有価証券報告書-第69期(2023/01/01-2023/12/31)
当社グループは、資本市場における財務諸表の国際的な比較可能性の向上及びグループ内での会計処理の統一等を目的とし、2016年3月期から従来の日本基準に替えて国際会計基準(IFRS)を任意適用し、連結財務諸表を作成し開示しております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
(資産、負債及び資本の状況)
当連結会計年度末の資産合計は2,794億71百万円となり、前連結会計年度末と比較して277億86百万円減少いたしました。科目別の詳細は以下のとおりであります。
流動資産は、135億72百万円の減少となりました。これは主に未収還付法人税等が118億37百万円増加し、現金及び現金同等物が262億46百万円減少したことによるものであります。
非流動資産は、142億13百万円の減少となりました。これは主にその他の金融資産が142億68百万円減少したことによるものであります。
負債合計は407億35百万円の減少となりました。これは主に借入金(流動・非流動)が90億37百万円、未払法人所得税が348億82百万円減少したことによるものであります。
資本合計は、129億49百万円の増加となりました。これは主に親会社の所有者に帰属する当期利益101億99百万円、配当金の支払55億27百万円等に伴って利益剰余金が42億71百万円、その他の資本の構成要素が115億77百万円増加したことによるものであります。
資本の財源及び資金の流動性に関しては以下のとおりであります。
2022年1月より開始した「中期経営計画 FY25」において、当社グループでは純有利子負債EBITDA倍率が3倍を超過しない範囲を目安として調達をコントロールしております。
2024年12月期に計画している主な設備投資はものづくり(部品・材料)セグメントにおける生産設備とものづくり(音響機器関連)セグメントにおける基幹系システムのリプレイス等であります。その他、提出日現在、大規模な投資計画については予定しておりません。
なお、予期せぬリスクが顕在化した場合、短期的にも一定の影響を受ける可能性があるため、その対策として、当社グループは手元現預金を一定の水準で保っており、親子間の融資を機動的に実施できる体制にしております。さらに当社及び一部の連結子会社は取引金融機関との間で短期借入枠を設定し、外部からの資金調達も可能な状態としております。当連結会計年度末の現金及び現金同等物のアロケーション及び借入枠の未使用残高は以下のとおりであります。
(国内会社保有分) 62,891百万円
(海外子会社保有分) 7,298
(借入枠の未使用残高) 23,283
当連結会計年度における事業の状況は、以下のとおりであります。
(注) 事業EBITDA=営業利益±その他の収益・費用+減価償却費及び償却費(使用権資産の減価償却費を除く)
(売上収益)
「音響機器関連」事業においては、前連結会計年度は部品の調達難や物流リードタイムの長期化など需要に応じるのが難しい環境でありましたが、それらが相当程度改善し、また当連結会計年度に発売した新製品の高評価も寄与し、引き続き強い需要に支えられました。加えて、為替レートの水準も奏功し、総じて好調に推移いたしました。「部品・材料」事業においては、国内外ともに市場自体の落ち込みや顧客の生産調整等により販売が伸び悩み、減収となりましたが、「音響機器関連」事業のけん引により、売上収益は915億52百万円(前年同期比24.5%増)となりました。
(事業EBITDA)
上記のとおり売上収益は前年同期比24.5%増と好調に推移しました。原材料費等が前年同期に比較し増加傾向にあり、また、研究開発費や設備投資等の先行投資は計画通りに行っておりますが、主として「音響機器関連」事業の売上収益の伸長やコスト構造の見直しの結果収益性が向上し、また「部品・材料」事業は減収であったものの原価低減等の適正なコスト管理活動の結果マージンの悪化は一定程度にとどまり、事業EBITDAは178億75百万円(前年同期比57.2%増)となりました。
(営業利益)
上述の事業EBITDAの増加に加え、為替レートが有利に推移したこと、また、前連結会計年度にPEAG, LLC dba JLab Audioののれんの減損損失による一過性の費用が計上されていたこと等により、営業利益は144億62百万円(前年同期は12億62百万円)となりました。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
前連結会計年度においては、株式会社JMDCの株式の一部を譲渡したことにより、その売却益や再評価に関連する収益と関連する税金費用を非継続事業からの当期利益に987億52百万円計上しておりました。その一過性の要因以外では、営業利益の増加と昨年実施した借入金の借り換えの効果により支払利息が減少したこと等による増益に、金融債権の為替評価益の減少が加味され、結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は101億99百万円(前年同期比90.0%減)となりました。
セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。
各セグメント別の売上収益は外部顧客への売上収益を記載しており、また、セグメント利益を表す事業EBITDAは営業利益±その他の収益・費用+減価償却費及び償却費(使用権資産の減価償却費を除く)の計算式で算出しております。
a.ものづくり(部品・材料)
部品・材料事業の筆記、コスメカテゴリにおいては、国内、欧米を中心とした需要の停滞、MIMカテゴリにおいては、顧客の生産調整による影響を受けました。また、原価低減活動は継続しておりますが、材料や燃料の値上がりを受け一部価格転嫁を試みているものの、効果の顕在化は限定的なものにとどまり、売上収益は117億81百万円(前年同期比7.4%減)、事業EBITDAは31億98百万円(前年同期比14.0%減)と前年同期と比べ5億20百万円の減益となりました。
b.ものづくり(音響機器関連)
音響機器関連事業においては、前連結会計年度における物流リードタイムの長期化や半導体不足の課題が相当程度解消したことと、変わらない強い需要に支えられ増収となりました。新規事業やインフラ整備への投資を計画通り遂行しておりますが、コスト構造の見直し及びトップラインの伸長の結果収益性が向上し、売上収益は782億70百万円(前年同期比31.5%増)、事業EBITDAは158億14百万円(前年同期比92.1%増)と前年同期と比べ75億80百万円の増益となりました。
c.その他
その他の事業は、売上収益は15億円(前年同期比17.0%増)、事業EBITDAは1億78百万円(前年同期比34.7%減)と前年同期と比べ94百万円の減益となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ262億46百万円減少し、701億90百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは315億88百万円の資金の減少となりました。
表示科目単位での資金の増加の主な要因は、税引前当期利益137億47百万円、減価償却費及び償却費52億28百万円となっております。資金の減少の主な要因は、法人所得税費用の支払額536億64百万円となっております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは231億66百万円の資金の増加となりました。
表示科目単位での資金の増加の主な要因は、その他の金融資産の売却及び償還による収入272億92百万円となっております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは188億92百万円の資金の減少となりました。
表示科目単位での資金の減少の主な要因は、短期借入金の返済による支出48億27百万円、長期借入金の返済による支出45億80百万円、配当金の支払額55億27百万円、非支配持分からの子会社新株予約権の取得による支出31億53百万円となっております。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 金額は標準的販売価格にて算出しております。
2 上記には非継続事業からの実績は含んでおりません。
b.仕入実績
ものづくり(音響機器関連)セグメントにおいては、ファブレス経営を実施しております。
製造委託の仕入実績は、次のとおりであります。
c.受注実績
当社グループは、受注生産方式の該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 総販売実績に対する割合が10%を超える相手先はありません。
3 上記には非継続事業からの実績は含んでおりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、「No.1/Only1を創造し続ける事業グループ」を目指し、事業活動を行っております。当連結会計年度においても、コア事業である「ものづくり」事業の収益力・組織力の強化に集中的に取り組んでまいりました。具体的には、「部品・材料」セグメントを営むテイボー、「音響機器関連」セグメントを営むAlphaTheta及びJLabそれぞれの基盤事業の収益力・キャッシュ創出力の向上を図ってまいりました。当社グループは収益力・成長分野への投資実効性の指標として、事業EBITDAを重要な管理指標として結果を分析、評価しております。その詳細は「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。当連結会計年度において、「中期経営計画 FY25」の数値目標を2年繰り上げて達成したため、目標を上方修正いたしました。FY25に事業EBITDA200億円を目標に各重要施策を推進してまいります。当連結会計年度の目標に対する進捗状況は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営目標」をご参照ください。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、当連結会計年度において一部残存していた株式会社JMDCの株式をさらに一部譲渡し、流動化いたしました。詳細は「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当該売却によって得た資金を含め、中長期のキャピタルアロケーションと成長投資の内訳を更新いたしました。詳細は「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1) 企業理念及び目指すべき企業像 [中期経営計画 FY25の重要施策と進捗] ② ROE8%に向けた財務戦略の推進」に記載のとおりであります。
資金の流動性については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
引き続き、基盤事業の収益力を高め、成長分野に適切に投資し、中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」及び「2.作成の基礎 (3) 重要な会計上の見積り及び判断の利用」に記載しております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (2022年12月31日) | 当連結会計年度 (2023年12月31日) | 対前連結会計年度 増減率(%) | |||
| 資産合計 | 307,257 | 279,471 | △9.0 | ||
| 流動資産 | 128,539 | 114,967 | △10.6 | ||
| 非流動資産 | 178,717 | 164,504 | △8.0 | ||
| 負債合計 | 114,362 | 73,626 | △35.6 | ||
| 流動負債 | 67,109 | 30,752 | △54.2 | ||
| 非流動負債 | 47,253 | 42,874 | △9.3 | ||
| 資本合計 | 192,895 | 205,844 | 6.7 | ||
| 親会社の所有者に帰属する持分 | 192,544 | 205,374 | 6.7 | ||
| 非支配持分 | 350 | 469 | 33.8 |
(資産、負債及び資本の状況)
当連結会計年度末の資産合計は2,794億71百万円となり、前連結会計年度末と比較して277億86百万円減少いたしました。科目別の詳細は以下のとおりであります。
流動資産は、135億72百万円の減少となりました。これは主に未収還付法人税等が118億37百万円増加し、現金及び現金同等物が262億46百万円減少したことによるものであります。
非流動資産は、142億13百万円の減少となりました。これは主にその他の金融資産が142億68百万円減少したことによるものであります。
負債合計は407億35百万円の減少となりました。これは主に借入金(流動・非流動)が90億37百万円、未払法人所得税が348億82百万円減少したことによるものであります。
資本合計は、129億49百万円の増加となりました。これは主に親会社の所有者に帰属する当期利益101億99百万円、配当金の支払55億27百万円等に伴って利益剰余金が42億71百万円、その他の資本の構成要素が115億77百万円増加したことによるものであります。
資本の財源及び資金の流動性に関しては以下のとおりであります。
2022年1月より開始した「中期経営計画 FY25」において、当社グループでは純有利子負債EBITDA倍率が3倍を超過しない範囲を目安として調達をコントロールしております。
2024年12月期に計画している主な設備投資はものづくり(部品・材料)セグメントにおける生産設備とものづくり(音響機器関連)セグメントにおける基幹系システムのリプレイス等であります。その他、提出日現在、大規模な投資計画については予定しておりません。
なお、予期せぬリスクが顕在化した場合、短期的にも一定の影響を受ける可能性があるため、その対策として、当社グループは手元現預金を一定の水準で保っており、親子間の融資を機動的に実施できる体制にしております。さらに当社及び一部の連結子会社は取引金融機関との間で短期借入枠を設定し、外部からの資金調達も可能な状態としております。当連結会計年度末の現金及び現金同等物のアロケーション及び借入枠の未使用残高は以下のとおりであります。
(国内会社保有分) 62,891百万円
(海外子会社保有分) 7,298
(借入枠の未使用残高) 23,283
当連結会計年度における事業の状況は、以下のとおりであります。
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | 前年同期比 | ||||
| 売上収益 | 73,515 | 91,552 | 18,036 | (24.5%) | ||
| 事業EBITDA(注) | 11,367 | 17,875 | 6,507 | (57.2%) | ||
| 営業利益 | 1,262 | 14,462 | 13,199 | (-%) | ||
| 税引前当期利益 | 3,944 | 13,747 | 9,802 | (248.5%) | ||
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 101,554 | 10,199 | △91,355 | (△90.0%) | ||
| 基本的1株当たり当期利益(円) | 2,848.51 | 285.88 | △2,562.63 | (△90.0%) | ||
(注) 事業EBITDA=営業利益±その他の収益・費用+減価償却費及び償却費(使用権資産の減価償却費を除く)
(売上収益)
「音響機器関連」事業においては、前連結会計年度は部品の調達難や物流リードタイムの長期化など需要に応じるのが難しい環境でありましたが、それらが相当程度改善し、また当連結会計年度に発売した新製品の高評価も寄与し、引き続き強い需要に支えられました。加えて、為替レートの水準も奏功し、総じて好調に推移いたしました。「部品・材料」事業においては、国内外ともに市場自体の落ち込みや顧客の生産調整等により販売が伸び悩み、減収となりましたが、「音響機器関連」事業のけん引により、売上収益は915億52百万円(前年同期比24.5%増)となりました。
(事業EBITDA)
上記のとおり売上収益は前年同期比24.5%増と好調に推移しました。原材料費等が前年同期に比較し増加傾向にあり、また、研究開発費や設備投資等の先行投資は計画通りに行っておりますが、主として「音響機器関連」事業の売上収益の伸長やコスト構造の見直しの結果収益性が向上し、また「部品・材料」事業は減収であったものの原価低減等の適正なコスト管理活動の結果マージンの悪化は一定程度にとどまり、事業EBITDAは178億75百万円(前年同期比57.2%増)となりました。
(営業利益)
上述の事業EBITDAの増加に加え、為替レートが有利に推移したこと、また、前連結会計年度にPEAG, LLC dba JLab Audioののれんの減損損失による一過性の費用が計上されていたこと等により、営業利益は144億62百万円(前年同期は12億62百万円)となりました。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
前連結会計年度においては、株式会社JMDCの株式の一部を譲渡したことにより、その売却益や再評価に関連する収益と関連する税金費用を非継続事業からの当期利益に987億52百万円計上しておりました。その一過性の要因以外では、営業利益の増加と昨年実施した借入金の借り換えの効果により支払利息が減少したこと等による増益に、金融債権の為替評価益の減少が加味され、結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は101億99百万円(前年同期比90.0%減)となりました。
セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。
各セグメント別の売上収益は外部顧客への売上収益を記載しており、また、セグメント利益を表す事業EBITDAは営業利益±その他の収益・費用+減価償却費及び償却費(使用権資産の減価償却費を除く)の計算式で算出しております。
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | 前年同期比 | ||||||||||||||||
| 売上収益 | 事業EBITDA | 事業EBITDA マージン (%) | 売上収益 | 事業EBITDA | 事業EBITDA マージン (%) | 売上収益 | 事業EBITDA | 事業EBITDA マージン (pt) | ||||||||||
| ものづくり | 部品・材料 | 12,717 | 3,718 | 29.2 | 11,781 | 3,198 | 27.2 | △935 | △520 | △2.1 | ||||||||
| 音響機器関連 | 59,516 | 8,234 | 13.8 | 78,270 | 15,814 | 20.2 | 18,754 | 7,580 | 6.4 | |||||||||
| 合計 | 72,233 | 11,953 | 16.5 | 90,052 | 19,013 | 21.1 | 17,818 | 7,060 | 4.6 | |||||||||
| その他 | 1,282 | 272 | 21.3 | 1,500 | 178 | 11.9 | 218 | △94 | △9.4 | |||||||||
| 全社費用 | - | △858 | - | - | △1,316 | - | - | △458 | - | |||||||||
a.ものづくり(部品・材料)
部品・材料事業の筆記、コスメカテゴリにおいては、国内、欧米を中心とした需要の停滞、MIMカテゴリにおいては、顧客の生産調整による影響を受けました。また、原価低減活動は継続しておりますが、材料や燃料の値上がりを受け一部価格転嫁を試みているものの、効果の顕在化は限定的なものにとどまり、売上収益は117億81百万円(前年同期比7.4%減)、事業EBITDAは31億98百万円(前年同期比14.0%減)と前年同期と比べ5億20百万円の減益となりました。
b.ものづくり(音響機器関連)
音響機器関連事業においては、前連結会計年度における物流リードタイムの長期化や半導体不足の課題が相当程度解消したことと、変わらない強い需要に支えられ増収となりました。新規事業やインフラ整備への投資を計画通り遂行しておりますが、コスト構造の見直し及びトップラインの伸長の結果収益性が向上し、売上収益は782億70百万円(前年同期比31.5%増)、事業EBITDAは158億14百万円(前年同期比92.1%増)と前年同期と比べ75億80百万円の増益となりました。
c.その他
その他の事業は、売上収益は15億円(前年同期比17.0%増)、事業EBITDAは1億78百万円(前年同期比34.7%減)と前年同期と比べ94百万円の減益となりました。
② キャッシュ・フローの状況
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | ||
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 11,738 | △31,588 | |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | 93,391 | 23,166 | |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △47,586 | △18,892 | |
| 現金及び現金同等物の為替変動による影響額 | 752 | 1,068 | |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 58,295 | △26,246 | |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 96,436 | 70,190 |
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ262億46百万円減少し、701億90百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは315億88百万円の資金の減少となりました。
表示科目単位での資金の増加の主な要因は、税引前当期利益137億47百万円、減価償却費及び償却費52億28百万円となっております。資金の減少の主な要因は、法人所得税費用の支払額536億64百万円となっております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは231億66百万円の資金の増加となりました。
表示科目単位での資金の増加の主な要因は、その他の金融資産の売却及び償還による収入272億92百万円となっております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは188億92百万円の資金の減少となりました。
表示科目単位での資金の減少の主な要因は、短期借入金の返済による支出48億27百万円、長期借入金の返済による支出45億80百万円、配当金の支払額55億27百万円、非支配持分からの子会社新株予約権の取得による支出31億53百万円となっております。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| (単位:百万円) |
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | 前年同期比(%) |
| ものづくり(部品・材料) | 11,665 | △5.0 |
| 合計 | 11,665 | △5.0 |
(注)1 金額は標準的販売価格にて算出しております。
2 上記には非継続事業からの実績は含んでおりません。
b.仕入実績
ものづくり(音響機器関連)セグメントにおいては、ファブレス経営を実施しております。
製造委託の仕入実績は、次のとおりであります。
| (単位:百万円) |
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | 前年同期比(%) |
| ものづくり(音響機器関連) | 35,072 | 15.5 |
| 合計 | 35,072 | 15.5 |
c.受注実績
当社グループは、受注生産方式の該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| (単位:百万円) |
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | 前年同期比(%) |
| ものづくり(部品・材料) | 11,781 | △7.4 |
| ものづくり(音響機器関連) | 78,270 | 31.5 |
| その他 | 1,500 | 17.0 |
| 合計 | 91,552 | 24.5 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 総販売実績に対する割合が10%を超える相手先はありません。
3 上記には非継続事業からの実績は含んでおりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、「No.1/Only1を創造し続ける事業グループ」を目指し、事業活動を行っております。当連結会計年度においても、コア事業である「ものづくり」事業の収益力・組織力の強化に集中的に取り組んでまいりました。具体的には、「部品・材料」セグメントを営むテイボー、「音響機器関連」セグメントを営むAlphaTheta及びJLabそれぞれの基盤事業の収益力・キャッシュ創出力の向上を図ってまいりました。当社グループは収益力・成長分野への投資実効性の指標として、事業EBITDAを重要な管理指標として結果を分析、評価しております。その詳細は「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。当連結会計年度において、「中期経営計画 FY25」の数値目標を2年繰り上げて達成したため、目標を上方修正いたしました。FY25に事業EBITDA200億円を目標に各重要施策を推進してまいります。当連結会計年度の目標に対する進捗状況は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営目標」をご参照ください。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、当連結会計年度において一部残存していた株式会社JMDCの株式をさらに一部譲渡し、流動化いたしました。詳細は「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当該売却によって得た資金を含め、中長期のキャピタルアロケーションと成長投資の内訳を更新いたしました。詳細は「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1) 企業理念及び目指すべき企業像 [中期経営計画 FY25の重要施策と進捗] ② ROE8%に向けた財務戦略の推進」に記載のとおりであります。
資金の流動性については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
引き続き、基盤事業の収益力を高め、成長分野に適切に投資し、中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」及び「2.作成の基礎 (3) 重要な会計上の見積り及び判断の利用」に記載しております。