億11百万円と前連結会計年度に比べ5億45百万円(+23.1%)の増益となりました。
(北米)
当社受注車種の減産により、売上高は971億90百万円と前連結会計年度に比べ45億10百万円(△4.4%)の減収となり、新車立上げ準備費用が増加したため、セグメント利益は21億72百万円と前連結会計年度に比べ37億16百万円(△63.1%)の減益となりました。
(欧州)
新車立上げ効果により、売上高は155億67百万円と前連結会計年度に比べ1億51百万円(+1.0%)の増収となりましたが、販売車種の車種構成の変化やスロバキアの新会社設立費用の発生もあり、セグメント利益は4億97百万円と前連結会計年度に比べ7億69百万円(△60.8%)の減益となりました。
(アジア)
中国での当社受注車種の増産や新規立上げ効果により、売上高は466億66百万円と前連結会計年度に比べ89億34百万円(+23.7%)の増収となり、セグメント利益は88億17百万円と前連結会計年度に比べ20億67百万円(+30.6%)の増益となりました。