半期報告書-第75期(令和4年4月1日-令和5年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国の経済は、資源高の影響などを受けつつも、新型コロナウイルス感染症抑制と経済活動の両立が進むもとで、持ち直しつつあります。一方でリスク要因をみると、引き続き、海外の経済・物価動向、今後のウクライナ情勢の展開や資源価格の動向、内外の感染症の動向やその影響など、わが国経済を巡る不確実性はきわめて高い状況にあります。
当社グループにおきましては、出版物等販売事業が想定以上の市況悪化で減収減益・経常損失となるも、その他の成長事業が増収増益となり、経常利益は黒字を確保いたしました。また、不動産事業の土地・建物の等価交換による固定資産売却益により、親会社株主に帰属する中間純利益では増益となりました。
当中間連結会計期間の売上高は2,198億円(前年同期比10.8%減)となり、265億円の減収となりました。
営業利益は、グループ全体で経常経費の削減に取り組んだものの、光熱費単価の上昇影響などもあり1億円の赤字となりました。経常利益では15百万円(前年同期比99.2%減)と大幅減益ながらも、黒字を確保しました。
不動産事業の土地・建物の等価交換による固定資産売却益等の特別利益21億円、投資有価証券評価損、減損損失等の特別損失2億円及び法人税等を加減した親会社株主に帰属する中間純利益は11億円、対前年1億円の増益となりました。
セグメント別の経営成績を示すと、次のとおりであります。
a.出版物等販売事業
当セグメントの売上高は2,158億円(前年同期比11.3%減)、営業損失は11億円(前年同期は営業利益4億円)となりました。
本業である卸売関連については、中核事業会社である日本出版販売㈱は、市況が厳しく、書籍・雑誌・コミックスともに減収となりました。減収による売上総利益減少に加え、送品に占める運賃割合増加や光熱費高騰もあり、赤字決算となりました。㈱MPDは、物流拠点の統合等の既存事業のコスト圧縮を実施するも、想定以上の売上落ち込みと、リテール事業出店拡大に伴う投資影響が先行し、減益となりました。小売関連については、雑貨、ゲーム、トレーディングカードは好調に推移、一方で雑誌・書籍の落ち込みが大きく全体で減収、固定費削減に取り組むも、光熱費など社会的コストの高騰が影響し、減益となりました。
b.不動産事業
当セグメントの売上高は13億円(前年同期比3.5%増)、営業利益は6億円(前年同期比0.4%増)となりました。新お茶の水ビルディング及び、所有するオフィスビルは、すべてのビルが満床状況にあり、安定的な売上を維持しました。2018年6月に三菱地所㈱と共同で蓮田再開発プロジェクトを始動し、2021年3月にロジクロス蓮田が竣工、2022年6月に土地・建物の等価交換を実施しました。
c.コンテンツ事業
当セグメントの売上高は19億円(前年同期比45.1%増)、営業利益は3億円(前年同期比13.6%増)となりました。海外コミックの国内配信事業(Rush!)の伸長に加え、紙単行本の海外展開も拡大しました。
d.その他事業
その他事業は、売上高は36億円(前年同期比0.8%増)、営業利益は92百万円(前年同期は11百万円)となりました。日販テクシード㈱は、世界的な半導体不足の長期化影響などがあるも、間接費をコントロールできました。外販事業として、クラウド型コンテンツビジネスシステムの開発に注力しております。㈱ASHIKARIが運営する「箱根本箱」は、コロナ影響が落ち着きはじめ、稼働率が改善いたしました。
②生産、受注及び販売の実績
当中間連結会計期間の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当中間連結会計期間 (自 2022年4月1日 至 2022年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 出版物等販売事業(百万円) | 215,858 | 88.7 |
| 不動産事業(百万円) | 1,189 | 107.3 |
| コンテンツ事業(百万円) | 1,937 | 145.7 |
| 報告セグメント計(百万円) | 218,985 | 89.1 |
| その他事業(百万円) | 828 | 117.1 |
| 合計(百万円) | 219,813 | 89.2 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの中間連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この中間連結財務諸表の作成にあたり見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っておりますが、これらの見積りは不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況1 中間連結財務諸表等(1)中間連結財務諸表 注記事項(中間連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
なお、当中間連結会計期間末における新型コロナウイルスの影響を減損や繰延税金資産の回収可能性の見積りにおいて勘案しております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況1 中間連結財務諸表等(1)中間連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は349億円と前連結会計年度末に比べ96億円減少しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は69億円(前年同期は13億円の使用)となりました。
これは主に、税金等調整前中間純利益19億円に売上債権の減少による資金の増加分と仕入債務の減少による資金の減少分を加減した結果であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は15億円(前年同期は31億円の使用)となりました。
これは主に、投資有価証券の取得による支出及び有形固定資産の取得による支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は11億円(前年同期は3億円の獲得)となりました。
これは主に、借入金の減少による支出及び配当金の支払によるものです。
③資金需要
当社グループの事業活動において運転資金需要の主なものは、出版物等販売事業における商品仕入代金のほか、輸配送等に係る営業販売費や、各事業における一般管理費等であります。
また、設備資金需要としては、新規事業投資、物流拠点の維持管理や新規出店のための有形固定資産投資ほか、業務効率化のためのシステム投資等であります。
④財務政策
当社グループの主要業務である出版物等販売事業に係る商品仕入代金や輸配送に係る支払資金に関しては、自己
資金または、金融機関からの借入を資金の流動性の源泉としております。
また、金融機関には十分な借入枠を有しており、当社グループの事業活動に必要な運転、設備資金の調達は今後
も十分可能であると考えております。