半期報告書-第73期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国の経済は、世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、経済・社会活動が大きく抑制され、極めて厳しい状況が続きました。緊急事態宣言の解除後は、Go Toキャンペーン等の政策によって個人消費に回復の兆しが見られたものの、欧米や新興国で続く感染拡大や、国内での感染再拡大への不安もあり、先行きは依然として不透明な状況にあります。
当社グループが取り扱う出版物につきましては、コミックスが増収となるも、雑誌・書籍・開発品はいずれも減収となりました。輸配送効率の悪化も継続しており、出版流通業界は依然として厳しい状況が続いております。
当中間連結会計期間の売上高は2,428億円(前年同期比3.2%減)となり、79億円の減収となりました。
営業利益はグループ全体で固定費の削減に取り組んだ結果、14億円(前年同期比30.7%増)と増益、経常利益は14億円(前年同期比33.0%増)と増益となりました。
特別利益51百万円、固定資産除却損、店舗閉鎖損失等の特別損失4億円及び法人税等を加減した親会社に帰属する中間純利益は2億円、対前年1億円の増益となりました。
セグメント別の経営成績を示すと、次のとおりであります。
a.出版物等販売事業
当セグメントの売上高は2,399億円(前年同期比3.2%減)、営業利益は12百万円(前年同期比87.8%減)となりました。
本業である卸売関連については、返品減少や物流コスト削減に取り組みましたが、減収、利益率の高いアイテムの売上シェアの低下、運賃値上げの影響が大きく、営業赤字に転落、経常利益も減益となりました。
小売関連については、利益率向上に向けた各種取り組みが功を奏し、増収増益となりました。雑誌、書籍については低返品高利幅スキーム「PPIプレミアム」に取り組むことで利益率を改善しました。また、文具雑貨の売場を623坪増床し、売上が伸長したことで利益率向上に寄与しました。
新型コロナウイルスの影響により、緊急事態宣言中、大型商業施設・駅前立地店を中心として閉鎖となる中で、営業を継続したロードサイド店は増収となりました。
b.不動産事業
当セグメントの売上高は12億円(前年同期比3.1%減)、営業利益は5億円(前年同期比2.5%減)となりました。わずかに減収減益となりましたが、現在、新お茶の水ビルディングは満床となっており、安定した収益を確保しております。
c.コンテンツ事業
当セグメントの売上高は9億円(前年同期比10.7%増)、営業利益は2億円(前年同期比11.7%減)となりました。大手サイトの売上が伸長し増収となりました。一方で、より良質なコンテンツ制作のため前年下半期から実施した編集者の増強や、作家への印税率見直しによる原価増が影響し、減益となりました。
d.その他事業
その他事業では、情報システム事業、宿泊施設運営事業等により売上高は35億円(前年同期比71.0%増)、営業利益17百万円(前年同期は営業損失11百万円)となりました。
日販テクシード㈱は、主に外販事業の好調により、増収増益となりました。
㈱ASHIKARIは、ブックホテル「箱根本箱」が4~7月は新型コロナウイルスの影響で客室稼働率が大きく落ち込みましたが、8~9月はGo Toトラベルの追い風を受け客室稼働率95%以上と盛り返し、黒字を確保しました。
②生産、受注及び販売の実績
当中間連結会計期間の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当中間連結会計期間 (自 2020年4月1日 至 2020年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 出版物等販売事業(百万円) | 239,951 | 96.8 |
| 不動産事業(百万円) | 1,126 | 101.6 |
| コンテンツ事業(百万円) | 933 | 110.0 |
| 報告セグメント計(百万円) | 242,011 | 96.8 |
| その他事業(百万円) | 850 | 99.1 |
| 合計(百万円) | 242,861 | 96.8 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による財政状態等の状況に関する認識及び分析・検討内容
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの中間連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この中間連結財務諸表の作成にあたり見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っておりますが、これらの見積りは不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況1 中間連結財務諸表等(1)中間連結財務諸表 注記事項(中間連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
なお、当中間連結会計期間末における新型コロナウイルスの影響を減損や繰延税金資産の回収可能性等の見積りにおいて勘案しております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況1 中間連結財務諸表等(1)中間連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は363億円と前連結会計年度末に比べ74億円減少しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は56億円(前年同期は142億円の使用)となりました。
これは主に、税金等調整前中間純利益10億円に売上債権の減少による資金の増加分と仕入債務の減少による資金の減少分を加減した結果であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は14億円(前年同期は22億円の使用)となりました。
これは主に、投資有価証券の取得による支出及び有形固定資産の取得による支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は3億円(前年同期は5億円の獲得)となりました。
これは主に、配当金の支払によるものです。
③資金需要
当社グループの事業活動において運転資金需要の主なものは、出版物等販売事業における商品仕入代金の他、輸
配送等に係る営業販売費や、各事業における一般管理費等であります。
また、設備資金需要としては、新規事業投資、物流拠点の維持管理や新規出店のための有形固定資産投資他、業
務効率化のためのシステム投資等であります。
④財務政策
当社グループの主要業務である出版物等販売事業に係る商品仕入代金や輸配送に係る支払資金に関しては、自己
資金または、金融機関からの借入を資金の流動性の源泉としております。
また、金融機関には十分な借入枠を有しており、当社グループの事業活動に必要な運転、設備資金の調達は今後
も十分可能であると考えております。