四半期報告書-第154期第3四半期(令和3年10月1日-令和3年12月31日)

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2022/02/04 15:26
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(1)業績の状況
業績全般に関する動向
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の大流行の影響による厳しい状況が徐々に緩和される中で、持ち直しの動きが見られました。ワクチン接種も進み、経済活動は持ち直していますが、地域によっては感染再拡大の傾向が見られるなど、依然として不確実性の高い状況が続いています。また、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う、一部の国や地域におけるサプライチェーンへの影響や、新型コロナウイルスの感染拡大や米中の貿易摩擦に伴う、世界的な半導体不足による影響、資源価格の高騰による影響も発生しています。わが国経済においても、新型コロナウイルス感染症の影響による厳しい状況が緩和される中で、世界経済と同様に持ち直しの動きが見られました。
こうした環境下にあるものの、当社グループは、2019年1月に発表した真のグローバル・メドテックカンパニーへの飛躍を目指した企業変革プラン「Transform Olympus」と、それに基づき2019年11月に発表した中長期の経営戦略に沿って、持続的な成長に向けた取り組みを推し進めています。
業績の状況
以下(1)から(7)は継続事業の業績を、(8)は継続事業と非継続事業の合計の業績をそれぞれ示しています。なお、前連結会計年度において、映像事業を日本産業パートナーズ株式会社が設立した特別目的会社であるOJホールディングス株式会社に譲渡したことにより、当該事業に関わる損益については、非継続事業に分類しています。
(単位:百万円)
前第3四半期累計当第3四半期累計増減額増減率(%)
(1)売上高513,584629,757116,17322.6%
(2)売上原価190,090217,91827,82814.6%
(3)販売費及び一般管理費250,177293,61943,44217.4%
(4)持分法による投資損益/
その他の収益/その他の費用
△8,583△9,310△727-
(5)営業利益64,734108,91044,17668.2%
(6)金融損益△2,816△5,275△2,459-
(7)法人所得税費用7,98615,7867,80097.7%
(8)親会社の所有者に帰属する四半期利益1,62487,66786,043-
為替レート(円/米ドル)106.11111.104.99-
為替レート(円/ユーロ)122.38130.628.24-
為替レート(円/人民元)15.4417.251.81-

(1)売上高
前年同期比1,161億73百万円増収の6,297億57百万円となりました。内視鏡事業、治療機器事業、科学事業、その他事業の全ての事業で増収となりました。詳細は下段の「セグメント別の動向に関する分析」に記載しています。
(2)売上原価
前年同期比278億28百万円増加の2,179億18百万円となりました。売上原価率は、34.6%と前年同期比2.4ポイント改善しました。前期においては、新型コロナウイルス感染症による影響で生産高が減少した結果、工場の操業度が低下するなどの影響が生じました。また、治療機器事業および内視鏡事業で気管支鏡および胆道鏡の自主回収に伴う費用を約58億円計上しました。一方、当期は増収に加え操業度の改善もあり、売上原価率も改善しました。
(3)販売費及び一般管理費
前年同期比434億42百万円増加の2,936億19百万円となりました。前期においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う販売活動等の制限により、旅費交通費、広告・販売促進費等が減少していましたが、当期は、感染拡大に伴う販売活動等の制限の緩和により、業務委託費、人件費等の費用が増加しました。
(4)持分法による投資損益/その他の収益/その他の費用
持分法による投資損益、その他の収益およびその他の費用の合算で93億10百万円の損失となり、前年同期比で損益は、7億27百万円悪化しました。その他の収益は、Medi-Tate Ltd.の段階取得に係る差益約28億円や、固定資産売却益約14億円を計上したこと等により、増加しました。一方、その他の費用は、前期に映像事業における分社による新会社の設立及び譲渡に係る費用として、約53億円を計上していましたが、当期は科学事業における分社化に係る費用として、約41億円を計上したこと、内視鏡事業における開発資産について、約16億円の減損損失を計上したこと、企業変革プラン「Transform Olympus」を推進するための関連費用が約14億円増加したこと等により、増加しました。なお、Medi-Tate Ltd.の段階取得に係る差益の詳細については、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記18.企業結合(Medi-Tate Ltd.の取得)」を、内視鏡事業における開発資産に係る減損損失の詳細については、「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記13.その他の収益及びその他の費用 (2)その他の費用 (減損損失)」を、それぞれご参照ください。
(5)営業利益
上記の要因により、前年同期比441億76百万円増益の1,089億10百万円となりました。
(6)金融損益
金融収益と金融費用を合わせた金融損益は52億75百万円の損失となり、前年同期比で損益は24億59百万円悪化しました。損益の悪化は、主として為替差損が増加したことによるものです。
(7)法人所得税費用
税引前四半期利益が増加したことにより、前年同期比で78億円増加し157億86百万円となりました。
(8)親会社の所有者に帰属する四半期利益(継続事業及び非継続事業の合算)
上記の要因に加え、前期は非継続事業で損失を計上していたこともあり、前年同期比で860億43百万円増加となる876億67百万円となりました。
(為替影響)
為替相場は前年同期と比べ、対米ドル、ユーロ及び人民元は円安で推移しました。期中の平均為替レートは、1米ドル=111.1円(前年同期は、106.11円)、1ユーロ=130.62円(前年同期は、122.38円)、1人民元=17.25円(前年同期は、15.44円)となり、売上高では前年同期比352億10百万円の増収要因、営業利益では前年同期比67億99百万円の増益要因となりました。
セグメント別の動向に関する分析
第1四半期連結会計期間より、呼吸器科分野の事業強化を目的として、従来「内視鏡事業」セグメントに含めていた気管支鏡を、「治療機器事業」セグメントに移管しています。前第3四半期連結累計期間のセグメント情報については、移管後の報告セグメントに基づき組替を行い、表示しています。
[内視鏡事業]
(単位:百万円)
前第3四半期累計当第3四半期累計増減額前年同期比
売上高276,679333,70157,02220.6%
営業損益73,91891,60017,68223.9%

内視鏡事業の連結売上高は、3,337億1百万円(前年同期比20.6%増)、営業利益は、916億円(前年同期比23.9%増)となりました。
消化器内視鏡分野では、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復により、全ての地域で前年同期比プラス成長となり、特に北米と日本の売上が増加しました。製品別では、新製品である「EVIS X1」シリーズの販売が堅調に推移していることに加えて、一世代前の上部消化管用スコープや下部消化管スコープに対するニーズも底堅く、増収に寄与しました。なお、全体の売上に占める「EVIS X1」シリーズの割合も徐々に上昇しています。
外科内視鏡分野では、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復により、前年同期比プラス成長となりました。特に、外科内視鏡システム「VISERA ELITEⅡ」の販売が好調に推移した北米と欧州で売上が増加しました。
医療サービス分野では、保守サービスを含む既存のサービス契約の安定的な売上や、新規契約の増加に加え、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復により、修理件数の増加が見られており、全ての地域で前年同期比プラス成長となりました。
内視鏡事業の営業損益は、内視鏡事業における開発資産について、約16億円の減損損失を計上したものの、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復に伴う大幅な増収を主な要因として、増益となりました。なお、内視鏡事業における開発資産に係る減損損失の詳細については、「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記13.その他の収益及びその他の費用 (2)その他の費用 (減損損失)」をご参照ください。
[治療機器事業]
(単位:百万円)
前第3四半期累計当第3四半期累計増減額前年同期比
売上高163,952203,71439,76224.3%
営業損益23,16743,84520,67889.3%

治療機器事業の連結売上高は、2,037億14百万円(前年同期比24.3%増)、営業利益は、438億45百万円(前年同期比89.3%増)となりました。
消化器科(処置具)分野では、症例数が回復傾向にあり、全ての地域・製品群でプラス成長となりました。特にワクチン接種が進み、社会経済活動が正常化する中で、症例数が増加している、欧州や北米で好調に推移しました。また、スクリーニング検査における組織採取に用いられる生検鉗子等のサンプリング、膵管や胆管などの内視鏡診断・治療に使用するERCP(内視鏡的逆行性胆道膵管造影術)用の製品群、病変の切除に使用されるESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)、EMR(内視鏡的粘膜切除術)用の製品群で売上が増加しました。
泌尿器科分野では、症例数が回復している北米と欧州を中心に大幅なプラス成長となりました。特に症例数が新型コロナウイルス感染拡大前の水準に回復しつつある北米で好調に推移し、BPH(前立腺肥大症)用の切除用電極と尿路結石用破砕装置「SOLTIVE SuperPulsed Laser System」の拡販が奏功しました。
呼吸器科分野では、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復が進み、北米を中心に大幅なプラス成長となりました。2020年12月に子会社化したVeran Medical Technologies, Inc.の売上が増収に寄与し、EBUS-TBNA(超音波気管支鏡ガイド下針生検)で主に使われる処置具や気管支鏡等も好調に推移しました。
その他の治療領域では、耳鼻科、エネルギーデバイス、婦人科で売上が好調に推移しました。特に、耳鼻咽喉科向け内視鏡や「THUNDERBEAT」の売上が寄与しました。
治療機器事業の営業損益は、大幅な増益となりました。前期は、治療機器事業で気管支鏡の自主回収に伴う費用を約56億円計上しました。一方、当期は新型コロナウイルス感染症の影響からの回復に伴い大幅な増収となり、Medi-Tate Ltd.の段階取得に係る差益約28億円を計上しました。なお、Medi-Tate Ltd.の段階取得に係る差益の詳細については、「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記18.企業結合(Medi-Tate Ltd.の取得)」をご参照ください。
[科学事業]
(単位:百万円)
前第3四半期累計当第3四半期累計増減額前年同期比
売上高66,94182,85415,91323.8%
営業損益2,95611,3618,405284.3%

科学事業の連結売上高は、828億54百万円(前年同期比23.8%増)、営業利益は、113億61百万円(前年同期比284.3%増)となりました。
ライフサイエンス分野では、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復により、前年同期比プラス成長となりました。研究所、大学での予算執行が進んだことに加え、販売活動の制限緩和により、市場環境の回復が顕著なアジアパシフィックや北米で生物顕微鏡の拡販等が寄与しました。
産業分野では、全体的な市況回復に伴い、顧客の設備投資状況に改善が見られ、全ての分野で前年同期比プラス成長となりました。特に、中国で、5G関連の電子部品や半導体市場が活況であることから工業用顕微鏡が好調に推移したほか、北米で、市場環境に回復が見られる非破壊検査機器も売上増加に寄与しました。
科学事業の営業損益は、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復に伴う大幅な増収により、大幅増益となりました。
[その他事業]
(単位:百万円)
前第3四半期累計当第3四半期累計増減額前年同期比
売上高6,0129,4883,47657.8%
営業損益△1,531△1,48843-

その他事業では、人工骨補填材等の生体材料、整形外科用器具などの開発・製造・販売等を行っているほか、新規
事業に関する研究開発や探索活動に取り組んでいます。
その他事業の連結売上高は、94億88百万円(前年同期比57.8%増)、営業損失は、14億88百万円(前年同期は、15億31百万円の営業損失)となりました。
2020年11月に子会社化したFH ORTHO SASの売上約32億円が寄与し、大幅増収となりました。その他事業の営業損益は、増収だったものの、FH ORTHO SASに係る費用の増加により、横ばいとなりました。
(2)財政状態の状況
当第3四半期連結累計期間において、2020年12月に買収したVeran Medical Technologies,Inc.及び2021年2月に買収したQuest Photonic Devices B.V.の取得資産と引受負債の公正価値を修正したことにより、前連結会計年度末の連結財政状態計算書を遡及修正しています。遡及修正の内容については、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記18.企業結合(暫定的な金額の修正)」をご参照ください。
[資産]
当第3四半期連結会計期間末は、資産合計が、前連結会計年度末から1,095億14百万円増加し、1兆2,929億67百万円となりました。外国債券の発行を主因に現金及び現金同等物が576億12百万円増加、またMedi-Tate Ltd.を買収した影響等により、のれんが272億58百万円増加したこと及び無形資産が115億17百万円増加したことが主な要因です。
[負債]
負債合計は、前連結会計年度末から247億円増加し、8,126億73百万円となりました。仕入債務の減少や社外転進支援制度の実施に伴う特別支援金の支払等による未払金の減少等により、営業債務及びその他の債務が157億83百万円減少した一方で、外国債券の発行により社債及び借入金が増加したこと及び未払法人所得税が111億76百万円増加したことが主な要因です。
[資本]
資本合計は、前連結会計年度末から848億14百万円増加し、4,802億94百万円となりました。剰余金の配当を行った一方で、親会社の所有者に帰属する四半期利益876億67百万円の計上をしたことが主な要因です。
また、当社は、2021年5月7日開催の取締役会において、会社法第178条の規定に基づく自己株式の消却を行うことを決議し、2021年6月4日付で処理を完了しています。当該消却の影響として、自己株式が823億40百万円減少し(資本におけるマイナス表示額の縮小)、資本剰余金についても823億40百万円減少しています。
なお、上記消却の金額は資本剰余金の中のその他資本剰余金から減額していますが、その他資本剰余金を上回る金額については利益剰余金より減額しています。
以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末の33.3%から37.1%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末から576億12百万円増加し、2,750億90百万円となりました。当第3四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
当第3四半期連結累計期間において営業活動により増加した資金は、1,152億56百万円(前第3四半期連結累計期間は890億22百万円の増加)となりました。主に、棚卸資産の増加により68億2百万円、社外転進支援制度の実施に伴う特別支援金の支払111億81百万円を含む営業債務及びその他の債務の減少により128億15百万円減少したものの、好調な売上を背景とした税引前四半期利益1,036億35百万円の計上、また減価償却費及び償却費の調整479億93百万円等により増加となりました。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
当第3四半期連結累計期間において投資活動により減少した資金は、571億24百万円(前第3四半期連結累計期間は1,150億10百万円の減少)となりました。主な要因は、Medi-Tate Ltd.の買収による支出215億87百万円になります。また、生産設備等の有形固定資産の取得により299億56百万円、研究開発資産等の無形資産の取得により167億17百万円を支出しています。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
当第3四半期連結累計期間において財務活動により減少した資金は、93億13百万円(前第3四半期連結累計期間は519億71百万円の増加)となりました。外国債券の発行により561億61百万円を調達した一方で、短期借入金の返済により53億56百万円、長期借入金の返済により150億6百万円を支出したことに加えて、自己株式の取得による支出18億1百万円及び自己株式取得のための預託金の増加による支出131億99百万円、配当金154億28百万円の支払等が主な要因です。
(4)事業上および財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当第3四半期連結累計期間において、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、625億29百万円です。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

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