半期報告書-第77期(2024/04/01-2025/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国の経済は、一部に足踏みが見られるものの、緩やかに回復しております。個人消費・設備投資はともに持ち直しの動きが見られ、企業収益は総じて見れば改善しております。雇用情勢は改善の動きが見られ、消費者物価は緩やかに上昇しております。先行きも緩やかな回復が続くことが期待されますが、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクとなっており、また、物価上昇、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。
当社グループにおきましては、出版物等販売事業が減収となるも、事業構造改善を進めた結果増益となりました。その他の成長事業も増収増益となり、全体では前年の経常損失から黒字に回復、特別損益等を加味した最終利益段階でも親会社株主に帰属する中間純利益は黒字を計上しました。
当中間連結会計期間の売上高は1,855億円(前年同期比9.5%減)となり、193億円の減収となりました。
営業利益は、グループ全体で経常経費の削減に取り組み、0.2億円の赤字ながらも13億円の増益、経常利益では営業外収益により2億円の黒字となりました。投資有価証券売却益、事業構造改善費用などの特別損益、及び法人税等を加減した親会社株主に帰属する中間純利益でも1億円の黒字となりました。
セグメント別の経営成績を示すと、次のとおりであります。
a.出版物等販売事業
当セグメントの売上高は1,813億円(前年同期比9.8%減)、営業損失は12億円(前年同期は営業損失24億円)となりました。
本業である卸売関連については、中核事業会社である日本出版販売㈱は、取引書店の売上減少・閉店などにより△212億円の大幅減収も、販売費及び一般管理費を前年差△11億円とコスト削減に取り組み、5億円の経常利益改善を果たしました。カルチュア・エクスペリエンス㈱(旧㈱MPD)は2023年10月1日にカルチュア・コンビニエンス・クラブ㈱よりTSUTAYA FC事業を統合し再始動、統合効果もあり黒字で着地しました。
小売関連は、構成比の高いBOOKが市況の悪化や閉店により△12億円と大幅に減少し、全体で減収となりました。駿河屋事業は、全体で売上が13億円(前年差+6億円)と伸長し、直営で2店舗の新規出店をしました。
b.不動産事業
当セグメントの売上高は13億円(前年同期比2.6%増)、営業利益は6億円(前年同期比46.6%増)となりました。新お茶の水ビルディング、堂島・名古屋・仙台の各オフィスビルいずれも満床で推移しております。減価償却費の減少に加え、ビル管理委託費の抑制に努め増益となりました。
c.コンテンツ事業
当セグメントの売上高は18億円(前年同期比8.2%増)、営業利益は2億円(前年同期比12.4%増)となりました。不動産事業に次ぐ利益を確保し、グループ成長をけん引しました。描き下ろし作品は、一般ジャンルの制作数が増え、前年比203%と大きく伸長し、増収に寄与しました。2023年11月にリリースした異世界ノベルのコミカライズレーベル「comic スピラ」が複数のヒット作品を輩出しました。
d.その他事業
その他事業は、売上高は37億円(前年同期比5.2%増)、営業利益は54百万円(前年同期は営業損失36百万円)となりました。日販テクシード㈱はグループ内の取次事業のDX案件の実施に加え、グループ外事業が前年比120%と伸び、増収となりました。出版社向けクラウド型販売管理システム「CONTEO」は導入社数を拡大、出版業界外である法人への導入も決定しました。日本緑化企画㈱は増収増益、基盤となるグリーンレンタル事業で前年比148%と大きく伸長しました。㈱ASHIKARIが運営する「箱根本箱」は増収増益、空調工事による休業期間が前年で終了し、稼働率が大幅向上し増収となりました。
②生産、受注及び販売の実績
当中間連結会計期間の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当中間連結会計期間 (自 2024年4月1日 至 2024年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 出版物等販売事業(百万円) | 181,417 | 90.2 |
| 不動産事業(百万円) | 1,218 | 106.1 |
| コンテンツ事業(百万円) | 1,813 | 107.9 |
| 報告セグメント計(百万円) | 184,449 | 90.4 |
| その他事業(百万円) | 1,058 | 116.2 |
| 合計(百万円) | 185,508 | 90.5 |
(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの中間連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この中間連結財務諸表の作成にあたり見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っておりますが、これらの見積りは不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況1 中間連結財務諸表等(1)中間連結財務諸表 注記事項(中間連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は257億円と前連結会計年度末に比べ134億円減少しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は119億円(前年同期は24億円の使用)となりました。
これは主に、仕入債務の減少による資金の減少分と売上債権の減少による資金の増加分を加減した結果であります。また、前連結会計年度末日は金融機関の休日であったため、決済処理の一部が当中間連結会計期間に行われています。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は7億円(前年同期は14億円の使用)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出及び無形固定資産の取得による支出による資金の減少分と有価証券の償還による収入による資金の増加分を加減した結果であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は7億円(前年同期は9億円の使用)となりました。
これは主に、リース債務の返済による支出及び配当金の支払による資金の減少によるものです。
③資金需要
当社グループの事業活動において運転資金需要の主なものは、出版物等販売事業における商品仕入代金のほか、輸配送等に係る営業販売費や、各事業における一般管理費等であります。
また、設備資金需要としては、新規事業投資、物流拠点の維持管理や新規出店のための有形固定資産投資ほか、業務効率化のためのシステム投資等であります。
④財務政策
当社グループの主要業務である出版物等販売事業に係る商品仕入代金や輸配送に係る支払資金に関しては、自己
資金または、金融機関からの借入を資金の流動性の源泉としております。
また、金融機関には十分な借入枠を有しており、当社グループの事業活動に必要な運転、設備資金の調達は今後
も十分可能であると考えております。