半期報告書-第74期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国の経済は、引き続き世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、経済・社会活動が大きく抑制され、極めて厳しい状況が続きました。秋以降、国内では段階的に感染者数の縮小傾向がみられるものの、欧米や新興国で続く感染拡大や、国内での感染再拡大への不安もあり、先行きは依然として不透明な状況にあります。
当社グループにおきましては、中核事業会社である日本出版販売㈱が書籍増収となり、書籍返品率改善・固定費削減による黒字転換で、グループの増収増益に大きく貢献しました。その他のグループ会社も、成長領域として着実に拡大し、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受けたものの、新たなビジネスモデルへの挑戦を続けております。
当中間連結会計期間の売上高は2,463億円(前年同期比1.5%増)となり、35億円の増収となりました(収益認識会計基準等の適用による影響を含む)。
営業利益はグループ全体で固定費の削減に取り組んだ結果、16億円(前年同期比17.4%増)と増益、経常利益は19億円(前年同期比32.6%増)と増益となりました。
特別利益5百万円、減損損失、投資有価証券売却損等の特別損失1億円及び法人税等を加減した親会社株主に帰属する中間純利益は9億円、対前年6億円の増益となりました。
セグメント別の経営成績を示すと、次のとおりであります。
a.出版物等販売事業
当セグメントの売上高は2,432億円(前年同期比1.4%増)、営業利益は4億円(前年同期は12百万円)となりました。
本業である卸売関連については、中核事業会社である日本出版販売㈱は、書籍売上高が前年比109.5%、書籍返品率が28.9%と改善し、増収増益となりました。雑誌送品拠点再編など固定費削減に努めたことで黒字に転換いたしました。小売関連については、郊外ロードサイド店など前年巣ごもり需要で好調だった店舗が大きな反動を受けました。販売管理費の抑制に努めたものの、その影響が大きく減収減益となりました。また、緊急事態宣言により大型商業施設にある店舗が最大14店舗休業(前期58店舗)となりました。
b.不動産事業
当セグメントの売上高は13億円(前年同期比2.5%増)、営業利益は6億円(前年同期比8.6%増)となりました。新お茶の水ビルディングなどオフィスビル4棟は空室率1%を切る水準を維持しており、新型コロナウイルス感染症拡大による賃料減額影響はあるものの、新規テナント獲得と維持管理費減少により増収増益となりました。
c.コンテンツ事業
当セグメントの売上高は13億円(前年同期比43.8%増)、営業利益は2億円(前年同期比17.2%増)となりました。海外コミックの国内配信事業(Rush!)が大きく売上を伸ばし、増収増益となりました。
d.その他事業
その他事業は、売上高は36億円(前年同期比3.8%増)、営業利益11百万円(前年同期比31.2%減)となりました。日販テクシード㈱は、グループの成長領域におけるITビジネスが拡大、外販部門は新規顧客開拓が堅調に推移しました。㈱ASHIKARIが運営する「箱根本箱」は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、累計稼働率が減少となるも、平均客単価は前年より伸長しました。
②生産、受注及び販売の実績
当中間連結会計期間の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当中間連結会計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 出版物等販売事業(百万円) | 243,254 | 101.4 |
| 不動産事業(百万円) | 1,108 | 98.4 |
| コンテンツ事業(百万円) | 1,329 | 142.4 |
| 報告セグメント計(百万円) | 245,692 | 101.5 |
| その他事業(百万円) | 706 | 83.2 |
| 合計(百万円) | 246,399 | 101.5 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの中間連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この中間連結財務諸表の作成にあたり見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っておりますが、これらの見積りは不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況1 中間連結財務諸表等(1)中間連結財務諸表 注記事項(中間連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
なお、当中間連結会計期間末における新型コロナウイルスの影響を減損や繰延税金資産の回収可能性の見積りにおいて勘案しております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況1 中間連結財務諸表等(1)中間連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は411億円と前連結会計年度末に比べ41億円減少しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は13億円(前年同期は56億円の使用)となりました。
これは主に、税金等調整前中間純利益18億円に売上債権の減少による資金の増加分と仕入債務の減少による資金の減少分を加減した結果であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は31億円(前年同期は14億円の使用)となりました。
これは主に、投資有価証券の取得による支出及び有形固定資産の取得による支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、獲得した資金は3億円(前年同期は3億円の使用)となりました。
これは主に、借入金の増加による収入及び配当金の支払によるものです。
③資金需要
当社グループの事業活動において運転資金需要の主なものは、出版物等販売事業における商品仕入代金のほか、輸配送等に係る営業販売費や、各事業における一般管理費等であります。
また、設備資金需要としては、新規事業投資、物流拠点の維持管理や新規出店のための有形固定資産投資ほか、業務効率化のためのシステム投資等であります。
④財務政策
当社グループの主要業務である出版物等販売事業に係る商品仕入代金や輸配送に係る支払資金に関しては、自己
資金または、金融機関からの借入を資金の流動性の源泉としております。
また、金融機関には十分な借入枠を有しており、当社グループの事業活動に必要な運転、設備資金の調達は今後
も十分可能であると考えております。